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2019年01月25日更新
火災保険の申請方法について徹底解説!
風災などの自然災害による被害で、屋根の修理工事を火災保険で補償してもらう際の請求および申請方法はどのようにしたら良いのでしょう?また、申請のための書類を、リフォーム会社に代行してもらう場合の、契約トラブルや申請期限などについての詳細を解説します。
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- この記事の監修者下久保彰二級建築設計事務所経営30年
目次
火災保険で家の屋根や外壁を修理リフォームするとは?
火災保険で家の修理ができるということを、聞いたことがないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ほとんどの火災保険で、火災以外の風災・雪災・雹(ひょう)災について補償してもらえます。しかし、水災については、契約の内容次第で、補償対象にすることも補償対象外にすることもできます。
実は火災保険の中でも、これらの風水害や雪害、雹害の事故件数が最も多く、それに伴い、保険の請求件数も多いのです。
なかでも、強風や台風などの風災は、年間を通して多い事故なので、火災保険の「風災補償」を使って、屋根や外壁、外構などの修理をするケースが増えています。
ここでは、風による災害(風災)や、その他の雪、雹、水の災害事故で、どのような場合に、火災保険の申請ができるのかということを説明します。

風災
風災とは、強風、突風や春一番、台風や旋風などの強い風による災害です。
強い風によって建物の屋根や雨樋(あまどい)、漆喰などの外壁、カーポートやベランダ、フェンスなどが壊れた際に、損害金額(修理費用)を保険会社から支払ってもらうことを風災補償と呼びます。
強風によって窓ガラスが割れたというような場合の、補修や修理も保険の対象になります。
風災と認められる強い風というのは、最大瞬間風速が秒速20m以上の風とされています。
瞬間風速とは、3秒間の平均風速を表します。最大瞬間風速とは、3秒の間の平均風速の最大値のことです。つまり、3秒間で1回でも秒速20m以上の風が吹けば、保険対象になるというわけです。
雪災、雹災
大雪や激しい雹による屋根や雨樋、外壁などの建物の修理、または、カーポートやベランダ、フェンスなど、外構の破損部分の修理が補償の対象になります。
水災
一般的な水の被害は大雨や大雪による雨漏りです。雨漏りは屋根から室内の壁まで、広範囲の修理・補修が必要ですが、雨漏りそのものは、水災補償の対象にはなっていません。
火災保険の対象となる雨漏りは、台風などの風災が原因で、雨漏りしたというような場合です。風災や雪災などの自然災害による雨漏りの場合は、火災保険で補償できる可能性があります。
また、集中豪雨などによる洪水や土砂災害などの水災については、河川の近くなど、住んでいる地域によって、保険対象に組み込むかどうか、任意で決められるので、ご自身の火災保険の契約内容を確認してみましょう。
集中豪雨や台風による床上浸水後の補修については、保険対象ではありますが、床上45cm以上の浸水に限られているので、注意が必要です。
風災などの自然災害による被害の保険請求と申請について
保険会社の補償対象に関する内容は各社、違いがあります。申請する前に再度、確認してみましょう。
一般に、自然災害による被害で申請する場合、火災保険の対象となるのは破損した部分の修理、修繕、補修など、元の状態に戻すためのリフォーム工事が対象です。つまり、修理費用のみが請求できるということになります。
申請期限
火災保険を申請できる期限は、被害を受けてから「3年以内」であるということが保険法第95条の(消滅時効)で定められています。
自費で既にリフォーム工事を行ってしまっていても、期限である3年以内ならば、申請することができます。
申請できる修理費用の金額
火災保険で補償してもらうためには、修理や修繕にかかる費用が20万円以上である必要があります。
つまり、20万円未満の修理では、火災保険の補償は受けられないということになります。しかし、実際に風災による雨樋や屋根などの被害は2階部分が多く、足場を組むだけでも費用はかさみます。
被害が小さいものや、経年変化で壊れたものなのか、自然災害によって壊れたものなのか分からない場合も、リフォーム会社などの専門業者に調査してもらうことで、災害申請ができる可能性があります。
火災保険の申請をする際にリフォーム会社に依頼するメリット
自然災害の補償を受けるためには、保険会社に提出する保険金請求書、工事の内容を示した見積書、破損個所の写真など、様々な書類が必要になります。

保険金の請求は自分でも出来ますが、どのような工事が必要かという見積書や、屋根などの高いところの写真を撮るのは危険も伴うので、補修・修繕工事専門のリフォーム会社や工務店に任せた方が安心です。
リフォーム会社や工務店に依頼するメリット
リフォーム会社などに依頼すると、自分では気付かなかった破損箇所を見つけてもらえるメリットがあります。
例えば、スレート屋根の破損だけだと思っていたのに、実際は雨樋も破損していたというような場合です。
他にも、修理や修繕に20万円もかからないと思っていた破損事故も、見積もりをしてもらったら、20万円以上だったので、保険請求できるようになったという事例もあります。
また、リフォーム会社によっては、事故現場の調査や見積書の作成だけではなく、保険申請の代行、修理・修繕工事のすべてをサポートしてくれる会社もあります。
保険請求に必要な煩雑な書類作成も任すことができるので、書類作成が苦手な方にはおすすめです。
自然災害で申請する場合の申請方法と手順
風災や雪災などで屋根が破損した場合、火災保険の補償を受けるためにどのような手順で行動したら良いのか、一般的な流れをみてみましょう。
1.自然災害に詳しい専門業者に依頼
自然災害に詳しいリフォーム会社や工務店など、専門知識を持った施工業者に、屋根の調査を依頼します。
施工業者に屋根や外壁などを調査してもらい、保険申請の対象になるかどうかを判断してもらいます。火災保険の補償対象ならば、屋根調査報告書、破損箇所の写真、修理工事の見積書を作成してもらいましょう。
この時点で問題がなければ、施工業者と修理依頼の契約を交わします。
2.保険会社に連絡
自分で申請する場合は、ここで火災保険の契約をしている保険会社に連絡して、必要書類を送付してもらい、屋根調査報告書、写真、見積書と共に火災保険請求書などの書類を保険会社に提出します。
既に契約している施工業者に、申請の代行を依頼している場合は、全てサポートしてもらえるので、保険会社からの連絡を待ちましょう。
3.保険会社の屋根調査実施
一般には、保険会社から派遣された損害保険鑑定人が、提出した見積書の修理金額が妥当なものかどうか現地調査をします。
但し、損害金額が少額のときや、明らかに被害が認められるというような場合は、鑑定人の調査は省略されることもあります。
業界裏情報ですが「損害保険鑑定人」調査は工事見積もり金額がある一定額以上の場合や提出書類の完成度が低い、つまり書類に信憑性がない場合に実施されるようです。
4.保険金の入金・修理工事の開始
保険会社は、申請書類と鑑定人の現地調査の結果を元に、保険金額を決定します。決定した保険金は、被保険者の口座に直接振り込まれます。
入金を確認したら、施工業者による屋根の修理リフォームのスケジュールを決定してから、実際の工事を開始してもらいます。
修理工事が完了し、施工業者への支払い等、全てが完了した時点で、完了報告書を受け取りましょう。
1~4までの手順にかかる期間は、約2カ月~3カ月です。

申請代行してくれる会社とのトラブルについて
自然災害があった地域へ訪問営業で訪れ、リフォーム契約を急がせる施工業者は注意が必要です。最後まで責任を持ってサポートしてくれない場合があります。
また、「負担金なしで修理できます」というリフォーム会社などにも注意しなくてはなりません。まだ、保険会社の調査が終わっていない段階では、保険金額がいくらになるのか、決定していません。
契約してしまったけれど、保険金が少なく、ほとんどが自己負担で修理しなくてはならなかった、というような事例もあるようです。
すぐに契約しないで、他の施工業者にも、見積もりをしてもらうことをおすすめします。
保険金の申請から修理・修繕の工事まで、全てを代行してくれるという施工業者とのトラブルをみてみましょう。
法外な解約手数料
火災保険の申請から修理まで全て代行するので、すぐに契約するようにと促されて、先に工事費用等を支払ってしまったが、納得いかなかったので解約を申し込んだ結果、高額解約手数料を請求されたという事例があります。
契約を急がされた場合でも、不用意に契約しないことが大切です。
高額な申請代行の手数料
煩雑な書類作成や申請手続きを全てサポートしてくれるというので、契約してしまったが、契約後に高額な申請代行手数料を請求されてしまうというケースがあります。
また、火災保険の補償対象ではないのに保険が下りるといわれて、申請代行手数料を取られるという被害もあるようです。
契約する前に、申請手続きのための手数料が、どれくらい必要なのかどうかを確認しましょう。
工事会社を判断するために、必ず一度は会社を訪問し責任者(できれば経営者)と面談の上、社内施設や工事実績などは確認しておきましょう。
事務所内や資材置場などの整理が行き届いているか・・・?など、結構その会社の姿勢が読み取れますよ。
悪質な施工業者が存在するのも事実です。少しでも変だと感じたらすぐに契約せずに、信用あるリフォーム業者などの見積もりを取るようにしましょう。
また、契約する際には、契約内容をしっかり確認してから契約することをおすすめします。
優良なリフォーム会社を見つけるには?
ここまで説明してきたリフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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