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2022年05月30日更新

【専門家解説】近年の住宅政策について

住宅ストックの現状

住宅ストック

我が国の居住されている住宅ストックは5,362万戸あり、うち6割が持ち家で4割が借家となっています。

床面積の総和の持ち家と借家の比率は8:2で、持ち家が大きく上回っています。

また居住されている住宅ストックのうち、昭和55年以前に建築された住宅は約1,300万戸あり、省エネ性能が不十分な住宅等も多数あることから、これらの住宅の建替え等による性能向上が求められています。

国の政策としては、新築・既存住宅全体として、国民の住生活に対する多様なニーズに応えつつ、将来世代に継承できる良質な住宅の供給を推進することにあります。

また現在約880万と言われる空き家の管理・除却・利活用についても深刻な問題となっています。

一方平成24年に取りまとめられた「中古住宅・リフォームトータルプラン」では、既存住宅の流通及びリフォームの市場規模を倍増しています。

2025年までに20兆円市場にすることを目指していますが、リフォームの市場規模は7.3兆円程度で、既存住宅の流通規模も共同建ては増加するも、一戸建て・長屋建ては減少しています。

エネルギー消費の推移

エネルギー消費を考えるとき、産業部門、業務部門、家庭部門、運輸部門と4分類されています。

2019年のエネルギー消費量について1990年比でその推移を見ると、産業、運輸部門では減少していますが、業務・家庭部門では16.9%と大きく増加しています。

また4部門もシェアを比較しても、業務、家庭部門では1990年は24.9%だったのに対し、2019年は30.4%とシェア比でも拡大しており、建築物における省エネ対策の抜本的な強化が必要不可欠であると考えられています。

我が国の住宅政策

これまでの住宅政策は、昭和41年に策定された「住宅建設五箇年計画」が8次にわたり、平成17年まで続きました。

その目的は良質な公営・公庫・公団住宅の建設でしたが、住宅ストックの量の充実、少子高齢化、人口減少等社会経済情勢の著しい変化に伴い、住宅の「量の確保」から住生活の「質の向上」を目指す、新たな住宅政策へと転換することになりました。

平成18年、フロー重視からストック重視へ、のスローガンのもと、住生活基本法が制定されました。

住生活基本法

住生活基本法は以下の基本理念のもと、住生活基本計画を策定しています。

【基本理念】

  • 現在および将来の住生活の基盤となる良質な住宅の供給等
  • 住民が誇りと愛着を持つことのできる良好な居住環境の形成
  • 民間活力、既存ストックを活用する市場の整備と消費者利益の擁護及び増進
  • 低額所得者、高齢者、子育て家庭等の居住の安定の確保

住生活基本計画

平成18年9月に、住生活に関する今後10年間の課題を抽出し、具体的な数値目標を定め、課題解決に向けての計画が立てられました。

10年間の計画を基本とし、おおむね5年ごとに修正を加えてきましたが、現在は令和3年3月に「新たな住生活基本計画」が閣議決定され、計画が進められています。

計画の概要は以下の通りとなっています。

計画期間 令和3年度~令和12年度の10年間

住生活をめぐる現状と課題

〇世帯の減少

  • 子育て世帯数の減少。高齢者世帯数は増加していますが今後は緩やかな増加見込。
  • 生活保護世帯や住宅扶助世帯数も増加傾向にあります。

〇気候変動問題

  • IPCC(気候変動に関する政府間パネル)から「2050年前後に世界のCO2排出量が正味ゼロであることが必要」との報告が公表。
  • 「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を宣言し、対策が急務となっています。

〇住宅ストック

  • 旧耐震基準や省エネルギー基準未達成の住宅ストックが多くを占めています。既存住宅流通は横ばいで推移しています。
  • 居住目的のない空き家が増加を続ける中で、周辺に悪影響を及ぼす管理不全の空き家も増加しています。

〇多様な住まい方、新しい住まい方

  • 働き方改革やコロナ禍を契機として、新しいライフスタイルや多様な住まい方への関心が高まってきています。
  • テレワーク等を活用した地方、郊外での居住、二地域居住など複数地域での住まいを実践する動きが本格化しています。

〇新技術の活用、DXの進展等

  • 5Gの整備や社会経済のDXが進展し、新しいサービスの提供や技術開発が進んでいます。
  • 住宅分野においても、コロナ禍を契機として、遠隔・非接触の顧客対応やデジタル化等、DXが急速に進展しています。

〇災害と住まい

  • 近年、自然災害が頻発・激甚化。あらゆる関係者の協働による流域治水の推進等、防災・減災に向けた総合的な取組が進んでいます。
  • 住まいの選択にあたっては、災害時の安全性のほか、医療福祉施設等の整備や交通利便性等、周辺環境が重視されています。

 
上記課題に対応するため、3つの視点から8つの目標を設定。

  • 「社会環境の変化」の視点(目標1・2)
  • 「居住者・コミュニティ」の視点(目標3~5)
  • 「住宅ストック・産業」の視点(目標6~8)

目標及びその達成のために必要な基本的な施策

目標1:「新たな日常」やDXの進展等に対応した新しい住まい方の実現 

(成果指標)DX推進計画を策定し、実行した大手事業者の割合
【0%(R2)→ 100%(R7)】

目標2: 頻発・激甚化する災害新ステージにおける安全な住宅・住宅地の形成と被災者の住まいの確保

(成果指標)地域防災計画等に基づき、ハード・ソフト合わせて住まいの出水対策に取り組む市区町村の割合【(R2)→ 5割(R7)】

目標3: 子どもを産み育てやすい住まいの実現 (成果指標)民間賃貸住宅のうち、一定の断熱性能を有し遮音対策が講じられました

住宅の割合【約1割(H30)→ 2割(R12)】

目標4: 多様な世代が支え合い、高齢者等が健康で安心して暮らせるコミュニティの形成とまちづくり

(成果指標)高齢者の居住する住宅のうち、一定のバリアフリー性能及び断熱性能を有する住宅の割合【17%(H30)→ 25%(R12)】

目標5: 住宅確保要配慮者が安心して暮らせるセーフティネット機能の整備 

(成果指標)居住支援協議会を設立した市区町村の人口カバー率
【25%(R2)→ 50%(R12)】

目標6: 脱炭素社会に向けた住宅循環システムの構築と良質な住宅ストックの形成

  • ライフスタイルに合わせた柔軟な住替えを可能とする既存住宅流通の活性化
  • 長寿命化に向けた適切な維持管理・修繕、老朽化マンションの再生(建替え・マンション敷地売却)の円滑化
  • 世代をこえて既存住宅として取引されうるストックの形成(成果指標)
  • 既存住宅流通及びリフォームの市場規模【12兆円(H30)→ 14兆円(R12)】
  • 住宅性能に関する情報が明示された住宅の既存住宅流通に占める割合【15%(R1)→ 50%(R12)】
  • 住宅ストックのエネルギー消費量の削減率(平成25年度比)【3%(H30)→ 18%(R12)】
  • 認定長期優良住宅のストック数【113万戸(R1)→ 約250万戸(R12)】

目標7: 空き家の状況に応じた適切な管理・除却・利活用の一体的推進

(成果指標)市区町村の取組により除却等がなされた管理不全空き家数
【9万物件(H27.5~R2.3)→ 20万物件(R3~12)】

目標8: 居住者の利便性や豊かさを向上させる住生活産業の発展

大都市圏における住宅の供給等及び住宅地の供給の促進

  • 多様な世代がライフスタイルに応じて安心して暮らすことができる、良質な住宅・宅地ストックを活かした良好な居住環境の形成に配慮しながら、地域の属性に応じた施策を推進。
  • 住宅・住宅地の供給を重点的に図るべき地域において、社会環境の変化や地域ごとの住宅・宅地ストックのあり方を慎重に見極めるとともに、災害新ステージ等への対応にも配慮した立地適正化計画の策定など、地域づくりの主体となる市町村との取組みとも密接に連携し、各種施策を集中的かつ総合的に実施。

まとめ

上記住生活基本計画に掲げた目標達成に向け、住宅の性能向上、特に省エネ化を進めるべく、改正建築物省エネ法が施行されるなど、カーボンニュートラルの実現に舵をきり、令和4年度は住宅エコリフォーム補助金事業が新設されました。

今後も住宅の省エネ化に向けた法改正や減税・補助金制度に予算が割かれることが予測されます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】相馬康男

一般社団法人 日本住宅リフォーム産業協会(ジェルコ)

相馬康男

一般社団法人 日本住宅リフォーム産業協会(ジェルコ)本部事務局長。1999年 建設業に特化したコンサルタントとして独立し、ジェルコに入会。ジェルコ総合補償制度の構築や増改築相談員研修の推進に尽力。2012年 ジェルコ関東甲信越事務局長に就任。2016年 本部事務局長に就任。現在に至る

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