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2020年11月11日更新
ビルトインガスコンロの交換費用や工事費は?
既存のビルトインコンロを交換したり、新たにビルドインコンロを取り付けたりする場合にはどの程度の費用がかかるのでしょうか?IHクッキングヒーター、ガスコンロなどのリフォーム方法、故障時の修理方法などについてご紹介します。
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- 監修者樋田明夫
目次
ビルトインコンロの交換時期は?
ビルトインコンロとは、ガスコンロがキッチンに組み込まれている形状のコンロです。
見た目もすっきりしており、手入れも簡単。万が一の火災に備えた安全機能も付いているため、安心して使用できます。
一般的に家庭用ビルトインガスコンロの耐用年数は、約10年がおおよその目安です。
10年以上を超えてしまうと、修理用の部品生産が終了しているケースが多く、修理対応ができないことなどが理由です。
また、ガスは危険な性質を持ち合わせるため、安全面の上でも寿命をむかえる前に交換をした方が良いでしょう。
交換のサインとは
ビルトインコンロに以下のような兆候が見られたら、交換の時期だと言えるでしょう。
1.炎の色が青ではなく赤やオレンジになっている
2.すぐに点火ができずに、火力も弱い、調節も不能
3.炎が自然に消えてしまう
4.鍋やフライパンの底がススで真っ黒になる
5.ガス臭さがある
6.コンロの機器が劣化する
特に炎の色が青色ではなく、赤やオレンジの場合は不完全燃焼が発生しており、大変危険な状態です。
最悪の場合、一酸化炭素中毒事故につながる危険性があります。バーナーキャップをきれいにしても炎の色が青くならない場合は使用せず、早めに交換するようにしましょう。
既存のガスコンロをビルトインに交換する場合は?
古くなったガスコンロを交換する際には、安全面や機能が進化した「ビルトインコンロ」がおすすめです。
ここでは、既存のガスコンロから、ビルトインコンロに交換する際に確認しておくことをリストアップしていきます。
ガスの種類(都市ガス・LPガス)
まず第一に確認することは、ガスの種類です。
ガスの種類はお住まいの地域によって異なり、都市ガスとLPガスの2種類に分けられます。
都市ガスは、地下に埋められているガス管を通って、各家庭に供給される方法で、都市に多い供給方法です。
地方に多いのはLPガスで、ボンベに入ったガスから使用します。
それぞれのガスの特徴
それぞれのガスの特徴は、下記の表の通りです。
ガスは本来は無色・無臭ですが、事故防止のため、どちらとも臭いが付けられています。
都市ガス | LPガス | |
原料 | ・主成分がメタン(燃える気体)の天然ガス ・海外から輸入する液化天然ガス(LNG) | ・主成分がプロパン・ブタン液化石油ガス(LPG) ・大半を海外から輸入 |
特徴 | ・本来は無色・無臭 ・ガス漏れ時にすぐに気が付くよう臭いをつけている ・空気より軽い | ・本来は無色・無臭 ・ガス漏れ時にすぐに気が付くよう臭いをつけている ・空気より重い |
都市ガスとLPガスでは使用できるガス器具が違う
都市ガスとLPガスは原料が違うため、熱量にも違いがあります。そのため、同じガス器具は使用できません。
都市ガス用のコンロのガス穴は、LPガス用のコンロ穴よりもガスが多く出る形状になっています。
引っ越しなどで、都市ガスからLPガスへ、あるいはLPガスから都市ガスに変わる際には、ガス器具も変更しなければならないので注意してください。
ビルトインガスコンロの種類と選び方
ここでは、ビルトインコンロの種類と選び方について、詳しく見ていきましょう。
ビルトインコンロの種類
ビルトインコンロには、ガスコンロとIHヒーターと2種類があります。
それぞれに、メリットとデメリットを比較した表がこちらです。
器具の種類 | メリット | デメリット |
ガスコンロ | ・ガスからガスの場合手持ちの鍋や土鍋がそのまま使える ・炎が見えるので、火力がわかりやすい ・停電時など災害に強い | ・火が移りやすく火事の危険性がある ・子どもがいたずらしやすい |
IHヒーター | ・手入れがラク ・炎が出ないので、もらい火の危険性がない | ・停電時などの災害に弱い ・IH対応の調理器具でないと使えない |
ビルトインガスコンロの選び方
ここでは、ビルトインガスコンロの選び方を解説していきます。
交換の際には、コンロの幅とトッププレートの種類で選んでいきましょう。
コンロ幅で選ぶ
一般的なビルトインコンロの横幅は、60cmか75cmです。
購入後、大きすぎて設置できないという事態にならないように、事前にきちんとコンロ幅を測っておきましょう。
トッププレートで選ぶ
IHヒーターのトッププレートは、結晶化ガラスを用いたものが大半です。
ガスコンロの場合には、ガラストップ・ホーロー・ガラスコート・ステンレスなど、多種多様のものがありますので、予算や好みに応じて選ぶと良いでしょう。
【ガラストップ】
耐熱・耐久性に優れており、見た目もスタイリッシュでおしゃれですが、価格は高めです。
【ホーロー】
リーズナブルな商品が多く、価格を抑えたい方にぴったりです。デメリットは、耐久性が低く、カラーの種類が少ないことでしょう。
【ガラスコート】
特殊なホーローにガラスをコーティングし、それぞれの長所を組み合わせた素材です。ガラストップほどではありませんが、衝撃に強く耐久性があります。
【ステンレス】
錆びには強く耐久性がある素材で、コーティングされていないため、塗装がはげません。デメリットは熱により変色する可能性があることと、強くこすり過ぎると傷になりやすいことです。
ビルトインコンロの交換費用
キッチンのリフォームでコンロをビルトイン式のものに交換する場合、費用はどれぐらいかかるのでしょうか?
既にビルトインタイプのガスコンロやIHクッキングヒーターを利用しており、同じ種類の設備を使い、設備の交換だけで施工ができる場合、ガスコンロの交換は工事費用が約2万円、これに本体価格を加えたものが相場です。
ビルトインコンロの下部にオーブンも設置されており、オーブンまで交換する場合には工事費が約5万円、これにオーブンやコンロの本体価格が追加となります。
IHクッキングヒーターの場合の取り付け工事費用は、電気配線の工事無しで約11万円から、本体価格については、スタンダードタイプが約5万円、ハイクラスのものは約15万円が相場です。
既存のものと違うサイズのコンロを設置する場合には、高さ調整部材の設置や開口部の調整が必要となるため、別途費用が必要となります。
サイズの調整については、元々の状況によって価格が変わってきますので、購入の前に質問して他に必要な設備や費用が発生しないか見積もりを取っておくと良いでしょう。

新しく設置する場合に必要な工事と施工費用
ガスコンロをIHクッキングヒーターに交換する場合や、テーブルコンロからビルトインコンロにリフォームする場合には、追加で費用がかかります。
テーブルコンロをビルトインコンロに変更する場合には、ブロック型のキッチンをビルトインコンロ対応のシステムキッチンに変更しなければいけません。
キッチンリフォームについては、使用するシステムキッチンの本体価格にもよりますが、約50万円からが相場となり、これにビルトインコンロの本体価格、配管または電気配線の工事価格が別途でかかります。
ガスコンロをIHクッキングヒーターに変更する場合は、通常のコンセントで使用できる100Vのタイプと200Vのタイプがありますが、100Vのタイプは1~2口で熱量もガスの2/3程度とファミリーで使用するには物足りなく思われますのでお勧めできません。
また、近くにコンセントがあればそちらから電力を取れますが、コンセントが無い場合には追加で電気工事が必要です。
200Vのタイプは熱量もガスと遜色なく仕様でき、種類も多く揃っていますが専用回路が必要ですので電気容量を含め確認、工事が必要です。
電気工事の費用は、配線器具と追加のブレーカー、配線工事費を含めて約4万円が相場となります。
しかし、200Vの用意が無い場合、電気容量が足りない場合などは別途費用がかかります。
新しくガスコンロを設置するためにガス配管工事が必要となる場合の費用は、増設のみで約2万円が相場です。
ただ、オール電化住宅で都市ガスの引き込みを行っていないご家庭の場合、屋外のガス配管工事と屋内のガス配管工事が必要となりますので、約20万円必要となります。
施工費用については、設置箇所の状況などによっても変わってきますので、まずは施工会社に見積もりを依頼すると良いでしょう。
ビルトインコンロをDIYで交換することはできるのか
ビルトインコンロの場合、ガス機器とガス管の接続には特殊な接続部材が使われているため、個人での設置には資格が必要です。
特殊な部材を使用するとは言っても、工具などを用意できればDIYも可能なように思えますが、これらの部材や工具の購入には資格が必要となるため、個人で施工を行うことはできません。
ビルトインコンロの交換を行う際には、必ず資格を持った専門業者に依頼するようにしましょう。

賃貸マンションでビルトインガスコンロの交換はできる?
賃貸マンションでガスコンロの交換を行うことはできるのでしょうか?
これは、使用するコンロの種類にもよるのですが、テーブルタイプのコンロを自分で用意して設置する物件なら問題無く交換できます。
ただ、既存設備としてビルトインコンロが設置されている場合や、テーブルコンロをビルトインコンロにリフォームしたいという場合には、資格の都合もありますが、そもそも自分の物ではなく、所有しているのは貸主ですので勝手に変更する事は出来ません。不動産屋などを通して確認が必要ですので、個人で変更することは難しいでしょう。
特にテーブルコンロをビルトインコンロに変更するためには、システムキッチンの入れ替えが必要となりますので、賃貸マンションではまず対応できません。
どうしてもビルトインコンロが使いたい、交換したいという場合には、まずは不動産会社に連絡し、設備の交換が可能かどうか大家さんに問い合わせましょう。
ビルトインコンロへリフォームする流れ
ここでは、ビルトインコンロへリフォームする流れを詳しく解説していきます。
業者探しからリフォーム完了まで
業者探しからリフォーム完了までは、以下のステップで行います。
【1】ビルトインコンロに交換できるのかを確認
まずは、自宅のコンロのタイプが「据え置き」、「ビルトイン」のいずれかを確認しましょう。タイプによっては交換ができない場合があります。
タイプ | セクショナルキッチン+据置 | セクショナルキッチン+ビルトインコンロ | ビルトイン |
形状 | 据置型のガスコンロが独立したコンロ台の上に設置 | ビルトインコンロ専用のコンロ台とビルトインガスコンロが一体化 | システムキッチンの天板に埋め込まれている |
ビルトインガスコンロへの交換可否 | できない | できる サイズが合わない場合コンロ台ごとの交換が必要 | できる |
【2】業者探し
自宅のコンロ台をチェックして、交換可能ならば次は業者探しです。
ビルトインガスコンロの交換は、有資格者でないと行えません。必ず、専門業者に依頼するようにしましょう。
ビルトインコンロは、ホームセンターやガス会社、インターネット通販などから購入できますが、ホームセンターやガス会社の場合、業者はあらかじめ決まっています。
インターネット通販で購入する場合は、自分で設置業者を選ぶことができるため、複数の会社に見積依頼をかけられたりするのが良い点です。但し施主支給品での取り付けは保証範囲の関係などにより受けていない業者もありますので事前に確認が必要です。
【3】リフォーム完了までの流れ
商品は工事当日に施工スタッフが持参します。
交換工事前の準備として、傷防止用の養生シートなどを床に敷いた後、既存コンロの取り外しを行います。
コンロ台を軽く清掃したら、新しいコンロにガスを配管して取り付けた後、安全のためもう一度、ガス漏れをしていないか確認して、リフォーム完了です。
工事期間の目安
ビルトインガスコンロの交換工事の時間は、工事内容によってかかる時間が変わります。
一般的なガスコンロの交換の場合、ガスコンロ本体の交換に必要な時間は約1時間程度です。
マンションの場合は規約確認と管理組合への申請
賃貸マンションの場合は、自分が部屋の所有者ではないため、勝手にガスコンロの交換はできません。
分譲マンションの場合は規約を確認した後に、必ず管理組合や管理会社へ必要な申請をしておきましょう。
特に、ガスコンロからIHヒーターへと交換する際には、マンションの受電方式にも関わってきますので、安易に交換をするのはやめましょう。事前に200ボルトの電気の引き込みができるか、契約アンペアが変わらないかなど、見積や現地調査の時に確認してもらいましょう。
ビルトインガスコンロの故障と修理費用について
長年コンロを使用していると、天板(トッププレート)が破損したり、ガスホースが老朽化したり、着火や燃焼に不具合がでたりすることがあります。
このような場合には修理もしくは交換が必要となり、費用は、ガスホースの交換が約1万円から、天板については製品にもよりますが、メーカーに修理を依頼した場合は約5万円が目安です。
天板は製品によって交換費用が高くつく可能性もありますので、価格によっては新しいコンロへの交換も考慮すると良いでしょう。
バーナーやグリル部分の修理については、清掃のみで対処できる場合には約1万円、部品の交換が必要となる場合には約3万円からとなります。
バーナー部分の詰まりや汚れによる着火不良については、歯ブラシや針金を用いて自分で清掃することも可能です。
ガスコンロの取扱説明書にバーナーやグリルの清掃方法が記載されていますので、燃焼が不安定だと感じた時は取り外して綺麗に掃除してみましょう。
一部の機能が使用できなくなったという場合には、内部にある電子制御基板の交換が必要となることがあり、この場合の修理費用は基板交換のみなら約15,000円、センサー類の不調が原因なら約1万円が相場です。
電子制御基板に不具合が起きている状態では、立ち消え防止機能などの安全性に関わる部分が正常に動作していない可能性もありますので、できるだけ早期に修理を依頼してください。
ガスコンロを交換時期はどれぐらい?
修理やメンテナンスを行っても調子が戻らないときはガスコンロの交換時期です。
ガスコンロの交換時期は一般的に約10年と言われています。
これは、各メーカーがコンロの交換部品を保持している年数を元に目安として考えられている年数で、故障や不具合が無い場合は交換時期より長い期間使い続けることも可能です。
ただ、長年コンロを使い続けていると、見えない部分の腐食や、掃除できない部分の配管に詰まりができ、正常に動作しなくなっている可能性も考えられます。
不完全燃焼による一酸化炭素中毒の危険や、配管の劣化によるガス漏れ事故を防ぐためにも、約10年程度でガスコンロは交換した方が良いでしょう。
ガス機器の修理は何処に依頼すればいい?
家庭用ガス機器の修理については、ガス会社とガス機器を製造しているメーカーに問い合わせを行ってください。
基本的に都市ガスの場合は、ガス会社がガス機器の修理会社も兼ねていますので、連絡を取れば修理してもらえるでしょう。
プロパンガスの場合もガス会社が機器の修理を行っていますが、場合によっては対応していないことがあります。
このような場合でも、問い合わせれば何処に修理を依頼すれば良いのか教えてもらえるので、故障の際にはまずガス会社に連絡すると良いでしょう。

コンロ選びの際にはトッププレートの性能にも注意しよう
コンロを選ぶ際には、トッププレートの材質や性能にも注意が必要です。
トッププレートには使用の際に油汚れなどが付着しますが、汚れをそのままにしていると見た目が悪くなってしまいますし、汚れが加熱されることで火事の原因となってしまうこともあります。
このようなトラブルを防ぐために、掃除のしやすいガラスやフッ素コーティングが施されたトッププレートを用いた製品を選ぶと良いでしょう。
キッチン・台所リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
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この記事の監修者プロフィール

株式会社フレッシュハウス
樋田明夫フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。
