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2024年02月28日更新
人工大理石シンクのメリット・デメリット|人造・天然大理石との違いは?
この記事では、キッチンシンクを人工大理石にした時のメリット・デメリットや注意点、ステンレスのシンクとの違い、人工大理石シンクの掃除の仕方や普段のお手入れ方法と注意点について解説します。
人工大理石シンクの情報を知りたい方や、人工大理石シンクの補修を検討している方に向けて、今抱えている問題点の解決につながれば幸いです。
目次
人工大理石と人造大理石の違いは?メリット・デメリットを紹介
人工大理石と人造大理石の違いは「天然石が含まれているか」という点です。
人工大理石は、大理石と名前に入っていますが、天然石の成分は含まれていません。
一方、人造大理石は、天然大理石や、天然大理石に似た天然石を粉砕し、セメントや樹脂で固めた半人工素材です。
以下より、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきますので、人工大理石の採用を検討している方は参考にしてみてください。
人工大理石のメリット・デメリット
メリット | ・価格が安い ・デザイン性が高い ・静音性が高い ・水垢が目立ちにくい |
デメリット | ・熱に弱い ・シミになりやすい ・日常的なお手入れが必須 |
人工大理石は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を使った人工素材で、近年人気が高まっている素材です。
加工のしやすさや着色性に優れ、工場で大量生産することができるのでコストパフォーマンスが良いと言われています。
また、静音性が高く、シンクに水が落ちる音がステンレス製のシンクよりも気にならないのが魅力です。
一方で、樹脂製であることから熱に弱く、シミになりやすいため、採用する場合は使い方の注意点を理解しておかなければいけません。
人造大理石のメリット・デメリット
メリット | ・価格が安い ・高級感がある |
デメリット | ・酸やアルカリに弱い ・熱に弱い ・複雑な加工ができない |
人工大理石と同じく、天然大理石に比べて価格が安いのがメリットですが、加えて高級感があるのが魅力です。
「コスパ重視だけど、見た目にもこだわりたい」という方に最適で、色柄が選べるので、インテリアに合わせた選択ができる素材となっています。
しかし、酸やアルカリに弱い他、熱に弱いなどの弱点もあるので、お手入れの際に使う洗剤の選定や、熱い鍋の扱い方などに注意しなければいけません。
人造大理石について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
人工大理石のキッチンの特徴やデザインを紹介
熱に弱いなどの弱点がある人工大理石ですが、昨今では各住宅設備メーカーから、弱点をカバーした商品などが販売されています。
「最近の人工大理石のキッチン商品をチェックしたい」という方は、参考にしてみてください。
カウンターと継ぎ目がないデザインも
カウンターや排水口の継ぎ目がないデザインも販売されており、こまめなお手入れが必要な人工大理石の掃除がしやすい形状になっているのが特徴です。
使うごとに濡れてしまうシンクやカウンターに継ぎ目があると、徐々に汚れがたまり、黒カビなどが発生したり、シミになったりします。
細かいブラシなどを使っての掃除が必要になるなど、手間がかかって大変です。
しかし、継ぎ目がないと、シンク掃除に使っているスポンジや、カウンターを拭く台拭きでサッと掃除をするだけでお手入れが済みます。
人工大理石を採用する際は、日々のお手入れがしやすい商品を選択しましょう。
カラーバリエーション豊富でデザイン性向上
メーカーやキッチン商品によってバリエーションは異なりますが、ホワイト以外にピンクやベージュなど、デザイン性の高いカラーが販売されています。
システムキッチンでは、扉材やカウンターも同様に色柄が選べるので、人工大理石のシンクと組み合わせて、自分だけのキッチンを作り上げられるのが魅力です。
また、ベージュを選ぶと黄ばみ汚れやシミが目立ちにくいなど、選択する色によって人工大理石の弱点をカバーできるというメリットもあります。
メーカーやリフォーム会社のショールームを活用して、実際のシンク色を確かめ、自分の理想のキッチンイメージに合ったシンク色を選択しましょう。
【注意】人工大理石の後悔・失敗しやすいポイントとは?
人工大理石をシンク素材として採用した方の中には「ステンレスにすればよかった」など、採用したことを後悔する声もあります。
採用した方は、どのようなことで後悔・失敗しているのか、以下より紹介していきますので、採用を検討中の方は参考にしてみてください。
熱い鍋を置いたら変色した
人工大理石は、ステンレスやセラミックと比べて熱に弱いため、熱い鍋やフライパンを直で置くと変色する場合が多いです。
ステンレスなど熱に強いキッチンに使い慣れていると、熱い鍋により「せっかくの新しいキッチンなのに、鍋跡がついてしまった」と失敗してしまうケースが多くあります。
特にホワイトやアイボリーなど、跡が目立ちやすい色を選択する場合は料理中の鍋の扱いなどに注意が必要です。
重い食器を落としたら割れた
ステンレスよりも耐久性が低い上に、カウンター下に支えが入っていない場合が多いため、重く硬い食器などを落とすと、割れてしまうことがあります。
割れた箇所から汚れが入り、カビが生えてしまうなど、美観を損ねてしまうため、専門業者による補修が必要です。
慎重に鍋や食器を扱う必要があるため「ステンレスにすればよかった」と後悔する方も中にはいるので、他の素材のメリット・デメリットと比較した上で採用するかを決めましょう。
黄ばみ汚れが取れない
後ほど「黄ばみや傷・シミが人工大理石につく原因は?」の章で詳しく原因・対処法について解説しますが、人工大理石は黄ばみ汚れがつきやすいのが弱点です。
ホワイトなど明るい色のシンク・カウンターを選ぶと黄ばみ汚れが目立ちやすく「他の素材にすればよかった」と後悔しやすくなります。
人工大理石を採用する場合は、黄ばみ汚れがつきやすい特徴を理解し、お手入れをこまめにするなどして、綺麗に保つ対策をすることが大切です。
人工大理石はステンレスよりも価格が高い
メーカーや商品などによって価格差は変わりますが、一般的にステンレスのシンクやカウンターよりも人工大理石の方が高いです。
そのため、黄ばみやシミなどが発生すると、扱いやすく安いステンレスの方がよかったのではと後悔するケースも多くあります。
ただ、依頼するリフォーム会社によっては、ステンレスとの差があまりない価格設定としている場合もあるので、迷った時はどちらのプランも見積もりをしてもらうのがおすすめです。
人工大理石以外のキッチン素材を紹介
「人工大理石以外の素材と比較してみたい」という方のために、他の素材のメリット・デメリットを紹介していきます。
ステンレス
メリット | ・においがつきにくい ・熱や汚れに強い ・コストが抑えやすい |
デメリット | ・デザインが限定される ・水垢が目立ちやすい ・劣化すると光沢がなくなる |
コスパ重視で、熱や汚れに強いキッチンを希望するなら、ステンレスがおすすめです。
キッチンの天板がステンレスの場合なら、シンクもステンレス製にした方が統一感が得られます。
昔からキッチンシンクで使われてきた定番の素材であり、食器を落としてもシンクが割れにくいので、気兼ねなく使えるのが魅力です。
ステンレス製のシンクについて、もっと詳しく知りたい方は「ステンレスキッチンのおすすめメーカーや人気商品の特徴やを解説」の記事をご覧ください。
ホーロー
メリット | ・耐久性が高い ・油や水に強い ・サビに強い |
デメリット | ・価格が高い ・デザインの種類が少ない |
耐久性が高く、油や水に強いホーローは、主にタカラスタンダードのキッチンに採用されています。
汚れが染み込みにくいので、普段のお手入れはサッと拭き取るだけでよく、気兼ねなく使えるのが魅力です。
また、重い鍋や食器がぶつかっても傷がつきにくいので、傷ついた箇所から劣化してしまうなど、美観を損ねてしまう心配も他の素材よりありません。
ホーローキッチンについては、下記の記事で詳しく紹介していますので「人造大理石とホーロー、どちらにするか迷う」という方は参考にしてみてください。
メラミン
メリット | ・価格が安い ・デザインの種類が豊富 |
デメリット | ・経年劣化が起きやすい ・質感は自然素材に劣る ・補修しづらい |
人工大理石と同じく樹脂を使っているのが「メラミン」で、価格も安く、デザインの種類が豊富なのが魅力です。
木目から石目など、様々な色柄が販売されているので、ダイニングテーブルや食器棚とデザインを合わせられます。
一方、樹脂製であることから、人工大理石と同じく経年劣化を起こしやすく、質感は自然素材に劣るのがデメリットです。
セラミック
メリット | ・変色しにくい ・熱に強い ・高級感がある |
デメリット | ・価格が高い |
熱や衝撃に強いアルミナと呼ばれる素材など、様々な素材を混ぜて高熱で成形されるのがセラミックです。
セラミックカウンターで、まな板を使わずに食材を切っても傷がつかないほど耐久性が高く、熱い鍋やフライパンを直で置いても問題ありません。
一方で、高級素材となっているため価格が高く、セラミックを採用しているLIXILの中では、ハイグレードキッチンであるリシェルSIでのみ選択可能となっています。
木材
メリット | ・おしゃれでデザイン性が高い ・木の温もりを感じられる |
デメリット | ・水や油に弱い ・メンテナンスしにくい ・劣化しやすい |
キッチン用に加工された木材は、おしゃれでデザイン性が高く、ステンレスなどの素材では出せない温もりを感じられるのが魅力です。
家具との相性もよく、部屋に馴染みやすいのもメリットとなっています。
一方で、塗装などの加工がしてあるものの、木材自体が水や油に弱いため、表面が剥がれたり、腐ってしまったりする恐れがあるのがデメリットです。
ステンレスなどの素材と比べてメンテナンスもしづらいため「ある程度劣化は許容できる」という方に適した素材となっています。
天然大理石
メリット | ・高級感を演出できる ・1つ1つ柄が違う希少性の高さ ・デザイン性が高い |
デメリット | ・硬いため食器が割れやすい ・デザインの種類が少ない ・価格が高い ・吸水性が高い |
人工大理石は樹脂で天然大理石のような素材をつくっているのに対し、天然大理石は自然素材であるため、本物しか出せない高級感・質感が魅力です。
1つ1つ柄が違う希少性の高さも魅力で、自分だけのキッチンを作れます。
一方、自然素材であるため価格が高い他、デザインの種類が少ないのがデメリットです。
また、素材自体が硬いため、食器をぶつけると割れてしまう恐れがある点も注意しなければいけません。
黄ばみや傷・シミが人工大理石のキッチンにつく原因は?
人工大理石に黄ばみや傷がついてしまうのは、以下のような原因があります。
- 紫外線や汚れの蓄積などによる経年劣化
- 熱による形状の変化
- 金属類からのもらいサビの発生
黄ばみや傷がつきやすいのが人工大理石のデメリットでもありますが、原因を知っておくことで予防が可能です。
原因ごとに予防についても紹介していきますので「人工大理石を選びたいけど、デメリットが気になる」という方は参考にしてみてください。
紫外線や汚れの蓄積などによる経年劣化
「【注意】人工大理石の後悔・失敗ポイント」でもお伝えしたように、熱い鍋を置くなどして黄ばみやシミができる場合もありますが、紫外線や汚れの蓄積による経年劣化も原因の1つです。
ホーローなど他の素材よりも汚れがつきやすいという弱点がありますが、日常的にお手入れをしていれば綺麗な状態を保てます。
お手入れ方法については後ほど「人工大理石キッチンの黄ばみ汚れのお手入れ方法」で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
また、紫外線については、キッチンの窓にブラインドやロールスクリーンなどを設置して、直接キッチンに当たらないような工夫をすると劣化を防げるのでおすすめです。
熱による形状の変化
樹脂でつくられている人工大理石は、天然大理石などを含んでいる人造大理石や、熱に強いセラミックと比べて、熱によって形状が変化したり、シミになったりすることが多いです。
形状が変化した箇所から汚れが入り込み、カビが発生し、取れにくい汚れへとなってしまうこともあります。
日常的なお手入れの他、鍋敷きを使う、熱湯は少し冷ましてからシンクへ捨てるなどの工夫が必要です。
金属類からのもらいサビの発生
鉄のフライパンや缶詰などの金属類を、濡れたまま人工大理石のシンクやカウンターに放置していると、金属のサビがついてしまいます。
ハッキリと跡がついてしまうケースも多いため、キッチンでの金属類の扱いには注意が必要です。
軽度であれば、市販されているサビ取り剤を使うと、綺麗にできます。
商品との相性によっては色ムラになったり、綺麗に落ちなかったりする場合があるので、不安な時は専門業者に依頼するのがおすすめです。
人工大理石キッチンの黄ばみ汚れのお手入れ方法
人工大理石キッチンに黄ばみがついてしまった際のお手入れ方法は、主に以下の3つです。
- メラミンスポンジで優しくこする
- ソフトクレンザーを使う
- 酸素系・塩素系ハイターを使う
黄ばみの度合いに合わせて、お手入れ方法を選択しましょう。
メラミンスポンジで優しくこする
金属たわしなど硬いものでこすると、人工大理石の表面が傷つき、傷ついた箇所から劣化してしまうので、メラミンスポンジを使いましょう。
水に浸したメラミンスポンジと中性洗剤を使って、1〜2分優しくこすれば、軽度の黄ばみであればキレイに落ちます。
ただし、柔らかいメラミンスポンジであっても、こすりすぎると傷が付きやすくなるので注意しましょう。
ソフトクレンザーを使う
研磨剤が20%未満のソフトクレンザーを使うと、しつこい黄ばみ汚れを綺麗にできます。
研磨剤が20%以上のクレンザーを使ってしまうと、表面を傷つけてしまう恐れがあるので、研磨剤の配合率には注意が必要です。
また、ソフトクレンザーを使う場合でも、強くこすり続けると傷つけたり、作業箇所が色ムラになったりする場合があるので、優しくこする点に気をつけなければいけません。
酸素系・塩素系ハイターを使う
頑固な黄ばみ汚れとなってしまった場合は、酸素系や塩素系のハイターを使ってお手入れしましょう。
シンク全体にハイターを吹きかけて、柔らかいメラミンスポンジで磨いていきます。
時間があれば2〜3時間放置しておくと汚れが落ちていくので、なかなか取れない汚れの場合は時間に余裕をもって行うのがおすすめです。
なお、塩素系ハイターを使用する場合は、必ずゴム手袋をはめてから掃除を行うように注意しましょう。
人工大理石を採用しているキッチンメーカーと商品を紹介
人工大理石を採用しているキッチンメーカーは主に「クリナップ」と「パナソニック」です。
以下より、それぞれのメーカーのキッチン商品を紹介していきます。
クリナップ|セントロ
クリナップのセントロは、ハイグレードに位置するキッチンで、美しいステンレスが魅力ですが、人工大理石のシンク・カウンター共に2種類から選択可能です。
キッチンとダイニングテーブルが繋がったスタイルなど、様々なレイアウトに対応できるため、インテリア性が高く、おしゃれなLDKをつくりたい方に最適な商品となっています。
フォルテックスワークトップ
クリナップのフォルテックスワークトップは、硬質アクリル系人工大理石が使われており、人工大理石の弱点である耐久性を向上させた商品となっています。
表面に岩肌調の凹凸がほどこされているので、食器や鍋を落としてしまった際に当たる面積が少なく、傷がつきにくいのが特徴です。
スレートホワイト・スレートグレー・スレートチャコールと3色用意されており、シンクや扉材とのコーディネートも楽しめます。
アクリストンワークトップ
クリナップのセントロで選択できる人工大理石のカウンターには、フォルテックスワークトップの他に、美しいデザイン性が魅力のアクリルトンワークトップがあります。
マーブル調の柄が特徴的で、品質の優れたアクリル樹脂を採用しているため、耐熱性・耐衝撃性に優れているのが魅力です。
シュガーホワイト・クレマホワイト・シナモンベージュと、柔らかい色が用意されており「落ち着いた雰囲気のキッチンにしたい」という方に最適なカウンターとなっています。
クリナップ|ステディア
クリナップのステディアは、ミドルグレードに位置するキッチンです。
カウンター部分を一体化させた2段構造のスタイルなど、様々なスタイルに対応できるのが特徴で、カラーバリエーションも豊富なデザイン性の高い商品となっています。
扉材やサイドパネルまで自由にコーディネートできるので、LDKの雰囲気に合わせた選択が可能です。
フォルテックス/アクリストンシンク
クリナップのシンクは、水を流しているだけで自然に野菜クズや汚れが排水口に流れていく形状になっているのが特徴です。
ステンレスが主力ですが、人工大理石のシンクも、フォルテックス・アクリストンの2種類から選択できます。
カウンターと同じく、フォルテックスは汚れにくさと丈夫さ、アクリストンは高いデザイン性が魅力です。
また、セラミック製のワークトップと組み合わせることもでき、よりスタイリッシュで高級感溢れるキッチンにするなど、自分好みにカスタマイズできるのも魅力となっています。
TOTO|ザ・クラッソ
TOTOのザ・クラッソは、ハイグレードに位置するキッチンで、上質な仕上がりが魅力のクリスタルカウンターなどが採用されているのが特徴です。
水はねのしにくさと洗浄力を両立したタッチレス水ほうき水栓や、除菌やヌメリ防止に役立つきれい除菌水など、独自の機能をつけた唯一無二のキッチンでもあります。
コーリアンカウンター
ザ・クラッソの主力はクリスタルカウンターですが、石目調が美しい人工大理石カウンターも選択可能です。
ホワイトやベージュなど落ち着いた色の他に、高級感あるコーリアンカウンターも選べるので、シックでかっこいいキッチンをつくることもできます。
濃い木目調と合わせれば、グッと空間が引き締まり、空間の主役となるほど存在感を放つキッチンとなるのが魅力です。
TOTO|ミッテ
TOTOの中でミドルグレードに位置するのが、ミッテです。
柔らかい印象を与える色柄が多く、空間にあたたかく馴染んでくれる商品となっています。
また、レイアウトはI型から対面式まで、様々なスタイルに対応できるので、間取りに合わせて使いやすいように配置できるのも魅力です。
すべり台シンク
シンク底に3度の傾斜をもたせている「すべり台シンク」は、排水口にすべり台のように野菜クズや汚れが流れていきます。
また、シンク底だけでなく、排水口と網かごの形状にも傾斜をもたせているので、ゴミを自分で集める手間がなく便利です。
汚れがたまることを防ぐので、ヌメヌメした汚れになってしまうことなく、清潔に保てます。
キッチン選びの際に押さえたいポイント5選
様々なメーカー・商品の中からキッチン選びをする際に、後悔がないよう、押さえておきたいポイントを5つ紹介していきます。
①予算に合ったキッチンプランか
ショールームに行ったり、カタログを見たりすると、高機能な設備がついたハイグレードなキッチンに目が行きがちになるので、事前に予算を設定しましょう。
シンクやカウンターなどの部材を、1つ1つ組み合わせるシステムキッチンでは、選ぶ商品のグレードやオプションの数によって価格が大きく変動します。
例えば、食洗機をつけると水道・電気工事も含めて約20万円以上、ガスコンロに自動調理機能をつけると10万円以上など、便利さや高機能を求めると価格がアップしていくので注意が必要です。
中には「食洗機をつけたけれど、あまり使っていない」という方もいるので、本当に自分に必要な機能・オプションであるかをチェックしましょう。
②インテリアに合っているか
間仕切り壁がないオープンなLDKである場合、ダイニング側からキッチンが見えるケースが多いので、インテリアに合わせたキッチン選びが必要です。
特に、アイランドやペニンシュラなど、あまり壁に接していないレイアウトのキッチンでは、カウンターや扉材などの部材と、ダイニングテーブルなどの家具との調和が必要になります。
カタログやWebに掲載されている商品ごとの施工事例だけでなく、ショールームやモデルルームに実際に行き、扉材の質感や色味を確かめた上で、キッチンのプランニングを進めましょう。
③作業効率よく動けるか
シンクから冷蔵庫 | 120〜210cm |
冷蔵庫から加熱機器 | 120〜270cm |
コンロからシンク | 120〜180cm |
動きやすく作業効率がよいキッチンにするには、シンク・冷蔵庫・加熱機器(ガスコンロやIH)の距離を、上記の表の距離に設定することが大切です。
シンク・冷蔵庫・加熱機器(ガスコンロやIH)の3点は「ワークトライアングル」と呼ばれ、最適な距離に設定することで、ストレスなく調理ができます。
冷蔵庫の設置位置は、コンセント位置や冷蔵庫の種類・仕様などによっても変わってしまうので、キッチンリフォームをする前に、間取りも含めて検討してみましょう。
④十分な収納量が確保されているか
「デザイン性を重視したら、キッチン用品が入りきらなかった」など、使ってみた際に不便を感じないよう、収納量をチェックしましょう。
カタログなどに収納例が写真付きで記載されているので、自分がキッチンに収納したい量が入るかを確認しておくことが大切です。
例えば、TOTOのミッテというキッチンでは、サラダ油などの背の高いボトルでも収納できるように引き出しのサイズが設定されています。
キッチン商品によって引き出しの仕様が異なる他、仕切りを追加するなどの仕様はいくつか選択肢が用意されている場合が多いので、キッチン上に物が溢れないようにプランニングしましょう。
⑤体に合ったキッチンであるか
一般的なシステムキッチンでは、カウンターまでの高さが「80cm・85cm・90cm」の3つから選択できるようになっています。
「身長÷2+5cm」の計算式で求めた高さを基準に、キッチンを使用する人の身長に合ったキッチンを選びましょう。
高さ選びをする際は、ショールームなどで実際のキッチンに立ち、包丁を切ったり、シンクを使ったりする動作をしてみるのがおすすめです。
また、普段キッチンを使う際にスリッパを履いている場合は、スリッパを履いた状態で試してみると、より失敗なくキッチンを選ぶことができます。
人工大理石のキッチンでよくある質問
人工大理石のコーティングはおすすめ?
「水垢やシミ、汚れがつかないように、日常的にメンテナンスや掃除をするのが大変」と感じる方におすすめです。
人工大理石をコーティングすると、表面の微細な凹凸を解消できるので、水垢や汚れの付着を抑えることができます。
人工大理石のキッチンに傷がついたら?
乾式のサンドペーパーで磨くことで補修できます。
「400番程度のサンドペーパー・当て木・添木」を準備し、サンドペーパーを当て木に巻き、均一になるように一方向に研磨しましょう、
添木を当てながらサンドペーパーを動かすときれいに仕上がりますが、補修の仕上がりが不安な場合は、専門業者へ相談するのがおすすめです。
人工大理石が割れてしまった場合はどうする?
DIYで補修が可能ですが、専門業者に依頼をするのがおすすめです。
専門業者に依頼する場合、工事費用の相場は1カ所あたり約2.5万円〜約6.5万円となります。
割れた箇所の大きさなどで費用は変わるので、無料見積もりを活用して金額を確認しましょう。
キッチン・台所リフォームで、優良な会社を見つけるには?
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この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。
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