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2023年11月22日更新

監修記事

マンションのキッチン・台所リフォーム費用・価格は?【事例・工期もあり】

マンションのキッチンをリフォームする場合、工事の内容や目的によって費用はどの程度変わってくるのでしょうか?キッチンリフォームで可能な工事と、費用、おすすめのシステムキッチンメーカーなどについてご紹介していきます。

目次

キッチンのリフォームでできることは?

マンションのキッチンをリフォームする場合、どのようなことができるのでしょうか?

キッチンのリフォームでは、システムキッチンの変更、キッチンの位置変更、壁際キッチンからアイランドキッチンへの変更、収納家具の追加、床や壁紙などの内装の変更が可能です。

マンションのキッチンリフォームにかかる費用や価格は?

また、換気扇や照明、食器洗い乾燥機(食洗機)の追加なども行えるため、最終的な施工費用は工事の目的によって大きく変わってきます。

マンションのキッチンリフォームをする前に知っておきたいポイント

次に、マンションのキッチンリフォームをする前に知っておきたいポイントについてご紹介します。

マンションのキッチンリフォームでは管理規約による制限を受ける

マンションのキッチンリフォームの場合、戸建てのリフォームとは違いマンションの管理規約による制限を受ける可能性があります。マンションの管理規約の内容には以下のようものがあります。

  • 騒音を防ぐための遮音等級の制約
  • リフォーム機材の搬入や組み立てをする際の制約
  • 床材に関する制約
  • 電気容量やガス給湯器の大きさに関する制約
  • リフォーム工事の時間に関する制約

上記のような規約の他にも、キッチンを移動させて設置する場合、マンションによっては移動範囲に制限がある可能性もあります。

そのため、どのようなキッチンリフォームが可能なのかあらかじめマンションの管理会社に問い合わせておきましょう。

マンションのキッチンは種類やグレードによって費用が異なる

マンションのキッチンリフォームをする際、選ぶキッチンの種類やグレードによって費用が異なります。

セパレートキッチン・I型キッチン・L型キッチン・アイランドキッチン・ペニンシュラキッチンの特徴と費用相場をそれぞれ見ていきましょう。

セパレートキッチンの特徴と費用相場


施工:バレッグス

セパレートキッチンとは、コンロとシンクのカウンターが1か所にまとまっていないキッチンのことで、壁付けのコンロカウンターとシンクのカウンターに分かれているのが特徴です。作業スペースが十分に確保されており、収納も大容量です。

・セパレートキッチンの費用相場:約70万円〜約320万円

I型キッチンの特徴と費用相場


施工:システムアート湘南

I型キッチンは、シンク・コンロなどが横一列に並んでいるレイアウトのキッチンのことです。狭い場所にも設置できるため、アパートなどの共同住宅に多いキッチンのタイプです。

・I型キッチンの費用相場:約37万円〜約100万円

L型キッチンの特徴と費用相場


施工:システムアート湘南

L型キッチンとは、シンクのある作業台とコンロ部分がL字のように垂直に交わったキッチンのことです。L型キッチンは動線が短いため、スムーズに調理することが可能です。

・L型キッチンの費用相場:約80万円〜約150万円

アイランドキッチンの特徴と費用相場


施工:システムアート湘南

アイランドキッチンとは、壁などに接していないカウンターキッチンのことです。周りに壁がないので、どこからでもキッチンに入ることができます。また、デザイン性が高く、おしゃれなキッチンにできます。

・アイランドキッチンの費用相場:約150万円〜約220万円

ペニンシュラキッチンの特徴と費用相場


施工:ぐっとリフォーム

ペニンシュラキッチンとは、左右のどちらかが壁に接しているキッチンのことです。

ペニンシュラタイプは対面キッチンなので、ダイニングにいる家族とのコミュニケーションが取りやすく、ダイニングにも移動しやすいため、よく選ばれていれるキッチンです。

・ペニンシュラキッチンの費用相場:約140万円〜約270万円

マンションのキッチンをリフォームする費用

工事内容、目的ごとにキッチンリフォームの施工費用は変わりますが、費用の目安はどれくらいなのでしょうか?


施工:バレッグス

大手住宅機器メーカーのシステムキッチン製品に交換した場合で見てみると、スタンダードなシステムキッチンに入れ替えるだけなら施工費用を含め、約80万円が相場となります。

同時に床や壁のリフォームを行う場合の追加費用はキッチンの面積にもよりますが、6畳で床がフローリング、壁がクロスなら合計で約15万円が目安です。

この費用は既存の床材を取り除き、新しい床材に張替えた場合の価格ですので、重ね張りで施工した場合はもう少し安価に、内装に自然素材を用いる場合は、平米あたりの単価が上がるため、施工価格の相場は高くなります。

壁付けのI型キッチンをアイランドキッチンに変更する場合は、キッチン本体の価格が約150万円の場合、配管変更及び内装工事、システムキッチンの解体撤去、設置費用を含め工事費は約220万円が相場です。

ただアイランドキッチンに変更する際には、換気扇の位置も変更する必要があるため、元々の換気扇の形状によってはさらに費用が追加でかかる場合もあります。

壁付けのI型キッチンを対面式キッチンへと変更する場合もアイランドキッチンへと変更する場合と同様に、配管、電気、内装の工事が必要ですので、工事費用は約70万円が相場です。

キッチンに収納を増やす場合の費用


吊戸棚例(施工:ぐっとリフォーム)

システムキッチンを入れ替えるのではなく、収納だけを増やしたいという場合には、食器棚などの収納家具の増設が効果的です。

収納の設置は、水回りのリフォームと違い、配管工事の必要が無いため、施工費用も比較的安価となります。

例えば、高さ180cm、横90cm、奥行き40cmの食器棚を設置する場合なら、運送及び設置費用を含めて約5万円が相場です。

吊り戸棚を設置する場合の相場は約4万円、昇降機能付きで使いやすいものの場合は約4万円追加となります。

一戸建ての場合は床下に空間があるため、床下収納を増設することができますが、マンションの場合は躯体と床の間にあまり空間が無いため、床下収納は基本的に設置できません。

ただ、マンションの構造によっては床下に空間があり、収納を設置できるスペースが存在することもありますので、管理組合に問い合わせてみると良いでしょう。

換気扇やレンジフードをリフォームする費用

換気扇やレンジフードをリフォームする費用は、換気機能のみのシンプルなものを使用した場合で約6万円、自動で換気するタイプの製品やフィルター清掃機能付きのものは約15万円が相場です。

壁に設置するタイプの換気扇の場合は、約1万円が目安となります。

食器洗い乾燥機(食洗機)を設置する場合の費用


食器乾燥機(LIXIL・アレスタ)施工:ぐっとリフォーム

ビルトインタイプや後付けタイプの食器洗い乾燥機(食洗機)を交換する際にかかる費用の相場は、ビルトインタイプが約40万円、設置式が約10万円です。

これは、既に食器洗い乾燥機をお使いで新しい設備に交換する場合の費用となります。

水回りの配管や電気配線が無い状態で新たに食器洗い乾燥機を追加する場合は、工事費用が約5万円程度必要です。

間取りの変更にともなうシステムキッチン移動の費用

マンションのキッチンリフォームにかかる費用や価格は?

住宅を再生する際には、内装や設備を全て取り除いて配管の交換まで行うスケルトンリフォームと、内装や設備のみを交換するリフォームとがあります。

設備だけでなく、内装部分まで解体を行い、スケルトンにしてキッチンを移動する場合は、間取り変更及び配管工事、場合によっては電気工事が必要となり、費用は約300万円が相場です。

ただ、スケルトンリフォームは内装を全て撤去して工事を行う方式のため、リフォームでシステムキッチンのみを移動する場合に比べて工事費用は高額になります。

また、元々使用していた中古のシステムキッチンを再利用する場合は、工事費のみとなりますので、安価に施工を行うことが可能です。

しかし、システムキッチンは水に触れる設備ですので、見えない部分が傷んでいることも考えられます。

お使いの中古システムキッチンを再利用するのも良いのですが、分解後にシステムキッチンが傷んでいる場合には再利用できないこともある点に注意しておきましょう。

キッチンリフォームにかかる時間はどれくらい?


施工:バレッグス

キッチンリフォームにかかる時間は、工事の内容によって大きく変わります。

例として、I型キッチンを新しいものに入れ替える場合は、中古設備の解体、交換、配管、内装の補修、新規設備の設置で約1週間が目安です。

I型キッチンをアイランドキッチンや対面式キッチンに変更する場合は、配管工事や内装工事、電気工事が必要となるため、設備の交換に比べて工事期間は長くなり、約2週間が目安となります。

リビングやダイニング、キッチンをまとめるなどの間取り変更をともなう大規模な工事では、施工箇所の状態によって前後しますが、概ね約2カ月の施工期間が必要です。

リビングやダイニングの変更を行わず、キッチンのみの間取り変更ならもう少し施工期間は短くなり、約1カ月が目安となります。

その他の設備、換気扇やレンジフードの交換、収納の設置については、約1日が施工期間の目安です。

LIXIL?クリナップ?おすすめの住宅設備機器メーカーは?

システムキッチンをリフォームする場合、どの住宅設備機器メーカーの製品がおすすめなのでしょうか?

キッチンなどの水回り設備では、LIXILクリナップパナソニックなどが有名です。

他にはTOTOタカラスタンダードトクラスなども人気のメーカーとなっており、各社とも低価格帯から高価格帯まで多くの製品を取り扱っているため、デザインの好みや機能面で選ぶと良いでしょう。

ただ、メーカーによってはシステムキッチン以外の設備も取り扱っているため、同時に色々なリフォームを行う場合はまとめて注文できるメーカーを選ぶ方が費用を抑えられる可能性があります。

マンションのキッチンリフォーム事例・工期

デザイン・使いやすさ重視のキッチンの入れ替えリフォーム

リフォーム費用100万円
施行日数14日
住宅の種類マンション
築年数20年

料理をする機会が増え、狭く火力の弱いキッチンを変えたいと思い、デザイン性の高いTOYOキッチンへ入れ替えた。オシャレなデザインに加え、奥に広い作りのため効率的に料理ができるようになった。

L型キッチンからI型キッチンの入れ替えリフォーム

リフォーム費用250万円
施行日数3日
住宅の種類マンション
築年数24年

元はL型キッチンでコーナー部分がデッドスペースになっていました。そのためクリナップのセントロのI型キッチンへ変更しました。L型からI型に変更したことで、デッドスペースがなくなり、スペースを有効活用できる機能的なキッチンになりました。

マンションのキッチンリフォームで注意することは?

マンションのキッチンをリフォームやリノベーションする際には、いくつか注意しておかなければいけないポイントもあります。

まず大切なのは、使用するシステムキッチン選びです。

マンションの場合、一戸建てに比べてスペースに制限がある場合が多いため、使用できるシステムキッチンのサイズにも注意しなければいけません。

大手メーカーなら、マンション用にやや小さめのサイズで作られたシステムキッチンが用意されていますし、組み替えることである程度サイズを調整できる製品もあります。

ただ、部屋の形状によっては希望する製品が使用できないことも考えられるため、まずはリフォーム会社に現地確認をしてもらった上で対面式、アイランド式などの希望を伝え、見積もりを依頼すると良いでしょう。

内装についても、キッチンの場合は注意が必要です。

床に自然素材の無垢材を使用した場合、リビングやダイニングなら問題はありませんが、キッチンでは洗い物の際などに飛び散る水滴によって床にシミができてしまうことがあります。

定期的にワックスをかければ自然素材の天然木でもシミや傷みは予防できますが、手間がかかってしまいますので、メンテナンスの手間を省きたいという方は防水タイプの床材を使用すると良いでしょう。

見積もりは複数の会社に依頼しよう

リフォームの見積もりは、設備機器の仕入れ価格や工事方法、会社が必要とする経費などによって変わってきます。

マンションのキッチンリフォームを成功させるポイント

マンションのキッチンリフォームを成功させるポイントは、まずマンションの管理規約の中でどこまでのリフォームができるのかを調べておくことです。

リフォーム途中で制限に気づき、作業を中断したりプランを変更することがないようにするためにも事前の確認はとても大切です。

次に、リフォーム業者に自分たちの生活スタイルを伝え、生活動線に配慮したキッチンづくりをすることも大切です。

特によくキッチンを利用する場合、調理に欠かせない設備や収納などを業者と細かく打ち合わせすることで、より使いやすいキッチンにすることができるでしょう。

また、キッチンリフォームを依頼する際には、キッチンなどの水回りのリフォームが得意な業者を選ぶことが大切です。

特にマンションの場合、水回りがきちんと施工されていないと、水漏れなどが発生し近隣の住人とトラブルになる可能性も考えられます。そのため、マンションのキッチンリフォームの経験が豊富な業者に依頼するようにしましょう。

マンションのキッチンリフォーム費用を抑えるポイント

キッチンリフォームの費用はどうしても高額になりがちです。少しでもリフォーム費用を安くするためには、キッチン本体の費用を抑えるのが有効です。

例えば、メーカーの在庫品等を選ぶと、十分な機能を備えつつも通常より安くで購入できることがあります。

どうしても最新のシステムキッチンが良いという人でなければ、このような選択肢も頭に入れておくと費用を抑えることができるでしょう。

同じ内容の工事でも、施工を行う会社によって見積もりが違うことも多いため、リフォームを依頼する際には複数の会社に見積もりを依頼するようにしましょう。

マンションでキッチンをリフォームするメリットとデメリット

マンションでキッチンのリフォームを行う場合どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

ここでは簡単にメリットとデメリットをご紹介していきます。

<メリット>
キッチンのレイアウトや位置を変更することによって動線が変わり、作業効率が向上するというメリットがあります。

また、現在のキッチンはとても収納スペースが多いため、整理整頓もしやすいです。

リフォームする際に食洗機やIHクッキングヒーター等の設備機器を導入することも可能で、コンセントの配置なども決めることができるため、使い勝手を追及することができます。

<デメリット>
工事の内容によっては給水管や排水管、電気配線を接続するために設備工事と電気工事が必要です。設置状況によっては設備工事や電気工事の費用が高くなる場合があります。

また、キッチンリフォームにおいてサイズの選び方を間違えてしまうと通路が狭くなってしまったり、冷蔵庫などの家電製品の大きさが限定されてしまう可能性もあります。

キッチンのリフォームをおこなう場合には具体的にリフォーム後の姿をイメージすることが大切です。

デメリットとして挙げられる項目はこのイメージをしっかり行うことで解消できる場合がありますので意識するようにしましょう。

マンションでキッチンをリフォームする際の注意点

マンションでキッチンのリフォームを行う際には管理規約にしたがって工事を行う必要があるため、マンションの管理者に申請をしたうえで工事を行います。

また、施工の範囲も制限される場合があり、制限によってはキッチンの移動範囲や選べるレイアウトが限定されてしまいます。

搬入搬出作業に関しても通常の一戸建てよりも手間がかかるため、費用が割高となる場合があります。

実際にキッチンのリフォームを行う際には実際の工期以上に事前の段取りに時間がかかる場合がありますので、時間に余裕があるタイミングで計画、施工を行うようにしましょう。

キッチンリフォームについてマンションと戸建ての違い

規約によって制限が設けられているマンションと、制限がなく自由に工事を行える戸建てではどのような違いがあるのでしょうか。

マンションの場合は冒頭で述べた通り、定められている規約によって占有部分しかリフォームできないため、戸建て程の自由度がないです。

しかし、共有部分に手をつけなければならない耐震工事等の費用が高い工事を行う必要がないため、費用を抑えやすいというメリットがあります。

戸建ての場合は工事に制限がなく配線や配管も自由に工事できるため、希望のレイアウトにキッチンを変える事が出来ます。

しかしながら、耐震工事などの費用がかかる工事も必要となり、メンテナンスの手間もかかるため、費用が高額になることがあります。

対面キッチンと壁付けキッチンの違い

マンションでキッチンをリフォームするときは対面?壁付け?それぞれの特徴を紹介!

最初に、賃貸マンションの場合大家さんの同意が必要ですがかなり難しい相談となります。
分譲マンションの場合でも共有設備などとの取り合い関係があるので、必ず管理組合の了解を得てください。

対面キッチンは、ダイニングやリビングを見渡せる方向に作られたキッチンのことです。開放感があり、お子様や高齢者など家族の様子を見ながら料理をすることができます。

一方壁付けキッチンは、文字通り壁に向かって設置されたキッチンのことです。収納スペースが壁際になるため部屋が広く使いながら料理をすることができ、匂いも広がりにくくなっています。

対面キッチンの特徴

対面キッチンの特徴は、やはり家族とコミュニケーションが取りやすいことです。小さなお子様や高齢のご家族がいる場合は見守りながら料理をすることができます。

一方、部屋全体に料理の匂いがつきやすく、作業場が目につきやすいため、キッチン周りのお掃除をこまめにする必要があります。

マンションのキッチンリフォームで選べるレイアウト

マンションのキッチンリフォームで選べるレイアウトにはペニンシュラ型とアイランド型という対面キッチンのレイアウトがあります。

ここでは簡単にそれぞれの特徴を紹介します。

・ペニンシュラ型
ペニンシュラ型はキッチンの左右どちらかが壁に設置されているレイアウトです。

形状はI型キッチンと似ていますが、カウンターの奥行きが広い場合が多く、収納を設けたり、そのまま食事のスペースとして活用したりと使い方の幅が広いという特徴があります。

・アイランド型
アイランド型はキッチンが壁に接しておらず完全に独立して設置されているレイアウトで、壁がないことから開放感があり、複数人での作業がしやすいことが特徴です。

マンションで対面キッチンをリフォームするときの注意点

マンションはキッチンに使えるスペースが限られているため、冷蔵庫や食器棚はどこにあるか、収納はどこにあるかなど、間取りをしっかり設計しないとリビングのスペースが狭くなってしまいます。

また、マンションの対面キッチンと戸建ての対面キッチンは規格が異なることがあるため、システムキッチンを選ぶ際には、マンション規格に対応しているかを確認しましょう。

マンションで壁付けキッチンにリフォームする場合の特徴

壁付けキッチンは、作業スペースがまとまっているため料理に集中できることや、部屋全体の空間を広く保てるという特徴があります。

設計士と相談し壁を調理器具の収納に活用することも可能。冷蔵庫や食器棚も近いため、空間が限られているマンションではスペースを有効利用できるといえるでしょう。

一方で、家族には背中を向けて料理をするため、コミュニケーションは取りづらくなります。キッチンがリビングから丸見えなのでこまめに掃除をする必要もあります。

また、対面キッチンに比べて台所に入りやすい間取りとなるため、小さな子供やペットがいる場合は、キッチンゲートを作るのに工夫が必要となります。

マンションで壁付けキッチンにするときの注意点

壁付けキッチンには主にI型とL型があります。I型はコンロからシンクまでが一直線になったキッチンで、L型はキッチンをL字型に曲げた間取りのキッチンのことをいいます。

I型はカウンターとセットになっていることが多く、コンセントの設置や料理の配膳など使い勝手は良いですが、カウンターの裏側にお料理中の油がはねて、油汚れになりやすく、マメに掃除が必要です。

L型は広く作業スペースが取れるため料理好きの人にはおすすめですが、L字の部分がデッドスペースになることも多く、収納などに工夫が必要。しかし、リビングが広いマンションには向いています。

マンションのキッチンリフォームにかかる費用

キッチンのリフォームを行う場合レイアウトやスペックによって費用は大きく異なります。

ここでは簡単に各レイアウトのリフォーム費用の相場とスペックごとの商品費用相場を表にまとめて紹介します。

 リフォーム費用(商品+工事代)  スタンダード  ミドルスペック  ハイスペック
I型(壁付けキッチン)  約60万円~約130万円  約20万円~約40万円  約40万円~約60万円  約70万円~約100万円
L型(壁付けキッチン)  約80万円~約150万円  約40万円~約60万円  約60万円~約80万円  約80万円~約120万円
ペニンシュラ型(対面キッチン)  約70万円~約140万円  約30万円~約40万円  約50万円~約70万円  約80万円~約110万円
アイランド型(対面キッチン)  約100万円~約170万円  約40万円~約60万円  約70万円~約90万円  約100万円~約140万円

現在のレイアウトや配置などによっても費用は変わるためあくまで目安となります。実際には専門業者に現地調査をおこなってもらい、見積もりを出してもらうようにしましょう。

マンションのキッチンリフォームの工期

ここではキッチンリフォームの工期を壁付けキッチンと対面キッチンに分けて紹介していきます。

壁付けキッチンの工事にかかる期間は約2日~約5日が目安となります。

対面キッチンの場合にかかる期間は約3日~約7日が目安です。

いずれの場合も工事内容や設置する設備機器によっても工期は大きく変わりますので、業者に見積もりを出してもらう際に一緒に目安となる工程表の提出を依頼しましょう。

マンションでは壁付けキッチンと対面キッチンどちらがよい?

子供や高齢の家族を見守りながら料理がしたい、開放感のある間取りで料理がしたい場合は対面キッチンが向いていますが、リビングを広く使いながら料理に集中したい場合は、壁付けキッチンが向いています。

リフォームしたい目的に合わせて壁付けキッチンと対面キッチンを選ぶとよいでしょう。リビングを広く使いたいのか、家族を見ながら料理をしたいのか、事前に整理してみることをおすすめします。

キッチンでは、家庭内での危険物である「火」と「水」を常時使います。また換気やコンセントについても十分な計算が必要です。

建築基準法による内装制限など法的規制もあります。「防火」「防水」「換気」はデザインより優先事項で検討されるべきでしょう。

各自治体の条例による規制事項もあります。図面段階で一度は消防への相談はやっておきましょう。

マンションのキッチンをリフォームする際の見積もりの見方

キッチンリフォームの見積もりは様々な工事内容が記載されていますが、その意味を理解していくことは難しいです。

ここでは一般的にキッチンリフォームを行う際に記載される項目について、内容と費用の割合を紹介していきます。

・仮設工事
費用の割合:約5%

搬入経路や現場を汚さないようにするための養生や搬入搬出の作業です。マンションの場合には通常よりも割高になりやすい項目となります。

・解体工事
費用の割合:約5%~約10%

現在のキッチンを解体し撤去する作業です。キッチンを取り付ける下地が傷んでいる場合や床の張替えを行う場合には、ここで一緒に解体して撤去します。

・木工事
費用の割合:約10%~約20%

主にキッチンを取り付ける下地を調整する工事です。その他にフローリングの張替え等を行う場合にはこの項目に該当します。

・内装工事
費用の割合:約10%

壁紙等の内装材を張替える工事です。一般的には天井や壁のクロス張替えなどがこの項目に該当します。

・電気工事
費用の割合:約10%~約20%

キッチン周辺にコンセントを設ける場合や食洗機を取り付ける場合、IHクッキングヒーターを新たに取り付ける場合に必要な配線と接続を行います。配線の量や距離によって費用が変動します。

・衛生設備工事
費用の割合:約10%~約20%

水道工事や排水管を適切な位置に移動し接続する工事です。同じ位置、同じレイアウトの場合には安価に納まりますが、位置やレイアウトが変わる場合には費用が高くなる場合があります。

・住宅設備機器
費用の割合:約30%~約60%

キッチン本体やIHクッキングヒーターなどの加熱調理器、食洗機等がこの項目に該当します。

実際にキッチン交換工事はキッチンのグレードやレイアウトによって金額が大きく変わるため費用の割合が大きく変化する項目です。

また、キッチンの組立設置費もこの項目に入る場合があります。

・諸経費
費用の割合:約5%~約10%

雑材、消耗品の費用や、法定福利費などの経費です。

業者によって項目の表記や分け方が異なりますのであくまで参考ではありますが、以上が見積もりの中によくある記載内容となります。

キッチンリフォームをおこなう場合には複数業者から相見積もりを取るようにしましょう。

各項目を照らし合わせて見積もりの内容を確認することで、業者に対して価格の交渉をしやすくなるほか、工事の内容についても確認しやすくなります。総額だけで判断するのではなく項目ごとに確認が必要です。

マンションのキッチンリフォームに適した業者の選び方

キッチンのリフォームを行う場合には適切な業者選びが大切です。

ここではキッチンのリフォームをおこなってくれる業者を5つ取り上げ、長所と選ぶ際の注意点を紹介します。

・工務店
長所
担当者や社長が非常に近い距離感で相談に乗ってくれます。そのため、要望している内容を叶えやすいでしょう。また、職人も現場の経験が豊富なため提案の幅が広いです。

注意点
工務店の規模によっては実現可能なリフォームの内容に制限がある場合があります。

また、新築を主におこなっている工務店の場合には工事を進めていくうえで発生するトラブルの対応に慣れておらず、適切な処置ができない可能性もあります。

・住宅設備メーカー
長所
自社商品に関してのプランニング力はショールームもあるため非常に高く、商品の提案に関しては満足度が高い提案を貰うことができます。

注意点
建築における専門知識は工務店や他のリフォーム会社よりも劣ることがあります。また、自社施工ではなく基本的には代理店経由となる場合が多く、間に入る業者が多い状態となるため費用が高い場合があります。

・ホームセンター
長所
ホームセンターは住設機器を多く仕入れていることから商品価格が安い場合が多いです。そのため長所は商品価格の安さになります。

注意点
設備機器は一定の仕様に限って仕入れをしている場合が多いため、プランニング力が乏しい可能性があります。

また、自社施工ではないため商品価格は安いものの工事費が割高になる場合があり、トータルで見ると安価ではないケースもあります。

・リフォーム会社
長所
リフォームに特化している業者のため、商品、工事の提案力が高いです。また、工事を進める中でトラブルが発生しても経験豊富なため迅速に対応してくれる場合が多いです。

注意点
建設業の許可が無くても工事を受注できる業種のため、優良業者だけではなく悪質な業者が点在しています。

・設計事務所
長所
建築物における知識はどの業者よりも高いため、建築における提案力が高く、失敗する可能性が低いでしょう。

注意点
主に新築を手がけていることが多いため、キッチン交換のような大規模ではないリフォームに関しては工事を受けてくれないケースがあります。

また施工に関しても自社ではなく、下請けがおこなうため費用が割高になる恐れがあります。

以上がキッチンリフォームをおこなってくれる業者の長所と注意点です。

業者を絞ってしまうと価格の相場が見えず、工事の提案も満足するものにならない場合があるため、どの業者に依頼する場合も複数業者から見積もりを取り、それぞれ提案をもらうようにしましょう。

マンションのリフォームでガスコンロからIHクッキングヒーターに換える際の注意点

一般的にIHクッキングヒーターは200Vで30A使用します。そのため、ガスコンロを使用していた場合の電気容量のままでは容量をオーバーしてブレーカーが落ちてしまう可能性があります。

この場合、電気容量を上げる必要がありますが、マンションでは容量に制限がかけられていることがあり、簡単に容量を上げられない場合もあるため、管理組合に確認するようにしましょう。

また、容量を上げる際に幹線の引き直しが必要になると、床や壁などで配線工事をおこなわなければならず、費用が高額になる可能性がありますので注意が必要です。

最後に、IHクッキングヒーターを使用するためにはIH専用の電源回路を設けて専用の配線をする必要がありますが、管理組合の許可が必要となるため、工事に至るまでに必要な手続きが多くなることを覚えておきましょう。

キッチンの種類

リフォーム キッチン マンション

まずは、キッチンの種類について理解を深めましょう。

対面式キッチン


施工:システムアート湘南

キッチンユニットと、ダイニングやリビングが向き合っているタイプのキッチン。家族の顔を見ながら料理ができる、人気のタイプです。

【メリット】

  • 家族の存在を感じながら料理ができる
  • 小さい子どもがいる家庭では料理をしながら様子を確認できるので安心

【デメリット】

  • キッチンがダイニングやリビングから丸見えになるので常に片づけておく必要がある
  • コンロも居室側を向いているので、ニオイが広がりやすい

オープンキッチン


施工:システムアート湘南

キッチンのスペースと居室が壁で仕切られていないタイプのキッチンを指しています。カウンターに段差や腰壁のない対面式キッチンや後述するアイランドキッチンなどもこのタイプ。

【メリット】

  • LDKに一体感を持たせることができ、広々とした空間を実現できる
  • 居室側から配膳した料理を受け取りやすく、片づけも楽になる

【デメリット】

  • 腰壁など仕切るものがないので、キッチンの中まで居室から丸見えになる
  • ニオイや水の音がリビングに伝わりやすい

アイランドキッチン


施工:システムアート湘南

キッチンユニットが壁に接しておらず、対面式になっているキッチンがアイランドキッチンです。「島」のようにコンロとシンクが並んでおり、カウンターの奥行が広いという特徴があります。

【メリット】

  • 家族の顔を見ながら料理をすることができる
  • キッチンを仕切る壁がないので、開放的なLDKになる
  • キッチンを家具の一つとして捉える事ができスタイリッシュな印象となる

【デメリット】

  • 居室からキッチンが丸見えになる
  • コンロ廻りの油ハネ処理に注意が必要
  • 音やニオイが居室に伝わりやすい
  • カウンターの奥行が広いので、LDKにおけるキッチンの占める割合が高くなる

ペニンシュラキッチン


施工:システムアート湘南

ペニンシュラは「半島」という意味で、対面しているキッチンユニットの片側(ほとんどがコンロ側)が壁についているタイプのキッチンです。

【メリット】

  • 壁側にコンロを設置することで、換気扇の種類を選びやすくなる
  • LDKを一体化させた広々とした空間を作ることが可能

【デメリット】

  • 間仕切壁がないので音やニオイが広がりやすい
  • コンロに面している壁が油などで汚れやすい

※壁には専用のキッチンパネル貼ることができるためアイランドと比較すると
メリットです。判断をお任せします。

セミオープンキッチン


施工:システムアート湘南

対面式ですが、キッチンの半分が壁に隠れたタイプ。マンションにはこのタイプが多く、コンロの前に壁があります。

【メリット】

  • コンロの前に壁があることで、ニオイが居室に広がりにくい
  • 壁にキッチンパネル(メラミン化粧版)を貼ることで油汚れなどのふき取りが簡単になる
  • キッチン廻りの物をリビングから隠すことができる

【デメリット】

  • オープンタイプのキッチンに比べて、壁があるので居室の開放感という点では劣る
  • コンロの目の前に壁があるので、コンロ調理中には居室の様子を見ることができない

I型キッチン


施工:システムアート湘南

頭文字のローマ字がキッチンユニットの並びを示しています。I型キッチンは、シンクとコンロがローマ字の「I」のように一直線に並んだタイプで日本のキッチンの主流です。

【メリット】

  • コンロからシンクへと動線が一直線になるので、料理の一連の流れのなかで無駄な動きを省くことができる
  • ほかの型のキッチンに比べてキッチンスペースを小さくすることができる

【デメリット】

  • 選ぶキッチンの幅によっては、コンロとシンクに挟まれた「調理スペース」が少なくなることもある

L型キッチン


施工:システムアート湘南

キッチンユニットがローマ字の「L」のように配置されたキッチンです。

【メリット】

  • キッチンの動線に最も優れている配置
  • コーナーを利用した広い調理スペースを確保できる
  • 2人で作業することが比較的容易

【デメリット】

  • 居室におけるキッチン全体の占める面積の割合が広くなる
  • I型キッチンに比べて高価

Ⅱ型キッチン


施工:システムアート湘南

コンロユニットとシンクユニットを平行に並べてローマ数字の「Ⅱ」のように配置したキッチンで、欧米の家庭に多く採用されています。

【メリット】

  • キッチンの省スペース化が可能。
  • 作業スペースが広く取れる

【デメリット】

  • コンロ・シンク、それぞれのユニットの幅が狭くなるため収納が少なくなる

壁付キッチン


施工:システムアート湘南

キッチンの型にかかわらず、キッチンユニットがすべて壁に向かって設置されたキッチンです。

【メリット】

  • 料理に集中できる
  • ニオイや音が居室側に伝わりにくい

【デメリット】

  • 料理中や片づけ中に家族の様子をうかがうことができない
  • 壁面が汚れやすい

マンションのキッチンリフォームでできることは?


施工:バレッグス

マンションは戸建てと違い、キッチンリフォームにさまざまな制約があります。どこまでリフォームできるのかを事前にしっかりと確認しておきましょう。

マンションのキッチンリフォームでできる間取りの変更

キッチンの間取りを大幅に変更することは可能です。例えば独立型のキッチンを対面式キッチンに変更するなど、間仕切壁を撤去することができれば、キッチンの間取りを変更しても問題ありません。

撤去したい壁がコンクリートであれば、壁はマンションの構造の一部となりますので、壊して撤去することはできません。その場合は、壁を残したままキッチンの位置を変更することになります。

マンションのキッチンリフォームでできるキッチン自体の移動

壁を撤去しなくても、キッチンの位置を移動することは可能です。

ただし、排水や給水配管の位置を移動することになりますので、管理規約などを確認して、どこまで移動できるのかを事前にしっかりと調査しておく必要があります。

マンションのキッチンリフォームでできる内装の変更

キッチンに使われている壁紙やキッチンパネルを変更するリフォームはマンションでも可能です。

ただし、間取りがLDKになっている場合、キッチンだけの内装を変更するとLDKの一体感が損なわれることがありますので慎重に検討してください。

マンションのキッチンリフォームでできる設備の新調

マンションのキッチンに使われている設備を個別に変更(新調)することも可能です。

【レンジフード】

  • 既存のレンジフードと同じ幅・高さであれば変更可能
  • 位置や寸法を変更する場合は天井下地組みやクロス等の仕上げ工事が必要

【水栓金具】

  • 既存の水栓金具と同じ径の水栓金具であれば変更可能
  • 配管を外して取り替えるので、水漏れなどを防ぐためにもプロに任せたほうが安心
  • 蛇口に取りつけるタイプ(外付け)の浄水器を使用している場合は、新しい水栓金具も浄水器取り付け可能な吐水口かどうかを確認すること

【コンロ】

  • ガスコンロからガスコンロ、IHからIHへの変更は可能
  • ガスコンロからIHへの変更は、電気工事が必要になる(電気容量が足りているという前提で工事が可能)
  • ガス管がきていないマンションではIHからガスコンロへの変更は不可能
  • 既存のコンロと同じ幅のコンロにしか変更できない

【家具の新調】

  • 食器棚やカウンターなど、新築から設置されていた家具の背面は壁紙が貼られていないことがあるため、同じ高さと幅の家具を選ぶ必要がある

マンションのキッチンリフォームの費用の相場

リフォーム キッチン マンション

マンションのキッチンリフォーム工事にかかる費用の相場の一部をご紹介します。

キッチンの取替え

  • I型キッチンの新調:約20~80万円
  • L型キッチンの新調:約40~90万円
  • 対面型キッチンの新調:約30~100万円

間取りやキッチンタイプの変更

  • 独立キッチンから対面型へ:約60万円~200万円
  • 壁付けキッチンから対面型へ:約50万円~150万円

キッチン内装の変更

  • キッチンの壁紙張り替え:約5万円~
  • キッチンの床材張り替え:約10万円~

キッチン設備の新調

  • レンジフード交換(本体価格+工事費):約5万円~30万円
  • コンロ交換(本体価格+工事費):約3万円~15万円
  • 水栓金具交換(本体価格+工事費):約4万円~8万円

リフォームに関する補助金

マンションのリフォームでは「省エネ」や「バリアフリー」を目的にした補助金が利用できる可能性があります。

また、各自治体で実施しているリフォーム助成金についても、条件が合えば利用できるかもしれません。

キッチンのリフォームを検討する前に、助成金や補助金が利用できそうかどうかを調べておくことで、予算が立てやすくなり、リフォームの内容も決めやすくなります。

助成金や補助金は年度ごとに内容や助成対象が変わりますので、こまめに国や自治体のホームページをチェックしてください。

助成金や補助金だけでなく、税制の優遇についてもメリットが大きいので事前にチェックしておきましょう。

国土交通省<各税制の概要>
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr2_000011.html

マンションのキッチンリフォームを行う前にすべきこととは


施工:バレッグス

マンションのキッチンリフォームを行う場合、マンションならではの事前に確認すべき事項がいくつかあります。
たとえば、リフォームを行う予定のマンションにおける専有部分共用部分の確認です。
マンションは区分所有者が自由にできる専有部分と他の区分所有者と共有して利用する共有部分に分けられます。
一般的には居住空間内が専有部分となり、エントランスや廊下、エレベーターなどといった専有部分以外の場所が共有部分となります。

居住空間を囲う壁や床の内部にある建物の構造体や玄関の扉などは共有部分となるため、勝手に改変を加えることができません。
キッチンリフォームを行う際には壁の内側などに給・排水管を通し、その際に壁や床に穴を開けて作業しなければならないことがあります。
専有部分を超えてリフォームを行うことはできないため、どの部分までが専有部分であるかの事前確認が必要です。

他にも、マンションの管理組合規則も確認しておいた方が良いでしょう。
マンションによっては管理組合規則で専有部分の処分方法についても規定されている場合があります。
場合によってはたとえ居室内の専有部分であったとしても、業者を入れてのリフォームには管理組合の許可が必要であることあります。

マンションでのキッチンリフォームの進め方


施工:バレッグス

マンションでキッチンリフォームを行う場合の流れについて紹介します。

1.業者に相談

まずはキッチンをリフォームするにあたり、どのようなキッチンにしたいのかといった要望を洗い出して整理しましょう。
この時に将来のことを見据えてリフォーム内容の優先順位を付けると良いでしょう。
まずは家族間で話し合い、その後で業者に相談するとスムーズです。
ほとんどの分譲マンションには販売当初から窓口となっている不動産業者が、そのまま管理組合の補佐役として関わっている場合が多いでしょう。先ずはその不動産業者を通じて管理組合への相談を進めて行くことが早道と言えるでしょう。

2.下見

同じ内容のリフォームであっても既存のキッチンの形態や施工条件によって費用に差が生じることがあります。
そのため、正確なリフォーム費用を知るためには業者に下見をしてもらう必要があります。
実際に業者へ下見をしてもらう際に、希望のリフォームが可能かどうか確認すると良いでしょう。

3.プランニングと見積もり

プランニングは複数の業者と同時並行で進めていき、見積もりは必ず2社以上の業者から貰うようにしましょう。
業者によって得意とするリフォームが異なるため、業者の提案内容を比較しながらより希望に沿ったプランを選択します。

4.管理組合にリフォーム申請

マンションのリフォームを行う場合は管理組合へ工事申請を行い許可を得る必要があります。
通常は工事を行う2~3週間前には書面で申請書を提出する必要があるため、リフォームを行うことが決定したら早めに申請しましょう。

5.審査

管理組合は提出された工事申請書の内容を基に工事が可能であるかどうかについて審査します。
審査でチェックするポイントは管理組合によって様々ですが、建築基準法に適合しているか等、基本的な内容がしっかりしていれば問題ないでしょう。

6.申請者へ回答

申請した工事内容に問題が無ければリフォームが許可され、申請者はリフォームを行うことができるようになります。
仮に審査で不合格となった場合は工事内容を見直して再度申請するようにしましょう。

7.近接住民への挨拶と事前承諾

工事中は騒音や振動が発生したり、住人以外の関係者がマンション内を行き来することになります。
許可を得て工事を行うとはいえ、近隣住民へ迷惑を掛けることもあるため、工事前に挨拶をして承諾を得ましょう。

8.契約

業者と相談して決めたリフォーム内容に納得し、管理組合の許可も得ることができたら工事を依頼する業者を決定します。
単純に見積もり金額の高低だけでなく、工事内容に納得できる業者を選んで契約を結びましょう。

9.リフォーム工事

まずは業者からリフォーム工事の流れについて説明を受けましょう。
その後、養生をして既存のキッチンを撤去し、新しいキッチンを組み立てたり配管を通したりする作業を行います。
立ち合いが必要となるため、工期やスケジュールについて事前によく確認しましょう。

10.工事完了と確認

工事が完了したらプランと実際に工事を行った内容に差異が無いか確認します。
キッチンについて確認することは当然ですが、資材の運搬中に玄関など別の箇所を傷つけていないかについてもそっと確認しておくと良いでしょう。

マンションのキッチンリフォームの注意点

マンションのキッチンをリフォームする際に覚えておきたい注意点を実際の事例とともにご紹介しましょう。

マンションリフォームでは、共同住宅という特性上、小さなきっかけでもすぐに大きなトラブルへと発展してしまうことがあります。

事前に注意点をリフォーム会社と共有し、トラブルのないリフォーム計画を立てることが大切です。

周辺住民への配慮

<上階の住人に挨拶を忘れリフォームが中断して工期が延びた例>

「規約にも目を通し、下の階と2軒隣の住居にリフォーム工事の通知と挨拶に行った。しかし、上の階の住人に挨拶を忘れ、工事が始まってから騒音のクレームが。

工事は中断し工期が延長となり、費用が当初の見積額の1.3倍に膨らんだ。上階の住人との関係も悪いままで居心地が悪くなった」

マンションのリフォームでは、周辺住民への騒音対策が大きな課題となります。工事では必ず「騒音」が発生するものですが、事前の通知と挨拶で理解を得ることができるものです。

上記のトラブルは「上の階」へ騒音の影響はないと施主が判断して起こったもの。音は壁を伝って上階にも響いていきますので、上階への配慮も忘れないようにしましょう。

電気容量

ガスコンロをIHに交換するリフォームでは、電気工事が必要になります。これは戸建て住宅でも同じですが、マンションの場合は電気工事の前に、契約している電気容量を確認することが大切です。

マンション全体に電線を通って供給されている電気容量は決まっており、マンション新築時には各戸でマンション全体の電気容量を分配しています。

電気容量の大きさによって家庭内で使える電化製品の数(電力)には限りがあり、まだIHコンロが普及していなかった時代に建てられたマンションでは、IHコンロを使用するための電気容量が不足するケースもあります。

各家庭が各自の判断で電気容量を増やしてしまうと、マンションに供給される電気が足りなくなってしまうので、管理組合の規約で電気容量について厳しい基準を設けているマンションが少なくありません。

電気容量が足りなくては電気工事で配線を増やすことができませんので、IHコンロは取りつけられないことになります。

ガスコンロからIHへの交換を考えたら、まずはリフォーム会社や電気工事会社に電気容量が足りているかを確認してもらいましょう。不足しているのであれば、増設工事ができるかどうかを管理組合に相談してください。

床材の防音仕様

多くのマンションでは、管理組合の規定の中に「防音規定」が定められています。使用する床材についての防音機能を定めたものであり、リフォームで床材を交換するときにはこの規定に準じた材料を選ばないといけません。

建材メーカーが販売するフローリング材の多くは、どのマンションでも対応できるように防音基準をクリアした商品になっています。

しかし、無垢材のフローリング材に防音性能はありません。そのため、無垢材を使いたいときには、無垢材の下に防音マットを敷くなどして防音規定を満たすような工事をする必要があります。

キッチン・台所リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?

ここまで説明してきたキッチン・台所リフォームは、あくまで一例となっています。

「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。

そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!

この記事で大体の予想がついた方は見積もり比較のステップへ行きましょう!

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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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