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2020年01月30日更新

住宅ローン控除を受けるには?手続き方法や条件を解説

住宅ローン控除は新築だけではなく、増改築などのリフォームでローンを組んだ場合にも適用される制度です。住宅ローン減税を利用して税金の払い過ぎを避けるためには、どうしたらよいのでしょうか。住宅ローン控除の対象となる条件や申請方法などを詳しく解説します。

住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除

住宅ローン控除をご存じでしょうか。個人が住宅ローンを利用して家を購入、増改築等をする場合、一定の条件を満たすことで住宅ローンの残高に応じた金額が所得税から引かれ、還付される制度のことです。

この制度は、住宅ローンを利用して住居を購入する場合に、購入者の金利負担を軽減することを目的として作られました。

この制度を受けるにはいくつか条件があり、手続きも必要です。この記事ではそれらについてご紹介していきます。

多額の費用がかかるマイホーム購入の経済的負担を減らすことができますので、ご検討中の方はぜひチェックしてみてください。

税制や条例などは年々改変があります。正確には取引のある金融機関や専門家への相談をお勧めします。

住宅ローン控除を受ける条件は?

住宅ローン控除とは、すべての住宅が対象としてあてはまるわけではありません。新築住宅、中古住宅、リフォーム住宅によって条件が違います。
住宅ローン控除

新築住宅

新築住宅の場合、次のことが条件となります。

  • 住居が居住用であること
  • 住居の床面積の半分以上が自分の居住用であること
  • 登記簿に記載されている床面積が50平米以上であること
  • 6ヵ月以内に入居すること
  • ローンを借り入れる人の合計所得金額が3,000万円以下であること
  • ローンの返済期間が10年以上であること

中古住宅

中古住宅の場合、新築住宅の条件を全て満たすことに加え、以下のことも条件となります。

  • マンション、鉄筋コンクリートなどの耐火建築物は、取得の時点で築25年以内であること
  • 木造などの耐火建築物以外は取得の時点で築20年以内であること(耐火住宅の場合は築25年以内)または耐震基準適合証明書の取得、住宅性能評価書(耐震等級1以上)、既存住宅売買瑕疵保険の加入のいずれかの耐震基準を満たしていること
  • 親族からの購入でないこと
  • 贈与された住宅でないこと

リフォーム・リノベーション住宅

リフォーム・リノベーションの場合、新築住宅の条件を全て満たすことに加え、以下のことも条件となります。

  • 自分が所有し、居住している住宅であること
  • 省エネ、バリアフリー、耐震のためのリフォーム、または大規模な工事であること
  • 工事費用が100万円を超えていること
  • 中古住宅を購入してリフォーム・リノベーションする場合は築20年以内の木造住宅もしくは耐火建築物の場合は築25年以内であること

住宅ローン控除の受けられる額は?

10年間の間で、年末のローン残高の1%が所得税が控除されますが、実際に還付される額は様々な条件によって異なります。

通常、控除額の限度額は毎年最大40万円、10年間で最大400万円です。ただし、10年間のローン残高が4,000万円を超えなくてはなりません。
住宅ローン控除

住宅性能

住宅性能によって控除額は変わります。省エネ、耐震、バリアフリーなどの要件を満たす場合、1年間の最大控除額は50万円まで上がり、10年間では最大500万円の控除を受けることが出来ます。

但し、年末のローン残高が5,000万円以上である必要があります。

住宅ローンの年末残高

住宅ローンの借入額が4,000万円未満の場合はどうでしょうか?

借入金が3,000万円以上で年末残高が3,000万円以上だった場合の最大控除額は残高の1%なので、1年間の控除額は30万円です。同様に2,000万円ならば20万円が控除の上限となります。

このように、借入金額によっても控除額は変わっていきます。

所得税額と住民税額

住宅ローン控除は所得税から控除されますが、収めた所得税以上の金額は戻ってきません。しかし、所得税で控除しきれない分は、住民税から一部控除されます。

例えば、控除額が20万円で所得税が10万円の場合、所得税から戻る金額は10万円です。残りの控除額10万円は、住民税が10万円を超えている場合は住民税から控除されます。

但し、住民税から控除される場合、所得税の課税総所得金額の7%、もしくは13万6,500円のうち少ない方が限度額とされています。

※所得税の課税総所得とは、所得から基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除などの各種所得控除額を指し引いて計算したものです。

住宅ローン控除の期間

令和元年10月1日からの消費税2%引き上げに伴い、控除制度が拡充されることになりました。

従来10年間だった控除期間が、消費税率10%が適用される住居に関しては13年間へと延長されます。

以下が拡充の適用のための条件となります。

  • 令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に住み始めること
  • 拡充されるのは期間限定で、消費税率10%で住居を取得等し、令和元年10月1日から令和2年12月31日までの間に住み始めた場合、それ以降は控除期間10年間が適用
  • 2%増税相当分の負担が還元される
  • 中古住宅の個人間売買は非課税であるため対象とならない

住宅ローン控除のシミュレーション

実際にどれくらいの金額が控除されるのか概算で見てみましょう。

シミュレーション例1

  • 借入金額3,000万円
  • 固定金利1.36%(元利均等払い)
  • 返済期間35年
  • 平成29年10月入居

※令和元年10月以降は消費税10%

入居時期もシミュレーションするときには必要な項目となります。

なぜならば、令和元年10月以降は消費税が2%引き上げられたので、建物代金、リフォーム・リノベーション費用、仲介手数料、登記費用、融資手数料などへの影響が予想されるためです。

以上の条件で減税期間10年間のシミュレーションをすると、初年度の年末ローン残金は2,977万6374円です。この金額の1%は29万7763円が住宅ローン控除対象額となります。

しかし、この金額が控除されるというわけではないので注意しましょう。

実際に控除される金額

仮に、税込み年収500万円、所得税12万円、住民税22万円と想定して、計算していきましょう。

ローン控除対象額から所得税を引きます。

29万7763円から12万円を引くと、17万7886円となります。所得税を引いてもまだ控除額が余ってしまいます。

その場合は、住民税から控除することが出来ます。

但し、所得税の課税総所得金額の7%、もしくは13万6500円のどちらか少ない方の金額が控除されるということになっているので、ここでは住民税控除の限度額13万6500円を引いて計算してみます。

17万7886円から13万6500円を引くと4万1386円となり、約4万円は控除されないということになります。

シミュレーション例2

ローン控除額を全て使い切るような金額でローン設定ができると、控除額を余らせないでお得に減税することが出来ます。

例えば、年収450万円の人が2,400万円借り入れたとして、所得税12万円、住民税が13万円だとすると、どうでしょうか?(その他の条件はシミュレーション例1と同様とします)

この場合は減税期間10年のうち、初年度のローン残高は2,383万932円となり、控除額の上限はローン残高の1%、23万8309円となります。

23万8309円から所得税12万円を引くと11万8309円です。

住民税から控除できる額13万6500円より下回っているので、ローン控除額の限度額全額を使いきることが出来るということになります。

借り換えをした場合の住宅ローン控除はどうなる?

住宅ローン控除

金融会社を変えたり、固定金利から変動金利に変えたりと、ローンの借り換えをすることもありますが、この場合の住宅ローン控除はどうなるのでしょう?

結論からいうと、借り換えても控除は受けられます。しかし、当初の住宅ローンの借り換えだということが、はっきり分かっていることが必要です。

また、借り換えた住宅ローンの返済期間が10年以上で、控除を受ける年の所得が3,000万円以下であることなどのすべての要件が当てはまっているかということも確認しましょう。

他にも注意しなくてはならないことがあるので、説明します。

住宅ローン控除期間

住宅ローン控除の控除期間は居住開始年を起点としてカウントするため、例えば、10年間の控除期間の5年目で、ローンの借り換えをした場合は、残りの控除期間である5年分しか控除されません。注意が必要です。

住宅ローン控除額

毎年の住宅ローン控除額は、年末のローン残高によって決定します。ローンの借り換え以前よりもローン残高が減っている場合は、通常通り住宅ローン控除を受けることが出来ます。

しかし場合によっては、ローンの借り換えをして諸経費等を含むとローン残高が前年度よりも増えてしまうということも考えられます。

このような場合は、借り換え後の住宅ローン控除対象額に対して調整する仕組みがあり、計算式で求められます。

※借り換え後の住宅ローン年末残高×(借り換え前の住宅ローン残高÷借り換え後の住宅ローン金額)=控除対象住宅ローン年末残高

例えば、借り換え前の残高が2,300万円だったとします。借り換え後のローン金額が2,500万円で、借り換え後のローン年末残高が2,400万円と仮定します。

2,400万円×(2,300万円÷2,500万円)=2,208万円

となり、約2,200万円が、控除対象金額となります。

繰り上げ返済した場合の注意点

一般の住宅ローン控除では、返済期間が10年以上という要件があります。繰り上げ返済した場合でも、10年以上の返済期間があれば住宅ローン控除を受けることが出来ます。

しかし、繰り上げ返済で返済期間を短縮した結果、返済期間が10年以下になってしまった場合は、住宅ローン控除は打ち切りとなり、控除を受けることが出来なくなってしまいます。

住宅ローン控除とは家計の負担を軽減してくれる制度です。上手に活用したいところですが、金利が高い場合などは、仮に返済期間が10年以下になっても、繰り上げ返済をした方がローン全体の支払額が少なくなることもあります。

ローンをどのように返済していくか、住宅ローンの見直しをすることで、利息軽減額と住宅ローン控除のバランスを試算して、家計の返済負担を軽減していくことが大切です。

住宅ローン控除の手続きについて

初年度は会社員でも個人経営者でも確定申告をし、所得税がいくらになるかを申告します。

会社員の場合、会社が給料から所得税を天引きし、代わりに税務署へと納められているため通常なら確定申告をする必要はありませんが、住宅ローン控除を利用する場合には会社員でも個人で確定申告する必要があります。

初年度の確定申告

最初に「確定申告書A」と「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を入手します。直接税務署に行ってもらってくるか、国税局のホームページからダウンロードして取得してください。

その他、申告書に添付する必要書類は自分で用意します。一般的な必要書類と取得先は次の通りです。

必要書類と取得先

  • 住民票の写し:市町村
  • 年末残高証明書:金融機関
  • 家屋の請負契約者または売買契約書:本人
  • 登記事項証明書(土地と建物):法務局
  • 源泉徴収票:勤務先

中古住宅の場合

  • 耐震基準適合証明書または住宅性能評価証明書の写し:契約した住宅会社など

確定申告の申告期間は、毎年2月16日から3月15日です。上記の必要書類に記入の上、税務署に直接持って行って提出するか、郵送で提出します。

記入方法等で分からないことがある場合は、直接税務署に行って相談すると、申請方法などを教えてくれます。しかし、締め切り近くになると大変混雑するので、早めの提出をおすすめします。

申告の期限は5年間です。仮に確定申告を忘れてしまったとしても、5年以内であれば遡って申告することが出来ます。

2年目以降の確定申告

年末調整がない会社社員、自営業、個人事業主は、2年目以降も毎年確定申告をしなくてはなりません。

しかし、一般の会社員は、2年目以降の確定申告をする必要はなく「年末調整」で清算してくれます。

※年末調整とは、給与所得の支払者が、年末に1年間の給与総額から所得税額を算出して、源泉徴収した所得税額との過不足を清算することです。

※ここでいう源泉徴収とは、給与所得報酬の支払いの際に、支払者が所定の所得税を天引き徴収して、国に納付する制度のことを指します。

会社員の2年目以降の必要書類は、

  • 給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書
  • 年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書
  • 住宅借入金の年末残高証明書

です。

給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書と、年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書は、初年度の確定申告の際に「控除証明書の要否」の欄の「要」に○をすることで、税務署から送られてきます。

また、住宅借入金の年末残高証明書は金融機関から送られてきますので、これらの書類を年末調整のための書類に添付して、会社に提出します。

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