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2018年12月27日更新

監修記事

不動産の買取チラシを売却に活かす方法とは

注目したい不動産の買取チラシとは

不動産 買取 チラシ

不動産売却を考え始めると、ポストに入る「買取チラシ」が急に気になりだします。「本当にこのあたりでマンションを探している人がいるのだろうか?」「必ず買い取ってくれるのだろうか?」「探している人がいるなら高く売れるかもしれない」などと考え、浮かぶところです。

「買取チラシ」に書いてあることは本当でしょうか?また、なぜこのようなチラシが入るのでしょうか?

まず、「買取チラシ」の役割は、不動産会社が不動産を売却しようとしている人を探すために、最初に行う手段だと知る必要があります。

不動産会社は、売るための物件がなければ、仕事になりません。媒介契約をした物件が多くあれば多く仲介でき、その媒介手数料を得ることで儲かります。そのため、常に売却物件を仕入れる方法を考えています。

売却物件を仕入れるためには、売り主を探す必要がありますが、その効率的な手段の一つが「買取チラシ」になります。

たとえば、一軒一軒をまわり、不動産を売る予定はありませんか?と聞いて回るのは非効率です。「買取チラシ」を見た人が連絡してくれるのが、一番確実で簡単なのです。

不動産の買取チラシにルールはあるのか

不動産のチラシには、守らなくてはならないルールがあります。これは、不動産を売却したり、購入したりする人を守るための法律でもある「宅建業法」や「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」で、厳しく定められています。以下に代表的なルールをご説明します。

誇大広告の禁止

「宅建業法(宅地建物取引業法)」第32条において、誇大広告等の禁止が定められています。これは宅地建物業者が広告をするとき、建物の情報や、代金、将来の制限、支払い方法などにおいて、実際より著しく優良である、または有利であると誤った認識をさせるような広告をしてはいけないとしています。

距離と所要時間の表示

特に、不動産の販売価格を決めるうえで重要になる、駅からの所要時間を広告に表示する場合も「公正競争規約」で定められた内容に、従わなくてはなりません。

これは、一般消費者を保護するための、特定事項の表示の基準に当てはまります。駅からの所要時間を算出する場合の基準として「不動産広告の徒歩による所要時間は、80メートルにつき1分の換算で表示する」と定められています。80m未満の端数は切り上げて1分として表示します。

ただし、こちらは建物の入り口までではなく、敷地から敷地への最短の道のりから算出され、信号待ちなどの時間は含まれません。そのため、多くの場合、実際の所要時間より、表示されている時間が短かく感じられます。

使用禁止の用語

不動産広告には、使用してはいけない用語があります。たとえば、全く手落ちがないという意味の「完全・絶対・万全」。ほかの不動産会社より優位に立つ意味の「当社だけ・業界一」。特別に選ばれたという意味の「特選・厳選」。

取引条件における「最高級・最上級」、価格における「激安・格安・破格」、人気がある印象を与える「完売」などがあたります。

これらの用語は、消費者が誤認する恐れがあるとして、使用が禁止されています。ただし、表示内容を客観的に実証することができる場合は、使用が可能な場合もあります。

不動産の買取チラシを見ると何がわかるのか

それでは、不動産の買取チラシから、何を読み取ればよいのでしょうか。まず、買取チラシにルール違反がないかを確認します。誇大広告にあたらないかはもちろん、禁止用語が安易に使用されていないかをチェックします。

チラシの中にルール違反が見受けられた場合、そのチラシの不動産会社は、信頼できるとは言えません。また、大手不動産会社のチラシだから安心、ということもありませんので、注意が必要です。

買取チラシは、売り主抽出の手段ですから、基本的に、鵜呑みにするのは注意が必要です。あなたが売却しようとしているマンションを、探している人がちょうどいるなどということはなかなかりません。

買取チラシの内容は、不動産会社の姿勢を表す、鏡として捉えます。つまり、買取チラシを見たと連絡するのではなく、不動産業者を選定する目安にしましょう。

買取チラシに、どのような売り文句を掲載しているかをチェックして、信頼できる不動産会社かどうかの指標にしたうえで、売却活動をしてもらう不動産会社を選定します。

不動産の買取チラシを見る際のポイントは?

不動産 買取 チラシ
不動産会社の買取チラシを、何をポイントに見ればよいのでしょうか。ここでは、不動産会社の姿勢が読み取れるポイントをお伝えします。

「買主がいます」記載には要注意

買取チラシには、「このマンション限定で購入をお考えのお客様がいらっしゃいます」というものが多くあります。小学校の学区内限定や、町名限定など、さまざまなバリエーションがあり、探されているのは4人家族だったり、お医者様だったりということも。実際に物件を探されている人がいるのでしょうか?まず、そのような買主はいないと考えてよいでしょう。

そのような買主が仮にいたとしても、その1家族のためにチラシを作り、ポスティングするという費用をかけてまで、物件を探すとは考えられません。

買取チラシは、売り主が持つ物件の仕入れが目的であることがほとんどです。それにもかかわらず、さも買主がいるかのようなチラシを作る不動産会社には、注意が必要です。

NGワードの使用は要注意

不動産広告への使用が禁止されている、用語が使われている買取チラシを、配布している不動産会社にも注意が必要です。

たとえば「どの不動産会社よりも親切丁寧」「他社に比べ最高額で売却します」「必ず売ります」など、過剰な広告や誤認の恐れのある内容が記載されている場合、根拠を示せない場合は法律違反となります。法律を厳守できない不動産会社を、信頼することはできません。

査定や相談などの無料表記

不動産の買取チラシには「査定無料」と表記したものが多くあります。不動産会社による査定は、物件を販売し、媒介手数料を得るための最初の営業となりますので、基本的に無料です。

しかし、査定が有料となるケースもあります。これは、不動産鑑定士に査定を依頼する場合です。不動産会社の無料査定は、売却する上での相場を知るために利用します。それに対して、不動産鑑定士の査定は、税務署や裁判所に証拠資料として提出するための査定です。

つまり、相続の財産評価や、業者間での売買が必要となった時に、国家資格を持つ不動産鑑定士に査定をお願いする必要があり、査定は有料になります。

不動産会社の買取チラシに書かれる査定料無料は、不動産鑑定士によるものではありませんので、特別なことではありません。

買取チラシは、別の利用方法もあります。
通常の買取チラシは、印刷されてポスティングされたり、郵送で送られてきたりします。そういった印刷のチラシほかに、インターネット上にチラシを公開するウェブチラシがあります。

印刷されたポスト投函のチラシは、売却物件に近い不動産会社がまくことが多くなりますが、ウェブチラシであれば、全国のチラシを確認できます。もし買主の地域を広げて売却したい場合は、ウェブチラシで不動産会社を探す方法もあります。

不動産の買取チラシを活かして売却するために何が必要か

不動産の買取チラシが何のためにまかれるのかを、理解していただけたのではないでしょうか。では、売り主は買取チラシを、どのように利用すればよいのでしょうか。

まず、買取チラシからポイントを読み取り、不動産会社を選定する目安にすることが挙げられます。チラシに法律違反がないか、誤認するような内容が記載されていないかをチェックし、信頼できる不動産会社を選定します。

ほかに買取チラシを、不動産会社を探す手段として、利用することも考えられます。名前の売れた大手不動産会社以外の、不動産会社をみつけることが可能になります。多くの不動産会社を知れば、比較がしやすくなり、売り手に有利になります。

買取を検討する場合、具体的な流れは、買取チラシから得た不動産会社の知識を参考に、物件価格の相場を調べます。その後親身に対応いただけそうな買取業者の方に訪問査定を依頼し、価格根拠や所有物件の特徴などくまなくヒアリングしましょう。

訪問査定で営業担当者に会いますから、売却に関することや、査定額の説明などを聞き、信頼できる不動産会社を絞り込みます。 また、買取ならいくら、仲介ならいくらなど複数のパターンでの売却想定の査定額をヒアリングするとよりイメージがわくとおもいます。

不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?

ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。

正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。

そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社worth style home 濵田昭平

株式会社worth style home

濵田昭平

2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。

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