2021年05月27日更新
口コミをもとに不動産売却時の査定方法の傾向について詳しく解説!
不動産売却における物件の査定方法には、机上査定と訪問査定の他に不動産一括査定サービスがあります。それらの査定の利用者の口コミをもとに、それぞれの査定の特徴や傾向、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
目次
不動産売却における机上査定と訪問査定とは
机上査定の特徴について
不動産の査定方法である「机上査定」とは、不動産会社が対象の物件を見ることなく行う簡易査定のことを指します。
別名「メール査定」とも言われ、メールや電話などで依頼することが可能です。
では、不動産会社は実際の物件を見ずにどうやって査定を行うのでしょうか。
まず、机上査定を依頼された不動産会社は、対象となる物件の図面や登記謄本を取得します。
その後、その物件と類似する条件の物件の過去の成約事例や、近隣の物件相場などを元に査定を行います。
過去の類似物件が、査定依頼した物件の条件に近ければ近いほど査定の精度が上がります。
また、類似物件の成約件数が多かったり、成約事例のデータが新しかったりすると、より高い精度の査定が期待できます。
この机上査定にかかる時間の目安は、約30分です。
口コミをもとにした机上査定の傾向について
実際に机上査定を利用したことがある方の口コミを見てみると、机上査定は時間がかからないことから、不動産会社からのレスポンスが早い傾向にあります。
前述のとおり、机上査定に要する時間は30分程度である場合が多いため、不動産会社に机上査定を依頼した方の多くは、当日中に査定結果を知ることができています。
査定結果を早く知ることができるのは、机上査定の大きなメリットと言えるでしょう。
しかし、机上査定を利用した方の口コミの中には、机上査定を依頼した不動産会社からしつこく営業電話がかかってきたというケースがありました。
不動産会社の中には少しでも顧客を増やすために、こういった営業を行っている所もあるため注意が必要です。
訪問査定の特徴について
「訪問査定」とは、不動産会社が査定依頼を受けた物件の状況を実際に見て行う査定のことを指します。
その物件の使用状況や設備状況、周辺環境などを細かくチェックし査定を行います。
通常、訪問査定は机上査定の後に行い、机上査定額に訪問査定時の物件のプラス要素とマイナス要素を上乗せする形で査定額を算出します。
したがって、訪問査定では机上査定よりも精度の高い査定結果を得ることができます。
訪問査定を行う際の現地確認に要する時間の目安は、約30分~1時間です。
ただ、訪問査定には法務局調査や役所調査が必要になるため、査定結果が出るまでに約1週間かかります。
口コミをもとにした訪問査定の傾向について
実際に訪問査定を受けた方の口コミを見てみると、不動産会社によって査定額に開きがあることがわかりました。
不動産会社の中には契約を取りたいがために、実際よりも高い査定額を提示してくる所もあるため注意が必要です。
また、訪問査定では不動産会社によって、査定額の根拠をきちんと示すことができる所とできない所があるなど、対応に差が出やすいという傾向もあります。
不動産一括査定サービスとは
無料で複数の不動産会社に物件査定を依頼できるサービス
不動産の査定方法には机上査定と訪問査定の他に、不動産一括査定サービスがあります。
不動産一括査定サービスとは、一度のオンライン申し込みで複数の不動産会社に物件の査定を依頼することができるサービスです。
このサービスに登録している不動産会社は、サービス運営会社に対して広告料や紹介料を支払っているため、ほとんどの場合無料で査定依頼することができます。
また、このサービスを利用して複数の不動産会社に査定を依頼すると、不動産会社同士に競争原理が生まれ、精度の高い査定結果を得やすいというメリットもあります。
したがって、個別に不動産会社へ物件の査定依頼をしたものの予想よりはるかに低い査定結果だった方や、どこの不動産会社に物件の査定を依頼すれば良いのかわからないという方などが、このサービスの利用に向いているでしょう。
利用者の口コミを基にした不動産一括査定サービスのメリット・デメリットについて
大手不動産会社が運営する不動産一括査定サービスのメリット・デメリット
不動産一括査定サービスは、大きく分けて大手不動産会社が運営するサイトと、サービス提供会社が運営するサイトがあります。
この章では、実際に大手不動産会社が運営する不動産一括査定サービスを利用したことがある方の口コミを見てわかったメリット・デメリットについて解説します。
まず、大手不動産会社が運営する不動産一括査定サービスのメリットとして第一に挙げられるのは、大手不動産会社で経験と実績を積んだプロフェッショナルが査定を行っているという点です。
その点では、市場価格を考慮した精度の高い査定結果を得ることが期待できます。
続いて第二のメリットは、ライバル同士の不動産会社が査定を行っているという点です。
各社が査定の精度やサービス内容で競い合っているため、全体として誠実な顧客対応を行っているという傾向があります。
次に、利用した方の口コミからわかった大手不動産会社が運営する不動産一括査定サービスのデメリットについて解説します。
まず第一のデメリットとして、物件の査定後に不動産会社と媒介契約を結ぶ際、大手不動産会社は、「専任媒介契約」を勧めてくる傾向にあります。
専任媒介契約を結ぶと、他の不動産会社とは媒介契約を結ぶことができなくなるため注意が必要です。
続いて第二のデメリットとして、大手不動産会社は仲介手数料が高い傾向にあります。
中堅や地域密着型の不動産会社の中には、仲介手数料の割引サービスを行っている所もありますが、大手不動産会社の多くは、仲介手数料を宅地建物取引業法が定める上限額に設定しており、値引きも難しい傾向にあるのです。
サービス提供会社が運営する一括査定サービスのメリット・デメリット
この章では、実際にサービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスを利用した方の口コミを見てわかったメリット・デメリットについて解説します。
まず、サービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスのメリットとして第一に挙げられるのが、各サイトそれぞれに得意分野があるという点です。
全国展開しており都心から地方の物件まで幅広く対応しているサイトから、地方の物件に特化したサイト、マンションのみに対応しているサイトなど、各サイトそれぞれが特化した強みを持っています。
サービス内容を見ても一度に10社に査定依頼できるサイトや、不動産のノウハウに関するコンテンツを無料で提供しているサイトなど、各サイトそれぞれに違った特色があります。
続いて第二のメリットとして、レスポンスの早さが挙げられます。
サービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスサイトは30個以上あるため、競争意識が高く、全体を通して対応が早い傾向にあります。
一方、サービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスのデメリットとして第一に挙げられるのが、1つのサイトで査定を完結するには不十分感があるという点です。
サービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスの中には、抑えておきたい主要の大手不動産会社が参加していないサイトがあります。
その点では、大手と中堅、地域密着型の不動産会社それぞれに物件の査定依頼をしたい場合などは、1つのサイトで完結するのは難しいと言えるでしょう。
特化した強みがあるサービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスの利用がおすすめ
不動産の査定は、特化した強みがあるサービス提供会社が運営する不動産一括査定サービスを利用することをおすすめします。
特に、地方の物件を売却したい場合には、地域密着型の不動産一括査定サービスを利用することで、精度の高い査定結果を得ることが期待できます。
他にも売却したい物件の条件に合った強みを持つサイトに依頼することで、希望通りの売却に繋がりやすくなります。
不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?
ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。
正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。
そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

株式会社worth style home
濵田昭平2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。
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