2021年04月12日更新
自宅を売却するコツ!不動産業者の選び方から内覧のポイントまで
自宅を売却するとき、できるだけ早く・高く売るために知っておきたいこととはなんでしょうか。今回は、重要になる不動産業者の選定方法から、契約の種類、売り出し価格の決定の仕方、内覧のポイントまで、自宅を売却するためのコツについて解説します。
自宅を売却するためのコツ【1】不動産業者選び
自宅を売却すると決めたとき、売却活動をしてくれる不動産業者を探して媒介契約を結びます。
しかし、不動産業者はどこも同じではありません。契約を結ぶ業者によって、最終的に売却できる金額が変わることも考えられます。
そのため、できるだけ高い価格で自宅を売却したい場合、自宅の売却に合った不動産業者を選ぶことはとても重要です。
ここでは、不動産業者選びを成功させるためのポイントについてご紹介します。
1.査定は複数社に依頼する
まず、自宅がいくらくらいで売れるのか、相場はいくらなのかを知ることがスタートラインです。
インターネットで、自宅と似た物件がいくらで売り出されているのか調べてみるとよいでしょう。
ほかには、インターネットの一括査定サイトで、複数社に査定を依頼するのがおすすめです。
一括査定サイトでの査定は、近隣の販売価格と照らし合わせて査定金額が算出されます(机上査定)。
一括査定サイトを利用すれば査定に必要な情報の入力が一度ですみ、電話をしたり顔をあわせたりする必要がなく、複数の不動産業者からの査定額を受け取ることができます。
査定金額を受け取ると、不動産業者によって査定額に違いがあることがわかります。
理由は、業者によって査定基準が異なるほか、得意分野が異なるからです。
複数の査定結果から比較検討をおこない、おおよその相場と不動産業者の特徴をつかみます。
インターネットによる一括査定のあとは、契約を結ぶ可能性のある業者に訪問査定を依頼しましょう。
訪問査定では、実際の建物状況と近隣の環境を確認してより正確な査定額を算出します。
訪問査定も数社に依頼して営業担当の対応や知識量のほか、次の章で解説する内容について比較検討しましょう。
2.売却実績を確認する
訪問査定での自宅訪問時や不動産業者を直接訪れたときに確認したいのは、類似物件の売却実績です。
類似物件の売却実績があれば、経験から売却までのさまざまな戦略やアイデアを持ち、有益なアドバイスをしてもらえる可能性が高くなります。
そのため、査定を依頼した業者の中でも特に類似物件の実績のある不動産業者を選ぶとよいでしょう。
3.不動産業者の得意分野を知る
不動産業者にはそれぞれ得意分野があります。
マンションか戸建てかという分類のほか、売買が得意、賃貸が得意などもあります。不動産業者を比較していくと、各社の得意分野が見えてくるでしょう。
得意分野であれば、売却までの期間も短くすみ、高額で売却できる可能性が高くなりますので、自宅売却にあった得意分野を持つ不動産業者を探すようにしましょう。
4.売却活動の内容を確認する
売却活動がスタートしたら物件の売却のためにどのような活動をしてもらえるのかを事前に確認しておきます。
売却活動が積極的におこなわれれば、多くの人の目にとまり、早い時期に売買契約を結べる可能性が高くなります。
早く売れれば、維持する経費や値下げの必要もなくなります。
では、売却活動にとは具体的にどのようなもがあるのでしょうか。
- 指定流通機構(レインズ)に物件を登録する
- インターネットや新聞折込広告、チラシなどに物件情報をのせる
などが主なものです。
それぞれ、どのような工夫をしてもらえるのかも確認するとよいでしょう。
自宅を売却するためのコツ【2】媒介契約
契約する不動産業者が決まれば、媒介契約を結びます。
このとき大きく分けて、1社と契約するか複数社と契約するかで、媒介契約の種類が異なります。
ここでは媒介契約の種類を確認します。
一般媒介契約
2社以上の不動産業者と契約する場合は、一般媒介契約となります。
一般媒介契約の特徴
- 売主は自ら買主を探すことが可能
- 指定流通機構(レインズ)に登録する定めなし
- 不動産業者の活動報告を行う定めなし
- 契約期間に定めはないが、行政指導で3カ月
媒介契約を結んでも、最終的に報酬を支払うのは、売買契約を成立させた1社です。
営業活動に力を入れても、最終的にほかの業者で決まってしまうと報酬が受け取れなくなるのため、あまり営業に力を入れてもらえない可能性があることが注意点です。
しかし、物件によっては一般媒介契約が適している場合があります。
たとえば、売却したい物件が人気物件であれば、一般媒介契約でも競合することで早く高く売れる可能性があるのです。
また、媒介契約を結ぶと契約期間は通常3カ月間になるため、1社だけの営業担当者ではその力量で売却できるか否かが大きく左右されます。
もし良い担当者ではなかった場合無駄な3カ月になってしまう可能性もあるでしょう。
そのため、売却までに時間の余裕があるなら、3カ月間は一般媒介契約にして、複数の業者や営業担当者を見極める期間にしてもよいでしょう。
専任媒介契約
専任媒介契約は、不動産業者1社と契約を結びます。
専任媒介契約の特徴
- 売主は自ら買主を探すことが可能
- 不動産業者は、7日以内に不動産の指定流通機構(レインズ)に登録する義務
- 不動産業者の活動報告は2週間に1回以上行う義務
- 契約期間は3カ月
専任媒介契約の場合、不動産業者は自らの営業活動の末、売買契約を決めることができれば報酬が受け取れることから、熱心に営業活動をおこなうといわれています。
営業活動の報告の義務もあるため、自宅の売却のためにどのような活動がおこなわれているのかを把握することも可能です。
また専任媒介契約であれば、保証やクリーニング・ホームステージングなどのサービスを用意する不動産業者もあります。
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約も、不動産業者1社と契約を結びます。
専属専任媒介契約の特徴
- 売主は自ら買主を探すことができない
- 不動産業者は、5日以内に不動産の指定流通機構(レインズ)に登録する義務
- 不動産業者の活動報告は1週間に1回以上行う義務
- 契約期間は3カ月
専属専任媒介契約と専任媒介契約の大きな違いは、売主自ら買主を探せるかどうかです。
もしも、知り合いや親族で物件を買ってくれそうな人がいない場合は、専属専任媒介契約でよいことになります。
自宅を売却するためのコツ【3】売却価格の決め方
類似物件の相場もわかり、不動産業者との媒介契約を結ぶといよいよ販売がスタートします。
販売がスタートする前に決めなくてはならないのが、価格です。
査定金額はあくまでも3カ月以内に売却できる目安の価格ですから、売出価格は不動産業者ともよく相談して決定します。
できるだけ高く売りたいのが心情ですが、相場より明らかに高い金額に設定すると、買い手が全く現れないという事態になる可能性があります。
逆に、相場よりも明らかに安く設定してしまうと、なにか問題のある物件なのではないかと疑われ買い手が現れないこともあるのです。
また、買い手から値引き交渉されることを考えると、売り出し価格より高く売却できることはないことも考えます。
売却までのスケジュールが決まっている場合は、売却までの期間も価格の検討材料になるでしょう。
相場よりも高い価格設定にすると売却決定までに時間がかかる傾向にあり、安めに設定すると早く決まることが多くなるからです。
相場や市場を考慮しながら、条件にあった売出価格を決定します。
自宅を売却するコツ【4】内覧のポイント
売出価格を決定すると、いよいよインターネットやチラシによる営業活動がスタートします。
次に重要になるのは、購入検討者による内覧の対応です。
住宅の購入は大きな買い物ですから、購入を検討する人は必ず物件を確認します。
このときの印象が、購入決定に大きく影響するほか、値下げ交渉の材料にされることもあるのでしっかり準備しましょう。
広く感じてもらえるように、いつも以上に片付けと掃除をしっかりしておき、カーテンは開けて照明をすべてつけて明るいイメージにします。
特に、玄関を入ってすぐの第一印象は決定に大きく作用するので、玄関は掃除だけでなくにおいにも気をつけるようにしましょう。
ほかに、目につきやすいのは、お風呂やトイレなどの水回りとキッチンです。
普段の掃除では気がつかない箇所も、他人の目から見ると気になる場合も多いので、ハウスクリーニングの利用も検討しましょう。
内覧者の立場に立ってみて、「買いたい」と思えるような部屋を目指しましょう。
不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?
ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。
正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。
そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

株式会社worth style home
濵田昭平2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。
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