2021年04月09日更新
不動産の査定から売却完了までの期間を詳しく解説!
不動産の査定から売却完了までにはどの程度の期間がかかるのでしょうか。この記事では不動産を売却する際の流れと所要期間についてそれぞれの段階ごとに解説し、できるだけ短期間で不動産を売却するための方法について紹介します。
不動産の査定にかかる時間や結果がわかるまでの期間
不動産の査定には机上査定と訪問査定という2種類の査定方法が存在します。
それぞれの査定方法の内容について理解し、状況に応じて必要な査定を使い分けましょう。
机上査定にかかる時間
机上査定とは物件の所在地や築年数、間取りといった情報を元に不動産を査定する方法のことをいいます。
机上査定では不動産会社の担当者が物件へ来訪することなく査定額を算出します。
そのため、スケジュールの調整や担当者との対応といった手間が不要であり、手軽に査定額を知ることができるというメリットがあります。
机上査定にかかる時間は数時間から約1日と言われており、不動産のおおよその価格を知りたい場合には有効な査定方法となるでしょう。
ただし、不動産の価格というのは実際に物件の状態を確認しなければ正確な査定額を算出できない場合が多いものです。
そのため、必ずしも机上査定で得られた査定価格で不動産を売却できるとは限らないことを念頭に置いておく必要があります。
訪問査定にかかる時間
訪問査定とはその名の通り不動産会社等の担当者が実際に現場に来訪し、物件の状態を確認しながら査定する方法のことをいいます。
訪問査定では机上査定で査定する内容に加えて、現場の状況を加味して査定額を算出します。
そのため、より実際の売買価格に近い査定価格を知ることができるといったメリットがあります。
ただし、訪問査定を行う場合は担当者とのスケジュール調整や物件に関する書類の提出が必要であるなどの手間を要します。
現場で物件を確認するのにかかる時間は、物件の規模にもよりますが、約30分~1時間が目安となります。
査定結果がわかるまでの期間
査定結果がわかるまでの期間は、査定方法が机上査定であるか訪問査定であるかによって異なります。
机上査定の場合、早い場合は査定を依頼してから数時間で査定額がわかることもあるようです。
一方、訪問査定の場合は机上査定よりも多くの情報を加味して査定を行うため、机上査定と比べると査定結果がわかるまでにやや時間がかかります。
訪問査定が行われてから約4~7日後というのが目安となります。
大まかな査定価格で良いのですぐに査定して欲しい場合は机上査定を、より正確な査定をして欲しい場合は訪問査定を利用すると良いでしょう。
不動産の査定から売却までの流れや期間
不動産を売却する場合、売却が完了するまでの期間は約3~6カ月と言われています。
どのような流れで不動産売却が行われるのか、それぞれの項目ごとに見ていきましょう。
実際に売却する際の条件によって所要期間は異なるため、ここで紹介している期間はあくまで目安となります。
1.不動産の査定を受ける
まずは売却予定の不動産の価格の相場を知るために、不動産会社による不動産の査定を受けましょう。
査定の方法は先ほど紹介した通り、机上査定と訪問査定の2通りの方法があります。
査定を依頼する手順としては、いきなり訪問査定を依頼するのではなくまずは机上査定でおおよその価格を出してもらいましょう。
その後、実際に売買の仲介を依頼する可能性のある不動産会社へ訪問査定を依頼して、より正確な価格を査定してもらいます。
この段階の査定は単に不動産の売買価格の目安を知るためだけではなく、仲介を依頼する不動産会社を見極める目的も兼ねています。
できれば1社だけでなく複数の不動産会社に査定を依頼し、信頼できる不動産会社を探しましょう。
訪問査定を依頼してから査定額がわかるまでは約1週間を目安とすると良いでしょう。
2.不動産会社と媒介契約を結ぶ
不動産の査定を通して、信頼して売買の仲介を依頼できる不動産会社が見つかったら仲介契約を締結します。
査定を依頼してから仲介契約の締結までには一般的には約1カ月かかると言われています。
仲介契約を締結したら不動産の売却に至るまで契約が有効であるかと言うとそうではありません。
不動産会社との売買の仲介契約の期間は最大3カ月となっているため、この期間内に購入希望者が見つからない場合は契約を更新するか、他の不動産会社へ仲介を依頼し直すことになります。
また、不動産を売却する際には上記で述べた仲介の他に、買取という方法があります。
仲介というのは売主と買主を不動産会社が仲介することによって売買を成立させますが、買取というのは不動産会社が買主となって物件を買い取ります。
買取では不動産売却の広告が不要となるため、売却までの時間を短縮でき短期間で不動産を現金化できるというメリットがあります。
しかし、買取の場合は仲介の場合に比べて売却価格が低くなる傾向にあるため、状況に応じて適した方法を選ぶと良いでしょう。
3.売却活動の開始
仲介を依頼する不動産会社が決定したら、査定価格を元に不動産の売り出し価格を決定します。
価格や売買の条件等が決定したら、いよいよ広告を出して売買活動が開始されます。
一般的にマンション等の集合住宅よりも戸建て住宅の方が売買の成立までに時間がかかると言われています。
その理由はいくつかありますが、価格や立地といった条件が購入希望者のニーズと中々合致しないことが考えられます。
購入希望者が見つかり次第売買契約の交渉に進みますが、戸建て住宅を売却する場合は売却までに1年以上かかってしまうケースもあるようです。
4.購入希望者と対象不動産の価格や条件の交渉を行う
購入希望者が現れたら物件を内覧してもらい、売買条件の交渉を行います。
購入希望者の心象を良くして少しでも好条件で売却できるように、日頃から家の手入れをしておきましょう。
不動産を売却する際には売り出し価格を設定しますが、購入希望者は購入申込書に購入希望価格を記載して提出してきます。
申込書に記載する金額は購入希望者が自由に記載することができるため、売り出し価格よりも低い金額で申し込まれる場合があります。
また引渡し時期の相談、エアコンなど室内残置物の相談など、購入者の希望により価格以外でも各種交渉が入ることがあります。
その場合は売主と購入希望者の間で売買条件を交渉することになります。
この交渉にかかる期間は約1週間が目安となります。
5.購入者と売買契約を結ぶ
売主・購入希望者共に売買条件に合意したら売買契約を締結します。
買主がローンを利用して不動産を購入する場合、ローンの審査の結果がわかるのを待つ必要があります。
通常、ローンの審査が完了するまでには約2~4週間かかると言われています。
買主の資金調達の目途が立ったら売買契約書に売主・買主が記名捺印します。
また、仲介をしている不動産会社が買主に重要事項説明書を交付して重要事項の説明を行います。
6.手付金を受け取る
売買契約を締結したら、不動産の売却代金の一部を手付金として受け取ります。
手付金の授受は売買契約の締結と同時に行われることが多いでしょう。
7.残代金を受け取る
契約書で定められた期間内に売却代金の残代金を受け取ります。
全ての代金の支払いが完了したら物件の引き渡しに移ります。
売買契約の締結から残代金の支払いまでは、早くとも1カ月以上となることが多いようです。
8.物件を引き渡す
全ての代金の支払いが完了したら物件の引き渡しを行います。
物件の引き渡しは権利書や対象不動産に関するパンフレットなどの書類の譲渡の他に、所有権移転登記によって成立します。
不動産を早く売却したい場合に査定依頼する不動産会社の選び方
短期間で不動産を売却し、できるだけ早期に現金化したいという場合もあることでしょう。
そのような場合には次のような方法で売買の仲介を依頼する不動産会社を選ぶことをおすすめします。
不動産一括査定サービスを利用して選ぶ
不動産一括査定サービスを利用すれば複数の不動産会社にまとめて査定を依頼することができます。
個別に査定を依頼する必要がないため、査定にかかる手間や時間の短縮に繋がります。
また、複数の査定価格を知ることで相場に見合った売り出し価格を設定することが可能となります。
適切な価格設定で不動産を売り出すことにより、早期に購入希望者を見つけられる可能性が高くなるでしょう。
宣伝力がある不動産会社を選ぶ
不動産を売却するためには購入希望者を見つけるための広告が必須となります。
どんなに価格を下げても、それが購入希望者の目に留まることがなければ売買は成立しません。
宣伝力がある不動産会社を選ぶことで、より多くの顧客に情報が伝わり早期に売買交渉へ臨むことができるようになるでしょう。
また、多くの購入希望者が現れることによって、より良い条件で不動産を売却できる可能性も高まります。
不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?
ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。
正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。
そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

株式会社worth style home
濵田昭平2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。
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