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2018年12月26日更新

監修記事

任意売却物件は購入してもらえる?売却時のトラブル回避のために知っておきたいこととは

任意売却物件とはどのような物件のことなのか?

任意売却物件は購入してもらえる?売却時のトラブル回避のために知っておきたいこととは

任意売却物件とは、ローンの返済が滞ったり、返済が不可能になったりした物件を、債権者の同意のもとで債務者が売りに出している状態の物件のことです。

ローン残債が残っている物件は、抵当権が設定されているため、売買を行うためにはローン元の金融機関や保証人の同意が必要となります。

また、任意売却は、複数の債権者が存在する場合、全ての債権者が同意しなければ物件を売却することができません。

つまり、売買契約を結んでいても、万が一、債権者からの同意を得られない場合、売買契約が白紙解除される、契約文言などに明記していない場合は大きなトラブルとなってしまいます。

債権者が1社のみの場合は同意が反故にされる可能性はほとんどありませんが、複数の債権者が存在し、かつ任意売却で債権を賄いきれないような場合には、引き渡しまでに白紙解除があり得ると考えておいた方が良いでしょう。

その他のリスクとしては、手付金支払後に売主が夜逃げしてしまい、買主が手付金の回収も物件の入手もできないということがあります。

通常の不動産取引では契約時に手付金を納めるのが一般的ですが、このようなリスクを鑑み、任意売却物件では手付金を渡さないことが多いようです。

任意売却物件の購入にはどのような利点があるのか

任意売却物件を購入する場合、どのようなメリットが考えられるのでしょうか?

競売や通常の物件との違いを見てみましょう。

比較的安価に物件を購入できる可能性がある

任意売却物件では、物件の売却益によってローン残債を処理するため、できるだけ早い段階で買い手を見つけなければなりません。

そのため、通常の物件に比べて価格が割安に設定される可能性が高く、相場よりやや安価に物件を購入できる場合があります。

内覧によって物件の状態を確かめることができる

競売にかけられている物件では、裁判所が公開している情報しか確認することができず、周辺環境については調査が可能ですが、実際に建物内部を確認する内覧を行うことができません。

任意売却物件の場合は、通常の不動産売買とほぼ同じ流れで契約を進めていくため、契約前に内覧を行うことができ、物件内部の状態をあらかじめ確認した上で購入するかどうかを判断することができます。

任意売却物件はどのようなリスクがともなうのか

任意売却物件を購入する場合、買主にはどのようなリスクが考えられるのでしょうか?

引き渡し前に契約が解除されてしまう可能性がある

任意売却物件では、抵当権が設定されている物件を売却することになるため、売却を行うためには債権者の同意が必要です。

そのため、場合によっては債権者の同意が得られず、白紙撤回となってしまう可能性があります。

白紙撤回とならない場合でも、抵当権を解除するための交渉に時間がかかってしまい、実際の引き渡しや契約の締結まで時間がかかってしまう可能性があるのもリスクと言えるでしょう。

引っ越し費用についても、買主が支払う義務はありませんが、売主側の懐事情などの事情から、引っ越し費用を出せないかお願いされる可能性があります。

もちろん、支払う義務はありませんが、状況次第では支払った方がスムーズに取引できる可能性が高いという点については考慮しておくと良いでしょう。

売買後建物の修繕が必要となる場合がある

任意売却物件では、売主の瑕疵担保責任が免責となっている場合が多く、引き渡し後に買主が自分でリフォームやリノベーションを行わなければならないことがあります。

また、経済的に困窮した状態が続いている売主の場合、建物のメンテナンスを行う余力がない場合が多いため、通常の物件に比べて建物が傷んでいる可能性が高いのもデメリットと言えるでしょう。

任意売却物件は売却時に値引きされるのか

任意売却物件を購入する際に、交渉によって値引きを受けることはできるのでしょうか?

交渉次第で値引きされる可能性もある

基本的に売れなければ債務を回収することができないため、売却益がローン残債より多くなる場合はある程度の値引きが受けられる可能性があります。

しかし、売却益が残債に満たない場合などは値引きによってさらに売主の負担が増大してしまうため、値引き交渉は難しくなるでしょう。

指値を示して交渉することはできる?

値引き交渉の際に価格を指定して交渉することは可能なのでしょうか?

債務より売却益が大きく、債権者に余裕がある場合には可能ではありますが、やはり残債が多い場合についてはいくら交渉しても難しいのが現実です。

価格交渉についてはある程度駄目で元々だという気持ちで考えておくと良いでしょう。

値引きには債権者の同意も必要となる

任意売却物件は売却価格の決定に債権者の同意が必要となるため、通常の売買に比べて値引き交渉の難易度が高くなることが多いようです。

また、任意売却には売却期限が設定されていることが多く、値引き交渉で時間をかけていると同意が得られないまま期限が過ぎてしまい、競売にかけられてしまい、購入が難しくなってしまうこともあります。

任意売却物件の購入希望者はどうやって見つけるのか?

任意売却物件は購入してもらえる?売却時のトラブル回避のために知っておきたいこととは

任意売却物件を売却する場合、どのようにして仲介業者は購入希望者を探しているのでしょうか?

任意売却物件を狙って探すことは難しい

競売の場合は新聞や公報などで競売情報が公示されるため、物件の情報は比較的簡単に手に入ります。

しかし、任意売却物件は一般的な物件と同様に不動産取引ネットワーク(レインズ)に登録されるため、買主からは判断が付かないことが多いのです。

物件について問い合わせた際にはじめて任意売却物件だと判明することも多いため、最初から任意売却物件を狙って探すことは難しいと言えます。

不動産会社に任意売却物件を探してもらうことはできる?

任意売却物件の特徴は、通常の不動産取引と同様に売買が行われることです。

そのため、重要事項説明でも任意売却物件かどうかは記載されていません。

もちろん、瑕疵担保責任がなく、相場に比べて比較的安価な物件であるなどの特徴から任意売却物件かもしれないと想定することは可能ですが、確実とは言えないのです。

ただし、不動産会社が任意売却の代行を行っている場合などは、自社で任意売却物件に関する情報を保有しているため、任意売却物件を狙って購入することができる場合もあります。

任意売却専門の不動産屋から購入できる?

任意売却の一番のメリットは、競売よりも高い値段で売却できる可能性があるという点です。

資金難が理由で任意売却にて売却活動をしていることを知られたくない場合は注意が必要です。

任意売却を専門で行っている不動産会社でも、インターネットや広告などでは通常の物件と同じように掲載してすることがほとんどです。

そのため、周囲の方々に知られたくない場合、不動産業者による物件買取の選択肢もありますが、若干売却価格が下がります。残債状況を鑑みて、その後の生活に無理のない選択肢をとることをおすすめします。

不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?

ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。

正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。

そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社worth style home 濵田昭平

株式会社worth style home

濵田昭平

2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。

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