2024年01月11日更新

監修記事

離婚する際に住宅ローン残債がある場合の財産分与について解説!

離婚による財産分与で不動産を売却する際に知っておくべきポイント

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離婚によって財産を分けなければならない場合の、不動産売却におけるポイントについてご説明していきます。

清算的財産分与をする場合不動産は共有財産となる

夫婦の離婚における財産分与には、次のような種類があります。

  • 清算的財産分与
  • 扶養的財産分与
  • 慰謝料的財産分与

清算的財産分与について

夫婦であった期間に形成、あるいは維持してきた財産は、名義がどちらであっても「夫婦の共有財産」となります。清算的財産分与とは離婚の際に、貢献度に応じて公平分配されるべきである、という考え方です。

不動産自体が夫婦どちらかの単独名義で、かつローンの返済もどちらかが単独で行っていたとしても、共有財産であることに変わりはありません。離婚の原因によらず、公平な財産分配が行われる方法です。

扶養的財産分与について

扶養的財産分与とは離婚することで夫婦のどちらかに、経済的に生活が厳しくなるなどの可能性がある場合、もう片方が生活を援助する方法です。

専業主婦などで稼ぎがない場合に見られるケースで、離婚した後も一定額を相手から定期的にもらうのが、一般的です。

慰謝料的財産分与について

離婚原因によっては慰謝料を請求されることもあります。本来であれば財産と慰謝料は別なものとして扱われますが、慰謝料的財産分与では「金銭的な事項」としてまとめ、慰謝料分与に財産を含めて請求できる方法です。

不動産を売却して財産分与する場合の名義について

不動産を夫婦で所有している場合、離婚における財産分与では名義がとても大切な要素となってきます。不動産を売却し、財産を分与する際の名義について、詳しくご紹介していきます。

不動産の名義が夫だけの場合、妻は連帯保証人になっているケースがほとんどです。このままの状態で離婚することになると、夫がローン返済できなくなった際に連帯保証人の妻へと返済義務が移ります。

共同名義の不動産を売却する場合は双方の同意が必要

不動産が夫婦の共同名義になっている場合、離婚後には不動産を所有する側に名義を変更する必要があります。

ただし、夫婦の連帯債務でローンを組んでいる場合、離婚によって共同名義を解消し、ローン名義も変更するというのは極めて難しくなります。

単純に二人分の収入が一人分に減ると同時に、与信も一人分となるため、金融機関の審査も通りにくくなってしまうからです。

こうしたトラブルを避けるためにも、共有名義や連帯保証人として夫婦の登録がある不動産は、双方の同意を得てから売却するのが妥当と言われています。

不動産売却によって経済的に生活が困窮してしまう、という場合には連帯保証人から外れられないか、銀行など金融機関と話し合いを持つことをおすすめします。

住宅ローンを完済している場合の不動産の売却方法

住宅ローンを完済している不動産を売却する方法として、通常は物件を売却し現金化してから、代金を財産分与します。夫婦二人で二等分するだけなので、シンプルです。

流れ は一般的な不動産売却の方法と同じで、親戚や知人など個人的な売却以外であれば、買取と仲介という2つの方法から選択することになります。

買取と仲介について

買取と呼ばれている不動産会社に直接不動産を売却する方法は、買い手を探す時間と手間が省けるため、すぐに売ることができます。

その反面、売却価格は仲介よりも安くなりがちです。具体的には仲介での売却価格の約7〜8割ほどとされています。

一方、仲介は不動産会社に買い手との間を繋いでもらうやり方で、ネット上やチラシなどに広告を打ちながら買い手を募集します。比較的時間に余裕がある場合に選ばれる売却方法で、不動産会社へ仲介手数料を支払わなければいけません。

スピード重視の場合は買取、長期戦になっても売却価格を高くしたい場合は仲介、を選ぶのが無難と言われています。

離婚で自宅を売却するタイミング

離婚をした場合に自宅を売却する時のタイミングとしては、離婚前が良いと言われています。

というのも離婚前に財産についてはっきりとさせる上で、持ち家などは大きな財産となりますので処分してその費用を分割した方がスムーズに分与を行えるからです。

さらに売却して得られる利益がある場合は、その費用で離婚後の生活面等での経済的な負担を多少減らすことができます。

離婚をする場合には、引っ越しをしなければならないことも多く、その諸費用にあてることも可能です。

さらに離婚後に自宅を売却しようとしても別れてしまってからでは、お互いの連絡が取りにくくなり売却の交渉にも支障が出る場合が多いのです。

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離婚する際に住宅ローン残債がある場合の財産分与の流れ

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離婚時に住宅ローンの残債がある場合は財産分与の方法がやや複雑になるでしょう。

ここではローンの残債がある場合にはどのような流れで財産分与を行うのかについてご説明します。

1.住宅ローンの残高を調べる

住宅の購入時に金融機関から資金の借り入れを行っている場合、ローンの返済期間中はその不動産には抵当権が設定されています。

抵当権が設定されている状態でローンの返済が滞った場合はその物件が競売にかけられてしまう可能性があります。

このような状態では仮に不動産を売却しようと考えても買い手が見つからず、売却することは難しいでしょう。

離婚時に住宅ローンを完済しておらず、まだ残債がある場合はその金額がいくらであるかをまず確認することが必要になります。

残債は借り入れを行っている金融機関に問い合わせて確認しておきましょう。

2.住宅を査定に出す

残債の確認が済んだら次は住宅の時価を把握するために住宅を査定に出します。

査定にはいくつかの方法があります。

1つ目は不動産会社に無料査定を依頼する方法です。

ただし不動産会社はあくまで不動産の仲介を専門としているのであり、査定のプロというわけではない点には注意が必要でしょう。

対象となる住宅の大まかな相場を判断することはできても正確な評価額には不動産会社によってばらつきが生じる可能性があります。

2つ目は不動産鑑定士へ査定を依頼するという方法です。

こちらは費用が約20~30万円かかりますが、より正確な査定額を出してもらうことができます。

3.住宅の評価額とローン残高を比較する

ローンの残債を確認し、住宅の評価額がわかったら次はそれらの金額の比較を行います。

この時、住宅の評価額よりもローンの残債が低ければ「アンダーローン」と呼ばれる状態です。

アンダーローンならば比較的スムーズにその後の財産分与の手続きを進めることができるでしょう。

一方、住宅の評価額よりもローンの残債が高い場合のことを「オーバーローン」と言います。

オーバーローンの場合は仮に住宅を売却しても売却代金だけではローンの残債をまかなうことができません。

この場合はどのように財産分与を行うかよく協議する必要があります。

4.住宅ローンの支払いを継続するか売却するか話し合う

ローンの残債がある住宅にどちらか一方が住み続ける場合、誰がローンを払うのかといった問題が生じます。

家を出ていく側にとってはなぜ自分が住んでいない家のローンを払い続ける必要があるのかと納得がいかないかもしれません。

仮に離婚後も2人でローンを払い続けるという約束をしていたとしても、どちらか一方の支払いが滞れば家を差し押さえられてしまう可能性もあるでしょう。

後に問題を残すことなく財産分与をするためには、ローンの支払いを継続するだけでなく家を売却するという選択肢も視野に入れて話し合いましょう。

5.住宅ローンの契約内容を確認する

住宅ローンの残債がある場合に財産分与を行うためには、住宅ローンの契約内容がどのようなものであったかを確認することが必要です。

特に見るべきポイントとしては、債務者が誰であるか、連帯債務者や連帯保証人が誰であるかです。

契約内容によっては夫婦がお互いに連帯保証人となってローンを組んでいる場合等があるでしょう。

例えば、住宅ローンを組むときには、資金の借り入れを行う人の収入に応じて借り入れ限度額が異なりますが、まだ若くてあまり収入の多くない夫婦にとっては、借りられる金額が少なく、購入できる住宅の幅も狭くなってしまいます。

そこで、ペアローンという形でローンが組まれていたケースがあるのです。

これは夫婦2人の合計所得を元にローンを組むことができるため、1人でローンを組む場合よりも高額な資金を借り入れることができます。

ただし、この場合は夫婦がお互いに連帯保証人になることが求められるケースが多く、離婚して夫婦関係を解消しても、お互いの保証人としての関係を解消できないことが問題となることがあります。

不動産売却の際には譲渡所得税に注意する

不動産売却の際に忘れてはいけないのが、税金についてです。離婚に関する財産分与では、明らかに高額である場合や相続税などの税金対策だと認識された場合などを除き、通常課税されないことになっています。

ただし、財産分与時の不動産時価が、不動産取得時の時価よりも高い場合には、財産分与する側、つまり名義人に対して譲渡所得が課税されます。

居住用の不動産であれば、親族などに譲る以外は3,000万円までは非課税になるという、譲渡所得特別控除が対象となります。また、夫婦間での贈与の場合、配偶者控除として2,000万円までは贈与税が非課税とされます。

譲渡所得特別控除は離婚後の譲渡で有効で、配偶者控除は離婚前に譲渡する必要があります。このように、上記控除には離婚前後のタイミングが関係していますので注意しましょう。

離婚する際に住宅がアンダーローンだった場合の財産分与パターン

まずはローンの残債が住宅の評価額よりも低いアンダーローンの場合について見ていきましょう。

この場合はローンを完済しても財産として住宅が残るため、比較的トラブルに発展せずに財産分与を行うことができると言われています。

夫婦どちらかが住宅ローンの支払いを続ける場合

住宅の名義人がローンの支払いを続けてその住宅に住み続けるのであれば問題はないのですが、そうでない場合には注意が必要です。

ローンの支払いが滞れば住宅は競売にかけられ、自宅が差し押さえられてしまう可能性があるからです。

また、名義人が勝手に住宅を売却してしまう可能性もゼロではありません。そのような場合は住宅に住み続けることが困難になってしまいます。

夫婦どちらかが住宅に住み続ける場合、住み続ける人の名義に変更して実際に住み続ける人がローンを支払うようにした方がよいでしょう。

住宅を売却してローンを完済し残った財産を分与する場合

住宅を売却する場合はまず複数の不動産会社へ住宅の買い取り査定を依頼します。

そして最も高値で売れる会社へ売却し、売却代金でローンを完済します。

アンダーローンの場合は住宅を売却してローンを完済しても、売却代金の内いくらかが手元に残るでしょう。

この余った財産については原則として夫婦で2分の1ずつ折半することになります。

できればアンダーローンの場合は住宅を売却して住宅ローンを完済し、夫婦それぞれが新しいスタートを切った方がスムーズに財産分与することができるでしょう。

任意売却とは

住宅ローンの残債がある住宅を売却する場合、抵当権を抹消するには「任意売却」という方法が取られます。

借り入れを行っている金融機関に任意売却したい旨を相談し、金融機関に認めてもらえれば抵当権を抹消してもらえることがあるのです。

抵当権が外されることによってローンの残債がある住宅でも売却が可能となり、売却代金をローンの返済に充てることができます。

しかし、債務者によるローンの返済が何らかの理由で滞った場合、債権者は裁判所へ競売の申し立てを行い、競売によって住宅が売却されるケースもあります。

競売での売却は通常の売却よりも売買価格の相場が低くなるため、通常は競売にかけられる前に任意売却という手段を取ります。

しかし、任意売却しようと試みても買い手が見つからなかった場合や住宅の所有者が任意売却しなかった場合等は競売によって売却されることになるでしょう。

任意売却のメリット・デメリット

任意売却のメリットは、一般的な売却相場と変わらない価格で物件を売却できることです。

競売で売却する場合の相場は、通常の売却価格の約3~5割低くなると言われています。

売却価格が低くなれば、それだけローンの返済に充てることができる資金も少なくなってしまいますが、任意売却ができれば少しでも多くのローンを返済することができるでしょう。

他には売却する際のプライバシーが守られるというメリットもあるでしょう。

任意売却は通常の売買と同じく不動産会社等に売買の仲介を依頼しますが、その際に広告の方法を指定することができます。

そのため、任意売却であることを知られずに買い手を探すことが可能です。

一方、競売で売却する場合は裁判所が競売の公告を行います。物件の情報が競売物件として新聞やインターネットなどに掲載されるため、周囲の人に事情を知られてしまう可能性があるでしょう。

しかし、任意売却にもデメリットが存在します。

たとえば、金融機関から再度融資を受けようとしても融資を受けるための条件が厳しくなってしまう点です。

ローンの残債があるにも関わらず抵当権を抹消して任意売却するとにより、融資を行った金融機関は貸し付けた資金を全額回収できる保証がなくなってしまいます。

そのため、信用情報機関にブラックリストとして登録されてしまう可能性があるのです。

他のデメリットとしては、任意売却を行いたくてもできない場合があるという点があります。

任意売却を行う場合はローンの名義人本人だけでなく、連帯保証人の同意が必要となります。

万が一連帯保証人と連絡が取れない場合にはそもそも任意売却することができません。

また、任意売却は通常の売却とは異なりローンの返済が目的であるため、返済期日までの限られた期間内に買い手を見つけて売却する必要があります。

時間をかけて少しでも住宅の持ち主に有利な条件で売買したいと考えていても、必ずしも希望通りの条件で売却できるわけではありません。

場合によっては買い手が見つからず競売になってしまうという可能性もあります。

任意売却の流れ

任意売却の流れはまず住宅の価値がどの程度であるかを把握することから始まります。

任意売却を専門としている業者や不動産会社へ相談し、住宅の買い取り査定価格を出してもらいましょう。

査定価格がわかったら次は融資を受けた債権者との交渉に臨みます。

この交渉が上手くいかなければ任意売却という選択肢はなくなり、競売になる可能性が高いため、任意売却の実績が多い専門家に相談しながら進めるとよいでしょう。

債権者から任意売却についての合意が得られたら住宅の販売を開始します。

購入者が決定したら売買契約を締結し、住宅を引き渡すために引っ越し等の準備を進めます。

そして準備が全て整い次第、住宅の引き渡しと代金の決済を行います。

この時の代金の配分については事前に債権者と取り決めをしていれば、引っ越し費用を手元に残すことができる場合もあります。

買い戻しについて

任意売却における買い戻しとは、住宅の売買契約に特約を付けることによって最長10年以内に一度売却した住宅を再び買い戻せることを言います。

買い戻しのメリットは何と言っても住宅が競売にかけられることを避けられるという点です。

買い戻す際には住宅を売却した際に得た売買代金と同等の金額に加えて手数料等の諸経費を支払います。

住宅の売却から買い戻しまでに数年が経過している場合は、住宅の価値が売却時点よりも下落しているケースもあるため、 買い戻し時に支払う金額は価値が下がっている住宅に対して割高になってしまうことがある点には注意が必要です。

リースバックについて

リースバックは任意売却によって住宅の所有者でなくなった後も、引き続き住宅に居住し続けるために行うものです。

通常は任意売却によって住宅の所有権は購入者へ移転し、元々の居住者は退去することになります。

しかし、リースバックすることによって購入者に賃料を支払う代わりに住宅の売却後も引き続き居住し続けることが可能になります。

リースバックでは任意売却で得た代金をローンの返済に充てることができ、退去の必要がないため引っ越しのコストもかかりません。

また、住み慣れた環境で暮らし続けることができる、ローンの返済が困難であることを第三者に知られないといったメリットがあります。

任意売却後の住宅ローン残債の返済方法

任意売却時に得られる売却代金の全部もしくは一部を残した金額をローンの返済に充てますが、それでも残債のある場合はどのように返済を続けていくかを債権者である金融機関と話し合って決めることになります。

任意売却するということは経済的に厳しい状況であり、それまでと同額のローンの返済が困難であることは債権者もわかっています。

そのため対応は金融機関によっても異なりますが、一般的には1カ月あたり約5,000~30,000円ずつを返済していくという条件となることが多いようです。

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離婚する際に住宅がオーバーローンだった場合の財産分与パターン

住宅の価値がローンの残債よりも低い場合、その住宅はマイナスの財産となってしまいます。

この場合の財産分与のパターンについて見てみましょう。

住宅ローン名義が夫の住宅に夫が住み続ける場合

住宅ローンの名義人と住宅の居住者が一致している場合は受益者が支払義務者となっているため最も問題が少ないでしょう。

この場合確認すべき事項としては住宅に居住するのは夫ですが、住宅や土地の名義は誰のものであるかという点です。

不動産の名義人が夫である場合は問題ありません。

夫は住宅に居住したままローンを返済していき、ローンを完済すると住宅を自分のものにすることができます。

住宅ローン名義が夫の住宅に妻子が住み続ける場合

住宅ローンの名義が夫であり、妻子が住宅に残って居住する場合は注意が必要です。

妻が夫名義の住宅ローンの連帯債務者となっている場合、夫が住宅ローンの支払いを渋った時には妻が代わりにローンを返済する義務があります。

夫からしてみれば、離婚して本人が居住していないにも関わらず、住宅のローンの返済を続けることに疑問を感じてしまうこともあり得るでしょう。

妻にローンの支払い能力がある場合は夫に代わってローンを支払えばそのまま居住し続けることもできます。

しかし、もし途中でローンを返済できなくなってしまった場合、家が競売にかけられて退去しなければならないという事態になる可能性もあるでしょう。

また、ローンを組む時の条件として住宅に居住するのがローンの名義人であるという条件が付いている場合は契約違反となってしまいます。

そのため、契約違反であることが金融機関に知れた場合はローン残債の一括返還を求められる可能性もあります。

住宅ローン名義を夫から妻に変え妻子が住み続ける場合

住宅ローンの名義を夫から妻に変更し、妻子が居住し続けるというパターンはどうなるのでしょうか。

もしローンの名義を夫から妻へ変更することができれば何も問題ないでしょう。

しかし、ローンの名義変更や借り直しには厳しい条件があるため現実的には難しい面があります。

具体的には、ローンの名義を変更する場合にはローンの名義人である夫と同等かそれ以上の支払い能力がなければなりません。

妻が専業主婦やパートである場合、もしくは会社員であったとしても収入がそれほど多くない場合はローンの名義変更は認められないケースがほとんどです。

オーバーローンの住宅を売却する場合

ローンを完済していない住宅の場合、ほとんどの住宅には抵当権が設定されています。

これは住宅ローンの返済が滞った場合、金融機関などが住宅を競売にかけてその売却代金を返済に充てるためのものです。

そのため、抵当権が設定されている状態では住宅を売却しようとしても難しく、売却するためにはまずローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。

離婚時点でローンを完済できる資力がある場合はローンを完済してすぐに抵当権を抹消し、住宅を売却することができるでしょう。

しかし、ローンの残債が多かったり預貯金に余裕がなく、完済することが難しい場合、抵当権を抹消するためには次の2つの方法が考えられます。

1つ目は一旦家族や友人からお金を借りるという方法です。

もしローンの返済資金を借りることができれば抵当権を抹消し、住宅を売却することができるでしょう。

ただし、ローンを返済するために新たに借金をするということになります。

2つ目の方法は任意売却をするというものです。

任意売却ならば、ローンを組んだ金融機関に相談することでローンの完済前に抵当権を抹消し、住宅を売却することができるでしょう。

そして、その売却資金をローンの返済に充てることができます。

必ず任意売却できるというわけではありませんが、なぜ金融機関が任意売却に応じてくれることがあるかというと、金融機関にもメリットがあるからです。

それは、ローンの債務者が返済困難になって住宅が競売にかけられるよりも、任意売却して売却代金をローンの返済に充ててくれた方が回収できる金額が確実に高くなるためです。

オーバーローンはプロに相談するのがおすすめ

反対に不動産の売却額が住宅ローンの残債を下回るのが「オーバーローン」です。

オーバーローンは、たとえ売却しても負債が残ったままです。

負債は財産分与の対象ではなく、借金をした名義人が個人で解決すべき問題だとみなされます。

しかし手持ちの財産をどれだけ住宅ローンに回すのかといった問題や、配偶者が連帯保証人になっていたりすると、簡単に割り切って解決できる問題ではないでしょう。

オーバーローンの場合は「任意売却」という手法をとり、住宅を売却してしまう方が問題がスムーズに解決する場合があります。

任意売却は住宅ローンの返済が困難な人に対する救済措置です。

ローンの残債がある状態でも住宅を売却することができ、その資金をローンの返済に充てることができます。

しかし、手続を円滑に進めるためには、金融機関との交渉力や不動産の知識が必須です。

このため任意売却の選択がやむを得ないという状態に陥れば、任意売却専門の不動産会社に相談をするようにしましょう。

離婚する際の住宅ローン残債の財産分与申立てに必要な書類や費用

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離婚する際に財産分与申立てという制度を利用することがあります。

この財産分与申立てとはどういったものであるか、またその制度を利用するための費用や必要書類について見ていきましょう。

財産分与申立てとは

離婚する際には夫婦が共同で築き上げてきた財産を分け合う財産分与を行います。

しかし、離婚に至るような状態では夫婦間の関係性が良好でない場合も多く、何をどのように分割するか当事者同士だけでの話し合いでは解決しないこともあります。

このような時、当事者の間に入って調停を行うよう申立てる制度があり、これを財産分与申立てといいます。

財産分与申立てには離婚の成立前に行う場合と、離婚後2年以内に行う場合があります。

前者を夫婦関係調整調停(離婚調停)といい、後者を財産分与請求調停と呼びますが、どちらも財産分与についての内容が含まれた申立てとなります。

財産分与申立てに必要な書類

財産分与申立てに必要な書類は大きく分けて申立書、戸籍謄本、財産に関する資料の3つがあります。

1つ目の申立書は家庭裁判所で交付してもらうことができます。

また、直接裁判所へ訪問しなくても裁判所のホームぺージからダウンロードして取得することも可能です。

2つ目の戸籍謄本は、離婚前であれば戸籍謄本は夫婦共に同じものなので迷うことなく役所で取得できるでしょう。

しかし、離婚後の戸籍謄本はそれぞれ別のものとなります。その場合は夫婦のどちらかが戸籍から除籍となった記載のある戸籍謄本を用意する必要があります。

3つ目の財産に関する資料というのは財産目録や預貯金の残高がいくらあるかといった情報が記載された資料です。

この資料は申立書を提出する際に添付する必要がありますが、相手方がどの程度の財産を所有しているか把握することが困難なケースも存在します。

その場合は弁護士等に依頼することで相手方の財産を把握できる可能性が高くなるでしょう。

財産分与申立てに必要な費用

財産分与申立てには1,200円の収入印紙が必要となります。

その他、各裁判所毎に定められている額面の郵便切手を用意する必要があります。

詳細については財産分与申立てを申請する裁判所に直接確認しましょう。

財産分与の申し立て先

財産分与申立ては離婚前であれば夫婦が所在する地区の管轄である家庭裁判所へ申し立てます。

既に離婚が成立して居住地が別々となっている場合は申し立てを行う相手方が居住している地域の管轄である家庭裁判所へ申し立てることとなります。

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離婚時に住宅ローンの残債がある住宅を財産分与する場合に確認すべき事項

ここからは離婚時に住宅ローンの残債がある場合の財産分与について見ていきましょう。

住宅を査定してもらい価格を知っておく

離婚時には財産分与を行いますが、住宅も財産分与の対象となります。

ただし、住宅ローンの残債と住宅の時価のどちらが高いかによって金銭を分割するか債務を分割するかが異なります。

いずれにせよ住宅の時価がわからなければ財産分与できないため、まずは住宅の買い取り査定価格を調べましょう。

査定価格の調べ方としては、不動産一括査定サービスを利用するという方法があります。

ホームページなどから複数の不動産会社へ一括で査定を依頼できるため、それらの平均額を参考にすることができます。

専門家へ査定を依頼すると約20~30万円の費用がかかることもありますが、不動産一括査定サービスは無料で利用できるものが多いようです。

住宅ローンの頭金の内訳を明確にしておく

住宅ローンを組む場合、多くのケースは最初に頭金を支払います。

この頭金を誰がいくら支払ったという内訳を明確にしておくことも大切です。

なぜなら、離婚時に財産分与を行う際にはローンの残債を二人で分割しますが、既に支払った頭金も考慮した上で協議を行うことができるためです。

仮にどちらか一方が結婚前から持っていた特有財産を頭金に充てていた場合、その分を差し引いた残債を分割するよう主張できます。

離婚の際に住宅ローントラブルを防ぐ方法

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最後に、離婚後に住宅ローンに関するトラブルを防ぐための方法について紹介します。

離婚前にしっかり協議し問題を先送りにしないことが大切

離婚時には相手との信頼関係が崩壊しており、コミュニケーションを取りづらいと感じるかもしれません。

しかし、感情的になってその時に解決すべき問題を先送りしてしまうと、後にお互いが苦労してしまうことになりかねません。

特に金銭に関する問題はその後の生活にも大きく影響してくるため、自分自身の新生活のためにもしっかり協議することが大切です。

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不動産売却を依頼する際の業者の選び方について

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不動産を売却するに際しては、仲介する不動産会社の選定が非常に重要な要素になります。

あまり熱心に取り組んでくれない不動産会社では、なかなか売れないといったことや想定よりも安値になったという事態にもなりかねません。

オーソドックスな方法ですが、直接不動産会社に足を運び雰囲気をつかむことで、不動産会社の中身が見えてくることがあります。

業務への誠意が低い不動産会社は、末端の社員にまでその態度が現れるでしょう。

反対に誠意のある会社は、末端の社員まで教育が行き届いていると考えられます。

じっくりと話を聞いてくれて、不動産に関するどんな質問や疑問にも的確に答えてくれるような不動産会社であれば、信頼できる可能性が高いでしょう。

社内の雰囲気を肌でつかむのは、業者選びの上でとても参考になるのです。

また、不動産会社には、それぞれ得意としている分野があります。

一戸建てと中古マンションでは売り方のポイントがまるで違うので、専門分野を見誤ると査定額が市場と大きく異なったり、なかなか売れないという事態になりかねません。

加えて売却エリアにも得手不得手があります。

売却したい物件の周辺で一戸建てを探している顧客がいないかどうかを聞いてみるのもいいでしょう。

何人かいるようであれば、早い段階で契約が成立する可能性が高くなります。

この展開になると、不動産会社の方としても自社で売主と買主の仲介ができるのですから、熱心に売却活動に励んでくれるでしょう。

得意なエリアであることを確認するために、同じ地域で売り出し中の物件に対して、反響があるかを尋ねるのもいいでしょう。

他社の物件でも問い合わせがあるのなら、このエリアを得意としている不動産会社である可能性が高いということになります。

また、インターネット上の一括査定依頼サービスも業者選びの際には役立ちます。

一度物件に関する情報を入力すれば、複数の会社から査定金額を得ることができ、それぞれの業者の対応などを比べることもできるでしょう。

ただし高い査定だったからといって信頼できる不動産会社であるとは限りません。

市場価格に見合った買い手のつく適切な金額を提示してくれるかどうかが重要です。

住宅の売却では、売り出しが決まったら購入希望者が内覧に訪れます。

少しの印象で買手の心理も変化するため、清掃を心がけておくことも大切なポイントです。

小さなひび割れやクロスの剥がれなど、自分で補修できるようなことであれば、あらかじめ補修したうえで内覧に臨むようにしましょう。

不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?

ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。

正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。

そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社worth style home 濵田昭平

株式会社worth style home

濵田昭平

2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。

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