2023年12月15日更新

監修記事

土地購入にかかる諸費用をシュミレーション!計算方法も解説

土地購入時に発生する諸費用の内訳とシミュレーション

土地 購入 諸 費用 シュミレーション

以下からは、土地購入時にかかる諸費用について、発生する理由と費用相場を解説します。

※土地購入時に発生する税金については、次の項目で詳しく解説しますので併せてお読みください。

土地購入代金

  • 土地代の費用相場:エリアや土地面積によって変動

土地の価格は、土地の面積や形、所在地などの要素で大きく変動します。

購入を予定している土地の正確な相場を知る場合は、

  • 国土交通省が「土地総合情報システム」で公表している土地価格
  • 土地所在地付近にある、複数の不動産会社が公表している価格
  • などを比較する方法が最も確実です。

頭金

  • 頭金の費用相場:合計費用の約10%以内

土地の購入では、契約前に頭金(手付金)を支払い、本契約時に頭金を差し引いた残額を支払う流れが一般的です。

頭金の金額は自由に決められますが、合計費用に対し10%を目安に現金を用意しておくと良いでしょう。

土地購入時の頭金シミュレーション例)

  • 2,000万円の土地を購入し、10%の頭金となった場合
  • 2,000万円×0.1=200万円

仲介手数料

仲介手数料の費用相場:土地の購入代金による(上限あり)

仲介手数料とは、土地売買を仲介した不動産会社に支払う報酬です。土地の購入代金に応じて以下の計算式を使います。

土地購入代金 仲介手数料の計算式
200万円まで 5%+消費税
200万円以上400万円以内 (4%+2万円)+消費税
400万円以上 (3%+6万円)+消費税

 

仲介手数料のシミュレーション例)2,000万円の土地を購入した場合

  • 仲介手数料:(2,000万円×0.03)+6万円=66万円
  • 仲介手数料の消費税:66万円×0.08=5万2,800円

合計:約70万円

仲介手数料は「宅地建物取引業法」の中で上限が定められており、上限時の計算式は上記の表に記載した通りです。

登記費用

  • 土地の登記にかかる費用相場:約5〜10万円(登記の内容と依頼した司法書士による)

登記費用とは、土地所有者の名義変更や地目変更といった、「登記情報」を書き換える際にかかる費用です。

登記費用は、「司法書士への報酬」と「登録免許税」を合算して司法書士に支払います。

「登録免許税」の計算方法については、次の「土地購入時にかかる税金の内訳とシミュレーション」内で詳しく解説します。

測量費用

  • 費用相場:約30〜70万円
  • 計算方法:土地の面積や形によって変動

測量とは、土地の境界線や面積を測る作業のことです。

測量の結果は、土地価格算出の根拠となるほか、古い登記情報と照合して購入後の境界トラブルを防ぐ目的でも使われます。

なお、一般的に測量費用は土地の「売主」が負担しますが、売主が測量費用を準備できないといった特殊なケースを想定して、念のため予算に入れておくと良いでしょう。

住宅ローン利用時にかかる費用

  • 住宅ローン利用時にかかる費用の相場:約80〜180万円

住宅ローンを利用する際に、金融機関に支払う費用は以下の通りです。

ただし、金融機関によって費用項目や計算方法は異なります。

  • 住宅ローンの利用手数料:約3〜5万円、または借入額に対し約2%
  • ローン保証料:約3〜5万円、または借入額に対し約2%
  • 抵当権設定費用:約10万円
  • 団体信用生命保険料:約10万円
  • 火災保険料:約3万円以内
  • 印紙税:借入額による(1,000万円〜5,000万円以内なら約2万円)
    など

土地購入時にかかる税金の内訳とシミュレーション

土地購入時の諸費用のうち、税金は金額だけでなく、発生するタイミングや優遇制度などにも注意しなければなりません。

土地購入にかかる税金の内訳と、シミュレーション方法を知っておきましょう。

登録免許税をシミュレーション

登録免許税は、登記情報書き換えの際に発生する税金のことです。

登記情報の書き換え代行を依頼した司法書士に支払われます。

土地購入時の「所有権移転登記」では、登録免許税は以下の計算式で求めます。

  • 土地の「固定資産税評価額」×1,000分の20

ただし、2019年3月31までに登記を行った場合は、税率は「1,000分の15」です。

さらに、床面積50平方メートル以上の建物等が建った土地であれば「1,000分の3」となります。(2018年12月現在)

登録免許税のシミュレーション例)

  • 固定資産税評価額が600万円の土地だけを購入:600万円×0.015=9万円
  • 固定資産税評価額が600万円の、住宅付きの土地を購入:600万円×0.003=1万8千円

上記の登録免許税に、司法書士への報酬が合算されて登記費用となります。

消費税をシミュレーション

消費税は、土地の購入代金には掛かりません。

ただし、建物付きの土地を購入する場合は、建物価格に対し8%の消費税が掛かり、司法書士への報酬や測量費用にも消費税が発生します。

印紙税をシミュレーション

印紙税とは、土地売買契約書に貼る「印紙」の金額のことです。

印紙代は契約金額によって決まりますが、不動産売買に関しては、2020年3月13日まで「印紙税の軽減措置」が適用されます。

印紙税は、契約金額が1,000万円までは数千円程度ですが、1,000万円を超えると数万円かかるため、購入予定の土地があれば、価格に応じた印紙代を前もって計算しておきましょう。

不動産売買にかかる印紙税の例(2020年3月31まで)

契約金額 印紙税
500万円〜1,000万円以下 5千円
1,000万円〜5,000万円以下 1万円
5,000万円〜1億円以下 3万円

固定資産税をシミュレーション

計算方法

  • 住宅がある土地の場合:土地の評価額×6分の1×1.4%
  • 住宅がない土地の場合:土地の評価額×1.4%

固定資産税とは、毎年1月1日時点で、資産を所有している人に対し課せられる税金のことです。

土地と建物それぞれに課せられ、資産の所有者である限り毎年納めなくてはなりません。

固定資産税の計算では、土地の購入代金ではなく「土地の固定資産税評価額」を使います。

例)評価額2,000万円の土地で固定資産税をシミュレーション

  • 住宅がある土地の場合:(2,000万円×6分の1)×0.014=約4万6千円
  • 住宅がない土地の場合:2,000万円×0.014=28万円

上記のように、住宅が建っている土地では評価額が6分の1で計算されるため税額が少なくなりますが、住宅が建っていない土地を所有し続けると、高い固定資産税を収めなくてはなりません。

不動産売買契約時の固定資産税精算について

土地売買によって年内に所有者が変わった場合は、売買契約時に、土地購入日を起点にして売主と買主が負担する固定資産税を精算します。

例えば、10月1日に土地を購入した場合、買主は購入年の10月1日から12月31日までの固定資産税を売主に支払うことになり、約数万円の支払いとなります。

固定資産税の精算額にも準備しておきましょう。

不動産取得税をシミュレーション

  • 計算方法:(土地の固定資産税評価額×2分の1)×各購入代金に応じた税率

不動産取得税とは、土地や建物などの不動産を購入した時、一度だけ発生する税金です。

不動産取得税のシミュレーション例)

  • 固定資産税評価額2,000万円の土地を購入:(2,000万円×2分の1)×0.03=30万円
    ※2021年3月31日迄

ただし、住宅用地を購入して家を建てる場合は、申請すると不動産取得税の税額が最大4万5千円まで減額されます。

【補足】土地購入時の贈与税免除について

両親や知人などから110万円以上の贈与を受けた場合は、「贈与税」の課税対象となり、贈与を受けた側は贈与税を納税しなくてはなりません。

しかし、不動産購入のための資金贈与は「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度の対象となり、条件を満たせば最大3,000万円まで非課税にすることができます。

ただし非課税となるのは「住宅取得のための贈与」ですので、住宅建築の予定がない土地だけを購入しても非課税にはならない点にご注意ください。

※2021年12月31日迄

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土地の購入後にかかる諸費用もシミュレーションしよう

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土地購入時だけでなく、建物を建てる時にかかる諸費用や、土地に残っている建物の処理費用といった、土地購入後の諸費用もシミュレーションしておきましょう。

建物を建てる時の費用を確保しておく

  • 建物建築費用:約50万円〜80万円/坪
  • インフラ整備費用:約10〜200万円
  • 建物登記費用:約5〜10万円
  • 住宅ローンの返済額:約5〜15万円

建物を建てる際は、建築費用だけでなく、上下水道やガスといったインフラ整備費用のほか、建物の登記費用、固定資産税、不動産取得税なども発生します。

また、建物が完成すると同時に住宅ローンの返済もスタートするため、土地購入時は、建物完成後にかかる費用も予算に入れておきましょう。

建物付きの土地を購入する場合は使い方もシミュレーションする

  • 建物の解体費用相場:約5万円/坪
  • 建物のリフォーム費用:約500万円〜1,500万円

建物付きの土地を購入する場合は、リフォームして再利用する場合と解体して一から建築した場合のどちらがお得かシミュレーションする必要があります。

建物の解体費用やリフォーム費用は、建物の大きさや状態、木造、鉄骨造といった構造の違いなどによって変動します。

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こここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】タクトホームコンサルティングサービス

タクトホームコンサルティングサービス

亀田融

一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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