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2019年07月11日更新
建て替えか?住み替えか?より良い暮らしを得るために
家が老朽化したり、子供部屋が必要になったり、二世帯で暮らすことになったりすると、建て替えや、住み替えを検討する方も多いのではないでしょうか。建て替えと住み替えのメリットとデメリットや費用の目安、選択する時のポイントについて解説します。
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- 監修者亀田融
建て替え工事のメリット・デメリット
建て替えは、今まで住んでいた家を取り壊して、同じ土地に新しい家を建てることです。
そのため、古い家を解体する少し前から新しい家が完成するまでは一時的にどこかに仮住まいをして新しい家を建築することになります。
慣れ親しんだ家を取り壊して、住んでいた土地に新しい家を建てる、建て替え工事のメリットとデメリットを見てみましょう。
建て替えのメリット
建て替えで家を新築するメリットは、住み慣れた土地にそのまま住み続けることができることです。
家が新しくなっても暮らす地域、場所は変わらないのが建て替えです。
生活環境が今までと変わらないため、通勤や通学・買い物などの日常生活が変わることはありません。
また、新しく近隣とのお付き合いを構築する必要もありません。
また、同じ土地に家を建てるので、今までの間取りの不満を解消しながら、間取りをゼロから検討することができ、より快適な家を実現することができるでしょう。
その他にも、土地を探す手間と費用がかからない点もメリットです。
土地を探す場合、土地が見つかるまで家は建てられませんが、建て替えの場合は土地があるので、自分たちのペースで家を建て替えることができます。
建て替えのデメリット
建て替えのデメリットは、家を新築している時に仮住まいをしなければならないことでしょう。
古い家を解体する前に仮住まいへ引越し、家が完成したら新築の家に引越しするので、建て替えでは引っ越しが2回必要になるのです。
引越しの費用も2回分かかり、仮住まいの家賃費用もかかります。
床面積40坪ぐらいの木造住宅を新築する場合の工事期間は、解体~完成・引渡しまで約5~6カ月ほどです。
その期間、仮住まいをすることになりますが、仮住まいに入らなかった荷物はコンテナや倉庫を預けなければならず、その分の費用も必要になるでしょう。
また、仮住まい中は費用がかるだけでなく、慣れない環境でなかなか落ち着かず、精神的にも負担がかかってしまうことも考えられます。
建て替えのデメリットはその他にもあります。今までの住宅と同じ床面積の住宅が建てられないケースもあるという点です。
特に築年数が経っている住宅を建て替える場合、建築基準法や都市計画法、道路、条例などに改正があれば、現行法を遵守して家を建てるので、同じ床面積の住宅が建てられなくなるケースが見られます。
また、別のデメリットとして、解体工事の費用と滅失登記の費用がかかることも挙げられます。
住み替えの場合は、土地と家が売却できれば、家を解体する必要はありませんので、これらの費用はかかりません。
住み替えのメリット・デメリット
家を住み替える場合は、新しい場所に土地を購入して家を新築します。
土地と家を一緒に購入するため、今まで住んでいた土地と家の売却を一緒に進めながら、家を新築することになります。
今まで住み慣れた家を売却して住み替える、住み替えのメリットとデメリットを見てみましょう。
住み替えのメリット
住み替えの一番のメリットは、仮住まいをしなくてよいことにあります。
住み替えは、今の家に住みながら、別の土地を購入して新築するので、仮住まいの必要がありません。
そのため、仮住まいをするための賃貸アパートや荷物を預けるコンテナ・倉庫を借りる費用がかかりません。
また、引越しが1回で済むため、引越しの費用も建て替えより安く済みます。
仮住まいがないため、仮住まい中の不便さや引っ越しが少なく、新築時のストレスも少なくすむでしょう。
その他にも、それまで住んでいた家を売却して、新築住宅の費用を作ることができる点も住み替えのメリットです。
また、住み替えは、住む場所や土地を色々な選択肢の中から選ぶことができます。
これから10年20年後の生活を考えながら、学区や交通の利便性、自然環境など、家族の生活スタイルにあった場所や土地を選ぶことができるのは、大きなメリットでしょう。
住み替えのデメリット
住み替えのデメリットは住宅ローンに関する点が挙げられます。
住み替えをする場合、住宅ローンが残っていると一括で住宅ローンを返済しなければなりません。
自己資金で一括返済できれば問題ないのですが、通常は土地と家を売却したお金で住宅ローンの残債を返済します。
しかし、土地と家を売却する時に、新しい土地をタイミングよく購入できるとは限りません。
住宅ローンが残っていて自己資金が足りない場合、売却と購入のタイミングを一緒にして一括返済するか、新しい家の住宅ローンに残債を上乗せしてローンを組み直さなければならなくなるでしょう。
また、土地と家の売却は、思うような状態や価格で売却できるかわからないとこともデメリットです。
土地と家の両方を売却できればよいのですが、土地だけ欲しいので、家を解体してほしい(更地渡し)となった場合、解体費用が別途必要になるケースや、土地の売却価格が解体費用分安くなるケースもあります。
費用の面でも建て替えと比較すると、土地と家の売却時と新しい土地の購入時には、不動産仲介手数料・税金・登記などの別途費用がかかるため、多くの資金が必要になります。
また、住み替えは環境面でもデメリットが考えられます。
住み替えで新しい土地に引っ越した場合、新しい住環境に慣れなければなりません。
近隣の方と関係を作ったり、買い物する場所や病院などを新しく探したりなど、建て替えと比較すると精神的に負担が大きくなることも考えられます。
建て替えと住み替え、どちらにすべきか迷ったら
家を建て替えるか住み替えるか迷ったときは、どうしたら良いのでしょうか?
まず、今住んでいる家と、建て替えと住み替えのそれぞれのメリット・デメリットを比較して検討してみましょう。
住む人全員にとってメリットが大きい方を選ぶという選択肢もあるでしょう。
しかし、建て替えの場合、法改正などにより今までの同じ床面積の家は建てられないケースもあります。
一緒に暮らす人の人数が増えることに伴う建て替えの場合などは、このような点も考慮することが必要になります。
建て替えを行う場合は、法改正なども加味してどのような家が建て替えられるか、希望の家が建てられるかなどについて専門家にも相談しながら事前に確かめておくと良いでしょう。
建て替えでは希望の家を建てるのが難しそうであれば、住み替えを検討すると良いでしょう。
住み替えの場合、家を売却して資金を得られる反面、必ず引っ越しが伴います。
生活環境が変わることが住む人にとってメリットとなるのか、デメリットとなるのかについても話し合いながら結論を出す必要があるでしょう。
また、判断に迷う際には建築家や 不動産業者などの専門家に相談するのも1つの手段です。
自分たちだけでは見えていなかったような視点からのアドバイスが期待できます。
建て替え・住み替え 費用の違いと判断基準
家の建て替えにかかる費用と住み替えにかかる費用は、解体や引っ越し・仮住まい・土地の購入費用・土地と家の売却費用などを総合的に判断して検討することが必要です。
建て替えにかかる費用と住み替えにかかる費用の概算をまとめました。
建て替えにかかる費用の相場
建て替えの場合は、新築する住宅の建築費以外に解体や仮住まい、引越し、登記、銀行ローンの費用などが必要になります。
項目 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
引越し費用 | 約20万円 | 10万円×2回 |
仮住まい費用 | 約50万円 | ※1 |
解体・地盤調査費用 | 約110万円~ | |
新築住宅建築費用 | 約2,600万円 | ※2 |
地鎮祭・上棟費用 | 約15万円 | |
登記費用 | 約20万円 | 滅失、表示、所有権保存登記 |
銀行ローン手続き費用 | 約5万円 | 金融機関により違います |
火災保険料(30年分) | 約60万円 | ※3 |
住宅ローン保証料 | 約50万円 | ※4 借入額の約2%程度 |
- ※1 家賃5万円 敷金1カ月、礼金2カ月の物件を6カ月間借りた場合で試算
- ※2 坪60万円×40坪+消費税(8%)
- ※3 金融機関によっては、住宅ローンの期間中の加入を住宅ローン申し込み時に義務付ける場合があります。
費用は保険の種類により変わります。 - ※4 金融機関によっては、住宅ローンに含める分割払いというケースもあります。その場合は、諸経費にはなりません。
2,500万円を借りた場合の試算です。
住み替えにかかる費用の相場
住み替えの場合は、新築する住宅の建築費以外に、土地の購入代金、土地購入の諸経費、引越し、登記、銀行ローンの費用や、外構工事にかかる費用等が必要になると考えられます。
項目 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
不動産仲介手数料 | 約136万円 (税込) | 売却金額の3%+6万円 (売却金額4,000万円の場合の試算) |
抵当権抹消登記費用 | 約4万円 | 銀行ローンが残っている場合にかかります (1,000万円残っている場合) |
譲渡益課税 | 約61万円 | 土地と家が購入金額より高く売却された場合にかかる税金 (300万円高く売却・長期譲渡の場合の試算) |
土地費用 | 約2,000万円 | |
土地の登記費用※1 | 約30万円 | 所有権移転登記費用(登録免許税含む) |
土地購入諸経費※1 | 約100万円 | 不動産仲介手数料・不動産取得税 |
引越し費用 | 約10万円 | 10万円×1回 |
地盤調査費用 | 約10万円~ | |
新築住宅建築費用 | 約2,600万円 | ※2 |
地鎮祭・上棟費用 | 約15万円 | |
外構工事費用 | 約100万円~ | 敷地境界ブロックや駐車場工事代 |
登記費用 | 約20万円 | 滅失、表示、所有権保存登記 |
銀行ローン手続き費用 | 約5万円 | 金融機関により違います |
火災保険料(30年分) | 約60万円 | ※3 |
住宅ローン保証料 | 約50万円 | ※4 借入額の約2%程度 |
- ※1 2,000万円の土地を購入した場合の概算
- ※2 坪60万円×40坪+消費税(8%)
- ※3 金融機関によっては、住宅ローンの期間中の加入を住宅ローン申し込み時に義務付ける場合があります。
費用は保険の種類により変わります。 - ※4 金融機関によっては、住宅ローンに含める分割払いというケースもあります。
その場合は、諸経費にはなりません。2,500万円を借りた場合での試算です。
家の建て替えにかかる全体費用と住み替えにかかる全体費用を計算して比較検討すると良いでしょう。
しかし、建て替えを選ぶか住み替えを選ぶかは、費用だけでなく家で暮らす家族が快適に暮らせるかどうかが重要です。
費用や、住みやすさ、何のために家を新築するのかなども含めて、よく検討しながら選択すると良いでしょう。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
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この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。
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