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2019年09月10日更新
予算800万円で建て替えできる?知って得する予算調整について
建て替えを計画したときに予算をいくらにするかで建物の形や間取り、設備がある程度決まりますが、800万円の予算で建て替えを行うことはできるのでしょうか?建て替え工事で必要になる費用とコストについて詳しくご説明します。
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- 監修者亀田融
予算800万円で家が建て替えられるか
建売住宅で建坪約20坪の家の場合、原価700万円〜800万円で建築することは可能だと言われています。
しかし、この費用はあくまで原価のみであるため、最終的には会社の利益分等が加算され、販売価格は約1,200万円〜1,500万円になることが多いでしょう。
また、予算が800万円であっても坪数が大きいと予算額を大幅に超えた見積もりになると予想されます。
加えて、建て替えの際には家の本体価格以外に解体費用等も必要です。
そのため、実際のところ800万円で家を建て替えるのは厳しいと言えるでしょう。
建て替えも意外とお金がかかる
建て替えをする場合、建物の建築費用以外に解体費用や仮住いにかかる費用、車を持っていれば仮住い中の月極駐車場の契約料と賃料が発生します。
さらに、元の住居から仮住い先へ、仮住いから新居へと引っ越しを2回行わなければならず、荷物が仮住いに入らない場合には倉庫等を借りて一部の家財道具を保管する費用も必要になるでしょう。
また、解体、建て替えにともなう登記申請を司法書士に依頼すれば、依頼料金も別途かかります。
このように見ていくと、想定していたよりも多くのお金が必要になることが分かるでしょう。
また、建物をどこまで解体するのかによっても費用は大きく左右されます。
基礎部を解体する場合と基礎部を残しての解体とでは費用が変わります。
基礎を残して上物を建てるならば、費用を若干抑えることができるため、その費用を建物の建築費に回すことができます。
また、事例はほとんどありませんが既存の基礎を利用して上物を建て替えることもできます。
設計段階で、どのように解体するかはよく検討しなければなりません。
予算800万円で建て替えは難しい
ハウスメーカーによっては700万円台での建築例も出ていますが、前述の通りこれは家の本体価格のみの費用であることが多く、解体費用や工務店の利益等は別料金になることがほとんどです。
また、ローコスト住宅の場合、部屋数の少ない間取り設計で、設備や仕様は決められたプランからしか選べないことが多く、設備に関しても全体的にグレードを下げたものが提案されます。
さらに、建物の建築費用以外の外構工事や駐車スペースは別料金であることがほとんどであるため、800万円の費用の中にどの料金が含まれているのかを充分に確認する必要があります。
予算800万円ならリフォームの検討もおすすめ
予算が800万円の場合は建て替えではなく、リフォームを検討してみるのも良いでしょう。
最近では、耐震工事とバリアフリー工事をセットにしてリフォームを行う事例が増えてきているようです。
建て替え工事とは違い、リフォームならばもとの間取りに手を加えるだけで趣きや使い勝手を大きく変えることができます。
また、建て替えよりも工期や費用をおさえることも可能です。
バリアフリー化などの内装工事を予算400万円〜500万円くらいに抑え、200万円をキッチンやトイレ洗面所浴室などの水回り設備に振り分ければ、老後でも暮らしやすくなる家へリフォームすることが可能になるでしょう。
建て替えにかかる費用相場を知りたい
既存の建物を建て替えて入居するまでの一般的な流れは以下の通りです。
仮住まい探し→設計の打ち合わせ→近隣挨拶→仮住まいへ引っ越し→解体工事→法務局へ建物滅失登記申請→建築工事→完了後新居へ引っ越し
それぞれの工程の工事に必要な費用相場についてご紹介します。
解体費
解体費用は建物の条件によっては高額になる場合があります。
1:住宅密集地かつ侵入道路が狭い
建物が幹線道路から引っ込んだ位置にあり、重機が通れない場合や養生の手間がかかるケースです。
2:深基礎やべた基礎である
この場合、特に大きな手間がかかるため費用がかさむ原因になります。
3:地中に埋設物がある。
よくある事例は、使われていない昔の水道管や井戸、浄化槽がそのまま残っていることがあります。
解体費用が高くなる事例をあげましたが、解体中に想定外のものが地中から出てくるケースも多いため、解体工事は1平方メートルあたりの単価相場を出しにくい工事です。
建物構造別のおおよその相場価格は1平方メートルあたり、
- 木造住宅の場合は2.5万円〜5万円×床面積+その他解体費用
- RC造住宅の場合は4万円〜7万円×床面積+その他解体費用
- 鉄骨住宅の場合は3万円〜6万円×床面積+その他解体費用
が一般的な相場費用と言われています。
建築費
予算が800万円である場合は大手ハウスメーカーよりも中堅ビルダー等に相談することになるでしょう。
また、あらかじめ決められた複数のパターンから間取りを決めることになります。
ローコスト住宅ではベーシックな建材を大量に仕入れることで費用を抑えていることから、内装はシンプルで最低限の設備になります。
また、前述の通り800万円の住宅の場合は工務店の利益や解体費用等が別料金になっているケースが多いので注意が必要です。
また、外構工事も別料金になることがほとんどです。
見落としがちな建て替え費用について
建て替えでは想定外のことが起きて、費用が別途必要になり、予算をオーバーすることも少なくありません。
例えば、解体後に地盤調査をした結果、軟弱地盤であるために地盤の改良工事が必要になった場合は、基礎の補強工事も必要になります。
また任意ですが、地鎮祭や上棟式を行う場合はその費用も事前に見込んでおく必要があります。
その他にカーテンや照明器具、空調機などは別途費用がかかる点も頭に入れておきましょう。
さらに新居の建築中は仮住いをすることになるため、仮住いの賃料や引っ越し費用も必要です。
建て替え予算をオーバーした時にコストカットする方法
予算額が決まっていたとしても、設計の段階や工事途中での追加、変更を行うと予算を超えてしまうことがあります。
これは、打ち合わせが不十分だと起きやすい問題でもあるため、初期の打ち合わせで、希望することを正確に伝えることを心がけましょう。
自由設計だと建て替え時に予算オーバーしやすい
予算が少ない場合は、自由設計を依頼することは不可能に近いとも言えます。
しかし、予算が十分にあり自由設計を行った場合は、設備や床材などの選択肢が多くなるため、自由に選んでいると予算額をオーバーしてしまうことが多いのです。
この場合、どの費用を抑えるのか優先順位を決めて、再度プランを練り直さなければなりません。
自由設計でなく、設定されたプランの中から間取りを選ぶ場合は、間取りや仕様を変更することができないため基本的にはコストカットはできないと言えるでしょう。
このようなケースでは、フローリングを安価なものに変えたり、キッチンのグレードを下げるなどの方法が考えられます。
その他、エアコンやカーテン、照明等、入居後に必要なものを安価なもので対応するなどの方法もあるでしょう。
間取りをシンプルにする
家の形を正方形や長方形にし、間取りもできるだけ仕切りや室内扉を少なくすることで建築費用を抑えることができます。
L字型やコの字型は複雑なつくりになるので建築費がかかります。
特に建築費がかからない建て方は総2階建てにすること、とよく言われています。
シンプルな箱型の2階建ての家の内部の仕切り壁を最小限にし、部屋を細かく作らないことが建築費を抑えるコツと言えるでしょう。
間仕切り壁を少なくすると費用が抑えられる主な理由は、壁を作る木材や不燃ボード、壁紙、室内扉などの材料費と職人の手間賃などを省けるためです。
しかし、壁を少なくすると部屋は広くなりますが、エアコンなどの冷暖房の効率が悪くなるという短所もあります。
設備のグレードをなるべく下げる
設備費用が建築費用の中で占める割合は、約10%〜15%と言われています。
予算が800万円の場合、設備にかける割合を15%とした場合は約120万円になる計算です。
この金額をキッチン、浴室、トイレ、洗面所などに振り分けることになるため、安価なものしか選べなくなる恐れがあるでしょう。
設備にかかる費用を抑えるために、在庫処分品や年落ちと言われる新商品が出たために売れ残ったものタイプを選択するという方法もあります。
建て替え費用が低予算の場合、ハイスペックな設備を選ぶことは難しくなるので、ある程度妥協する必要があるでしょう。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
実際に建て替えをするべきなのか、リフォームをするべきなのかを検討するためには、プロに現状を相談し、「プランと費用を見比べる」必要があります。
そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに建て替えをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。
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