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2021年03月22日更新
大事な間取りのバランス!ローコスト住宅でも快適家づくり
ローコスト住宅は間取りのプランが決まっていることがほとんどで、選択肢はそれほど多くありません。コストダウンをするには水回りを集中させたり総2階建てにして壁や廊下の面積を減らす工夫が必要です。生活動線、家事動線の負担がない間取りのプランを調べました。
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- 監修者弘中純一
ローコスト住宅とはどのような家か
ローコスト住宅とは、一般的な住宅よりも比較的安い価格で販売されている住宅のことで、一部の大手ハウスメーカーやパワービルダー・工務店などで多く建築されています。
価格帯は、建物価格で約1,000万円台です。坪単価でいうと一般的な住宅の相場は約50万円~約60万円ですが、ローコスト住宅だと約30万円~約50万円が相場となっています。
ローコスト住宅を建てる場合、メーカーや工務店によって間取りや内装、設備などが規格化されたプランの中から選ぶため、思い通りに建てられません。注文住宅のように最初からオーダーして建てると価格が高くなってしまいます。
限られた予算内で住宅を建てたい方には、メーカーなどが提供するプランから建てるローコスト住宅がおすすめです。
ローコスト住宅が安くなる理由
ローコスト住宅は、材料費、人件費などを抑えることで安く建てられるようになっています。
材料費を抑えるために、内外装の建材の規格を統一して仕入れ価格を下げたり、まとまった数の材料を仕入れたりしています。そうすることで、材料単価が大幅にダウンしますし、同じ材料を使うため発注ロスも少なくできます。
人件費をカットするために、作業工程を減らす工夫をしています。予め工場で材料をまとめてカットしてから現場へ持ち込んで組み立てたり、似たようなプランの住宅をいくつも建てたりして、複雑な作業を減らすことで人件費の削減が可能となっています。
そのほかにも、広告宣伝費や諸経費などを抑えることで、一般的な住宅よりも安く建てることができるのです。
ローコスト住宅でおすすめの間取り
ローコスト住宅のメーカーは間取りのプランを複数用意して、契約者はその中から選ぶシステムになっています。
自由設計で希望する間取りを設計することは出来ませんが、コストダウンを図った住宅のシンプルな間取りを見ることが出来ます。
シンプルな間取りがコストダウンになる理由
注文住宅であれば、設計士が図面を引くため、その分コストがかかりますが、ローコスト住宅の場合は間取りのプランが決められていて、複数あるプランから選択をするため、設計料が掛からないようになっています。
(セミオーダーの場合は別途設計料が発生することがあります)
全国展開をしている中堅のハウスメーカーではセミオーダーシステムを取り入れているケースもあります。
間取りをシンプルにするには、1階と2階の床面積を同じにした総2階建てを建てることがコストダウンにつながります。
また、出来るだけ1階と2階の壁を同じ位置に揃えるのも良いでしょう。
1階にリビングを置き、リビング内に階段室を施工することで、廊下の面積を減らすことが出来ます。
子供部屋も、生活動線を確保したベッドと机やいす、クローゼット、本棚併用の棚システムがあればさほど広くとらなくても快適に過ごせます。
また、小さい子供が複数いる場合は、一部屋を大きくとり、成長に合わせて将来間仕切り壁やアコーディオンカーテン、可動式折れ戸、棚システムなどで仕切ることを考えれば、初期の建築費は抑えられます。
おすすめの間取り①水回りを1か所にかためる
キッチンや洗面所、トイレ、浴室は北面に施工するのが通常の建築様式です。
土地の形状と建物の配置でこれらの場所は変わりますが、1階と2階の配管も無駄に長くせず、上下水道配管を無駄なく接続配置することは、施工上やりやすく、また施工費のコストアップを防ぎます。
1階の家事動線を考えた場合、キッチンの近くに洗面所があると洗濯や水回りの掃除が楽になります。
当然洗面所の隣にはトイレや浴室があります。
1階のトイレの真上に2階のトイレがあるのが理想的なコストダウンと言えます。
おすすめの間取り②廊下を作らずオープンな間取りにする
廊下の面積を極力減らす事は、廊下の内壁を作るため、余分にコストがかかります。
玄関に入ったら、目の前にリビングといったような海外の住宅でよく見られるつくりにして、リビング内に階段室を設けるとコストが抑えられます。
この様なつくりで気を付けるべき点は、冬場はリビング内を暖房しても、階段室から2階に暖気が上がっていくので、暖房効率が悪く、リビングが寒く感じることです。
予防策としては、1階の階段室に引き戸を付けて、必要に応じて扉を開閉させることです。
間取りをどう決めたらいいか知りたい
家を建てる計画があるなら、ハウスメーカーに相談に行ってみると、その場である程度簡単な間取りをPCで作成して見せてもらえることがあります。
ただのシンプルな間取りでは後悔しがち
家でくつろげる快適さを決めるのは、広さではなく動線であると言われています。
間取りで大事な点は、生活動線や家事動線が快適になるよう考えられているかどうかです。
玄関を入ってからリビング、各部屋に行くのに遠回りをさせられると感じる間取りはストレスの元になります。
家事動線も同様で、なるべく最短距離でキッチンや洗面所に移動したいものです。
また、生活動線と家事動線は別ルートになるのが理想的とされています。
壁は目隠しになり、来客時のプライバシー保護にも役立ちますが、動線を考えると時には邪魔になるものでもあります。
ローコスト住宅の特徴の一つは壁を少なくして、コストダウンを図っています。
理想的な間取りはシンプルかつ動線に無駄がない間取りと言えるでしょう。
家族の生活動線を具体的に考える
生活動線とは、玄関の出入りからリビングや部屋の移動、トイレ、浴室など生活する場において動くラインを言います。
生活動線は、その家で生活されている方が家の中を通る時に移動する線と言えるでしょう。
これとは別にキッチンと洗面所、トイレ、浴室の清掃などで移動する動線を家事動線と言います。
生活動線と家事動線はクロスするようなことがあれば、朝の出かける前の慌ただしい時間、双方が交差することがストレスになりやすくなってしまいます。
このような事を避けるため、生活動線と家事動線が別のラインで動けるように間取りを考えるのがおすすめです。
生活動線で注意するべき点は、家具や収納位置を最適な場所にすることで、収納しているものの出し入れや片付けを楽にする点です。
日常生活における移動も無駄な動きが少なくなり、あまりストレスを感じなくなります。
背の高い家具で可動式の間仕切りにする
可動式間仕切りには折れ戸や引き戸、アコーディオンカーテン、家具、棚システムなど多岐にわたりあります。
この様な可動式の物を用いる場所は、子供の部屋を仕切る時や寝る場所の目隠しとして使われる場合が多いようです。
リビングの一部を書斎に使いたい時には、背板のない書棚を部屋の間仕切りで使うとおしゃれな空間の演出になります。
本をたくさん並べれば壁のようにもなりますし、多少の隙間があれば、人の気配を感じたり、声が聞こえたりします。
コンパクトにする
住宅をコンパクトにすることでも、ローコスト住宅にすることが可能です。床面積を少なくしてコンパクトな設計にすると、使用する建材の量を減らすことになるため、大きくコストを削減することができます。
例えば、収納スペースについて、天井裏や床下を活用すれば、新たに床面積を増やす必要もなくなります。
床面積を減らしてコンパクトな住宅にすれば、毎年かかる固定資産税も抑えることができます。
平屋で注意すべきポイントを押さえて快適な家づくり
ローコスト住宅で平屋にする場合は、減築を意識したほうが良いでしょう。
例えば夫婦2人なら平屋で十分快適な生活が出来ますが、子供が1人、2人、3人いる場合は、平屋より2階建ての方が建築費が安く済むことがあります。
家族構成が多くいると、延べ床面積が広がり、屋根材もたくさん必要になることからローコスト住宅の予算を超える可能性が出てきます。
庭と建物のバランスを考える
2階建て住宅に比べて平屋建ては比較的重量が軽く、地震の多い日本においても、地震に強い構造と言えます。
その構造を生かして、庭側の開口を広くとることができ、庭との一体感を生み出しやすい間取りを作ることも可能です。
庭への出入りする窓を大きく取ることで、風の通り抜ける道が生まれます。
採光と防犯のバランスをプロにも相談する
平屋建ての欠点に、建物を大きくすると、建物の中心部の採光が取れにくいことがあります。
これは、建物の中心部が部屋に囲まれてしまう事から起きる問題です。
解消するには、建物をコの字型にする、建物の中心部を中庭にする、屋根にトップライトをつける等で光を取り込む方法が取られますが、施工費が割高になる可能性があります。
防犯上最適の方法は、各窓にシャッターを取り付け、夜は必ずシャッターを下ろすことです。
しかし、浴室や洗面所の窓は、シャッターの取り付けをしない場合が多くこのような箇所は、防犯フィルムを貼る、センサーライトをつけるなどの予防策を講じる必要があります。
最近は高性能で価格も安くなった防犯カメラの設置も防犯にはとても有効です。
プライバシーの確保のために外から全く見えないようにと、樹木を植えたり、目隠しの塀を建てる事は、泥棒側にしてみれば最も侵入しやすい場所を提供することになります。
泥棒の侵入を防ぐには、死角を作らないことです。
面格子は防犯には何の役にも立たないことを知っておくべきでしょう。
大開口の窓は外から見えにくい場所に設置する
開口部が大きいとどうしても外から丸見えになってしまうと危惧される方が多いと思います。
しかし、外からの視界が遮られると、泥棒が侵入しやすくなるので、防犯上リスクがあると言わざるを得ません。
敢えて外の視線を受けない箇所に大きな開口部を設ける場合は、防犯性能の高い2重サッシや窓の中央部に取り付けるクレセント錠以外に補助錠を窓の上部により付けて、侵入を防ぐことです。
すぐに戻るような外出時にも、必ず窓にはダブルロックを掛けておくことです。
また、費用は高くつきますが、防犯ガラスをはめ込んでおくのも一つの方法です。
防火上使われる網入りガラスのサッシ窓は、防犯能力が低いので過信しないことです。
外から見えない位置に掃き出し窓があっても大丈夫なように、それなりの防犯対策を講じておきましょう。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!
実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

一級建築士事務所アルド住宅研究所
弘中純一一級建築士、宅地建物取引士。プレファブ住宅の開発からスタートし、以来40年にわたり住宅産業に従事。建築設計事務所・住宅リフォーム会社の経営を経て、現在は住宅の悩みを解決する、コンサルティングを中心に活動中。
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