2023年12月12日更新

監修記事

ローコスト住宅の相場!1000万円で建てられるのか?

ローコスト住宅とは?

ローコスト 住宅 価格

ローコスト住宅は、建築工事費用を低く抑えて建てる住宅です。

一般的に坪単価50万円以下、又は住宅の建築費用の総額が1,000万円台の住宅を「ローコスト住宅」と言われていますが、はっきりした定義はありません。

総額1,000万円台のローコスト住宅の広さや坪単価、ローコスト住宅のメリット・デメリットをまとまめました。

総額1000万円台のローコスト住宅

総額1,000万円台のローコスト住宅の一般的な広さは、30~45坪、坪単価30~40万円台、3LDK、4LDKの間取りが中心です。

住宅を建てる時にかかる費用は、住宅そのものの建築工事費用と解体や地盤調査など住宅そのものにかかる工事費用以外の費用、それと、諸経費といわれる税金や登記などの住宅を取得するためにかかる費用の3つがあります。

総額1,000万円台、ローコスト住宅の総額費用の例

  • 住宅の建築工事費用    床面積32坪×坪単価40万円 =  1,280万円
  • 住宅以外の工事費用    解体・地盤調査・オプションなど 150万円
  • その他諸経費(工事費用の約8%)              110万円
  • 合計                           1,540万円

ローコスト住宅は、間取りやデザインのルール、仕様や設備に標準が設定されています。

それらのルールや標準の範囲内で建てる住宅は「住宅の建築工事費用」の坪単価がリーズナブルになっています。

住宅の建築工事費用をリーズナブルに建てることが、ローコスト住宅が総額1,000万円台で建てることができる理由です。

ローコスト住宅はいくらする?

ローコスト 住宅 相場

ローコスト住宅の費用相場

ローコスト住宅は比較的安価に住宅を建てることができますが、施工費用の相場はどれくらいなのでしょうか?

一般的なローコスト住宅の建築費用相場は、約1,200万円とされています。

通常の注文住宅の相場が約2,000万円からということを考えると、ローコスト住宅の約1,200万円というのは、住宅の建築費用としては比較的安価だと言えるでしょう。

ローコスト住宅の坪単価とは?

坪単価とは、建物を建築する際にかかる費用を1坪あたりの面積に割ったものです。

注文住宅を建てる際の目安として用いられることが多いのですが、あくまで基本的な工事と建材を用いて建てた場合を元に算出されているため、実際の施工価格とはややズレが生じます。

一般的な注文住宅の場合、坪単価は約50万円からが相場ですが、ローコスト住宅の場合は1坪あたり約20万円からと、注文住宅の相場に比べて大幅に安価な坪単価となっているのです。

ただし、ローコスト住宅でも坪単価が40万円を超えている場合もあり、このような坪単価設定のものは、建坪を抑えることで総額としての建築費用の引き下げを実現しています。

ローコスト住宅の値段 一般的な項目と価格例

項目 内容と計算方法 価格例
建物本体価格 標準仕様の坪単価で計算される価格
(坪単価×坪数)
  • 坪単価35万円×35坪=

1,225万円

オプション価格 間取りや設備などの変更で追加になる価格
(各々の価格の合算)
  • 食器洗い機     20万円
  • 浴室換気乾燥暖房機 15万円
  • リビング壁珪藻土塗壁10万円
  • 小計          45万円
付帯工事価格 屋外給排水設備工事や足場・アンテナ工事・解体費など、住宅を建てるためにかかる費用。
住宅の建築地などの状況により金額が異なる費用
(各々の価格の合算)
  • アンテナ工事代    10万円
  • 屋外給排水工事代   60万円
  • TVドアホン工事    10万円
  • 小計          80万円
諸経費 消費税・登記費用・建築確認申請費用など
(各々の価格の合算)
  • 印紙代        1万円
  • 消費税        108万円
  • 登記費用       40万円
  • 建築確認申請費用   25万円
  • 銀行ローン費用    100万円
  • 小計         274万円
合計金額 1,624万円

※各項目や金額は、会社により違います

ローコスト住宅は、坪単価が安いので、付帯工事や諸経費を含めても1,000万円台で納めることは可能です。

しかし、オプションの金額や付帯工事価格により2,000万円台になることも多くあります。

土地を購入するケースでは、土地代もかかります。

そのため、ローコスト住宅と言えども総額が3,000万円以上になることもあります。

ローコスト住宅だからといって、すべての住宅が1,000万円台で建てられるわけではありません。

自分が希望する住宅と住宅を建てるときにかかる費用をすべて把握して、よく検討するようにしましょう。

ローコスト住宅は500万円以下で建てられるの?

一般的な住宅メーカーの場合、家を建てるとなると約1,000万円~3,000万円は必要ですが、ローコスト住宅は1,000万円前後と、価格を抑えて建てることができます。

しかし、もっと安く、例えば500万円以下でローコスト住宅を建てることはできるのでしょうか?

実は、500万円以下といった超ローコスト住宅を建てることは可能なのです。実際そのようなプランを提供する住宅メーカーもあります。

ただし、価格が500万円以下という驚異の安さの超ローコスト住宅となると、ローコスト住宅よりもさまざまな制限をされることになります。

超ローコスト住宅のほとんどは平屋造りであり、建坪は20坪未満という小さな家になることが多くなります。

間取りも非常にシンプルで、キッチン、お風呂、トイレなどの必要最低限の設備と、部屋数は1つか2つほどとなってしまいます。

ゆったりとした広い部屋や部屋数については、あまり期待できません。一人暮らしや夫婦2人で生活する場合におすすめの家となります。

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ローコスト住宅の費用に影響するもの

土地

建築費用をローコストに抑えるためには、建築する場所の土地形状が大きく影響します。

変わった形状の土地や、小さすぎる土地など、建物の形状に工夫が必要な土地に建築する場合は、工事の内容や建物形状が複雑になる可能性が高く、建築費用が割高になるでしょう。

住居の大きさ

坪単価を用いて建築費用を概算しているとおり、住居を建築する費用は建物の大きさによっても大きく変わります。

ライフスタイル、家族構成に比べて大きすぎる住居を建築すると、それだけコストが増してしまいますので、建築費用を抑えたいという場合には、ライフスタイルや家族構成にあった設計にすることが大切です。

建物・間取り

土地の項目で述べている通り、建物の形状が複雑になると建築費用が増大します。

また、間取りについても、部屋数が多いとそれだけ内装工事や電気工事を行う範囲が増すため、必要な費用が増えてしまうでしょう。

建物の形状は角を少なくして四角形に近いものにし、間取りを工夫して開放的な間取りにすると、建築にかかるコストを抑えることができます。

建物構造

住宅の構造には、鉄筋コンクリート造や木造建築などさまざまなものがあり、傾向として木造住宅は建築費用が比較的低いとされていました。

ローコスト建築の主流は、工場で加工した資材を一気に現場で組み立てるプレハブ工法です。

最近では品質も高まり、通常の住宅建築にも広く用いられています。

また、内外装を工場で作られたパネルで仕上げる乾式工法なら、工期を抑えられるため、より費用を圧縮することができるでしょう。

ローコストで家が建てられる理由

ローコスト住宅は建築費用が割安な建物ですが、どのような仕組みで建築費用の引き下げを行っているのでしょうか?

材料費のコストダウン

ローコスト住宅を取り扱っている業者では、建物の規格を統一にすることにより、同一の資材、設備を大量に購入しています。

一般的な商取引では、購入する製品の数量が多ければ多いほど単価が下がる傾向があるため、ローコスト住宅は大量購入による単価の低下を利用して材料費のコストダウンを実現しているのです。

設備・仕様のグレードダウン

市販されている住宅設備には、最低限の性能を確保しているだけの安価な製品から、さまざまな機能が追加されている高級な仕様のものまでさまざまなグレードが用意されています。

ローコスト住宅では、導入する設備の仕様をミドルクラスよりやや下のものにグレードダウンすることで仕入れ価格を抑え、建築費用も引き下げているのです。

規格住宅が多い

材料費のコストダウンの項目でも少し触れていますが、ローコスト住宅ではあらかじめ建築プランを少なく絞ることで、使用する建材や設備、建築の工程を規格化しています。

これらの規格を統一することにより、工場で一括して資材の加工ができ、現場での作業中に設備や資材を加工して調整する手間が省けるのです。

また、現場での作業でも、規格どおり組み上げれば完成するため、工期の短縮に繋がり、人件費の圧縮にも役立ちます。

人件費・広告宣伝費の削減

住宅商品を販売するためには、新聞やテレビ、インターネットなどでの広告が必要ですし、購入希望者とのやりとりや書類の作成などに営業担当や事務担当を用意する必要があります。

ローコスト住宅では、広告の量を減らすことで広告宣伝費を抑え、人件費についても営業担当による宣伝が少なく抑えられているため、建築費用に含まれるこれらのコストが圧縮されているのです。

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ローコスト住宅のメリット・デメリット

メリット

建築にかかる費用が安い

ローコスト住宅のメリットは、なんと言っても建築にかかる費用が安いということです。

建築費用が安く済むということは住宅ローンで借り入れる金額も少なく抑えることができるため、利息も少なく済ませることができます。

建築にかかる工期が短い

ローコスト住宅は建築コストの削減のために資材や工法の規格化が行われており、建物の大半を工場で加工された資材を現地で組み立てて建築する形が一般的です。

現地での加工がほとんど行われないので、運ばれてきた資材をすぐに組み付けることができ、作業にかかる時間を大幅に削減することができます。

注文住宅でも近年は工場での加工後に現地で組み立てる方式が採られていますが、家それぞれに合わせて加工を行う必要があるため、加工にかかる時間はローコスト住宅に比べて約数倍必要です。

工期の目安は、通常の注文住宅なら約6カ月ですが、ローコスト住宅の場合は約3カ月とされています。

デメリット

耐久性・耐震性が心配

ローコスト住宅は短工期で建築されるため、耐久性や耐震性といった強度面が不安というかたもいらっしゃるでしょう。

しかし、通常販売されているローコスト住宅は、建築基準法に則った強度になるよう設計されています。

耐久性や耐震性が通常の注文住宅に比べて大幅に劣るということはありません。

耐久性が心配

ローコスト住宅は使用する建材や設備のグレードをやや落としていることから、ランニングコストに不安を感じるという方も多いようです。

ただし、グレードを落とした材料を用いているとは言え、同じグレードの製品は注文住宅でも用いられています。

このような住宅商品なら、耐用年数も注文住宅とほとんど変わりません。

デザイン・間取りが決まっている

ローコスト住宅はコスト削減のため、デザインや間取りについても規格化されています。

そのため、建築の際にデザインや間取りを大幅に変更することができません。

オプションを選ぶと高くなる

デザインを変更したり、設備のグレード上げたりすると、オプションプランを適用する必要があり、どうしてもオプションの分だけ合計費用が上がります。

また、業者によって追加できるオプションに違いがあるため、希望するオプションがないという場合もあるので注意しましょう。

アフターサービス・保証が不十分

住宅は高い買い物で、長く生活拠点となるものです。完成後に何らかの不具合があった場合には建築した業者が修繕等の対応を行います。

しかし、一部のローコスト住宅業者では、費用の削減目的でこれらのアフターサービス、保証の期間や範囲を抑えていることがあるのです。

完成後のトラブル対応で追加の費用がかかってしまわないよう、業者を選ぶ際には必ずアフターサービスや保証が手厚い業者を探しましょう。

1000万円でローコスト住宅が建てられるのか?

ローコスト住宅の相場は約1,200万円ですが、約1,000万円に抑えることはできるのでしょうか?

結論から先に答えると、約1,000万円に費用を抑えることは難しいと言えます。

ローコスト住宅商品の中には、約500万円で建てられるとうたっているものもありますが、実際のところは付帯工事や諸経費、オプションなどを含めると約1,000万円を超えることも多いのです。

住宅の建築費用の内訳は本体工事費が約70%、その他工事費が約15%、諸経費が約15%とされています。

ローコスト住宅の広告では、本体工事費のみが提示されていることも多いため、約1,000万円の予算の場合は、本体工事費からその他の費用を計算して考えることが必要です。

付帯工事とは

住宅の建築にかかる付帯工事とは、建物本体以外の全ての工事のことです。

建て替えなら既存住宅の解体費や整地費、電気やガス、水道に関する工事や外構工事も付帯工事に含まれます。

諸経費に含まれるもの

諸経費とは、建築確認申請の費用や法務局での登記にかかる費用、住宅ローンを利用するなら融資手数料や団信の保険料、その他に火災保険料や引っ越し費用、地鎮祭の費用もこれにあたります。

その他にも、地震保険に加入する場合は追加で費用がかかりますし、登記手続きを司法書士等に委託する場合や、建築確認申請の手続きを建築士に委託する場合は、委託手数料も必要です。

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ローコスト住宅で費用を抑えるコツ1【建物】

ローコスト 住宅 コツ

建物の形をシンプルに

住宅の形状は複雑であればあるほど工事に時間がかかり、必要な資材の量も増えていきます。

そのため、ローコスト住宅の費用をさらに抑えたい場合には、できるだけシンプルな形状の建物にすると良いでしょう。

建物の形状としては、できるだけ角が少ない形状がおすすめです。

凸や凹のように複数の角が存在する住宅形状ではなく、正方形や長方形のようなシンプルな形状の方が費用を抑えることができます。

ただし、角が少ないとはいっても、三角形や円筒形の場合はまた違った建築の手間がかかり、通常の住宅形状より価格が上昇する点には注意が必要です。

2階建ての方が安いことがある

平屋と2階建てでは、建築の手間や資材の量などの問題で平屋の方が建築費用を抑えやすい傾向がありますが、条件次第では2階建ての方が費用を抑えられる場合もあります。

この条件とは、延べ床面積を一定数確保したい場合や、建物の設計をコストが抑えられるものにした場合です。

平屋は1階建てのため、どうしてもある程度の延べ床面積を確保しようとすると、建物の建築面積が広くなり、それだけ基礎工事も必要になりますが、2階建てなら少ない建築面積に抑えることができます。

そのため、基礎工事の範囲を減らすことができ、建築費用を圧縮することができるのです。

また、設計については、間仕切り壁以外の構造としての壁を1階と2階で位置を揃えておくと、シンプルな建築にすることができるため、建築にかかる費用を抑えられます。

ローコスト住宅で費用を抑えるコツ2【間取り】

オープンな空間・間取り

ローコスト住宅の建築費用を抑えるコツには、間取りを工夫するという方法もあります。

同じ面積でも部屋数が多い場合は、壁の数だけ内装工事が必要となりますし、照明などを設置するための電気工事も必要です。

リビング、ダイニング、キッチンを同じ空間にまとめたり、全体的な部屋数を少なくしたりすれば、壁の設置による内装工事や電気工事の量を減らすことができるため、建築にかかる費用を抑えることができるでしょう。

また、ローコスト住宅は建坪を抑えてコスト削減している場合もありますが、LDKを共通化するなどして開放的な構造にすれば、同じ建坪でも狭さを感じにくくなるというメリットもあります。

デザインはシンプルに

建物の形状について上の項目で説明しましたが、同様に出窓や屋根のデザインについても複雑なほど費用が高額化します。

そのため、コストをより抑えて建築したいという場合には、できる限りこれらの部位についてもシンプルな形状のものにすると良いでしょう。

また、ローコスト住宅は建築プランの中から選ぶという製品が多いのですが、オプションとしてデザインのよい設計に変えることができます。

オプションプランは確かに見た目も品質も良いのですが、それだけ費用が増しますので、費用を抑えたい場合にはこのようなオプションプランについても利用を避けた方が良いでしょう。

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そのほかのコストダウンのポイント

ローコスト 住宅 コツ

水回りは一カ所に集中させる

水回りは室内にある設備が目立つため、ついつい忘れがちになってしまいますが、地中や床下に設備を利用するための上下水道の配管が埋設されています。

そのため、複数の箇所に散らばって水回り設備を設置すると、これらの上下水道配管の形状や量が増えてしまい、工事費用がそれだけ高くなってしまうのです。

建物の1箇所にトイレや浴室、キッチンなどの水回り設備を集約することで、メインの配管から各設備に繋がる配管の長さや形状をシンプルにすることができ、工事にかかる費用を抑えることができます。

また、水回りを1箇所に集約しておけば、将来的に配管部分のメンテナンスが必要となっても、工事を行う範囲を抑えることができるため、費用の圧縮に繋がるという点もメリットです。

コストダウンにつながる工法を選ぶ

住宅の建築費用は、どのような工法で建てられているかも影響します。

現場で鉄筋を組み、コンクリートを流して固める鉄筋コンクリート住宅は工事コストが高いですし、木造在来工法なら比較的工事コストは安めです。

ハウスメーカーのプレハブ工法による規格住宅も価格や保障の面ではお勧めです。

内外壁の仕上げについても、現地でモルタルや土を塗る湿式工法に比べ、工場で作られた合板や石膏のパネルを貼り付ける乾式工法の方が工期を圧縮することが出来るため、コストの削減に繋がります。

また、湿式工法はどうしても左官職人による作業が必要ですが、乾式工法ならパネルを貼り付けるだけですので、左官職人以外でも作業を行うことが可能です。

つまり、費用を抑えてローコスト住宅を建築したいという場合には、住宅の構造部分を木造工法で作り、内外壁の仕上げについては乾式工法を選ぶと良いでしょう。

輸入住宅をローコストで建てるためのポイント

輸入 住宅 ローコスト

輸入住宅とは海外から輸入した住宅のことですが、家に必要な資材を全て輸入して日本で組み立てるケースもあれば、海外の建築デザインや雰囲気などを真似して、一部輸入した建材を使いながら建てる住宅もあります。

輸入住宅はお洒落で高級な住宅というイメージがあるとおり、高額な輸入住宅も存在します。

しかし、輸入住宅でも格安、ローコストで建てることが可能です。輸入住宅をローコストで建てるためのポイントについて見ていきましょう。

四角形や総2階などのシンプルな構造にする

住宅の建築費用の相場は、坪単価×床面積によって概算できます。

坪単価はさまざまな要素で変わるため、同じ床面積の住宅でも住宅の階数や形状によって金額が違います。

しかし同じ床面積の場合、平屋建ての住宅より総2階の住宅の方が坪単価は安くなると言われています。

また、長方形の住宅より正方形に近い形状の住宅の方が坪単価は安くなる傾向にあり、凹凸が多い住宅より少ない住宅の方が坪単価は下がるのです。

【総面積36坪の住宅の例】

  • 基礎の面積…総2階の住宅は18坪 < 平屋建ての住宅は36坪
  • 外壁の周長…長方形の住宅 9m×4m=36坪の場合、26m
    正方形の住宅 6m×6m=36坪の場合、24m

このように、正方形より長方形の住宅の方が外周の長さが長いため、外壁に必要な資材も多くなります。

正方形に近いシンプルな形状の総2階にすると、費用を抑えて住宅を建設することができるでしょう。

壁を少なくする

輸入住宅の多くは、柱を必要としない「壁式構造」で建てられます。

壁式構造の場合、強度を必要とする壁が外周部に多いため、高い天井を設けたり広い空間を確保できるというメリットがあります。

また、強度を必要とする壁が内部に少ないため、構造強度に関係のない壁は減らすことが可能です。壁を少なくすることで、壁の造作に必要な資材や工程を減らし費用をより抑えることができます。

プランを検討するときに部屋の使い方や動線を考慮して、壁が必要か必要でないかを検討してみましょう。

基本プランに忠実に建てる

住宅を建てる際「見積もりが予算をオーバーした」「オプション工事が多くなり、高くなった」「工事中の追加金額が高くて驚いた」など、想定よりも費用が高くなったというケースがよく聞かれます。

輸入住宅をローコストで建てるには、まず輸入住宅の基本プランに忠実に建てるようにしましょう。

輸入住宅は、2×4を基本としたインチ単位(約120cm)を基本としており、資材も海外から輸入されます。

半間(約91cm)を基本寸法としている日本の家屋の建材や設備とは取り合いがよくありません。それらを変更したり、追加工事を増やしたりすると建築工事費用がその分高くなるのです。

どうしても変更したい、追加したい工事がある場合は、必ず工事前に見積もりをとって、金額を確認してから工事をするようにしましょう。

地価が低い地方に建てる

輸入 住宅 ローコスト

家を建てるときに土地も一緒に購入する場合、土地代が建築費用の大部分を占めます。

地価は都市部が高く、地方や郊外にいくほど安くなる傾向があります。

輸入住宅の間取りの多くは、日本の住宅と比較すると床面積が広く、ひろびろとした室内になるため十分な土地面積が必要です。

そのため郊外の広い土地にゆったり建てたほうが、同じ面積の住宅を都市部に建てる場合よりも、土地代を抑えることができます。

また、郊外の土地が向いている理由として、輸入住宅の材料の搬入・保管にも広いスペースが必要であるという点が挙げられます。

地価の高い都市部で、資材の運搬や保管を行うためのスペースを確保するには多くの費用が必要です。

輸入住宅を建てる土地を探す際には、土地の価格や建築資材の運搬、保管にかかる費用も検討して決めると良いでしょう。

地質調査費用を抑える

建築費用の中で、金額がわかりづらい費用として地盤調査と地盤改良工事の費用が挙げられます。

地盤調査だけなら一般的に10万円以内で行うことができますが、調査の結果、地盤改良工事が必要となると、約100~200万円の費用が必要です。

地盤改良工事の要・不要は、地盤調査をしなくてはわかりません。

地盤調査と地盤改良工事の費用を抑えるには、地盤調査済みで改良工事が必要のない土地を購入すると良いでしょう。

しかし、地盤調査は土地購入後に行うケースもあります。

その場合は、地盤調査・改良工事専門会社に直接依頼することで、住宅建築会社を通して依頼した場合に比べて中間マージン分の費用を抑えることができます。

土地を購入するときには、地盤の状況や地盤調査の有無、地盤改良工事の要・不要や費用をあらかじめ確認しておきましょう。

円高のタイミングで購入する

輸入する建材や設備は、為替相場により価格が大きく変わります。円高になるほど建材の価格は安くなり、円安になるほど価格が高くなります。

【建材の為替相場による価格の違いの例】

  • 構造材を30,000ドル分、輸入した場合
為替相場 日本円にした場合の金額
1ドル=100円(円高) 30,000ドル×100円=3,000,000円
1ドル=120円(円安) 30,000ドル×120円=3,600,000円

このように同じ資材でも、円高のときに購入した方が600,000円安く輸入することができるのです。

輸入住宅をローコストで建てるには、為替相場が円高になっているタイミングを見計らって購入するのも一つの手段でしょう。

平屋の輸入住宅をローコストで建てる方法

輸入住宅を建てる場合、2階建てにした方が平屋よりもローコストとなります。しかし、工夫次第で輸入住宅でもローコストで平屋を建てることが可能です。

建物はシンプルな設計に

同じ延べ床面積の場合、平屋の住宅だと1階の床面積がそのまま延べ床面積になるため、2階建ての住宅よりも基礎部分の面積が大きくなります。

さらに、平屋の住宅は2階建ての住宅に比べて、屋根や外壁の面積が大きいため、平屋の方が住宅全体の建材のコストが高くなるのです。

輸入住宅をローコストに抑えたいのであれば、建物をシンプルな設計にすることをおすすめします。凝ったデザインを避ければ、その分建材にかかるコストを下げることが可能です。

妥協可能な箇所には国内建材や設備を

輸入住宅を建てる場合は、資材や設備を海外から輸入するため、為替相場の変動によってコストが変わります。円高のときに見積もりをしていたのに、契約時に円安になると、その分コストがかかってしまいます。

少しでもコストを抑えたいのであれば、住宅全体のイメージに影響がない箇所に、国内建材や設備を使うのも一つです。

建材などの運搬にかかるコストを下げることができますし、為替相場の変動に影響されることはありません。

ローコストな平屋造りが得意な輸入住宅メーカーを選ぶ

住宅にかかるコストは、住宅メーカーの選び方でも変わってきます。家づくりに関して少しの知識と工夫だけでも、必要な費用が数百万円違うとも言われています。

ローコストに仕上げたいのであれば、ローコストな平屋造りを得意とする輸入住宅メーカーを選ぶことをおすすめします。

輸入住宅をローコストで建てる間取り

輸入住宅をローコストで建てるには、間取りにも工夫が必要となります。ローコストに仕上げるためには、どのような間取りにするのが良いのでしょうか。

間取りを正方形にする

住宅を建てる場合、最もコストがかかるのが住宅の外側の部分になります。屋根や外壁、住宅の基礎部分については、面積が大きくなればなるほどコストがかかってしまうのです。

ローコストにしたいのであれば、間取りを正方形にしましょう。同じ床面積でも、長方形よりも正方形の間取りの方が壁面積が小さくなり、必要な建材などの量も少なくて済むからです。

また、設計や間取りを複雑にすればするほど、建材のコストや人件費がかかってしまいます。間取りは正方形にして、シンプルにすることをおすすめします。

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ローコスト住宅を建てる際は資料請求して情報収集を!

ローコスト住宅を建てる際に、最も重要なのが業者選びです。

どの業者に依頼するかによって、ローコスト住宅建築の成否が分かれると言っても過言ではないでしょう。

住宅の建築を依頼する業者を選ぶためには、まずしっかりと情報収集する必要があります。

ここでは、どのような方法で情報収集すれば良いかについて紹介します。

資料請求して業者の特徴を知ることが大切

ほとんどの業者は住宅のカタログや会社概要に関する資料を用意しており、ウェブサイトなどから資料請求をすることができるようになっています。

どのような住宅の建築を得意とするのかといった特徴はそれぞれ業者ごとで異なり、理想の住宅を建てるためには、まず業者の特徴を把握する必要があります。

気になる業者がある場合はまず資料を請求し、自分が希望する住宅を建てることができそうな業者であるかについて確認しましょう。

最近ではローコスト住宅専門の資料を提供している業者も

最近ではローコスト住宅の需要が高いためか、ローコスト住宅専門の資料を提供している業者もあります。

ローコスト住宅専門の資料には、当然ながらローコスト住宅についての情報が満載。また、その資料では予算を大幅に超えるようなハイグレードな住宅に関する宣伝は、ほとんど記載されていないようです。

資料を請求する人は、低予算で住宅を建てたいと考えていると予想され、記載されている住宅は比較的低価格で建てられるものが多いでしょう。

ローコスト住宅専門の資料を扱っている業者を見つけたら、積極的に資料請求してみてください。

ローコスト住宅の資料を請求する際の注意点

ローコスト住宅を建てる際には、できるだけ多くの情報を集めることが建築を成功させるカギです。

ただし、闇雲に手あたり次第資料請求するという方法はおすすめできせん。資料請求は適切な方法で行い、できるだけ少ない負担で必要な情報を集めましょう。

ここでは資料請求する時に注意したポイントについて紹介します。

住宅展示場で資料請求するのは避ける

一昔前であれば業者に電話で資料の送付を依頼をしたり、住宅展示場で資料請求するという方法が主流でした。しかし、これらの方法は避けた方が良いでしょう。

なぜなら、住宅展示場で資料を請求する際には現地で業者の営業担当者と話をする必要があります。

資料請求をする時点では、まだどの業者へ依頼するか決まっていない状態であるにもかかわらず、長時間拘束されて営業トークに付き合わされてしまう可能性があるからです。

できるだけ多くの業者から情報を集めたいのに、特定の業者に貴重な時間を取られるのは負担が大きくなります。

メーカーの公式サイトから資料請求するのは手間がかかる

多くの業者は、ホームページの公式サイトから資料請求することができます。しかし、資料請求するためには個人情報やその他の必要事項の入力を求められることがほとんどでしょう。

仮に複数の業者へ資料請求をしようとする場合、その都度資料請求する業者ごとに必要事項を入力しなければなりません。

また、業者によっては資料請求することで営業の電話や郵便物が届くようになるようです。

メーカーの公式サイトを閲覧することは業者の特徴や施行事例を知る良い機会となりますが、公式サイトからの資料請求は手間がかかるため避けた方が良いでしょう。

ローコスト住宅の資料を効率よく請求する方法

ローコスト住宅を建築する際には、できるだけ多くの業者から情報を集めることが重要です。多くの情報を集めるためには、資料請求にかかる時間の短縮と手間を省くことが必須となります。

ここではローコスト住宅の資料を効率よく請求する方法について紹介します。

資料一括請求サイトを利用する

複数の業者へ一括で資料請求できる資料一括請求サイトを利用するという方法があります。

資料一括請求サイトとは目的に合わせて、一度で複数の業者へ資料請求することができるサービスです。

ローコスト住宅に関する資料一括請求サイトを利用すれば、自宅に居ながら簡単に資料請求することが可能となります。

資料一括請求サイトを利用するメリット

資料一括請求サイトを利用する一番のメリットは、わずかな手間と時間で一度に複数の業者へ資料請求できるという点でしょう。

入力は一度で済むため、資料請求する業者ごとに必要事項を入力する手間が不要となります。

また、複数の業者から情報を得ることができるため、業者が得意とする間取りやデザイン、扱っている住宅の費用相場といった特徴を比較しやすくなります。

その他、資料一括請求サイトから資料請求しても、しつこい営業電話がかかってくる心配もありません。

資料一括請求サイトで定められたポリシーに反する営業行為を行うと、その業者はサイトによるペナルティを受ける可能性があるため、安心して資料請求することができます。

ローコスト住宅の資料を見る際に注目すべきポイント

ローコスト住宅の資料を見る際には次のポイントにも注意しましょう。

間取りや設備だけでなく外観もチェックする

間取りや設備は、実際にその住宅で暮らす上で外すことのできない快適性に直結します。そのため、資料請求したら必ず確認すべき項目です。

さらに、間取りや設備だけでなく外観についても、自分好みのものであるかどうかチェックしておきましょう。

ローコスト住宅は一般的な住宅よりも低価格で建築できるとは言っても、高額な買い物であることには変わりありません。

家の外観を見るたびに後悔してしまわないよう、外観についても自分の好みを反映した住宅を実現できる業者かどうか、資料を見ながら確認しましょう。

複数の業者から資料を請求し比較する

ローコスト住宅を建てる際には必ず複数の業者から資料を請求し、業者ごとの特徴を比較するようにしましょう。

資料だけでなく見積もりについても同様に、複数の業者から取得することが大切です。

なぜなら、複数の業者を比較することによって、より良い条件の業者を選ぶことが可能となります。

比較する際には金額だけではなく、業者が提案してくる間取りやデザイン、資金計画書の内容についても確認すると良いでしょう。

ローコスト住宅のローンについて

毎月の返済額がラク

ローコスト住宅は建物の建築にかかる費用が比較的安価なため、住宅ローンを利用した際の返済負担が比較的少ないというメリットがあります。

例として約1,200万円を固定金利2%、元利均等で返済期間10年として計算した場合、ボーナス返済なしで毎月の返済額は約11万円です。

月11万円となると、首都圏近郊なら3LDKマンションを賃貸した際の家賃相場とほとんど同じ価格帯ですので、土地の購入費用を含めたとしても、家計への負担は軽いと言えるでしょう。

住宅ローンの負担が軽いため、短期間で返済を済ませられるのがメリットではありますが、10年以内に返済を済ませてしまうと逆に損となってしまう場合があります。

所得税の住宅ローン減税は、返済期間が10年を超えていることが条件とされているため、返済期間を短くしすぎた場合、住宅ローン減税を利用することができず、利息減のメリットが無くなってしまう可能性があるのです。

住宅ローン審査のポイント

事前審査

事前審査とは、住宅ローンの本審査前に年収や勤続年数、借り入れ時の年齢、完済予定年齢を元に融資が可能かどうかを審査する仕組みです。

借り入れ希望額についても審査に影響し、融資額が少なければ審査に通りやすい傾向があります。

本審査

本審査とは、事前審査で融資できる可能性が高いと判断されたあとに、健康状態や建物や土地の担保としての評価、連帯保証の状況などを追加して詳しく融資可能の是非を審査する仕組みです。

この審査に通ってはじめて融資が行われるため、必要な資料を事前に揃え、十分な準備を整えてから申し込みを行うようにしましょう。

補助金や減税措置も利用できる住宅ローン

各自治体には住民を定着させるため、それぞれ特徴のある住宅建築建築支援制度があります。

建築計画段階で1度は役所窓口を訪ね賢い活用をお勧めします。

補助金は、各区市町村や県・国などが住宅を建てる人に対して、建築工事金額の一部を補助する制度です。

色々な制度があり、制度により要件や申請方法が違います。

着工前に申請を出さなくてはならない補助金が多いので、事前に建築会社に使える補助金はないか、手続きにかかる費用などないか、申請の方法など相談しましょう。

補助金の種類(2019年4月現在)抜粋

補助金制度 補助額 備考
次世代住宅ポイント制度 最大35万円分のポイント還元 消費税10%の住宅が対象
住まい給付金 最大50万円 消費税10%の住宅が対象
エネファーム設置補助 最大8万円+α 家庭用燃料電池設置が対象
ZEH支援事業 70万円~ 2019年度はまだ予定

住宅ローン減税は、「住宅ローンを借りて住宅を建てた人の所得税を減税します」という制度です。

住宅ローン残高の1%分の減税が受けられます。確定申告をするか、年末調整を行うことで減税された税金が戻ってきます。

10年以上のローン残高があることや減税上限は40万などの条件があり、受ける年により制度が変わります。

事前に確認しておくと良いでしょう。

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ローコスト住宅の見積もりはここがポイント!

ローコスト 住宅 相場

ローコスト住宅について見積もりを依頼する際には、どのようなポイントに注意するとよいのでしょうか?

見積もり内容が分かりやすいか

ローコスト住宅の見積もりでまず重要なのは、見積もり内容がわかりやすいかどうかです。

また、事前に希望していた内容がしっかり反映されているか、反映されていないなら理由をしっかり説明してくれるかも重要なポイントと言えるでしょう。

その他にも、疑問点にしっかり答えてもらえるか、納得のいく説明ができるかも判断のポイントです。

もし、土地やプラン上の都合以外の理由、業者の都合によって希望に添えないという場合には、値引きが可能かどうかも相談してみると良いでしょう。

オプションの費用・工事費を確認する

オプションを追加する場合には、資材の購入費や工事費がどれくらいかかるのかも確認しておきましょう。

業者にもよりますが、オプションの追加にかかる費用が相場に比べて割高という場合があります。

見積もりは複数社に依頼する

ローコスト住宅の見積もりを依頼する際には、プランや費用、オプションの違いなどを把握するため、複数の会社に依頼することが大切です。

同じ予算と希望内容で複数社に見積もりを依頼することで、それぞれの会社によるプランや対応の違いが判断しやすくなり、より良い会社を見つけやすくなるでしょう。

また、費用についても相見積もりを行う旨を伝えておけば、最初から割引された金額が提示される可能性が高まります。

営業マンの話を聞くだけでなく、積極的に会社にも出向いて見ましょう。従業員の応対や会社施設の整備状況からも、その会社の姿勢が見える事もあります。

建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?

ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。

そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!

実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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