2024年03月01日更新

監修記事

500万円台で建てられるローコスト住宅とは?家を建てる方法を紹介

500万円台で建てられるローコスト住宅はある?

ローコスト 住宅 500 万 円

今回は、住宅を新築するときに建物の価格をできるだけ抑えたいという思いをふまえて、超ローコストといわれる「500万円台の住宅」に注目します。

超ローコスト住宅の特徴

一般的な住宅メーカーが建てる家の価格帯は1,000万~3,000万円で、その中でも1,000万円前後で建てられる家がローコスト住宅といわれます。

今回注目するのはローコスト住宅よりもさらに安い500万円台の家ですから、極限まで価格を抑えた超ローコスト住宅だということは想像できると思います。

超ローコスト住宅は建物面積は小さく、大量生産の定番建材を使用し、500万円台で建てる家の標準仕様にそって建られてた家です。

実際には、建物本体の最低限の価格が500万円台として売り出されていることから、標準仕様に含まれない工事費用は別途必要になります。

別途工事はメーカーによって異なりますが、電気やガス・水道の引き込み工事、外構工事などが一般的です。

それらを含んでも、一般的な住宅に比べれば低価格で新築住宅が実現します。

ここからは、この超ローコスト住宅について詳しく解説していきます。

超ローコスト住宅なら500万円以下も

500万~1,000万円の超ローコスト住宅をうたう住宅メーカーや工務店は多数存在します。

中には「400万円台で建てられる」というメーカーもあります。

500万円以下の住宅は、まず広さは期待できませんし、設備も最低限だと考えてください。

また、安く抑えるための工夫が必要になります。

個人的な希望は価格アップにつながると考えた方がよいでしょう。

安く家を建築できる理由とは?

この章では、建築費用を500万円台という価格に抑えられる理由を確認します。

材料費のコストダウン

たとえば壁紙には、大量に作られることで価格をおさえた壁紙があります。

ほかにも屋根の素材や外壁の塗装、断熱材などのすべての材料を価格の安いものでそろえてコストダウンしています。

安くて質が悪いのではと不安に感じるかもしれませんが、大量に作られて問題なく使われているシンプルな材料もあります。

設備・仕様のグレードダウン

ひとつのメーカーが作る設備機器の中でも、価格はさまざまなものがあります。

たとえば同じTOTOのトイレでも、ウォシュレットなどの機能がたくさんついた高価なものもあれば、機能なしでシンプルに作られた安価なトイレもあります。

そのほか、キッチンやバスユニットなども同じようにグレードの低いタイプがあり、超ローコスト住宅では通常、グレードの低い機器が選ばれています。

給湯設備なども、能力が最低限なものになるでしょう。

間取り・デザインがシンプル

外観は凹凸のある住宅は建築費がアップするため、超ローコスト住宅では四角い箱型のデザインになります。

また、間取りもシンプルで部屋数が少なめです。

平屋か2階建てになりますが、配管を節約するため水回りは1階にまとめられます。

超ローコスト住宅を建てる住宅メーカーの基本プランは、標準的な間取りで作られています。

間取りの変更が可能なメーカーもありますが、通常はそのままの間取りとデザインで建てることで500万円台が実現します。

人件費・広告費用の削減

大々的に500万円の家をテレビで宣伝した住宅メーカーもありますが、超ローコスト住宅を提供するメーカーは基本的に広告宣伝費をかけません。

広告費はかけずに、できるだけたくさん建てるために1棟にかかる工期を短くします。

また、超ローコスト住宅では人件費が大きなウエイトを占めるため、職人の人数を減らすのが一般的です。

職人だけでなく、営業など関わる人員も少なくして人件費を削減しています。

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500万円のローコスト住宅のメリット

それでは500万円台で家を建てた場合、具体的にどのようなメリットがあるのか確認します。

メリット①ローンが組みやすい・返済がラク

ローンの申し込みには審査がありますが、借入金額が低ければ返済もできると判断されて、審査に通りやすくなります。

また、収入に対する返済額の割合も少なくなり、月々の支払の負担も少なくローンが組みやすくなります。

メリット②土地代にお金が回せる

家を建てるためには土地が必要ですが、家を500万円台で建てられれば、残りの予算は土地に回すことができます。

家は建った瞬間から価値が下がっていき最終的にはほとんど価値がなくなりますが、土地の価値は市場によるためどんどん下がることはありません。

つまり、家よりも土地にお金を回した方がよいという考え方もあります。

資産としてだけでなく、生活に便利な場所を選びたい、駅に近い場所を選びたいなどというときに、1,500万円の建設費を500万円にできれば、1,000万円は土地に回せることになります。

500万円のローコスト住宅のデメリット

次に、500万円の住宅のデメリットを確認しましょう。

デメリット①規格住宅が多く、仕様や間取りが選べない

ローコスト住宅は各住宅メーカーの標準的な仕様を基本に建てるため、同じ材料・同じ作り方にすることでコストがおさえられています。

そのため、自由な間取りを希望したり、材料や設備機器を変更したりすると途端に金額アップになることはさけられません。

小さな変更でも数か所変更したら、あっという間に1,000万円を超えてしまったということもあり、それでは超ローコスト住宅で建てる意味がなくなってしまします。

自由設計に魅力を感じていたり、譲れない希望を持っていたりする場合には、500万円台で家を建てるのは難しいと考えた方がよいでしょう。

デメリット②土地とセットで販売している

メーカーは、住宅を500万円台で建てるだけではなかなか利益がでません。

そのため、土地を確保してその土地に建築条件を付けることで、土地とセットで販売することが多くなります。

これはローコスト住宅限定ではありませんが、売れる可能性のある土地を先に購入して建築条件付きの土地として販売するのです。

この方法は住宅メーカーにとって、土地の利益が得られる点と必ず家を建てることができるというメリットがあります。

デメリット③素材や設備のグレードが下がる

先述のように500万円の家は、大量に同じ材料や設備機器を使うことでコストをおさえています。

それらの素材や材料は、仕様に対して最低限のグレードと言ってもいいでしょう。

キッチンもシンプルなI型で、同じメーカーの中でも一番価格の低いものであることが多くなります。

そのほか、窓や断熱材、外壁仕上げ材、屋根なども同様です。

500万円の家は、本当にその金額で建設が可能なのか?と思われるような金額です。

基本的に、素材や設備のグレードは下がるものと考えてください。

不安に思う場合は、事前に型番などを確認することをおすすめします。

デメリット④施工技術が心配

住宅メーカーが低価格で家を建設するために人件費を削減します。

人件費でウエイトを占めるのが、家を実際に建てる職人です。

ローコスト住宅は同じ規格の住宅を大量に建設することで、個別対応するような特別な技術がなくても建設が可能になっています。

規格住宅を建てる研修を受ければ、経験や技術はさほど必要ではないため、若い職人や経験の少ない職人が多くなります。

また、賃金も安いため熟練の職人がいることはまれでしょう。

コストを下げるため工期も短く、職人の数も少ないため、施工内容に不安を感じる方も多くなります。

デメリット⑤将来的に建て替えが必要

すべてのローコスト住宅に当てはまるわけではありませんが、使われている素材のグレードが低いということは、将来的に長く使えるものではない可能性が高くなります。

つまり、リフォームなどのメンテナンスが早く必要になったり、建て替えが必要になったりする時期が早くやってくると考えておいた方がよいでしょう。

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500万円のローコスト住宅の注意点

超ローコスト住宅と言えども建築基準法に準じた設計は施され、安いから危険などと言ったことはありませんが、厳しく節約された仕様なので工事範囲や資材の特徴は十分知っておくべきでしょう。

オプション価格でコストがかさまないように注意!

500万円台のローコスト住宅は、住宅メーカーの標準仕様の上に成り立っていることを解説しました。

つまり、この標準仕様からはずれる工事はオプション工事になります。

家の建設に含まれるのでは?と思うような工事も、住宅メーカーによってはオプション工事となることがあります。

そのため500万円の住宅に含まれる工事と含まれない工事を確認することが重要になります。

また、工事の内容によっては金額を追加してもオプションに対応できない場合があります。

標準仕様に含まれない希望がある場合は、オプション対応が可能かどうかと工事費用の確認を事前にしてください。

アフターサービスや保証を確認する!

安心して住み続けるためには、アフターサービスや保証はかかせません。

しかし、超ローコスト住宅では大手住宅メーカーなどに比べると、充実した保証や長いアフターサービスなどは望めないことがほとんどです。

それでも保証やアフターサービスの頻度と期間、そして内容を確認し、数社を比較したうえで納得して契約することをおすすめします。

500万円ローコスト住宅でローンを組んだ場合の返済額はいくら?

ローコスト 住宅 500 万 円

500万円のローコスト住宅の購入にローンを利用した場合の返済額を確認してみましょう。

500万円の融資を受け、35年間ボーナス払いはなしで返済する場合、固定金利1.5%だとすると毎月の支払額は約15,000円です。

仮に土地も同時に購入したとしても、土地代金が1,000万円とすると土地と家をあわせて、月々の支払は約46,000円になります。

建物の費用が安く済む分、土地にお金を回したり、毎月の支払額を少なくしたりすることが可能になります。

住宅ローンの審査ポイントは?

住宅ローンの審査には、「事前審査」と「本審査」があります。

事前審査は、土地や住宅購入の前に住宅ローンが借りられるかどうかを判断するときに利用するほか、住宅ローンが組めるかどうかを本審査の前に審査を受けて確認するためのものです。

本審査は、住宅ローンの契約を申し込み、融資を受けられるかどうか最終的に判断する審査になります。

ここからは、それぞれの審査にどのようなポイントがあるのか解説します。

事前審査

事前審査は購入予定の住宅について、購入者の情報、収入などから審査を受けます。
インターネットで受け付けている金融機関も多く、書類の提出も必要ないことがほとんどです。

また、申込当日~3日以内とすぐに結果が通知されます。

事前審査で審査される項目は、

  • 年収
  • 勤務年数
  • 借入時年齢
  • 完済時年齢

などになります。

ローンを返済していく能力があるか(返済負担率)がメインで審査されます。

また、過去に借りたローンやクレジットカードの支払い状況などを確認する「個人使用情報」の参照もおこなわれます。

過去に支払い遅延など金融トラブルが無ければ、ほとんど問題ないでしょう。

本審査

事前審査が通れば、本審査に進みます。

事前審査で審査された項目にさらに健康状態や詳しい審査が行われます。

また、提出する書類も多くなります。

本審査でチェックされる項目は、本審査の項目にプラスして、

  • 健康状態
  • 担保評価
  • 連帯保証

などになります。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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