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2020年01月10日更新

高気密高断熱住宅のメリット・デメリットとは?

  • 【監修者】タクトホームコンサルティングサービス
  • この記事の監修者
    タクトホームコンサルティングサービス
    亀田融

高気密住宅とは?

高 気密 住宅

高気密住宅とは隙間風が入りにくい住宅

「住宅の気密化」という言葉を聞いたことがある方も多いかもしれませんが、気密性の高い住宅とは、簡単にいうと隙間風が入りにくいように設計された住宅のことです。

隙間風が入りにくいとは熱の出入りが少ないということですから、夏場なら冷房などで冷やされた空気が外へ逃げにくくなり、冬場なら暖房によって温められた空気を逃がしにくくなります。

そのため冷暖房器具のランニングコストを節約でき、1年を通して快適に過ごせるというメリットがあります。

高気密住宅の仕組み

高気密住宅では寸法の誤差が少ない高品質の資材が使われます。

またそれらの資材を組み立てていく過程では、資材と資材の間から隙間風が入ってこないように、気密シートや気密テープなどを使って隙間を埋めていく作業が行われます。

高気密住宅の施行では、高品質の資材が使われ、通常の住宅よりも施工手順が増えることから高い技術が必要とされ、通常の住宅よりも施工に時間がかかります。そのため建設費用も高くなる傾向にあるのです。

「隙間相当面積」の見方とポイント

高気密住宅と通常の住宅との違いは、「隙間相当面積」という指標によってわかります。

しかし隙間相当面積とはどのようなものなのでしょうか?その見方と見るときのポイントを解説します。

気密測定の基準となる数値「隙間相当面積」の見方

住宅の気密性の測定には「隙間相当面積」(すきまそうとうめんせき)と呼ばれる指標が使われます。

別称「C値」とよばれ、家全体の隙間面積を延べ床面積で割って算出される値です。

その数値が高いほど気密性が低く、その数値が低ければ気密性が高いことを示します。

現在ではC値の基準は公表されていませんが、かつては一般住宅ならば10平方センチメートル/平方メートルなのに対し、気密性の高い住宅なら5平方センチメートル/平方メートル以下という基準がありました。

モデルハウスのC値をあてにしてないけない

大手ハウスメーカーや工務店によっては、モデルハウスで測定されたC値を示して高気密住宅だと宣伝していることがありますが、その数値は信頼性に欠ける場合があります。

C値を測るタイミングは、建設途中の開口工事が完了した段階です。

そのタイミングでC値を測定して、十分な高気密性があるかどうかを判断します。

そのため、注文住宅で家を建てる場合、モデルハウスで測定されたC値通りに建てられるとは限らないのです。

モデルハウスで測定されたC値は参考程度に見るようにしましょう。

気密測定は第三者に行ってもらう

また公平な測定結果を得るためにも、気密測定は第三者に行ってもらうことが大切です。

建設業者による自社測定では、客観性に乏しく信頼性が疑わしい場合があります。

気密測定は気密測定技能者の資格があり、普段から気密測定を専門に行っている業者に依頼するようにします。

住宅を気密化する目的とは?

住宅の気密化が注目されていますが、なぜ住宅を気密化する必要があるのでしょうか。

ここでは住宅の気密化の目的について見ていきましょう。

住宅の気密化の目的

住宅の断熱性の低下を防ぐ

住宅の気密性と断熱性は大きく関係していて、気密性が高いと断熱性も高めることができます。

住宅の断熱性を高めるためには断熱材が使われますが、断熱材は風や湿気が入り込むとその機能が低下してしまいます。

しかし、気密性が高ければ風や湿気が入り込みにくいため、断熱材の断熱効果が下がることもありません。

内部結露を防ぐ

住宅に隙間があると湿気が壁の中に入り込み、壁の内部でも結露を起こすことがあります。

内部結露と呼ばれるこの現象は、見えない部分の木材や断熱材を劣化させて住宅の寿命を縮めてしまいます。

気密性が高まれば湿気が壁内部に侵入しにくくなるので、内部結露を防ぐことができるでしょう。

住宅の中の温度差を解消する

温かい空気は上へ上がる性質がありますが、住宅に隙間が多いと冬場にせっかく温めた空気が屋根から外へと逃げていってしまいます。

住宅の気密性が高ければ、温めた空気が屋根から逃げていくこともなく、また屋外からも冷たい空気が入ってこないため、上階から下階まで安定して室温を保つことができます。

住宅の中の湿度を安定させる

室内の温度管理には湿気のコントロールは欠かせません。

夏の湿気の多い空気が入り込めば蒸し暑くなり、冬場は室内の湿気が結露となって私たちの健康を損なうだけでなく住宅にも悪影響を及ぼします。

高気密住宅では、湿度が高くならないように24時間制の換気システムの取り付けが義務付けられているので年間を通じて湿度を安定させることができます。

住宅の中の空気の鮮度を保つ

室内で過ごせば室内の空気が汚れてしまいますが、高気密住宅には換気システムが取り付けられています。

換気システムには室内の汚れた空気を外に出す機能も付いていることから、室内の空気をきれいに保つことが可能です。

外から住宅に汚染物質が侵入することを防ぐ

都市部など特に人口が密集している地域では、空気汚染が社会問題にもなっています。

気密性が優れていると、住宅の隙間から隙間風と一緒に汚染物質が入ってくることが少なく、さらに換気設備に外気フィルターを導入すれば、換気による汚染物質の侵入を防ぐこともできます。



高気密高断熱住宅のメリットとは

空気の漏れが減り住宅の省エネ性がアップ

気密性が高い住宅では、屋内から屋外へまたは屋外から屋内への熱の出入りが少なくなります。

そのため冷暖房費をあまりかけなくても快適な室温を保ちやすくなります。

その結果、省エネルギー性の高い住宅になるのです。

高気密で表面温度だけでなく体感温度も上がる

心地よく暮らせる家とは、体感温度が丁度良いと感じられる住宅でしょう。

この体感温度には「室温」だけでなく、室内に面した内壁や窓の「表面温度」が大きく影響しています。

室内の温度が適温でも、表面温度が低いと体感温度も低くなるという傾向があるのです。

ところが高気密住宅なら住宅全体の室温が安定しているうえに、断熱性が高いので表面温度も変化しにくくなります。

そのため体感温度も低くならず快適に過ごせるでしょう。

熱交換換気でコールドドラフトが起きない

高気密住宅に義務化されている24時間制の換気システムに、さらに熱交換換気機能を付け加えると、より快適さが増します。

熱交換換気とは、夏は室内の冷えた空気を利用して屋外から入ってくる熱い空気を冷やし、冬は室内の暖かい空気を利用して外気の温めて室内に送り込むシステムです。

この熱交換換気を利用すれば室内の温度は安定し、高気密住宅なので窓や壁の表面温度も一定に保たれやすくなります。

そうなれば、夏は表面温度が低いことで室温が下がり、体の局所的な冷却を引きおこすコールドドラフトを防ぐことができます。

また、暖房をいくらつけても寒く感じるといったこともなくなるでしょう。

熱中症を防ぐことができる

夏場に気をつけたい熱中症ですが、熱中症は寝ている間にも起こることをご存知でしょうか。

熱帯夜のように暑い中では睡眠中でも熱中症を引き起こすことがあるのです。

しかし高気密住宅なら室温を安定させられるため、熱帯夜でも室温を適温に保つことができます。

そのため熱中症の防止や快適性の向上が期待できます。

高気密高断熱住宅のデメリットとは

高 気密 住宅
高気密で高断熱住宅のメリットを挙げてきましたがデメリットもあります。

それぞれ見ていきましょう。

窓が小さくなる

住宅の気密性を上げるために高気密高断熱住宅では窓には小さなものが用いられます。

大きな窓は気密性を低下させるだけでなく、表面温度のコントロールも難しくなるためです。

そのため、十分な自然光を取り入れて、開放感のある明るい住宅にしたい場合には不向きであると言えるでしょう。

窓の位置と太陽の光が差し込む方向を計算して設計すれば、窓が小さくてもうまく自然光を取れることは可能です。

しかしそのためには住宅の立地等に合わせた緻密な計算が必要になるため、規格住宅の場合には難しいケースも多いでしょう。

換気が必須

高気密住宅では気密度が高く、窓が小さくなることもあって、窓を開けるなどの自然換気がしにくくなります。

そのため高気密住宅の建設時には24時間で換気するシステムの導入が義務化されています。

計画の段階で設計士が換気システムの導入について提案してくるはずですが、ただ施主としても必ず換気システムが取り付けられているか確認しておきましょう。

高気密高断熱住宅に向けられている誤解

近年、高気密高断熱住宅が話題になっていますが誤解も多いようです。

そこでここでは高気密高断熱住宅に関する誤解について取り上げます。

日本の気候や風土には合わない

日本の気候や風土には合わないという話が聞かれますが、むしろ四季の変化に富む日本の気候や風土だからこそ、高気密高断熱住宅は合っていると言えるでしょう。

なぜなら換気システムにより天候に関係なく室温や湿度を調整できるからです。

換気システムを有効的に使えるのは、高気密であり高断熱の住宅だからこそです。

室内が乾燥しやすい

換気システムを導入している高気密高断熱住宅では室内が乾燥しやすいのではないかと思われていますが、換気のし過ぎにより乾燥することは考えにくく、室内では湿度も適度に保たれます。

天気に左右されることなく湿度調整が行えるため、快適に過ごすことができるでしょう。

住宅には風通しも必要だから気密性は必要ない

室内の空気を入れ替え、湿度を適度に保つために換気を行うことはとても大切です。

しかし、風通しと気密性は別のこととして考えたほうがいいでしょう。

気密性が低い住宅の場合は隙間風が吹き、冬場は寒く、夏場は熱い室内になってしまいます。

しかし、気密性が高いと冬場は室内の暖まった空気が逃げにくく、夏場は冷えた空気が室内にとどまります。

気密性の高い住宅には上述の通り換気システムの導入が義務付けられているため、換気によって空気の入れ替えや湿度の調節が常時可能です。

そのため、室内にいても不快に感じられることはないでしょう。

夏場とても暑い

窓が小さい高気密住宅は夏場は熱いという話も聞かれます。

しかし高気密高断熱住宅では換気システムが取り入れられているだけなく、断熱性にも優れているため、外からの熱が室内に伝わりにくく、一度冷やされた室内の空気はそのまま維持できます。

また、気密性の高さから冷やされた空気が外に逃げにくいため、夏場でも快適に過ごすことができるのです。

ただし夏の日射によって家の中が暑くなると熱が外に逃げないので、家の中に日差しが差し込まない様に工夫することが大切です。

建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?

こここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

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