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2019年10月10日更新

【地震に強い家の工法と構造】耐震等級についても解説

地震に強い家づくりの目安になる耐震性と対策とは

地震 に 強い 家 工法

地震に強い家づくりを目指す場合、強さの目安となるのが耐震性能です。

耐震性能は建築基準法で定められた基準を基に、品確法によって3段階の等級が定められています。

また地震への対策は耐震性能の強化ばかりでなく、地震そのものの影響を軽減させる対策法があります。

それぞれどのような考えに基づいて、地震に強い家づくりをしているのでしょうか。

耐震性に関する法律

耐震性能については、建築基準法で細かく定められています。

RC造(鉄筋コンクリート造)や鉄骨造については、1981年に新耐震基準が施行されました。

新耐震基準においては、震度6強~7の地震が起きても倒壊しない構造基準が設定されています。

木造においても、地震の際に柱が土台から抜けないようにするホールダウン金物の設置が平成12年に義務付けられるなど、段階的に強化が図られてきました。

現在では、従前からある壁量計算に加えて、構造壁をバランスよく配置する基準も設けられています。

これらの規制によって、現在建築されているものは基本的には地震で倒壊しない家づくりがされています。

しかしどの工法を選択するかによって、耐震性能ばかりか価格にも差異が生じてきます。

このため、まずは、どのような選択肢があるのかを知ることが、納得のいく地震に強い家づくりにつながるのです。

耐震性に関する構造

耐震性を維持するためには、いくつかの方法があります。それぞれどのような考え方に基づいているのかみていきましょう。

耐震構造

耐震構造は建物自体を頑丈にすることで地震に対応しようとする考え方です。

建築基準法においては、基本的にこの耐震構造に関する基準について定められています。

建物を強固にしているので、崩壊は防げるものの、揺れを抑える効果がないために、内部の家具などが転倒してしまうことがあります。

耐震構造は耐震基準を満たす上で必須のものなので、費用が特別に付加されるものではありません。

耐震構造に関する費用は、工事費の中に含まれていると考えた方がいいでしょう。

制振構造

制振構造は梁にダンパーを取り付けることで、地震のエネルギーを吸収しようとするものです。

制振構造にするためには、耐震構造の建物に装置を取り付ける必要があるので、費用は約50万円追加されます。

免震構造

免震構造は、建物と地盤の間に積層ゴムを用いた装置を設置することで、建物自体の揺れを軽減する構造です。

地震時の揺れを3分の1から5分の1に軽減できるので、家具の転倒も少なく 室内での被害を最小限にとどめることができます。

免震装置の取り付けにかかる費用は、200万~300万円です。

また性能を維持するためには数年ごとの定期点検が必要で、1回につき3万~5万円のメンテナンス料が必要になります。

家の構造の種類

家を建てるときの構造は、木造が最も一般的ですが、この他にも鉄骨造やRC造で建てることもできます。

また構造別にいろいろな工法があるため、選択肢は実に幅広いものになります。

それぞれの構造や工法を知ることで、地震に強い家をどんな方法で建てるのかという選択が可能になるのです。

まずは家を建てる場合のそれぞれの構造の特徴からみていきましょう。

木造住宅

木造住宅は最もコストを抑えて住宅を建てることができます。

耐震性も現在の基準であれば震度6強~7までであれば倒壊を免れるので安心して住むことができます。

ただし鉄骨造やRC造に比べると耐震性能が劣るため、想定外の規模の地震がきた際の不安はあります。また地震に起因した火災に弱いというデメリットがあります。

鉄骨住宅

鉄骨住宅は、鉄骨で住宅の基本となるフレームを組み立てます。

耐震性に優れた住宅を建築することができます。

デメリットとしては、木造に比べてコストが高くなる点が挙げられます。

RC住宅

RC住宅は、鉄筋コンクリートによって構造体を作り上げる構造の住宅です。

地震や火災に強いのが大きなメリットです。

デメリットとしては、木造や鉄骨造に比べてコストが高くなる点が挙げられます。

地震に強い家づくりをするために知っておきたい木造の工法

現在家の建築で最も多く採用されているのが木造です。木造の中でもいくつかの工法に分類することができます。

それぞれどのような特徴があるのかみていきましょう。

2×4工法

2×4(ツーバイフォー)工法は、正式には「枠組壁工法」と呼ばれる木造の工法です。

2インチ×4インチの木材で作った枠組に合板を貼ったパネルで住宅を築き上げていきます。

壁、床、天井の六面を一体化させているために、地震力を分散させることができます。

これまでのいくつかの大地震においても、倒壊を免れた実績が多く報告されています。

メリットは耐震性が高いことの他に比較的経験の浅い大工でも組み立てられる点が挙げられます。

デメリットは、リフォームには不向きであることです。

木造軸組工法

木造軸組工法とは、柱、梁、土台の軸組で構成される工法です。

さらにいくつかの工法があるので、それぞれの特徴をみていきましょう。

木造軸組工法

木造軸組工法は、柱、土台、梁の軸組がほぞとほぞ穴による仕口で組み立てられる伝統的な工法です。

古くから日本で用いられていることから在来工法とも呼ばれています。

このため木造軸組工法を手掛ける大工は多く、どんな地方でも比較的容易に建築を請負ってくれる施工会社を見つけ出すことができます。

また増築やリフォームも自由度が高いのが大きなメリットです。

地震に対しては、構造合板や筋交いによって耐震性が保たれます。

震度6強~7の地震でも崩壊しませんが、これ以上の想定外の大地震がきた場合には、崩壊するおそれがあります。

金物工法

在来工法は仕口箇所を木材の断面を欠いて組み立てるため、各コーナーが弱点になるとされています。

この弱点を補うのが金物工法です。

柱や梁の取り合いは、専用の金物に木材をはめ込むことで組み立てられるので、ほとんど断面欠損が生じません。

このため在来工法に比べて耐震性の高い建物に仕上がります。

デメリットはコストが在来工法に比べて高くなる点です。

工事費が高くなるのをはじめ、運搬費も金物付きの木材を運ぶために非効率になりコストアップします。

さらに、在来工法では安易な壁量計算で設計できるのに対して金物工法では構造計算が必要になるため、このコスト分も高くなります。

木造ラーメン工法

木造ラーメン工法とは、木造をラーメン構造によって組み上げる工法です。

ラーメン構造の代表的なものがRC造ですが、木造ラーメン構造においても柱と梁を金物やビスによって強固に緊結します。

在来工法のように構造合板や間柱を必要としないために、木造でありながら室内に広い空間を確保することや二階がせり出したオーバーハングの建物を実現することができます。

地震に対しては、構造計算によって構造材の仕様を決定していくことなどから、非常に耐震性の高い住宅を建築することができます。

デメリットとしては、他の木造工法と比べて費用が高くつく点と工法が特殊なため実際に施工してくれる会社が見つかりづらい点です。

地震に強い家づくりをするために知っておきたい鉄骨の工法

地震 に 強い 家 工法

鉄骨で家を建築する場合のポイントを押さえていきましょう。

軽量鉄骨工法

厚さが6ミリメートル未満の鋼材が「軽量鉄骨」です。軽量鉄骨はハウスメーカーが工場でフレームを製作するプレハブ建物で用いるのが一般的です。

在来工法と比べて工期が短いことや地震に強い点がメリットとして挙げられます。

デメリットは、プレハブで用いられるためプランの自由度が低いことと、工事費が木造住宅よりも高くなる点です。

重量鉄骨工法

鉄骨をラーメン構造で組み上げるために、地震に強い建物になります。

三階建て以上の規模の大きい住宅を建てる場合に適しています。

自由設計も可能なため、比較的大きな空間を築くことができます。

デメリットとしては、工事費が木造に比べて高くなることと長時間の火災に遭うと鉄骨が脆弱になることです。

地震に強い家づくりをするために知っておきたいRCの工法

鉄筋コンクリート造で地震に強い家づくりをするために知っておきたいポイントを押さえていきましょう。

RC工法

RC工法は現場で鉄筋を組み上げて型枠の中にコンクリートを流し込むことで建物を建築していく工法です。

耐震性が高く、設計の自由度が高い点がメリットです。

デメリットとしては、工事費が高くなってしまうことと、工期が長くなってしまうことです。

PC工法

PC(プレキャスト)工法は、工場で形成した床や壁などのコンクリート版を現場で繋ぎ合わせていく工法です。

現場打ちのコンクリートの場合コンクリートの打設が天候に左右されることがありますが、PC工法は工場で製作するので工期がずれることがありません。

また現場で打設するコンクリートは品質管理の点でも課題がありますが、PC工法では整った管理下で製作されるため、安定した製品を製造することができます。

地震に対する強度はとても高く安心して住むことができますが、工事費が高い点がデメリットです。

地震に強い家づくりの工法に加えて耐震等級とは

地震に対する強さを示す指標として、耐震等級があります。耐震等級とは住宅品質確保促進法(品確法)に基づき住宅の耐震性能をランク付けした等級のことです。

等級は1~3までの3段階あります。それぞれの基準は次のように定められています。

耐震等級1

建築基準法に定められた基準に適合するものがこれに該当します。

震度6強~7程度の地震であれば、倒壊や崩壊しない程度の強度を有しています。

耐震等級2

建築基準法の定める基準の1.25倍の強度を有しています。

長期優良住宅の認定を受けるためには、耐震等級2以上が必要です。

耐震等級3

建築基準法の定める基準の1.50倍の強度を有しています。

建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?

ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。

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一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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