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2020年01月17日更新

ZEH住宅の坪単価は高い?費用対効果や注意点について

  • 【監修者】下久保彰
  • この記事の監修者
    下久保彰
    二級建築設計事務所経営30年

ZEH住宅の坪単価

zeh 住宅 坪 単価

エコロジカルな住宅として注目を集めている「ZEH住宅」ですが、ZEH住宅とはどのような住宅で、その相場価格はどの程度なのでしょうか。

ZEH住宅とは「高断熱」「省エネ」「創エネ」住宅

ZEH住宅の「ZEH」とは「Net Zero Energy House」(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の頭文字を取ったもので「ゼッチ」と読みます。

ZEH住宅は、高断熱で省エネ性に優れ、さらに自らエネルギーを作り出す創エネ性能を有した住宅のことです。

断熱性に優れた設計で省エネ性の高い設備を導入することでエネルギーの消費量を抑え、さらに太陽光発電などでエネルギーを創り出すことで、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロすることを目指しています。

ZEH住宅は国が推奨する施策

ZEHは経済産業省、国土交通省、環境省の三省が推奨する住宅モデルです。

2020年までに新築住宅の半分以上をZEH住宅にするという目標を掲げ、国をあげてZEH住宅の普及を推進しています。

しかし、住宅建設にかかる費用は一般住宅よりも高額になるため、ZEH住宅の建設には補助金制度が設けられています。

ZEH住宅の坪単価相場は約80万円

従来の工法で建てられた住宅の坪単価の相場は約40万円~約60万円ですが、ZEH住宅を新築する際の坪単価は約80万円だと言われています。

太陽光発電設備の導入や高断熱設計、省エネ性能の高い設備を使用する必要があるため、初期費用は高くなる傾向にあります。

しかし、坪単価とは住宅の建設価格を延床面積で割った数値のことです。

住宅の大きさや導入する設備によって左右されるため、あくまでも目安としてお考え下さい。



坪単価の高いZEH住宅に費用対効果はあるのか

従来の住宅よりも建設費用の高いZEH住宅ですが、それほどの建設費用をかけるだけの価値があるのでしょうか。

ZEH住宅にはどのようなメリットがあるのかについて見ていきましょう。

ZEH住宅は環境を守る住宅

日本電力の約8割は火力発電で賄われていますが、火力発電の問題点は温室効果ガスが発生するということです。

温室効果ガスは地球温暖化の原因のひとつと言われています。

しかし、省エネ性に優れたZEH住宅ならば一次エネルギーの消費を従来の住宅よりも20%減らすように設計されているため、温室効果ガスの削減に協力できるのです。

具体的には、エネルギー消費が大きい「空調」「照明」「給湯」「換気」の4項目においてZEHの基準を満たした、省エネ効果の高い設備が使用されます。

災害時にライフラインが確保できる

「エネルギーを創り出す」というZEH住宅の特徴から、災害時でも太陽光発電設備で作り出したエネルギーを使って生活をすることが可能です。

蓄電池もあわせて導入していた場合、日中に作り出したエネルギーを蓄電池に蓄えて、夜間に照明などを使用することもできます。

自然災害が多い日本において、災害時でもライフラインが確保できる住まいは、大きな安心につながるでしょう。

断熱性が高く快適な家が建てられる

ZEH住宅は屋外の熱を室内に伝えにくく、また内部からの空気は外へ逃げにくくなっています。

そのため外気の影響が少なく、夏場は室内の冷えた空気を、冬場は暖房によって温められた空気を保つことができます。

快適に過ごせるだけでなく、断熱性に優れていることで冷暖房費用も抑えることが可能です。

ZEH住宅は季節を問わず、少ない冷暖房費で快適に過ごすことができる住まいだと言えるでしょう。

ヒートショック予防ができる

ZEH住宅は断熱性が高く、建物内での気温差が少ないことからヒートショックの発生を予防することができます。

「ヒートショック」とは、急激な温度差によって体調に悪影響を及ぼす現象のことです。

特に冬場は暖かい部屋から冷えきった浴室などに移動したり、逆に温まった浴室から寒い脱衣所に移動するなどした際に、ヒートショックを引き起こす可能性が高まります。

しかし、断熱性に優れたZEH住宅であれば、建物内の激しい温度差をなくすことができるため、ヒートショックのリスクを抑えることができるのです。

資産価値が上がる

ZEH住宅は将来的に資産価値が上がる可能性があると言われています。

これは不動産評価の項目に、住宅のエネルギー性能を評価する「BELS」が2016年から4月から加わったためです。

BELSとは「建築物省エネルギー性能表示制度」のことで、建物の省エネ性能を第三者が客観的に評価する制度です。

1つ星から5つ星の5段階で評価され、ZEH住宅の場合は4つ星~5つ星という高い評価がつきます。

そのため将来住宅を売却するときに、従来の住宅よりも高い価格で売却できる可能性が高くなります。

ZEH住宅の注意点とは

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メリットの多いZEH住宅ですが、建てる際には注意しなければならないポイントもあります。

詳しく見ていきましょう。

ZEH住宅は「ZEHビルダー」に依頼する

ZEH住宅を立てる際には補助金制度を利用することができますが、この補助金を受けるには「ZEHビルダー」と呼ばれる施工業者に依頼して建設しなければなりません。

「ZEHビルダー」とは、ZEH住宅及びZEHに関わる建築物を建てられる許可を得た業者のことです。

ZEHの普及目標を掲げて公表し、そのための方策を取り、また施工実績を公表するなどさまざまな規定があります。

こうしたZEHビルダーの規定を決め、ZEH支援事業を運営しているのが「SII」です。

SIIは2011年2月に創設した法人で、「環境共創イニシアチブ」の略称です。

経産省の管轄のもと、環境やエネルギー問題を解消するための事業を行っています。

SIIのホームページではZEHビルダーを検索することができるので、ZEH住宅の建設を検討する際には近くのZEHビルダーを探してみると良いでしょう。

家づくりに制限ができてしまう

ZEH住宅の「断熱性」「省エネ」「創エネ」という特徴を満たすため、家のデザインや設計に制限ができてしまう場合があります。

例えば、断熱性を高めるためにはあまり大きな窓を設置することはできません。

大きな窓は断熱性が低くなり、ZEH住宅の基準に合わないからです。

また、屋根のデザインにも制限がかかります。

これは太陽光パネルを設置するためで、屋根の大きさや傾きに条件があり、希望していた形の屋根とは違うデザインになる可能性もあります。

規定の設備を導入するために、従来の住宅では必要のなかった機材を設置することになり、スペースなどの関係から内装のデザインに影響が出るケースもあるでしょう。

ZEH住宅補助金額は毎年変わる

ZEH住宅の建設の際には補助金を利用できるメリットがありますが、ZEH住宅で受けられる補助金の金額は毎年、国の予算との兼ね合いで決められます。

そのため年ごとに支給額が変わる点にも注意が必要です。

ある年時点の補助金額を得られることを想定して建設費用のプランを組んだ場合、実際に受け取れる金額と差が出てしまう可能性もあります。

必ず建設時の補助金の金額を確認するようにしましょう。

ZEH住宅はシステムメンテナンスが必要

ZEH住宅には省エネ、創エネのためにさまざまな設備が設置されているため、それらのメンテナンスも欠かせません。

特にメンテナンスが必要とされるのは、ソーラーパネルとパワーコンディショナーです。

ソーラーパネルは表面に汚れが溜まっていたり傷がある場合には効率よく発電することができくなってしまいます。

そのため太陽光発電機器の定期的な点検が必要とされており、設置後1年目、5年目、9年目とそれ以降は4年に一度が理想的だとされてます。

また費用は1回につき約5万円~約10万円ほどかかるでしょう。

また、太陽光発電で発電された電力を家庭用に使えるように変換するためパワーコンディショナーは、何度も使用するうちに自然と磨耗等が発生し、発電効率が落ちることがあります。

そのため、定期的な点検と必要に応じて部品や機器の交換が必要になります。

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