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2020年09月25日更新

同居型二世帯住宅の間取りのメリット・デメリットや選び方とは?

  • 【監修者】下久保彰
  • この記事の監修者
    下久保彰
    二級建築設計事務所経営30年

完全同居型二世帯住宅の間取りの特徴やメリット・デメリット

ほとんど全ての住宅設備や居室を二世帯で共有する二世帯住宅のタイプを完全同居型といいます。
完全同居型について詳しく見ていきましょう。

多くの居住空間を二世帯で共有する間取りが特徴

完全同居型の二世帯住宅は、玄関やリビング、水周りなど多くの居住空間と設備を共有する間取りが特徴的です。

二世帯が同じ住宅で暮らしますが、居室と設備を共有するため間取りとしては一世帯住宅とほとんど同じであるといえるでしょう。

完全同居型二世帯住宅の間取りのメリット

完全同居型の間取りのメリットとして、建築費用と居住後のランニングコストの安さが挙げられます。

まず建築費用についてですが、完全同居型ではキッチンやトイレ、風呂などの設備を共有します。

そのため、建築費用は一世帯住宅と比べて特別高額となることはないでしょう。

居住後のランニングコストについても、設備を共有するため光熱費の契約を1戸分とすることができ、基本料金を抑えることができます。

他のメリットとしては、完全同居型は二世帯が同一の空間で生活するため、お互いの世帯同士のサポートが容易になるという点があります。

夫婦共働きの子世帯にとっては家事や育児のサポートを受けやすくなるというメリットがあります。

一方、親世帯にとっては介護や家事など、ちょっとしたサポートを気軽に頼みやすくなるというメリットがあります。

どちらの世帯にとっても大家族として賑やかに楽しく暮らすことができるのが完全同居型の特徴であるといえるでしょう。

他には、二世帯住宅を建てようと考えても希望通りの広さの土地が手に入るとは限りませんが、完全同居型であれば比較的狭い土地であっても建築することが可能です。

設備や間取りを共有するため土地面積を有効に活用することができるため、間取りに無駄が生じないのもメリットです。

完全同居型二世帯住宅の間取りのデメリット

完全同居型の間取りのデメリットとしては、住人のプライバシーの確保が困難であるという点が挙げられます。

親子であるとはいっても家族以外の人と生活を共にすることになるため、家の中でも心からリラックスすることが難しいことがあります。

完全同居型の二世帯住宅を建てる場合は、寝室などのプライベートな空間を設けるようにすると良いでしょう。

また、同居する二世帯の生活リズムが異なる場合は注意が必要です。

世帯毎の活動時間が異なることによってストレスの原因となることもあるでしょう。

たとえば、子世帯が仕事などで日常的に帰宅時間が遅く、一方で親世帯の就寝時間が早い場合などは夜間の生活音に気を遣う必要があります。

シャワーやトイレ、キッチンの水音や話し声といった生活音が相手方の世帯にストレスを与えることもあれば、逆に気を遣ってストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。

他にも、間取りや設備を共有するのであれば、使い方や管理方法について問題となることがあります。

例えば、共有する部分に関する掃除の仕方や頻度に不満を感じることがあるかもしれません。

また、トイレや風呂などの設備を使いたいタイミングで他の人が使用中であるといったこともあるでしょう。

親子であるとはいっても異なる家族であるため、必ずしも価値観が似通っているとは限りません。

完全同居型の二世帯住宅に居住する際には、予め居室や設備に関するルールを定めておくと良いでしょう。



一部分離型二世帯住宅の間取りの特徴やメリット・デメリット

一戸の建物に二世帯が同居するものの、キッチンや風呂など一部の居室や設備を共有するタイプの二世帯住宅を一部分離型といいます。

一部分離型の特徴について紹介します。

居住空間の一部を二世帯で共有する間取りが特徴

一部分離型は居住空間や住宅設備の一部を二世帯で共有する間取りとなっています。

どの部分を共有するかについては、居住する人が話し合って決めることができます。

例えば、玄関やリビング、風呂は二世帯で共有し、キッチンは世帯毎に別々に設けるといったことも可能です。

一部分離型の二世帯住宅の建築費用は、共有部分をどの程度増やすかによって増減します。

共有部分が多ければ多いほど建築費用は安くなり、逆に世帯毎の専用部分や設備が多ければ建築費が高くなるでしょう。

一部分離型二世帯住宅のメリット

一部分離型の二世帯住宅のメリットとしては、プライバシーを確保しながらも二世帯のコミュニケーションを大切にできるという点があります。

一部分離型は完全同居型よりもそれぞれのプライベートな空間を確保しやすくなります。

そのため、同居するとはいっても適度な距離感を保ちながら相手世帯と付き合うことができるでしょう。

また、一戸の住宅の中で二世帯が生活するため世帯同士の交流の機会が失われることはありません。

日常的に相手世帯のコミュニケーションを取ることができるため、交流を楽しみながら互いにサポートし合って暮らすことができます。

一部分離型の建築費用は完全同居型よりは高くなってしまいますが、それぞれの世帯が暮らす住宅を別々に建てるよりは費用を安く抑えることができます。

一部分離型では共有する間取りや設備を増やせばその分だけ安く抑えることができます。

特に、費用が嵩むと言われているキッチンや風呂、トイレなどの水周り設備を共有することで、より費用を抑えることができるでしょう。

一部分離型二世帯住宅のデメリット

一部分離型の二世帯住宅では、プライベートな空間があるとはいっても同居することには変わりありません。

そのため、二世帯が別々に暮らす場合と比べるとプライバシーの確保が困難となる場合があります。

もちろん完全同居型と比べると自分専用の空間を持てる分、家の中でリラックスできる可能性は高いでしょう。

しかし、来客や外出の様子は相手方の世帯に知られることによって、自分の交友関係や生活リズムを監視されているような気分になってしまうこともあるようです。

また、一部分離型では居住空間が完全に分離されているわけではないため、世帯別の電話代や水道光熱費を正確に把握することが難しいというデメリットがあります。

仮に水道光熱費を折半するというルールを取り決めていたとしても、在宅時間が短い側にとっては不公平であると感じてしまうこともあるかもしれません。

同居型二世帯住宅の間取りの選び方のポイント

単に住宅の購入というだけでなく、家族以外の人と一緒に暮らす二世帯住宅を購入する場合は大きな決断を迫られることがあります。

安心して暮らせる二世帯住宅を建てるためにも、同居型の二世帯住宅の間取りの決める際のポイントについて紹介します。

キッチンを基準に共有スペースを決める

住宅設備の中でもキッチンはお互いの生活スタイルの違いが顕著に表れやすい部分です。

食事の用意は毎日の生活に欠かせないものであるため、キッチンを共用とするか専用とするかは重要な問題となります。

世帯毎の価値観や考え方が異なれば、使用方法や管理方法の違いによってストレスの原因となってしまう可能性があります。

同居型の二世帯住宅の間取りを決める際は、まずはキッチンを共用とするかどうかについて考えてみましょう。

生活する上で重要な設備となるキッチンをどう扱うかによって、その他の共有部分を決める際の基準とすることができます。

玄関から客間までを相手世帯を通らないストロークにする

仕事の付き合いや個人的な交友関係により、自宅に来客の機会があるかもしれません。

来客時に玄関から客間まで通行する際に、相手世帯の居住空間を通過しなければならないような間取りとすることは避けましょう。

相手世帯に迷惑を掛けることになるだけでなく、プライバシーの確保が困難となってしまいます。

相手世帯の居住空間を通らなくてもよいストロークにしておかなければ、自宅に訪問客を招くことに消極的になってしまうかもしれません。

二世帯住宅に住んでいる人の意見を参考にする

友人や知り合いの中に二世帯住宅で生活している人がいるのであれば、話を聞いてみると家を建てる際の参考になるでしょう。

ハウスメーカーや住宅販売業者の営業トークではなく、実際に二世帯住宅で生活する人の生の声を聴くことにより、事前に気を付けるべき点を知ることができます。

可能であれば、一緒に暮らす相手世帯と本人との関係性が自分の状況と同じような人から話を聞けると良いでしょう。

家族構成やライフスタイルが変わることを想定した間取りにする

経年により家族構成やライフスタイルは変化します。

例えば、子どもが生まれて家族が増える場合、居室の数だけでなく収納スペースも多く必要となるでしょう。

また、人数が増えることによってトイレや風呂が特定の時間帯に混雑してしまうということもあるかもしれません。

間取りを決める際は予め余裕を持った間取りとしておくことが大切です。

他にも、親世帯が高齢である場合は将来的に介護が必要となる可能性があります。

建築時点でバリアフリー仕様であれば問題ありませんが、そうでない場合はリフォームが必要となるかもしれません。

トイレや洗面所、風呂などをバリアフリー仕様とするためには広いスペースが必要となるでしょう。

二世帯住宅の間取りを決める際は将来的な家族構成やライフスタイルの変化も視野に入れ、住宅に可変性を持たせることも重要です。

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