2022年11月30日更新
木造と鉄骨造のどちらで建てる?住宅としての特長や性能面から比較!
木造住宅と鉄骨造住宅の2種類が現在の戸建住宅において主流になっています。この記事ではそれぞれの特徴や工法、費用の目安や工事期間などさまざまな視点から解説をしていますので、現在新築や建て替えを検討している方は、特に目を通してみてください。
この記事では、木造住宅と鉄骨住宅の違いやそれぞれの特徴などについて詳しく解説しています。
現在の住宅の多くに採用されている木造住宅の工法や、鉄骨住宅の工法、費用や工事期間の目安についても紹介しているため、この記事を読むことで戸建住宅に関する知識を深めることができます。
特に現在新築や建て替えを検討している方にとっては、この記事を読むことで方向性を固めることもできる内容となっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
木造住宅と鉄骨住宅の違い
木造住宅と鉄骨住宅の違いについてみていきましょう。
木造住宅とは
木造住宅は、住宅の構造上主要な部分に木材を使用して建築される住宅です。
現在の住宅建築の中では最も普及している方法でもあり、吸放湿性が高いことから、気候変動のある日本に適した工法といえます。
木造住宅の構造材に採用されている木材には杉やヒノキが多く、優しく温もりのある感覚を得られる点は木造住宅における大きな魅力です。
加工のしやすさも相まってデザイン性が高い住宅を作りやすいこともあり、現在の戸建住宅の大多数が木造住宅となっています。
鉄骨住宅とは
鉄骨住宅は、柱や梁などの構造体に鉄骨を使用して建築される住宅です。
昔からの流れも相まって日本では木造住宅が主流となっていますが、近年では鉄骨を使用した頑丈な住宅の人気も高まっています。
鉄骨造は、住宅だけではなくマンションや大型ビルなど大規模な建物にも使用されていることから、その強度と性能においては絶大な信頼があるといえるでしょう。
また、その強度の高さから広い間取りの住宅を作りやすいというのも鉄骨住宅の大きな魅力の一つです。
木造住宅の特長
ここでは木造住宅のメリット・デメリットについて鉄骨住宅と比較しながら、それぞれ解説していきます。
木造住宅のメリット
まずはメリットについてみていきます。
ここでは具体的に3つのメリットを紹介します。
断熱性が高く過ごしやすい
木材は、鉄と比較すると熱伝導率の数値が小さいことから、断熱性に優れています。
住宅において、断熱性の高さはエアコンなどにかかる光熱費を削減してくれるだけでなく、家全体の温度差が生まれにくいため、快適に生活することができます。
昨今話題に上っているヒートショックの予防にもなるため、断熱性の高さは大きなメリットといえるでしょう。
又、構造体自体に結露が生じにくいことも重要なメリットです。
デザインの自由度が高い
前述でも少し触れましたが、木造住宅は加工がしやすいこともありデザインの自由度が非常に高いです。
木造住宅は、基本的に基礎や柱、梁などの構造フレームで強度を保ちながら住宅を支える作りになっていますが、この部分の強度さえしっかり保つことができれば、間取りにおいても比較的自由に決めることができます。
リフォームをする際にも鉄骨住宅と異なり、融通が効きやすく、よりイメージ通りの住宅に近づけることができる点は大きなメリットといえるでしょう。
建築コストが低い
使用する木材の種類や構造によっても大きく異なる点にはなりますが、木造住宅は鉄骨住宅と比較すると建築にかかるコストが低いです。
特に住宅は高額になりがちである中で、構造体部分のコストを抑えて内装など他の部分に費用を充当できるというのは大きな魅力といえるでしょう。
木造住宅のデメリット
木造住宅には残念ながらデメリットもあります。
ここでは木造住宅のデメリットを鉄骨住宅と比較しながら3つ紹介します。
遮音性能が低い
木造住宅は鉄骨住宅と比較するとやや遮音性が低くなっています。
使用する壁材にもよりますが、木材と鉄骨では気密性にやや差があることから、遮音性にも差が生まれてしまうのです。
断熱材や壁材に工夫をすることである程度遮音性を高めることも可能ですが、鉄骨住宅よりも遮音性が低い点はデメリットといえるでしょう。
シロアリ対策が必要
木造である以上、シロアリによる被害を受けてしまう可能性があります。
木材に薬剤を注入するなどでシロアリ対策をしなければなりません。
鉄骨であればシロアリに腐食される心配がないため、木造住宅ゆえのデメリットといえます。
職人の腕による品質のバラつきがある
木造住宅は、現場で資材の加工をすることも多いため、職人の腕によって品質にばらつきが生まれてしまいます。
鉄骨住宅の場合、構造体に関しては現場で資材の加工をする必要がなく、基本的には工場で製造された部材を現場で組み立てるだけになります。
木造住宅の場合でも加工する必要がないプレカットなどを活用すればある程度バラつきを抑えることができますが、それでも多少なりとも現場加工などが必要な部分は存在するため、作り手によって品質にバラつきが生じやすい点はデメリットといえるかもしれません。
木造住宅の工法
木造住宅にはさまざまな工法があります。
ここでは具体的に4つの工法を紹介します。
木造軸組工法
木造軸組工法は在来工法とも呼ばれる工法で、日本では古くから用いられています。
土台や柱、梁、筋交いなどの線の部材によって点接合で構造体を組み上げるてから工法です。
接合部に、仕口や継手などと呼ばれる伝統的な加工を施し、噛み合わせ、その上でボルトやプレートによる補強をして組み立てることで高い耐久性を生み出し、筋交いや耐力壁によって地震や強風に対する強さを生み出します。
伝統的な工法でありながらも変わらず人気があり、現在でも国内で建てられている住宅の多くに採用されています。
構造体で強度を保つことができればある程度自由に設計できるため、デザイン性にも優れている点や、土地の形状や大きさに対応させやすい点も魅力的なポイントです。
リフォームをする際にも融通が利きやすいというのも人気を集めている理由の1つです。
木造壁式工法
木造壁式工法は木製のパネルを使用して天井や壁、床などを組み合わせていく工法です。
木造壁式工法は北米で主流となっていた工法が日本に伝わったもので、接合部分に釘と接着剤を活用しています。
使用する角材やパネルのサイズが決まっていることから、経験が少ない職人でも簡単に組み上げることができ、工事期間も非常に短く収められる点が魅力的な工法となっています。
木造ラーメン構造
そもそもラーメン構造とは鉄骨造でよく用いられてる工法の1つで、柱と梁だけで構造フレームを作成する工法を木造に落とし込んだのがこの木造ラーメン構造です。
筋交いがないことや耐力壁の配置にとらわれる必要がないため、間取りの自由度が高く、開放感のある空間を作りやすいという特徴があります。
建物の強度も高く、耐久性も高いため、自由度の高い設計をしつつも強度が欲しいという方には特にぴったりの構造といえるでしょう。
ツーバイフォー工法
ツーバイフォー工法は基本的な構造は木造壁式工法と同じで、木材で作ったパネルを組み立て建築する工法となっています。
ツーバイフォーは厚さ2インチ×幅4インチの木材を活用することから、ツーバイフォーと呼ばれており、こちらも使用する材料が決まっているため、工事期間が短い点が大きな特徴です。
ただし、この工法は1階の床から順番に組み立てを行っていき最後に屋根を組み立てるため、他の工法よりも雨に対する養生をしっかり行わなければなりません。
鉄骨住宅の特長
ここからは鉄骨住宅のメリット・デメリットを木造住宅と比較しながら解説していきます。
鉄骨住宅のメリット
まずは木造住宅と比較した際の鉄骨住宅のメリットについて、具体的に3つのメリットを例に挙げて紹介します。
柱間のスパンを広くとれる
鉄骨住宅で使用される鉄骨は木材と比較して強度が高く、さまざまな寸法の材料を工場にオーダーすることにより製作できるため、木造住宅と比較して開口を大きく取れるなど、間取りの自由度が高くなります。
中でも柱間のスパンを広く取れるという点は木造住宅の場合には難しいケースも多く、鉄骨住宅のメリットといえるでしょう。
シロアリなどの害虫被害が起こりにくい
シロアリなどの害虫は湿った木材などに繁殖しやすいです。
鉄骨住宅は基本的に構造体が金属でできていることから、住宅の基盤となる部分に対してシロアリなどの害虫から被害を受ける可能性を軽減できます。
鉄骨住宅とはいえ、一部でも木材を使用することでシロアリが発生する可能性が出てしまうため、過信は禁物ですが、害虫被害が起こりにくい点は木造住宅と比較すると大きなメリットです。
耐用年数が長い
木造住宅の法定耐用年数が約22年となっている中で、鉄骨住宅の法定耐用年数は約34年です。
立地やメンテナンスの状況によって実際に使用できる年数に大きな差が生まれる可能性もありますが、基本的には約50年〜約60年は使用できると考えられています。
耐用年数が長いというのは安心して暮らす上でも魅力的なポイントといえるでしょう。
鉄骨住宅のデメリット
ここからは木造住宅と比較した際の鉄骨住宅のデメリットについて、具体的に3つ紹介します。
建築コストが高い
木造住宅の材料である木材と比較すると、鉄骨は材料費が高く、工事期間も長いことから、材料費や人件費がかさんでしまいます。
全体的な費用をかんがみても木造住宅よりも建築コストが高い点は大きなデメリットといえるでしょう。
断熱性が低い
鉄骨住宅は木造住宅と比較すると熱伝導率が高いことから、断熱性があまり高くありません。
また鉄骨住宅で間取りを大きくしたり、広い開口を取るようなデザインを採用している場合には気密性や断熱性をさらに下げることに繋がります。
断熱材の性能が高いものを使用したり、間取りを見直すなどの対策である程度の改善は見込めますが、対策が必要な時点でデメリットと認識できます。
間取りの変更が難しい
鉄骨住宅は構造体が鉄骨であることから、現場で自由に加工することができません。
そのためリフォームなどで間取りの変更をしたいと思い立ってもなかなか実現させることが難しいです。
基本的に構造体の位置を変えることができないため、自由度が低く、不便さを感じることもあるでしょう。
鉄骨住宅の工法
ここでは鉄骨住宅に用いられる工法を紹介します。
具体的に2つの工法を例に挙げ構造や作り方について説明していきます。
ブレース工法
ブレース工法とは軽量鉄骨を用いて骨組みを作り、筋交いのような形で骨組みの対角線をつなぐブレースを活用して補強して組み立ていく工法です。
構造としては木造軸組構造と似ており、後述するラーメン工法と比較すると柱などの部材の断面寸法を小さくしやすいことから、木造住宅と同じ程度の工事日数で建設することができる点が大きなメリットです。
また、建築コストの高い鉄骨住宅においても費用を抑えやすい工法となっています。
ラーメン工法
木造ラーメン構造でも紹介した通り、鉄骨の場合も同じ構造になっています。
構造部材には強度の高い鋼を使用しており、柱と大梁が一体化するようにガッチリと組んで作られます。
大きな開口を取りたい場合に最適な工法となっており、他の工法と比較しても長いスパンの開口を取ることができます。
また、シンプルな形状であるため、比較的工事期間が短い点も魅力的な工法となっています。
木造住宅と鉄骨住宅の費用相場の目安
ここでは木造住宅と鉄骨住宅のそれぞれに分けて費用相場と工事期間の目安を紹介します。
木造住宅の費用相場と工期の目安
木造住宅の平均的な坪単価は、約50万円〜約65万円と言われています。
注文住宅における平均的な建て坪数が約38坪であることを加味して計算すると、建築費用の相場としては約1,900万円〜約2,500万円となります。
木造住宅の費用は、使用する材料や導入する設備機器によっても費用が大きく上下しますが、鉄骨造と比較すると安価であるといえます。
特に構造体となる木材の重量がそこまで重くないため、基礎工事にかかる費用も少なく済み、さらに軽量で扱いやすく現場での加工もできることから、工事にかかる人手も少なく済むため、比較的安価に住宅を建てることができます。
また、木造住宅の工事期間の目安は約2カ月〜約6カ月で大きな差があることがわかります。
木造建築は多くのハウスメーカーも活用しており、特にローコスト住宅などの場合には全て規格化された材料を使用して工事を行うため、非常に短い工事期間で住宅が出来上がります。
その反面、内装材や間取りにこだわることで工事期間が長引く傾向にあるため、工事期間の目安に大きな差が生まれる結果となっているのです。
鉄骨住宅の費用相場と工期の目安
鉄骨住宅の平均的な坪単価は約70万円〜約100万円と言われており、注文住宅における平均的な建て坪数が約38坪であることを加味して計算すると、建築費用の相場としては約2,700万円〜約3,800万円となります。
鉄骨住宅の材料として使用される材料の鉄骨はそもそもの費用が高く、簡単に加工することもできないため、加工費も相まって必要な材料費が高くなっています。
また、重量のある鉄骨を材料としている鉄骨住宅では建築する上で必要な人手の数も多いことから、建築にかかるコストが大きく木造住宅と比較すると費用相場に大きな差が生まれてしまうのです。
鉄骨住宅の工事期間の目安は約4カ月〜約6カ月であり、木造住宅と比較すると長めであることがわかります。
鉄骨工場での材料の製作に日数を要することはもちろん、基礎工事関連などにも時間がかかるため、木造住宅と比較すると長めの期間となっています。
木造と鉄骨造以外の家の構造
ここでは木造と鉄骨造以外の住宅の種類を2つ紹介します。
なお、これら2つの構造は戸建住宅としては珍しく一般的ではないため、参考程度の理解で問題ありません。
鉄筋コンクリート造(RC造)
柱や梁、床や壁などの構造体が鉄筋とコンクリートによって構成されている構造となっています。
鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めることで、構造材としています。
2つの材料を融合させることによって高い強度が出るような構造になっており、マンションなどの大型な建物においてもよく使用されている構造です。
鉄筋とコンクリートの強みと弱みをうまく掛けあわせることで、構造上大きなメリットを生み出しています。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨鉄筋コンクリート造は鉄骨の柱の周りに鉄筋を組み、そこにコンクリートを打ち込んで施工する構造となっています。
構造的には鉄筋コンクリート造に近いですが、鉄骨造のフレームを軸にして併用することでさらに高い耐久性を生み出しています。
また、大型マンションやビルなどの高い耐久性を要する建物の多くにこの構造が使用されていることから、耐久力に関してはかなり高いことがわかります。
木造と鉄骨造の住宅性能による違い
ここからは5つの住宅性能ごとに木造と鉄骨造のどちらが優れているのかを比較していきます。
耐震性で比較
耐震性に関しては、木造と鉄骨造どちらも同等と考えられます。
耐震性は、構造で比較するというよりも耐震等級で比較する必要があることから、木造住宅であっても鉄骨造住宅であっても耐震等級に差がある状態では耐震性を図ることができません。
木造住宅は軽いため、耐震性が高く、鉄骨造は構造材の強度が高いことから耐震性の高さが期待できるといえますが、耐震性の基準は耐震等級であることを認識しておきましょう。
耐火性で比較
耐火性においては、木造と鉄骨造であまり大きな差がありませんが、倒壊率という点から考えるとやや木造住宅の方が優れています。
木造住宅はもともと火に弱いですが、木造住宅の場合、木材の表面だけが燃えて、炭となった状態になりながらも形を維持する傾向が強いため、なかなか倒壊しません。
その反面、鉄骨造の主材である鉄などの金属は約700度を超えると変形してしまいますが、一般的な住宅火災では約1200度まで温度が上昇するため、構造体も変形してしまい、倒壊してしまうのです。
耐久性で比較
耐久性の高さは、鉄骨造の方が優れています。
そもそも鉄骨という材料自体が劣化しにくく、害虫などによる腐食の心配もあまりないことから、材料自体の耐久性に大きな差があるのです。
水や湿気などの影響で鉄骨が錆びてしまい、耐久力を落とす可能性もありますが、木造住宅においても水や湿気で劣化することは大いにあり得ます。
そこに加えて害虫による腐食の可能性があることをかんがみると鉄骨造の方が耐久性が高いといえるでしょう。
防音性で比較
防音性は若干ながら鉄骨造の方が優れています。
防音性を左右する大きな要因は断熱材や窓、外壁材などの気密性に関わる部分になるため、木造であっても鉄骨造であっても取り入れている窓や断熱材の種類によって防音性能は大きく変化するのです。
ただし、木造の方が壁や床などの振動を伝播しやすい傾向にあるため、音漏れのリスクが高いといえます。
そのため、鉄骨造の方が防音性がやや優れているといえるでしょう。
断熱性で比較
断熱性において優れているのは木造住宅です。
木造住宅のメリットでも紹介しましたが、鉄骨住宅と比較して木造住宅は熱伝導率が低いため、木造住宅の方が断熱性が高い住宅に仕上がりやすいです。
とはいえ、こちらも使用する断熱材や窓サッシ、外壁材によっても大きく変化することを認識しておきましょう。
木造住宅と鉄骨住宅ではどちらの方が高い?
木造住宅と鉄骨住宅を建てるときにかかる費用の違いについて、改めて2つの視点から解説していきます。
鉄骨住宅のほうが木造住宅より建築コストが高い
鉄骨住宅の方が木造住宅よりも建築コストが高いかどうかについてですが、木造住宅でもデザインや材料にこだわれば建築コストは高くなります。
しかしながら一般的な木造住宅と鉄骨住宅を見比べるとやはり鉄骨住宅の方が建築コストが高いです。
理由としては前述でも触れていますが、そもそも木材と鉄骨とでは材料の価格が大きく違います。
また、加工や扱いが簡単な木材と異なり、扱いの難しい鉄骨造は作業する際に必要な人員も多く、材料費、人件費の面から見ても建築コストが高いのです。
鉄骨住宅は地盤補強のコストも高くなる
鉄骨住宅の方が地盤補強のコストも高くなるという点についてもその通りで、コストは高くなります。
木造住宅は材料が軽量であることもあり、比較的住宅全体の重さが軽いことから、そこまで大々的に地盤の補強や基礎工事を必要としないケースも多くあります。
その反面、鉄骨住宅の場合には材料の重さが重いこともあり、建物全体の重量も大きくなっています。
そのため、中途半端な地盤では建物が傾いてしまったりするリスクがあるため、地盤の補強や基礎工事をしっかり行う必要があるのです。
従って鉄骨住宅の方が地盤補強のコストが高いといえます。
木造住宅か鉄骨住宅を選ぶ基準は
ここでは木造住宅と鉄骨住宅を選ぶ基準についてそれぞれ紹介します。
木造住宅を建てた方がよいケース
木造住宅はある程度の土地の広さがあれば、希望通りの間取りを実現させることができ、建築コストも鉄骨住宅と比較すると安いため、浮いた費用で自分好みの内装や外装、設備機器を導入しやすいです。
そのため、ある程度広い建設スペースが確保できていて、内装や外装、設備機器など、こだわりたい箇所がある場合には木造住宅を建てた方が、満足度の高い家づくりにつながる可能性があります。
また、断熱性の高い家を求めている場合においては鉄骨住宅よりも木造住宅の方が、費用をかけずに高い断熱性を持たせることができるため、このようなケースの場合にも木造住宅がおすすめといえるでしょう。
鉄骨住宅を建てた方がよいケース
鉄骨住宅は建築コストこそ高いものの、耐久性の高い住宅を作ることができ、害虫などによる腐食の心配を軽減することができるため、このような心配事を抱えたくない場合には鉄骨住宅がおすすめです。
また、鉄骨住宅は狭小地であっても広いスペースを確保しやすいため、建設できるスペースが小さい場合には木造住宅よりも鉄骨住宅を建てた方が良いでしょう。
木造住宅か鉄骨住宅のどちらが向いているか
ここでは木造住宅か鉄骨住宅のどちらを建てるべきなのかをそれぞれ向いている人の特徴を踏まえて解説します。
木造住宅が向いている人の特長
木造住宅は、耐火性や耐震性にも比較的優れており、材料が自然のものであることから、環境にも優しい建物といえます。
また、土地に余裕があれば希望通りの形状で家を建てることも可能で、建築コストも安いことから、内装や設備機器、外装などにこだわることもできます。
そのため、木造住宅を建てるのに向いている方は建設する土地にある程度の余裕がある方や、地球環境問題や低炭素社会に貢献したいと考えている方、内装や機器にこだわりたい方は木造住宅が向いているといえるでしょう。
鉄骨住宅が向いている人の特長
鉄骨住宅は狭小地であっても広い空間を生み出しやすい住宅であることから、都心部や住宅が密集している地域での建設に適しています。
また、木造住宅と比較して、資産価値の下がり方が緩やかです。
支払わなければならない固定資産税は高くなってしまいますが、住宅の資産価値を下げたくない方や、狭小地に住宅を建てる必要がある方は鉄骨住宅の方が向いているといえます。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
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一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

IEMUS
岩納 年成 大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。
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