2023年10月31日更新
建て替えの総費用はどれくらい?税金についても解説します
目次
建て替えの総費用を把握する重要性とは
建て替えでは、建築費以外にもさまざまな経費がかかります。
予算が経費によって不足してしまわないよう、建て替えの流れから費用がどれくらいかかるかを把握し、住宅ローンなどの資金プランに経費も含めておくことが重要です。
建て替えの流れ
1.業者の選定
インターネット上のサイトや広告を利用して業者を探し、工事を任せる業者を決定します。
2.設計の決定と契約
業者に新居の設計を依頼し、内容に問題がなければ工事契約を結びます。
3.住宅ローンの申し込み
建設費用がわかったら、金融機関で住宅ローンの申し込みを行います。
4.仮住まいへの引っ越し
解体及び新築中は住み続けることができないため、仮住まいへ引っ越します。
5.解体工事
既存住宅を解体し、更地にして新築できる状態にします。
6.新たな家の建築工事
新居の建築工事を開始します。
7.工事後の登記手続き
工事完了後、司法書士や土地家屋調査士に依頼して登記手続きを実施します。
8.新居への引越し
手続きが全て完了し、代金を支払って新居に引っ越します。
建て替えのローンを組む際にかかる総費用
建て替えの際に住宅ローン契約を結ぶ場合、諸経費は合計で約70万円からが相場とされています。
ここでは既存の建物のローンが完済している前提で解説します。
ローン契約にかかる経費の内訳を見てみましょう。
融資手数料
住宅ローンを契約する金融機関に支払う手数料です。
定額タイプと融資額から計算するタイプとがあり、定額タイプなら約3万円から、融資額で計算するタイプの場合は、融資額に約2%と消費税を掛けたものが相場とされています。
団体信用生命保険料
万が一、死亡や高度機能障害などでローン返済が難しくなってしまった場合に、住宅ローン残債を返済してくれる生命保険です。
ローン契約時に一括で支払う場合もありますが、金利に保険料が含まれている場合がほとんどとなっています。
火災保険料
ローン契約を組む際には、火災保険に加入しなければなりません。
一般的な保険料は10年で約5万円が目安で、契約時に一括で支払いを行います。
保証料
融資を受ける場合、保証人を立てる必要がありますが、これは保証を代行する会社に支払う費用です。
金額は融資額によって変わりますが、約50万円から、金融機関によっては保証料が無料の場合もありますが、その分手数料が高くなっています。
登記費用
住宅ローンを借りる際には建てた家に抵当権を設定しますので、抵当権設定登記の費用がかかります。
費用は登録免許税が借入額の0.1%、申請を司法書士に代行してもらう場合は、約8万円を目安に手数料が必要です。
印紙税
融資契約書などには、収入印紙を貼るよう法律で定められており、これを印紙税といいます。
印紙税の額は融資額によって変わり、1,000万円から5,000万円までの借入なら、税額は2万円です。
健康診断料
団体信用生命保険に加入する際には、加入者の健康状態を確認して証明する必要があるため、健康診断を受けなければなりません。
費用は検査を受ける病院によって変わりますが、約2万円からが相場です。
建て替え中に仮住まいするためにかかる総費用
解体から新築の建築、引き渡しまで平均で6ヵ月かかると言われています。
仮住まいを利用するためにかかる費用は、3LDKの住宅を借りた場合、6ヵ月で約150万円ほどが相場です。
どのような費用が必要なのか、個別にご紹介します。
引っ越し費用
仮住まいに引っ越すための費用と、仮住まいから新居に引っ越す費用の2回分の引っ越し費用が必要になります。
費用は仮住まいまでの距離と荷物の量で変わりますが、2回で約30万円が目安です。
仮住まいの家賃
仮住まいの家賃は、借りる部屋の大きさや地域の相場によって変わります。
3LDKの仮住まいを都内近郊で借りた場合、約14万円が相場です。
仮住まいを借りる際には、敷金と礼金等で家賃の約3倍程度の費用がかかる点にも注意しておきましょう。
仲介手数料
仮住まいを不動産会社で探した場合には、事務手数料、仲介手数料もかかります。
手数料の額は業者にもよりますが、家賃の半額程度が相場です。
電話やインターネットの費用
固定電話やインターネット回線の移転を行う場合には、移転工事費用がかかります。
室内工事の必要がない場合には、約2,000円、工事が必要な場合は約1万円からが相場です。
仮住まいへの引っ越し時と、新居への入居時にそれぞれかかりますので、注意しましょう。
貸倉庫費用
仮住まいへの引っ越し時に、荷物等を倉庫に預ける場合は貸倉庫費用もかかります。
倉庫の費用は借りるスペースの広さにもよりますが、約3畳で月額約3万円からが相場です。
建て替えで既存の家の解体工事関連にかかる総費用
建物を解体し、新しい家を建てられる状態にする費用は、合計で約110万円からが目安とされています。
解体関連の工事で発生する費用について見てみましょう。
近隣への挨拶費
建て替え工事では、解体や建築の際に騒音や埃が出るため、工事前と工事後に近隣への挨拶が必須です。
手土産を用意するのが一般的ですが、一軒あたり約1,000円を目安とすると良いでしょう。
印紙税
工事請負契約書も収入印紙を貼る必要があるため、印紙税がかかります。
印紙税の額は書面に記載されている工事費で決まり、100万円以上500万円以下なら印紙税額は2,000円です。
解体工事費
解体工事費は、坪単価で決まり、木造住宅なら1坪で約3万円からが相場です。
30坪の建物を解体する場合なら、約100万円を目安としておくと良いでしょう。
滅失登記費用
建物を解体撤去した際には、法務局で滅失登記を行わなければなりません。
登録免許税は不要ですが、土地家屋調査士に代行を依頼した場合、約4万円を目安にかかります。
建て替えで新たな家を建築する本体工事関連にかかる総費用
本体関連工事、土地の測量や地盤調査にかかる費用は、約30万円からが相場ですが、地盤改良等が必要な場合は約100万円を超える場合もあります。
それぞれの工事にかかる費用について見てみましょう。
土地の整地と測量費
設計のための測量と、土地を綺麗に均すための費用です。
測量費は設計用なら約10万円が目安ですが、測量図が既にある場合は不要です。
整地費用については、均すだけなら1平方メートルあたり約500円、土盛りを行う場合は1平方メートルあたり約4,000円、土留めを行うならば1平方メートルあたり約40,000円が目安とされています。
地盤調査費用
新築の際には地盤調査を行うことが義務づけられています。
費用はスウェーデン式サウンディング試験なら約10万円、ボーリングマシンを使用して、地盤深くまで調査を行う場合は、約30万円からが目安です。
土地改良費
地盤調査で軟弱地盤だと判定された場合は、土地改良を行います。
費用は表層改良なら1坪あたり約2万円、軟弱地盤が深く、深さ約8mまである場合は1坪あたり約5万円が相場です。
それ以上の深さまで軟弱地盤の場合は、鋼管を打ち込む工事を行いますので、費用がさらに嵩みます。
印紙税
工事請負契約書には、収入印紙を貼って印紙税を納める必要があります。
印紙税の額は、500万円以上1,000万円以下の工事の場合、1万円です。
建築確認申請費
新しく建てる建物が法律に則ったものかどうかを確認してもらうために建築確認申請の手続きが必要です。
費用は業者に依頼した場合、約20万円からが目安とされています。
建築工事費用
住居を建てるための費用で、建築費用の相場は木造住宅なら1坪あたり約40万円です。
地鎮祭費用
地鎮祭とは、土地の神様に工事の無事と健やかな生活を祈る儀式です。
神職に依頼して行う場合の費用は合計で約20万円が目安とされています。
上棟式費用
上棟式とは、家を建てる際に棟木が上がったことを祝う式のことです。
基本的には骨組みとなる柱と梁、棟木が全て組み上がったタイミングで行い、費用は地域にもよりますが、約20万円からが目安とされています。
建て替え後の登記とそれにともなう税金にかかる総費用
建て替えを行ったあとは新しい家の登記が必要ですし、さまざまな税金もかかります。
登記等にかかる費用の合計は建物の評価額などによって変わりますが、約100万円からを目安としておくと良いでしょう。
登録免許税
建て替えによって住宅を新築した際には、所有権保存登記を行う必要があります。
この登記にかかる税金は、登録免許税と呼ばれ、固定資産税評価額の0.4%が税率です。
平成32年3月31日までの登記については、特例として税率が0.15%に減免されます。
注意点として、所有権移転登記の代行は土地家屋調査士にしか依頼することができません。
土地家屋調査士に手続きの代行を依頼する場合の費用は、約3万円が相場です。
不動産取得税
不動産取得税とは、土地や建物などの不動産を取得した際にかかる税金です。
税額は固定資産税評価額に4%を掛けたものとなりますが、平成33年3月31日までは土地及び住宅については税率が3%に軽減されます。
登記手数料
所有権保存登記の他に、新築時には所有権保存登記を行う必要があります。
所有権移転登記にかかる費用は、登録免許税が固定資産税評価額の1,000分の4必要です。
司法書士手数料
所有権保存登記手続きを司法書士に依頼した場合の手数料です。
司法書士にもよりますが、手数料は約3万円が目安とされています。
消費税
建て替えの際には、工事費などに消費税がかかります。
税率は2019年2月時点では8%となっていますので、工事費等を支払う際には必ず消費税分を計算に入れておきましょう。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
実際に建て替えをするべきなのか、リフォームをするべきなのかを検討するためには、プロに現状を相談し、「プランと費用を見比べる」必要があります。
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