2022年04月08日更新

監修記事

狭小住宅のリフォームと建て替えを比較!

狭小住宅は、リフォームと建て替えのどちらの方法を選択しても、明るく使いやすい家に作り替えることができます。ご自身のケースに最も相応しい方法を選択するために、狭小住宅のリフォームと建て替えの費用やメリット・デメリットを比較してみましょう。

狭小住宅はリフォームと建て替えどちらを行うべき?

狭小住宅とは、狭い土地に建てられた、建築面積が少ない家のことです。

大きさに定義はありませんが、約15坪程度の土地に建てられた家は、狭小住宅と呼ばれる傾向にあります。

狭小住宅が抱える問題

狭小住宅は、家に必要な設備が狭い土地の中に詰め込まれています。

そのため、広い土地に建てられた住宅と比較すると、不便さや使いづらさが生じます。

リフォームや建て替えを考えると言うことは、何らかの理由で今のライフスタイルに不便さを感じていると言うことでしょう。

例えば、十分な廊下幅が確保できず、家全体の通気がしにくかったり、浴室が奥まった暗い位置にしか配置できず、湿気が溜まってカビが発生しやすかったりするといった問題を抱えていることがあります。

あるいは、外壁のすぐ横に隣の建物があるため、日当たりの悪さに悩んでいる狭小住宅も少なくはないでしょう。

原因と対策を、出来るだけ建築士など専門家に相談し明確にしましょう。

これらの問題をどの程度解消できるかが、リフォームと建て替えを選ぶときの判断材料となります。

狭小住宅のリフォームと建て替えを比較!

リフォームと建て替えの違い

リフォームと建て替えのどちらを行うべきか比較する前に、それぞれの違いについて知っておきましょう。

リフォームの内容とは?

リフォームとは、建物の基礎は残したまま、内装や外装、設備などを部分的に改修することです。

建物の増築や減築もリフォームに含まれます。

建て替えの内容とは?

建て替えとは、建物を解体し、初めから建て直すことです。

建物の基礎を残したまま改修するリフォームと違って、実質的に新築住宅の建築とほぼ同様の工事となります。

狭小住宅をリフォームする場合

まずは、狭小住宅をリフォームするときの、費用相場やメリット・デメリットについてそれぞれ見てみましょう。

狭小住宅のリノベーション費用はこちらの記事でも紹介しています

狭小住宅リフォームの費用負担

狭小住宅のリフォーム費用は、約800~1,300万円と相場に開きがあります。

約500万円で建物のフルリフォームが行えた事例もあれば、それ以下の工事内容にも関わらず約1,500万円近い総費用になった事例もあるなど、リフォームの内容によって総費用は様々です。

ご自身で行うリフォームに最も近い相場費用を知るためにも、工事内容ごとの相場費用を把握しておきましょう。

リフォームの項目ごとの費用相場

通常、リフォームでは以下の工事が発生します。

なお、工事名の後に記載している費用相場は、すべて平方メートルあたりの工事単価です(ただし、水回り設備一式交換費用を除く)

  • 解体工事費用:約1~3万円
  • 耐震補強工事費用:約1~4万円
  • 外壁、屋根工事費用:約2万円
  • 内装工事費用:約2万円
  • 電気配線工事費用:約1万5千円
  • 水回り設備一式交換費用:約180万円

これらの工事は、リフォームの内容によって発生しないこともあれば、費用が高額になることもあります。

例えば、リフォームで大掛かりな間取り変更を行う場合は、内装工事費用だけでなく、解体工事費用も高額になります。

しかし、水回り設備の交換を伴わなければ、約200万円の費用が発生しません。

反対に、内装工事は控えめでも、耐震補強工事に約100~200万円の費用が発生したり、水回り設備のグレードを上げて設備の価格が高額になったりすることもあるでしょう。

狭小住宅のリフォームのメリット

狭小住宅でリフォームを行うメリットは、一般的な戸建住宅のリフォームに比べて、リフォーム費用が少なく済む点です。

建築面積が少ない狭小住宅は、手を加える箇所も少ないため、建物全体のフルリフォームを行っても、戸建住宅と比較すると、約200~500万円ほどリフォーム費用は少なくなる傾向にあります。

あるいは、建物全体の改修を行わなくても、間仕切り壁の撤去や、吹き抜けへの変更など、住宅の特徴に応じてピンポイントな改修を行うだけで、理想のすまいを手に入れることができるでしょう。

狭小住宅のリフォームのデメリット

リフォームで建物を増築するときは、敷地面積と建築面積の比率に注意しなくてはなりません。

特に、敷地面積が少ない狭小住宅は、この点が大きな意味を持ちます。

敷地面積に対する建築面積の割合のことを、「建ぺい率」と呼びます。

建ぺい率は土地の種類ごとに割合が決まっており、この比率を越えて建物を建てることはできません。

狭小住宅は、この建ぺい率の上間際で建てられていることも多く、増築が行えない恐れがあります。

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狭小住宅のリフォームに対応する優良な業者をさがすには

自分が住んでいる地域で狭小住宅のリフォームを得意としているリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。

リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住いの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いたうえで、適切で最適な業者を最大3社紹介してくれます。

また、運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業あり、複数の大手リフォーム会社が加盟しているので、安心して利用することができます。

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狭小住宅で建て替えを行う場合

狭小住宅で建て替えを行う際も、リフォームと同様に、敷地面積に対する建築面積の比率には注意が必要です。

そのほか、このあとデメリットの項目で触れる「再建築不可物件」かどうかという点も必ず確認しておきましょう。

狭小住宅の建て替えの費用負担

建て替えに必要な工事とそれぞれの費用相場は、リフォームでご紹介した金額とほぼ同様です。

ただし、建て替えには、リフォームでは発生しない工事や手続きを伴うことも多く、相場費用はリフォームよりも若干高額になる傾向にあります。

狭小住宅の場合は、約1,500~2,000万円前後が、建て替えの平均的な相場費用です。

一戸建てのフルリフォーム費用について詳しく知りたい方はこちら!

狭小住宅で建て替えを行うメリット

狭小住宅の使いにくさは、建物の造りそのものが原因になっていることがあります。

そのため、部分的なリフォームでは根本的な問題が解決できず、プランニングの内容で完成度が左右されてしまいます。

あるいは、基礎部分を残した大規模なスケルトンリフォームを行うと、結局建て替えとほぼ同額の費用になることもあり、リフォームを選択するメリットが失われてしまいます。

建て替えを選択することで、狭い敷地面積を有効に使いながら、最新の技術が散りばめられた新築さながらの住宅を、高確率で手に入れることができるでしょう。

狭小住宅で建て替えを行うデメリット

建て替えの最大のデメリットは、何と言っても新築同様の費用が発生してしまう点です。

さらに、狭小住宅で建て替えを行うときは、対象となる建物が「再建築不可物件」になっているかどうかも確認しておかなければなりません。

再建築不可物件とは?

現在の建築基準法では、建物を建てる土地は、幅員4メートル以上の道路に接していなければなりません。

これを「接道義務」と呼びます。

このような土地でも、建築基準法の改正前には住宅を建てることができました。

そのため、接道義務を満たしていなくても、法改正後も住み続けることは可能です。

しかし、建て替えは再建築に該当するため、法が改正された今となっては、いったん建物を取り壊すと、新たに建物を建てることができません。このような状態の建物を、再建築不可物件と呼びます。

狭小住宅は、接道義務を満たせない奥まった土地に建てられたものも多く、再建築不可物件になっている可能性が高いため、建て替えを検討するときは、必ず再建築不可物件かどうかを確認しておきましょう。

住宅リフォームの減税や補助

住宅のリノベーションやリフォームには各種の減税や補助金の制度があり、一定の条件で支援を受けることができます。

補助金については、各自治体により各種の制度が増えたり、内容が変化していますので最新の情報を確認しておきましょう。

フルリフォーム・リノベーションに対応する優良な会社を見つけるには?

ここまで説明してきたフルリフォーム・リノベーションは、あくまで一例となっています。

「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。

そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!

この記事で大体の予想がついた方は見積もり比較のステップへ行きましょう!

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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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