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2018年12月18日更新

監修記事

床下浸水の消毒は不可欠?その費用は?

台風や集中豪雨で床下浸水をしてしまうケースも増加しています。細菌を含んだ泥水が床下に入り込んでくるため、水や泥の掻き出しに加えて乾燥と消毒も必須。事前に目的や方法をしっかりと理解しておきましょう。床下浸水後の消毒について詳しくご紹介します。

床下浸水後の消毒の重要性について

床下 浸水 消毒 費用

床下浸水してしまった後は、できるだけ早く床下の水と泥を掻き出す必要があります。床を外せるのであれば外して、スコップやバケツを使って掻き出します。

浸水している水の量が多い場合は、ポンプなどを使って水を出しましょう。ホームセンターなどで購入するか、ご近所や最寄りの市町村で貸し出ししている場合もあります。また、汚泥や瓦礫、土砂などの不要な物も全て撤去します。換気口も詰まっている可能性がありますので、ゴミを取り除き、風が通るようにしておきましょう。汚泥を流せそうなところは水をかけ、洗います。その後、雑巾などを使って水気がなくなるまでふき取りを行いましょう。

次に、業務用送風機などを活用して、床下を乾燥させます。床下は日が当たらないため、乾燥に1週間程度かかります。

しかし、乾燥の工程を省いていしまうと、カビが生えやすくなったり、微生物による臭いが残りやすくなります。慌てずにしっかりと時間を取って乾かしましょう。

泥水の掻き出し、乾燥が終了した後は、消毒の工程です。床下の消毒には、クレゾール石けん水、逆性石けん、消石灰などを用います。

水害の泥水には、雨水だけではなく生活排水、土砂、動物や虫の死骸も含まれている場合があります。そのため、消毒をしておかないと感染症の原因となることがあり大変危険です。

浸水後に心配される主な感染症は、破傷風、レジオネラ菌など。それぞれどのような細菌なのかこれから詳細をご紹介します。事前に確認し、しっかりと対策をして作業を行ってください。

傷口から感染!命の危険もある破傷風

破傷風は、土壌中に広く常在する破傷風菌が傷口などから体内に入り込み、筋肉を麻痺させて歩行困難、呼吸困難などを引き起こし、最悪の場合は死に至るという恐ろしい感染症です。

水害時にできた深い傷だけではなく、ガーデニングなどでできる浅い傷からも感染するため注意が必要です。

人から人に感染はせず、ワクチン接種により約10年間ほぼ100%感染を防ぐことができるといわれています。抗体がないと認識している方は活動前にワクチン接種をしておくと良いでしょう。

作業の際は、事前に体や顔に傷口がないかどうかしっかりとチェック。ゴム手袋、長靴、ゴーグルを着用し泥水と肌が直接接触するのを避けましょう。

粉塵を吸い込むことで感染!レジオネラ菌

レジオネラ菌は水が豊富な環境を好む菌で、普段は温泉、噴水、ジャグジーなどで発生することがある細菌です。

水害後は、泥水に接触した場合だけではなく、作業中に巻い上がったホコリや水蒸気「エアゾル」を吸い込むことで感染することがあり注意が必要です。

感染すると、肺炎、高熱、頭痛、激しい咳などのレジオネラ症を起こし、最悪の場合は死に至ります。
子供や高齢者、避難生活で免疫力が低下している人は重症化しやすいので要注意。

人から人への感染はしませんが、感染が疑われた場合はすぐに治療を開始することが大切です。

作業をする際には、ゴム手袋や長靴に加えて、防塵用マスクを必ず着用し、土壌から舞い上がるホコリや水蒸気を吸い込まないようにしましょう。

消毒にかかる費用

ここからは、床下浸水の消毒にかかる費用をご紹介します。床下浸水の消毒に主に使われるのは、クレゾール石けん水、逆性石けん、消石灰です。

自分で消毒を行う場合の費用

クレゾール石けん水は、原液を水で薄めて使用する殺菌消毒薬です。ドラッグストアで入手でき、費用は100mlで約200円~が相場です。手指や傷口の消毒殺菌、便器やごみ箱の殺菌にも使用できます。

逆性石けん(塩化ベンザルコニウム)は、カビの殺菌・消毒に効果があると言われている殺菌消毒薬で、こちらもドラッグストア等で購入ができます。

逆性石けんが使用されているハンドソープなど家庭用のものは500mlで約800円~で購入できますが、床下消毒に使用する希釈用のものは4Lで約3500円~が相場です。

消石灰は園芸用品としてホームセンターなどで購入でき、費用は20kg約1000円~が相場です。白い粉末状になっており、1平方メートルあたり1kgを目安に散布します。

いずれの消毒薬も、水害時は役所で配布していることもあるので問い合わせてみると良いでしょう。

どの消毒薬も刺激が強く、目に入ったり吸い込んだりすると危険です。散布の際は、長袖、ビニール製の衣服を着用し、防塵マスク、ゴム手袋、ゴーグルを必ず装着しましょう。

業者に依頼する場合の費用

床下 浸水 消毒 費用

床下浸水の作業は力仕事でもあり、消毒には危険も伴うため、業者に依頼したいという方も多いでしょう。業者に作業を依頼した場合は、泥水撤去、消毒、点検で約25万円~が相場です。

作業する面積、使用する薬剤によって費用が異なります。床下浸水の被害の大きさによって使用するべき薬剤や作業内容が異なる場合がありますので、一度問い合わせてみましょう。

業者に依頼したいプラス作業について

業者に依頼する際には、床下の消毒に合わせて、白アリ駆除や防カビ工事など、今後必要になるメンテナンスも一緒にお願いすると良いでしょう。

白アリの駆除

白アリは通常、風呂場やシンク下など湿気のある場所の近くを好んで土中に巣を作り、柱や基礎を食い尽くしてしまいます。放置すると耐震強度が落ち大変危険です。

床下浸水してしまったときは、リビングや居間であっても床下の湿度が高くなり白アリが発生しやすい状態に。床下の消毒をする際に同時に対策をしてもらった方が良いでしょう。

防カビ工事

白アリ同様にカビも湿気を大変好むため、防カビ処理をしてもらうと良いでしょう。カビは、すぐに発生せず数週間~数か月の時間をかけて床下や床全体に発生します。

排水のような臭いを発する上に、カビの胞子を空中に発生させます。胞子を吸い込むと咳や肺炎の原因にも。防カビ工事を行って、カビの発育を阻害する薬剤を散布してもらいましょう。

基礎部クラック補修

床下浸水をすると基礎コンクリート部分に亀裂、割れ、欠損が生じている可能性があります。業者に見てもらい、補修が必要な場合は一緒にお願いしておくと良いでしょう。

放置してしまうと、鉄筋の腐食やコンクリート強度の低下を招き、耐震強度が落ちてしまいます。家屋倒壊、半壊につながる危険な状態になってしまいますので、チェックしてもらうことは大切です。

床材・断熱材リフォーム

床下が浸水した場合は、床材や、床下に敷かれている断熱材までも水浸しになってしまうことがあります。床材や断熱材は完全に乾燥させることが難しく、取り換えた方が早い場合も多くあります。

床下断熱材は、黄色い綿状のグラスウールや発泡スチロールが多く、特にグラスウールは乾燥が困難です。そのままにしておくと湿気からカビが発生したり、床材を腐敗させてしまいます。また、断熱効果も失われてしまいますので、取り換えが必要になります。

床材は場所に合わせて最適な木材を選びましょう。一般的に、リビングは無垢の木材、和室は畳、子供部屋や寝室はコルクを使用すると良いと言われています。場所に合った床材に交換してもらい、カビや腐敗を防ぎましょう。

水道の配管・電気配管の点検

床下には水道管、電気配管も配線されているため、床下浸水した際には、点検を怠らないようにすることが大切。万が一配管が傷ついている場合は水漏れや、電気ショートをおこしてしまい大変危険です。

配管が破損している場合は、配管の交換が必要です。配管の寿命は約15年~約20年と言われていますので、床下浸水被害のリフォームの際にメンテナンスも同時にしておくと良いでしょう。

大規模災害時は、人手不足が予測されます。業者に依頼を希望される場合でも、すぐに来てくれるとは限りません。

床下浸水の被害に遭遇した場合は被害をこれ以上広げないために、なるべく早く床板をめくり、床下の汚泥を出し、しっかりと乾燥させることが大切です。

そのまま放っておくと、浸水していない床上の部材にも湿気が回って、とても大がかりなリフォームが必要になることもあります。

修理を行う場合でも、なるべくしっかりと乾いた状態で補修しないと、カビが発生し、また補修が必要になる場合がありますので、急いで直したい場合には注意が必要です。

そして、消毒はやみくもに使用すると、消毒の臭いでしばらく住むことができなくなることもあります。目的に合った物を選び、使用方法に沿って正しく使用しましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社KURODA一級建築士事務所 坂田理恵子

株式会社KURODA一級建築士事務所

坂田理恵子

一級建築士、一級施工管理技士。和歌山市で設計事務所に勤務。住宅のリフォームや新築を中心に携わり、女性目線で、家事や掃除、片付けがしやすく暮らしやすい家の提案を行う。

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