2018年12月18日更新
内壁のひび割れは小さくても要チェック!原因と対処の仕方とは
内壁にひび割れがあった場合、小さくても注意する必要があります。ひび割れの発生原因によっては住宅の構造部分に問題がある可能性があるため、調査が必要です。今回は、内壁のひび割れ発生の原因や業者に依頼する方法などの詳細をご紹介します。
目次
住宅の内壁にひび割れができる原因として考えられることとは
住宅の内壁にひび割れができる原因にはどのようなことがあるのでしょうか。クラック(ひび割れ)の種類別に見ていきましょう。
ヘアークラック
ヘアークラックとは内壁などに発生する幅が約0.2~0.3㎜の細いひび割れのことを言います。規模が小さく構造には影響しないため、修復する必要はほとんどありませんが、キッチンや洗面所など湿気の多い壁クロス面のひび割れはカビの発生源となりますので要注意です。
特に新築から1~2年経過した住宅に発生しやすく、下地ボードが合板などの木材の場合は乾燥によって木材が収縮し、クロスなどにひび割れが生じてしまうことがあります。
また、石膏ボードの場合は湿気や熱、強い衝撃などで変形したり割れたりすることがあります。
下地がコンクリートの場合はひび割れする確率が高く、ひび割れの原因として施工時の不備や経年劣化が挙げられます。
構造クラック
構造クラックは構造上の問題が原因で発生したひび割れのことですが、以下のようなひび割れの場合は注意が必要です。
コンクリート下地に発生したひび割れ
- コンクリート下地に発生したひび割れの場合、コンクリートの劣化や鉄筋の変形などが考えられる。
- 放置するとコンクリート下地が剥離することもある。
築5年~築10年以上の住宅で発生したひび割れ
- 地震などの外的要因によって発生した可能性がある。
天井や壁のつなぎ目ではない部分に発生したひび割れ
- 地盤沈下や地震などによって建物全体が歪んだことによって発生した可能性がある。
上記のようなひび割れの場合、住宅の構造に問題がある可能性があります。今は特に被害がなくても、そのまま放置していると、地震などの発生時に家が倒壊する危険性もあるため正確な調査が必要です。
補修の必要があるクラックかどうか判断に迷ったら、専門業者にひび割れの調査を依頼するといいでしょう。
開閉クラック
開閉クラックとは、窓やドア部屋の隅など開閉する部分の周辺に発生するクラックのことです。窓やドアなどの建具が大きいと衝撃や振動などが発生しやすいため、ひび割れしやすくなります。
開閉によってクラックが発生する部分は、振動などを受けやすい窓やドア枠の角周辺です。ドアなどを毎日開閉することによって、振動やゆれなどが積み重なってひび割れが発生します。
部分的に力が加わったことで発生しているため、過度な心配は必要ないといえますが、ひび割れの裂け目が広がってきたり、ひび割れの数が増えてきたら一度専門業者に相談してみるといいでしょう。
内装のひび割れを自分で修理する場合と業者に依頼した場合
内装のひび割れを自分で修理する場合と業者に依頼した場合の長所と短所をご紹介します。
自分で修理する場合の長所と短所
内装のひび割れを自分で修理する場合の長所と短所は以下の通りです。
【長所】
- 業者に依頼するより安価で内壁の修理ができる
- 内壁のひび割れを埋めるキットなどがホームセンターなどで手軽に購入できる
【短所】
- 素人が行うためきれいに仕上がらないことがある
- 補修剤の色が周りと異なると補修した箇所が目立つことがある
- ひび割れが構造上の問題などによって発生していた場合、見逃してしまうことがある
- ひび割れが構造上の問題などによって発生していた場合、再度ひび割れが発生する
- 下地であるボードが割れている場合、下地も自力で交換する必要がある
ヘアークラックなどの軽度の内壁のひび割れなら自分で修理することも可能ですが、小さなひび割れでも実は構造上の問題を抱えているケースもあります。
素人の判断でひび割れを修理することで根本的な解決になっていない可能性があるため、何度も同じひび割れを補修していたり、ひび割れのすき間が広くなっていたら業者に相談し調査をした方がいいでしょう。
信頼の置ける業者がない場合は、先ずはお住まいの自治体の建築指導課などへの相談をお勧めします。調査費用の補助制度や耐震技術受講業者名簿閲覧など業者選びの参考になるし、昨今の防災意識の高まりから自治体も積極的に各種の相談に乗ってくれます。
業者に依頼する場合の長所と短所
業者に依頼する場合の長所と短所は以下の通りです。
【長所】
- ひび割れの補修の前に何が原因か専門器具を使用して調査できる
- 修復跡が分からないくらいにきれいに仕上がる
- 再度ひび割れが起きないように対処できる
【短所】
- 自分で行うよりも調査や修復費用などが高額になる
業者に依頼する場合、まずはひび割れの計測などを専門器具を使用して行います。ひび割れを補修した後、クロスを貼ったり塗装したりして仕上げていきます。
相談や見積りなどを行う必要がありますが、信頼できる業者なら安心して任せることができるためひび割れ周辺を詳しく調査してもらうといいでしょう。
自分でひび割れを補修するか業者に依頼するかの判断方法と費用
一般的にヘアークラック程の軽度のひび割れの場合は自分で補修できる可能性があります。自分で補修できるリペアキットがホームセンターなどで販売されているため、材料は手軽にそろえることができるでしょう。
しかし、そのひび割れが軽度のものなのか住宅の構造上に問題があるものなのか、判断がつきにくいケースがあります。その場合、自分で修復することによって家の欠陥に気づかずに対応が遅れてしまうケースもあるようです。
一方、業者に依頼する場合、補修をする前にひび割れの原因を追求することから始めるため、自分で修復するより安心できるでしょう。
また、ひび割れの修復や調査を行う業者の中には、住宅診断士が在籍する会社もあります。
「住宅診断士」とは、ホームインスペクターとも呼ばれ住宅の欠陥や劣化状態などを目視で確認し修復すべき箇所や時期、費用などをアドバイスする専門家のことです。
住宅診断士による住宅診断を行うときの費用相場は目視のみで約5~6万円、専門機器を使用する詳細な診断の場合は約10万円~が相場です。また、住宅診断にかかる時間の目安は建坪約30坪で約2~3時間となります。
内壁のひび割れを業者に発注する際の留意点
内壁のひび割れを業者に発注する際の留意点には、どのようなことがあるのでしょうか。
リフォーム会社の得意な分野をリサーチしておく
近年様々なリフォーム会社が存在しており、それぞれ得意な分野があります。
例えば、外壁塗装に強いリフォーム会社や内装のリフォームが得意な会社などがあり、得意分野ではないリフォームを依頼した場合、割高になったり工期が遅くなる可能性があります。
そのため、内壁のひび割れ補修の依頼をする場合、内装のリフォームが得意なリフォーム会社を探して依頼するといいでしょう。
複数社に見積もりを依頼する
内装のリフォームが得意な業者を探したら、1社のみに見積もり依頼するのではなく複数社に見積もり依頼をしましょう。複数社に依頼することによって、見積り金額が費用相場からかけ離れていないかを判断できます。
また、複数社に見積もり依頼するときは、見積りの明細を見比べてみて不明瞭な点がないか、依頼していない工事が含まれていないか必ず確認しましょう。
外部発注の有無を聞いておく
内装を依頼したリフォーム会社が外部発注し、提携先の工務店などに作業を依頼することがあります。外部発注の場合、依頼者・外部発注先・発注者間で相違があり、のちにトラブルになるケースもあります。
そのため、見積もり時に外部発注の有無(自社の責任施工)を確認しておきましょう。
自社の責任施工ではない場合、作業をする外部発注先とトラブルになった場合、どのような対応をしてもらえるのかなどをリフォーム会社にあらかじめ聞いておくといいでしょう。
決定事項はすべて契約書に明記する
工事に関する様々な取り決めは契約書に明記されます。契約書には、リフォーム後の瑕疵や工事の遅延に対する違約金、紛争の解決などが記載されているはずですので、契約書には必ず目を通すようにしましょう。
小規模なリフォーム会社の場合、簡略化された書式で渡されることがありますが内容が確認できるように詳細な契約書を用意してもらうといいでしょう。また、少しでも疑問があれば担当者に確認しましょう。
アフターフォローがあるか確認する
リフォームは一度行えば終わりというわけではありません。工事終了後に本当に内壁のひび割れが修復されいるのかや、修復した場所に再度ひび割れが発生した場合アフターフォローがあるかどうかまでしっかり確認するようにしましょう。
内壁がひび割れた原因を確認することが大切
内壁のひび割れは程度によっては自分で修復できますが、ひび割れの原因によっては重大な問題が隠れている可能性もあります。気づくのが遅くなり構造上に影響が出てしまう前に対処することが大切です。
ひび割れの原因を知ることによって、再発防止ができ安心して生活できるので、少しでも気になるようなら住宅診断も行えるリフォーム会社に調査を依頼するといいでしょう。
壁紙・壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた壁紙・壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
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