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2023年01月04日更新
断熱リノベーションの費用相場や断熱効果、耐用年数について解説
住宅を断熱リノベーションすることにより、電気代を抑えることができ、夏場や冬場でもより快適に暮らせる家へと作り替えることができます。この断熱リノベーションを行うには、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?断熱リノベーションの費用についてご紹介します。
目次
断熱リノベーションの効果は?解決できること
断熱リノベーションを行うことによってどのような効果を得ることができるのでしょうか?
家の中の寒暖対策
断熱リノベーションをすることで、外気温の影響を受けにくくなるとともに、冷暖房により得られた室内の熱を逃がしにくくする効果があります。
そのため、家の中の空調が効きやすくなり夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができるでしょう。
光熱費の削減と節電
空調の効きが良くなることは、光熱費の削減と節電につながります。
エアコンなどの設定温度と家の中の温度の差が小さいほど電気代はかからず、また断熱効果が高まることでエアコンをつけていなくても、家の中の温度をある程度の時間はほぼ一定に保つことが可能な場合もあります。
騒音を防ぐ防音効果
使用する断熱材の種類にもよりますが、断熱材を入れることで防音効果も期待できます。
特に密度の高いセルロースファイバーやロックウールなどの断熱材は、繊維が綿状に絡み合うことによってできるたくさんの空気泡と比較的高密度に充填されることなどにより、優れた吸音性を発揮する断熱材です。
遮音、防音にも効果が高いです。
対して、ウレタンフォームやポリスチレンフォームなどの発泡系断熱材は、外部音を遮断する効果は見込めるものの、吸音性は低いといえます。
そのため、室内における反響音や声の響きなどを抑止する効果はあまり望めません。
断熱リノベーションと同時に高い遮音性・吸音性などを併せ持つ全般的に優れた防音効果を希望する場合には、セルローズファイバーやロックウールなど、繊維系断熱材の密度の高いものを選ぶと良いでしょう。
結露やカビの抑制
外気の影響が少なくなるような断熱リノベーションを行うことで結露を防ぐことができます。
結露は木材などを腐らせたり、シロアリやカビが発生したりする原因にもなります。
結露が原因で建物の構造などに影響が出ることもあるため、断熱材を使いなるべく結露を抑制することが大切です。
断熱リノベーションの種類は?各費用と工期
費用相場 | 工期 | |
---|---|---|
内張り断熱 (セルローズF含む) | 約3,000円〜約8,000円 / ㎡ | 約1週間〜約3週間 |
外張り断熱 | 約3,500円〜約7,000円 / ㎡ | 約1週間〜約2週間 |
断熱塗料で塗装する | 約3,000円〜約4,500円 / ㎡ | 約1週間〜約2週間 |
二重窓にする | 約40万円〜約80万円 | 約2日〜約4日 |
*上記の費用は、内壁・外壁、天井の撤去・復旧や足場などの費用は含んでいません。
内張り断熱は、主に家の内側から外周の壁内に断熱材を充填する工法で、外張り断熱は、建物の外側から外周の壁外にを断熱材を張り、覆う工法です。
外張り断熱の方が少ない断熱厚さで断熱効果が得られやすい傾向にあります。
ただし、長いビスなどで張り付ける工法のため、断熱材厚さはある程度までに限られる場合が多いです。
費用については、いずれの工法においても、使用する材料や幅資材、施工法などにより大きな幅があります。
断熱塗料は、断熱効果や遮熱効果のある塗料を塗る工法です。
断熱塗装のみでは高い断熱効果を得ることは難しいため、他の方法と併用することで相乗効果を発揮します。
また、どのような断熱材や断熱塗料を使用するかによっても費用は大きく異なってきます。
二重窓に関しても、窓の大きさやガラスのグレードによって費用が増減します。
断熱材の耐用年数や替え時のタイミングは?
建物の状況やどのような種類の断熱材を使うのかによっても異なってきますが、築約20年〜約40年を目安に断熱材の張り替えなどのメンテナンスを行うといいでしょう。
断熱材が湿気を帯びて沈下したり、隙間が空いたりして断熱欠損が生じ、断熱の効果が大幅に低下するだけでなく、結露などの現象が起きる場合もあります。
また、断熱材自体は問題がなくても、外壁や屋根、あるいはそれぞれの防水シートなどが劣化し、そこから雨や湿気が入り込むことで断熱材へ影響を与えることもあります。
自然災害で床下浸水などが起きた場合にも、床断熱材に影響がでる場合が多いため、点検もかねてメンテナンスを行うといいでしょう。
断熱材の種類はどれがいいの?効果別に紹介
断熱材には色々な種類があるため、どれにすればいいのか悩まれる方もいらっしゃるかと思います。
ここではそれぞれの断熱材にどのような特徴があるのかについてご紹介していきます。
【無機繊維系のグラスウール】価格の安さで選ぶ
グラスウールは、ガラスを高温で溶かし、遠心力で細かい繊維状にした素材です。
使い方によっては、リーズナブルなコストで高い断熱性能を得ることができる材料であるため、住宅用の断熱材として幅広く使われています。
耐久性や防火性にも優れている点もグラスウールの強みです。
一方で、水や湿気の影響を受けやすいため、長持ちさせるためには、耐久性のある透湿防水シートの施工や気密シート張りによる丁寧な気密施工などをあわせて行うことが重要です。
これにより、耐久性だけでなく、高い断熱性能を得ることが可能になります。
また、断熱性能を十分に発揮するには、断熱材をきちんとカットし、隙間なく適正な密度で充填することが大切で、ほかの断熱工法にくらべて高い施工技術が必要とされます。
そのため、適正な施工の場合は、外断熱工法などに比べると手間がかかるため、施工費が高くなる場合が多いです。
【木質繊維系のセルロースファイバー】エコな素材で選ぶ
セルロースファイバーの原材料は天然の木質繊維であるパルプです。
木の繊維はたくさんの空気泡を含んでおり、それが高い断熱効果を生み出します。
断熱効果だけでなく防音性にも優れているのがセルロースファイバーの強みです。
セルロースファイバーは、木質繊維パルプを主原料とする新聞紙などの古紙をリサイクルすることにより作られており、環境にも非常に優しい断熱材です。
グラスウールなどと比べると価格が高く、施工についても、ほぼ専門業者が施工するのが一般的ですので、施工費用もある程度高額になります。
【天然素材系の炭化コルク】天然素材の安心感で選ぶ
炭化コルクはコルク樫の表皮からできています。
コルクの粒を型にはめ込んで、高温の蒸気加熱と圧力を加えて作られています。
コルクのヤニで固まるため接着剤が不要で、天然素材100%で作られた断熱材です。
炭化コルクは断熱性だけでなく、防音性や耐腐食性、防虫性にも優れています。
そのほかにも、炭化することで空気中の水分を吸収したり吐き出したりする調湿効果を発揮するため、湿気や結露に強いのも特徴です。
希少で高価な素材であるため、価格は高価です。
【発泡プラスチック系のポリスチレンフォーム】薄いのに断熱性が高い
発泡プラスチック系の住宅用断熱材では最も一般的に使われており、ポリスチレンを主な成分として難燃剤を混ぜ発泡させて作られており、ボード状に加工されています。
水や湿気に比較的強く、厚さあたりの熱伝導率が低いため、薄くても断熱効果が高いのが特徴です。
同じ厚さで、グラスウールなどと比べると価格は高いです。
戸建てとマンションのリノベーション費用の目安
断熱リノベーションでは、マンションか一戸建てかによって施工する面積が変わるため、費用に違いが発生します。
一戸建てに断熱リノベーションを行う場合の費用
一戸建てに断熱リノベーションを施す場合には、屋根、天井、床、壁、窓、玄関など、屋外と接している部分にリノベーションを行わなければならないため、やや費用がかかります。
一戸建ての断熱リノベーションにかかる費用は、これら全ての部位に工事を施した場合で約300万円からが目安です。
マンションに断熱リノベーションを行う場合の費用
マンションの場合は共用部分の問題があるため、外壁や玄関ドア、窓などをリノベーションすることができません。
窓については断熱サッシへ変更するといった工事自体は可能ですが、工事の際には管理規約等を読み、管理組合に工事が可能かどうか確認しておくと良いでしょう。
施工費用は約100万円からが目安です。
低予算でできる窓の断熱リノベーション
低予算で断熱リノベーションしたいなら「窓」が最優先
予算に余裕がない場合など、できるだけ安価に断熱リノベーションを行いたいなら、窓の開口部分をリノベーションすると良いでしょう。
外壁や屋根などと違い、窓はガラスと金属が主に用いられているため、熱が伝わりやすく、断熱製品に交換することでより高い効果を得ることができます。
窓の断熱リノベーションでは、既存の窓に内窓を追加して二重窓へと変更する工事や、窓サッシを交換する工事がおすすめです。
窓サッシの交換については、既存の窓サッシをそのまま使用し、新しい窓サッシを重ねて施工する「カバー工法」なら、短期間で比較的安価に施工できるため、人気が高まっています。
またカバー工法であれば後施工のための水漏れ等のリスクも減ります。
施工費用は、内窓を追加する二重窓への工事が1カ所あたり約10万円から、既存の窓枠に新しい窓枠を設置するカバー工法の場合は約8万円からが目安です。
窓のリフォームについては、短期間で施工することができ、1カ所あたり半日以内での施工が可能です。
費用も内外壁や屋根に比べると安価ですし、複数箇所の工事によって資材の輸送費を節約することもできるため、施工の際にはできるだけまとめて施工を依頼すると良いでしょう。
注意点として、窓のリフォームでは窓の大きさや使用するガラスの種類によって価格が大きく変わります。
正確な費用、窓ガラスの違い等について知りたい場合には、窓リノベーションを得意としている業者に連絡し、見積りや相談を行うと良いでしょう。
住みながら断熱リノベーションは可能?
建物の状況などにもよりますが、住みながら断熱リノベーションを行うことは可能です。
住みながら断熱リノベーションを行う場合には、現在の床や天井などは壊さずに施工を行います。
天井の一部だけを解体して屋根裏に断熱材を敷き詰める、床下に断熱材を入れる、既存の内壁に断熱材を施工するなどの方法が主流です。
床や壁、天井を壊さずに行うことができるため、その分工期や費用もおさえることができます。
ただし、完璧に近い断熱気密施工により高スペックの断熱性や気密性を求める場合は、解体撤去をした上でないと難しい場合が多いと考えられます。
そのほか二重窓の設置などは住みながらでも十分に行うことができます。
断熱リノベーションは、求める断熱性能のレベルによっては、大規模な工事をすることなく負担をかけずに行うことも可能です。
断熱リノベーションで費用をおさえる方法
断熱リノベーションで費用をおさえる方法を紹介します。
断熱リフォームを行う場合の補助金制度
条件を満たすことで、国や自治体が提供している断熱リフォームの補助金を利用することができます。
補助金の適用条件はそれぞれの制度によって異なりますが、前提として断熱リフォームを行うことによって省エネ効果を得ることを目的としたものがほとんどです。
制度によって省エネ効果の改修率やリフォーム内容に違いがあったり、子育て世代や若者夫婦世帯などを対象とした補助金もあるため、自分の希望するリフォームに適したものを探してみてください。
予算に合わせてリフォーム会社と相談
費用をおさえるためには、どれくらいの費用を断熱リフォームにあてることができるかをある程度明確にしておき、それをもとにリフォーム会社と相談してみましょう。
解体工事を少なくできるか、サッシ交換ではなく工事が安く抑えられる内窓にする、断熱材の素材を安いものに変える、などの案をリフォーム会社も提案してくれるはずです。
同じ工事内容で複数社に見積もりを出す
断熱リフォームをする際には、まず業者に見積もりを依頼すると思います。
その際には、1社のみに依頼するのではなく、複数社に同じ工事内容で見積もりを出すようにしましょう。
複数社に見積もり依頼することでリフォームの相場感をつかむことができます。
また、費用を比較できるだけでなく、見積書の施工内容や料金の内訳が丁寧に書かれているかどうかなど、その業者のサービスの質や、リフォームのアイディアなども比べることができます。
ハピすむでは全国の優良なリフォーム会社から無料でお見積もり・プランの比較検討ができるサービスを提供しています。
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断熱リノベーションを行う場合の注意点を知りたい
断熱リノベーションを行う場合の注意点を3つ解説します。
防湿対策は万全か
防湿とは湿気をバリアすることです。
湿気は、断熱材だけでなく構造体の劣化までを早める原因になるため、適切な防湿シート施工をして防湿対策は万全に行うことが大切です。
また、断熱材の種類にかかわらず、断熱欠損が要因の結露問題などが生じないよう、隙間なく適切に丁寧に断熱施工する必要があります。
断熱・気密の施工を簡単に考え、曖昧でおろそかな施工をした場合、構造体など見えない重要な部分の腐食につながります。
暖かくするために断熱工事をしたのに、逆に家を腐らせてしまわないよう注意しましょう。
追加工事は発生しないか
見積もりの際には、後から追加工事が発生しないようにきちんと業者と話し合うことが大切です。
追加で工事が必要になると、その分経費なども加算になることが多いです。
工事が始まる前に、どのような施工内容なのかを業者とともに確認するようにしましょう。
優良なリフォーム業者か
リフォームを依頼する業者を選ぶ際には次の点を参考にして選ぶと良いでしょう。
- 断熱リフォームの実績があるか
- 断熱工法に対するノウハウが信頼できるものか
- 丁寧な施工に自信がある業者か
- 見積もりの内容が丁寧か
- リフォーム内容の提案力
- 質問に対する対応の仕方
リフォームを依頼する際に、断熱リフォームの実績があるかどうか、また断熱についてのノウハウが曖昧でないかなどは非常には大切なポイントです。
また、見積もりの内容も施工内容や費用の内訳が丁寧に書かれているかどうかチェックしましょう。
また、リフォーム依頼時にこちらの要望にあったリフォーム内容を提案してくれるかどうか、質問などをした際に丁寧に対応してくれるかどうかも優良な業者かどうか見分ける際の参考にしてみてください。
まとめ
断熱リノベーションを施すことによって、室内をより快適な空間へと変えることができます。
家全体を工事して断熱するのが効果的ですが、窓などの熱が伝わりやすい場所をリノベーションするだけでも十分な効果を得ることができるでしょう。
特に窓は断熱だけでなく、防音や結露の防止にも効果的ですので、住宅の断熱に興味があるという方は、まず窓から手をつけてみてはいかがでしょうか?
断熱リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた断熱リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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この記事の監修者プロフィール

IEMUS
岩納 年成 大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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