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2019年01月23日更新
住まいの快適性を追求したリフォームのポイント!
生活の快適性を追求するには、どのようなリフォームを行うと良いのでしょうか。玄関や居室、浴室など、空間別の快適リフォームのポイントや、リフォーム時に取り入れたい快適設備、リフォーム前の準備のポイントについて解説します。
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- 監修者小川愛
空間別快適リフォームのポイント
玄関・廊下・階段の快適リフォーム
家族が増えるタイミングや、老後の生活を見据えた玄関のリフォームでは、扉の開口部を広くすることで快適性が上がります。
また、扉を引き戸にリフォームすると、開閉のために立ち位置を移動する必要がなくなるのでよりスムーズに出入りすることができるようになります。
例えば、お子さんをベビーカーに乗せて外へ連れ出す際や、車いすを押して外へ出る際などに便利です。
玄関の扉が押戸の場合、扉を開けて固定してから車いすを出すといったように手間がかかりますが、引き戸の場合は、扉を横へスライドさせるだけで開閉が可能なため、余計な手間がなくなり、負担も軽くなります。
また、玄関の中の快適性を求めるには、靴を履きやすいように腰かけられるスペースを設けると良いでしょう。
座りやすい高さの腰かけスペースを設けることで、ご高齢の方も体への負担なく靴を履くことができます。
続いて、家の中の移動スペースである廊下や階段のリフォームでは、幅を広めに確保しましょう。
そうすることで、介助しながらの移動や車いすでの移動がスムーズになります。
自走式の車いすを検討している場合はさらに幅が必要となりますので気をつけましょう。
また、階段は段の高さを低く、踏み面は奥行・幅共に広く設計することでつまずきにくくなり安全性が高まります。
居室の快適リフォーム
リビングやダイニングなどの家族で過ごすことが多い場所は、家族皆が快適に過ごすことができるリフォームを行いましょう。
例えば、冬も暖かく快適に家族団らんの時間を過ごすことができるようにするには、断熱窓へのリフォームや、床暖房の設置が効果的です。
冬に室内の暖房熱が外へ逃げていくことを「熱損失」と言いますが、その熱損失の約55%を占めているのが窓なのです。
したがって、断熱性の高い窓にリフォームすることで熱損失を防ぎ、暖房の効率を上げることができます。
床暖房の種類は大きく分けて「電気式床暖房」と「温水式床暖房」の2種類があります。
電気式床暖房は、床下にヒーター内蔵のパネルを設置して暖める仕組みになっており、設置範囲が狭く短時間の使用に向いているのが特徴です。
設置費用は低くおさえられますが、維持費は高くなります。
一方、温水式床暖房は、床下に循環式温水パネルを設置して暖める仕組みです。電気式とは反対に設置範囲が広く、長時間の使用に向いています。
電気式に比べて初期費用は高いですが、維持費は安くなるという特徴があります。
また、リビングやダイニングでは、家事動線や回遊性を確保することも大切です。
テーブルの周りはゆとりのあるスペースを設けることで配膳がしやすくなり、車いすも通りやすくなります。
さらに、リビングやダイニングのような家具や家電が多い空間では、転倒の心配がない造り付けの家具へのリフォームという選択肢もあります。
リフォームをきっかけに地震に備えた対策もしておくと、家族が安心して過ごすことができるようになります。
加えて、リビングに続く空間にテラスを設ける場合には、車いすのまま移動できるような段差のない造りにすると良いでしょう。
ガーデニングを行う予定の場合には、水場が近いテラスを配置することで植物のお手入れがスムーズになります。
キッチンの快適リフォーム
キッチンのリフォームでは、設備の使いやすさや機能性に重点を置いて行うと良いでしょう。
例えば、調理台やシンクは、作業しやすく腰への負担がかからない高さに設計します。
腰かけたり車いすで作業したりする場合には、足元のスペースを確保したカウンターにすると使いやすくなります。
シンクは大きな鍋も洗いやすいよう、ゆったりとした幅と深さのあるタイプにリフォームするのも良いでしょう。普段の家族構成と合わせて、人が集まる場合にもゆったりと食器類が納まる必要な広さを考慮してもよいかもしれません。
また、調理器具や家電など、物が多いキッチンにおいて重要となるのが収納スペースです。
キッチンでは手が届きやすく、物の出し入れがしやすい収納を設けましょう。
収納の扉は取っ手が大きいタイプを選ぶと使いやすくなります。
さらに、キッチンのリフォームでは、加熱調理器の選び方も重要です。
ガスコンロのメリットは、炎を見て火加減がわかる点と火力が強い点が挙げられます。
中華料理などの強い火力を必要とする調理には、ガスコンロの方が向いているでしょう。
デメリットを挙げると、ガス漏れの危険性がある点とIH調理器に比べて火災のリスクが高いという点です。
最近では、ガスコンロにも安全装置が備わっているため火災の心配は少ないですが、それでも火を使っている分、油への引火などから発生する火災への危険性は少なからずあります。
一方、IH調理器のメリットは、フラットな面でお手入れがしやすく、極めて安全性が高いという点です。
その点では、お子さんが料理のお手伝いをする際や、ご高齢の方が使用する際にも安心と言えます。
IH調理器を選ぶ際には、火加減などの文字表示がはっきり見えるタイプにすると、ご高齢の方も使いやすくなります。
浴室と洗面脱衣室の快適リフォーム
浴室と洗面脱衣室の扉は、引き戸に変更して段差をなくし開口部を広くリフォームすることで快適性が上がります。
そうすることで、介助しながらの入浴がスムーズになり、家庭用車いすのまま洗い場へ入ることも可能になります。
洗い場のスペースは、80cm以上確保すると家庭用車いすを置くことができるので、ポイントとしておさえておきましょう。
また、浴室と洗面脱衣室の両方に、掴みやすい高さの手すりを取り付けると、ご高齢の方などが移動する際に体への負担が軽減されます。
さらに、洗面脱衣室と浴室に共通するリフォームとして、入口から直進して洗面台や洗い場へ行くことができる動線にすると、移動がスムーズです。
洗面脱衣室の快適性を高めるリフォームでは、家族全員が使いやすい洗面台にリフォームすることが大切です。
例えば、お子さんや車いすに乗った状態の方も手が届きやすい位置に水栓を設置し、洗面台の下には、足を入れるスペースを設けると使いやすくなります。
また、洗面台のすぐ上に大きな鏡を設置すると、お子さんから大人まで無理のない姿勢で鏡を見ることができます。
洗面脱衣室全体のスペースは広めに設定して、使いやすい仮置きスペースを設けるとより快適性が上がるでしょう。
続いて、浴室のリフォームでは、浴槽のサイズが快適性や安全性を左右します。
浴槽の高さは40cm、深さは50cm程度にし、足が届くサイズにすると潜り込みを防止することができます。
また、縁が握りやすい浴槽にしたり、浴槽にも手すりを設けたりすると、より安全性が高まります。
さらに、浴槽と同じ高さの腰かけスペースを造ると、入浴がスムーズです。
浴室のその他の設備では、洗面器置台を使いやすい高さに設置し、水栓はプッシュ式を選ぶと便利になります。
トイレの快適リフォーム
トイレのリフォームにおいても、扉は開口部の広い引き戸に変更することで快適性が上がります。
また、手すりを設けることで、ご高齢の方などの立ち座りが楽になります。
車いすでも使いやすいトイレにリフォームするには広いスペースを設け、横入りにすると体の回転が90度で済みます。
便座周りは、50cm以上のスペースを確保すると介助がスムーズです。
トイレのスペースを十分に確保できない場合には、廊下のスペースを広く取ると、車いすで入る際にスムーズになります。
さらに、トイレの内装材選びでは、掃除がしやすい防汚性のあるクロスや脱臭機能があるクロスを選ぶと良いでしょう。
トイレ自体も脱臭機能が付いたタイプを選ぶとより快適です。
暖房機能付きのトイレにリフォームすると冬も快適で、脱衣した際の冷えを緩和できます。
また、トイレの暖房や温水洗浄のリモコンは、壁に設置することで動作がスムーズになります。
快適リフォームを行う際の注意点
住宅全体のリフォームの共通点として、ドアの開口部と廊下の幅を広くすることで快適性が上がるという点があります。
しかし、ドアの開口部を広くすることで耐震壁の量を減らしてしまうケースもあります。
したがって、そのようなリフォームを行う場合には、耐震診断士に相談して必要に応じた補強工事を行うようにしましょう。
また、床暖房を取り入れる際は、各部屋全体に設置するのではなく、リフォーム後の生活動線を意識して設置すると無駄が少なくなります。
あると便利な住宅の快適設備
センサー付きシーリングファン
センサー付きシーリングファンは、冷暖房の効きが悪いと感じる部屋に取り入れると効果的です。
冬には、上に溜まった暖気を拡散し、暖房効率を上げ部屋全体を暖かくすることができるようになります。
夏には、シーリングファンがもたらす緩やかな気流が体感温度を下げてくれます。室温は無風の状態より約3度低くなり、省エネにも繋がります。
宅配ボックス
夫婦共働きなどで、日中家に誰もいない状況のご家庭のリフォームでは、宅配ボックスを設置すると便利です。
近年話題の宅配ボックスは、押印まで可能なタイプも販売されているため、リフォームを機に取り入れてみると良いでしょう。
自動お掃除機能付きトイレ
仕事や育児などで忙しいと、こまめにトイレ掃除をするのは難しいものです。
全自動お掃除機能付きトイレは、使用後に流すだけで洗剤と水流により汚れを落とします。
毎日使用するトイレを清潔に保つことができる優れものです。
快適リフォームを行う前の準備について
細かいものは段ボールなどにまとめる
快適なリフォームを行うための準備として、最初に行うのが部屋の片づけです。
部屋の細かな装飾品や食器、雑貨などは段ボールなどにまとめて片づけておきましょう。
特に、キッチンのリフォームでは、工事中に発生する粉塵が食器棚の中に入る可能性があるため、食器類は必ず移動しておくようにしましょう。
リフォーム後に必要なものとそうでないものを仕分けする
リフォームは、家の中で眠っている物を処分するチャンスでもあります。
リフォーム後の生活で必要な物だけを残して不要な物は処分することで、心機一転、新しい生活を始めることができます。
タンスなどの大型家具を処分する場合には、自治体などの粗大ごみ回収の手配をしておきましょう。
リフォーム業者へ処分を依頼することもできますが、産業廃棄物として扱われ費用が高くなる可能性があります。
工事中の居場所を確保し設備を整える
家に居ながらリフォームを進める場合には、工事中の居場所を確保する必要があります。
夏場に窓を開けた状態でリフォームを行う際には、害虫対策をしておきましょう。
冬場には小型の暖房などを用意し、寒さ対策を万全にしておくことも大切です。
また、ペットはリフォームしている部屋からなるべく離れた場所に移動させましょう。
動物は環境の変化に敏感であるため、リフォーム業者の出入りや工事の大きな音がストレスになり、体調を崩してしまうケースが多々あります。
そうならないためにもペットが落ち着ける環境を整えておくことが必要不可欠です。
必要に応じてペットホテルに預けるのも有効な選択肢と言えます。
優良なリフォーム会社を見つけるには?
ここまで説明してきたリフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール
二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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