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2019年07月08日更新
マンションの外壁リフォームにかかる費用相場は?
マンションの外壁リフォームは定期的に行うことが大切です。メンテナンスをしっかり行うマンションは外観を美しく保てるため、入居率を上げることにもつながるでしょう。この記事ではマンションの外壁リフォームにかかる費用や工期、気をつけたいポイントなどについてご紹介します。
目次
マンションオーナーが外壁リフォームを行うメリットについて
マンションのオーナーにとってマンションの外壁のリフォームを行うことはデメリットよりもメリットが大きいと言えるでしょう。ではどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
防水効果が高まり建物を保護してくれる
外壁の塗装やリフォームを行うのは見た目を美しく保つことだけが目的ではありません。塗料の塗膜によって耐久性を上げる役割も持っています。
塗料の塗膜が剥がれてきたり、劣化していた箇所をそのままにしておくと、外壁のつなぎ目や劣化箇所などから雨が侵入して雨漏りの原因になる場合もあります。
定期的な外壁塗装やリフォームは、建物自体を紫外線や雨風から守ることができるという大きなメリットがあるのです。
外壁リフォームに最適な時期は、前回の塗装で使った塗料の耐久年数を目安にします。
建築してから初めての塗装では、新築時に使用した塗料の耐久年数を参考にすると良いでしょう。
しかし一般的には築10年が目安だと言われています。
ただし、耐久年数はあくまでも一般的な数値であり、マンションの立地や方角によって耐久年数に差が出てきます。
外壁を触って、白い粉が手に付着するチョーキングという現象が見られるようであれば、塗膜(塗料の膜)が剥がれてきている証ですので塗り替え時期です。
また、外壁を観察して目地や壁面に1mm以上の幅の亀裂が目立つようになったときも塗り替え時期となります。
マンションの外観が良くなり入居率アップが期待できる
外壁を塗りなおすことで、外観の美しさを取り戻すことができます。
見栄えがよいマンションは、入居希望者からの印象も良いため、入居率のアップも期待できるでしょう。
このような側面から見てもリフォームによるメリットは大きいと言えます。
部屋の内装などの専有部分は入居者自身がリフォームを依頼することができます。
しかし、外壁は共有部分となり、入居者は勝手にリフォームできません。
そのため、内装よりも外装が入居率を大きく左右するといわれています。
また、きれいに塗装をしているマンションを見て、「定期的なメンテナンスを怠っていない」という良い印象を与えることもできるため、マンションに対する信頼性もアップするでしょう。
このような点も大きなメリットだと言えます。
マンションの外壁リフォームで人気の色
マンションの外壁塗装で人気の色は、ベージュやアイボリー、ブラウンなど周囲との調和を図いやすい定番色です。
塗料には「艶あり」と「艶なし」がありますが、マンションに求める雰囲気で選ぶとよいでしょう。
艶があれば高級感を出すことができます。反対に、艶がないマットな塗料を用いれば落ち着いたシックな印象を与えることが可能でしょう。
マンション外壁塗装のタイミング
マンションの外壁塗装は大掛かりな工事となるため、マンションオーナーにとっては頭の痛い問題でしょう。しかし外壁リフォームを行い美観がよくなれば入居率がアップすることも期待されるため、タイミングを見て行いましょう。
それでは、マンション塗装リフォームはどのタイミングで行うのがいいのでしょうか。
目安になるのは、外壁塗装を施した塗料の耐久年数です。塗料にも耐久年数があり、その年数を過ぎれば剥がれやすくなるなどの劣化が考えられます。
もう一つの目安となるのは、一般的に言われているマンション塗装のタイミングです。
マンションの外壁塗装は約8~10年が目安
マンション外壁塗装の塗り替え時期は、一般的に約8年~10年だと言われています。
塗料の耐久年数が10年を超える場合でも、塗料の持つ防水機能が弱まることが考えられるので、水漏れなどの問題が起こる前に外壁塗装を行うマンションのオーナーが多くいます。
ただし、立地条件によってはこのタイミングをもう少し遅らせることも考えられます。
国土交通省はマンションの改善の目安として、「改修するマンションの再生手法に関するマニュアル」のなかで、大規模な修繕は12年に一度は行うことを推奨しています。
外壁塗装のタイミングは立地条件やマンションの仕様を見ながら、一般的に言われている約10年という目安とあわせて検討することが大切です。
外壁の劣化症状でわかる塗り替えの目安
一般的に言われている外壁塗装のタイミングとは別に、外壁の状態によって外壁塗装が必要となるケースもあります。そこで、どのような症状が外壁塗装を必要とするのかを見ていきましょう。
塗膜の剥がれやヒビは外壁塗装のサイン
塗装の剥がれやヒビ、色あせなどを見つけたら、早急に外壁塗装を検討しましょう。
塗料の剥がれは、最初は小さくてもそこから少しずつ大きくなっていきます。放っておくと大規模な外壁塗装をしなくてはならなくなるため、外壁の劣化を発見したらすぐに修繕をしましょう。
チョーキング
壁が汚れていないのに白い粉のようなものが吹いていたら、それはチョーキングと呼ばれる症状です。チョーキングは紫外線や熱、雨などの自然現象による塗装の表面樹脂が劣化したために起こる現象です。
チョーキングは塗装面が劣化している証拠ですから、外壁塗装を検討するサインです。
屋上防水は10年に一度が目安
屋上防水のリフォームは10年に一度が目安です。屋上防水を怠ると、雨漏れや目地が割れるなどの劣化を招き、大規模な修繕を強いられることになります。
定期的な点検をして目地割れなどの劣化箇所を見つけたら、屋上の防水リフォームを検討しましょう。
鉄部塗装は5年に一度が目安
手すりなどに使われている鉄部はサビが発生しやすいため、鉄部の塗装リフォームのタイミングは短くなり、目安は5年に一度です。
鉄部にサビが見つからなくても、塗膜の浮きや剥がれなどが見つかった場合もすぐに対処するようにして、サビにならないように努めます。
共用廊下は10年に1度が目安
マンションの共有部分である廊下や、床、天井などの塗装の目安は、10年に一度です。しかし、定期点検で塗装の剥がれや浮きなどの劣化症状を見つけた場合には、10年以内でも状態が悪くなる前に対応することが大切です。
マンションの外壁リフォームにかかる費用や期間・工程について
戸建て住宅と違い、規模の大きなマンションでは外壁塗装にかかる費用が大きくなります。
計画性をもって資金の準備にあたらなければいけません。
また、居住者の負担を考え、塗装の期間や時期もしっかりと考慮して工事を進めなければいけませんので、事前に大まかな費用と工期を把握しておくことが必要です。
マンションの外壁塗装にかかる費用の相場
マンションの外壁塗装のおおよその費用は、「外壁の面積×塗料1平方メートルあたりの価格」で算出できます。(塗料の価格については後述します)
リフォーム会社では、図面や実測から外壁面積を計算し正確な数値を導いて見積りを作りますが、概算費用を知りたいだけなら、「延べ床面積」から外壁面積を求める計算式でおおよその外壁面積を求めることができるでしょう。
延べ床面積から外壁の面積を求める方法
延べ床面積とは、すべての階の床面積の合計です。5階建てのマンションで各階の床面積がそれぞれ100平方メートルならば、延べ床面積は「500平方メートル」となります。
※坪数しかわからないときは、坪数×3.31で面積を求めてください。
【外壁面積の計算式】
- 延べ床面積 × 1.1~1.4(係数)
係数はリフォーム会社によって数値が異なりますが、延べ床面積が小さいマンションであれば小さい係数を掛けた方が実測値に近い値になるでしょう。
マンションの外壁塗装の工期の目安
50戸未満のマンションであれば、約1カ月~2カ月。50戸以上のマンションなら約2カ月~3カ月を工事期間の目安にしましょう。タワーマンションなど大規模マンションの場合は半年近くかかることも。
塗装工事は天候に左右されやすい工事ですから、雨の多い季節や台風が多い季節では予定していた工期が延びる可能性があります。タイトな工程を組まず、余裕を持った工期をみておきましょう。
外壁塗装の工程
外壁塗装完了までの工程は一般的に以下の通りです。
- 足場設置
高所での作業のために金属製の足場を組みます。足場にはネットをかけて塗料の飛散を防ぎます。 - 洗浄
きれいに塗るために外壁の汚れを洗浄します。剥がれかけた塗膜を落とすためにも高圧洗浄が用いられます。 - 養生
窓や雨どいなど塗装しない部分を養生シートやビニールで覆います。 - 下地処理および補修
外壁自体のひび割れや金属部分のサビなどの補修の工程です。目地に充填してあるコーキングが痩せていればこの時点で打ち替えします。 - 下塗り
塗料の密着性を高めるために下塗り材を全体に塗布する工程です。 - 中塗り・上塗り
塗料を2回に分けて塗る本塗りの工程です。軒天や雨戸など外壁に付帯する部分も一緒に塗ります。 - 足場解体
塗装工事が終わり、最終チェックが終了したら足場を解体します。
マンションの外壁塗装で使われる塗料の種類
マンションの外壁塗装に使う塗料にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が違います。
また、選ぶ塗料によって価格や耐久性が変わりますので、マンションの外壁塗装を考えるときには塗料についても慎重に検討しなければいけません。
塗料の種類 | 単価相場 | 耐久年数(目安) | 特徴 |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 約1,400円~1,600円 | 約5年~7年 |
|
ウレタン塗料 | 約1,500円~2,000円 | 約8年~10年 |
|
シリコン塗料 | 約2,300円~3,000円 | 約10年~13年 |
|
フッ素塗料 | 約3,800円~5,000円 | 約15年~20年 |
|
光触媒塗料 | 約4,500円~5,500円 | 約15年~20年 |
|
※価格相場は、1平方メートルあたりの単価です。
マンションの外壁リフォームで気をつけたいこと
メリットが大きいマンションの外壁塗装ですが、いくつかのデメリットもあります。
住人にとってもデメリットとなりますので、リフォームを行うときには居住者に周知徹底することが大切です。
音がうるさい
外壁リフォームや塗装の際には、足場を組んで作業を行います。
足場は金属製のため組むときには大きな音が出ます。
また、塗装中でも職人の歩く音や声などが響きますので、塗装期間中に出る騒音に対する理解を得ることが大切です。
洗濯物が干せない
足場にネットをかけて塗装を行いますが、吹き付け塗装などでは塗料が洗濯物に付着する恐れがありますので、工事期間中は洗濯物を外に干せません。
また、ネットや足場があるため窓から外を眺めることもできなくなります。
そのためストレスに感じてしまう居住者もいるでしょう。
他にも足場を使った外部からの侵入などの防犯面での不安や、窓の開閉などが制限されます。
外壁リフォーム中に住人が快適に過ごすためにできること
マンションの外壁塗装を行うとき、居住者には必ず不便が伴います。
管理会社を通して遅くとも10日前までには工期や工事内容の告知を完了させしましょう。
しかし、なるべく早く告知して理解を得ておくことが後々のトラブルを引き起こさないためにも大切です。
また、具体的な工事の時間帯や、休日工事の有無などを事前にしっかりと告知し、住民が工事の時間帯に合わせて外出するなどの対策ができるようにしておくのも有効です。
騒音対策用のヘッドフォンの使用を促すなど、居住者に対してできる限りの配慮を行いましょう。
マンションの外壁リフォームに最適なリフォーム会社の選び方
規模が大きなマンションの外壁リフォームは、リフォーム会社選びが成功の鍵を握っているとも言えるでしょう。
オーナー側も居住者も満足度の高いリフォームを実現するために、最適なリフォーム会社選びのポイントをおさえておきましょう。
マンションリフォームの実績が豊富であること
戸建てと違い、工事に制約が多く足場の種類も特殊なマンション塗装では、マンションの塗装に対して実績が豊富なリフォーム会社を選びましょう。
マンションリフォームやマンションの外壁塗装を専門とする会社もありますので、ホームページなどを利用して各業者のこれまでの工事実績や得意分野をチェックすると良いでしょう。
塗料についての説明や工程の説明が丁寧であること
マンションの外壁リフォームでは、塗料の種類によって価格や塗装の耐久性が大きく変わります。
そのため、各塗料の知識をしっかりと持ち、適した施工を行える業者に依頼することが大切です。
塗料や工程について誠実にしっかりとした説明ができる業者なら、信頼できるリフォーム会社である可能性が高くなるでしょう。
また、疑問点は業者に直接質問し、すべて納得した上でリフォーム会社を決めることも大切です。
見積りは数社に依頼する
リフォームの際には必ず複数社に見積りを依頼して「相見積り」を取りましょう。
そして、見積りを依頼する際に「相見積りであること」をリフォーム会社に伝えるようにします。
そうすることによって他社を意識し、適正な価格や工事内容を提案してもらえるようになるでしょう。
また、極端に価格が高い、低いなど、適正な相場から離れている業者も見分けることができます。
大規模修繕工事の発注方式とは?
マンションの外壁リフォームは大規模修繕工事として扱われます。
大規模修繕工事とは、マンションの経年劣化により資産価値が低くならないように、定期的に行われる修繕および改修が伴うこともある工事のことです。工事の規模が大きく費用がかかり、さらに工期が長い工事のことを特に大規模修繕工事と呼びます。
大規模修繕工事には外壁リフォームはもちろんのこと、屋外防水工事や鉄部塗装リフォーム、さらには配管工事などが挙げられます。
ところでマンションの外壁リフォームをする場合には、どのような手順で行われるのでしょうか。その発注方式を解説します。
4つの発注方式
マンションの外壁塗装リフォームには主に次の四つの発注方式があります。
- 責任施工方式
- 設計監理方式
- CM方式
- プロポーザル方式
それでは各方式の概要と、メリット・デメリットを見ていきましょう。
「責任施工方式」とは業者に設計・工事を委託
「責任施工方式」とは外壁リフォームの一切を大規模修繕工事が行える業者に委託して進める方式です。マンションを管理している業者に委託する場合でも「責任施工方式」と呼ばれ、普段の管理を行っている会社に委託するので信頼関係が築かれていることもあり、安心してリフォームを任せられるメリットがあります。
ただし、施工内容での食い違い、費用面で折り合えないといった問題が起こりやすいというデメリットもあります。
「設計監理方式」は設計管理会社と施工業者が別
「設計監理方式」とは外壁リフォームの工事監理や設計、業者選びを建築士などが在籍する建築設計事務所が行い、工事の施工は別業者が務める方式です。
この方式のメリットは、設計事務所が第三者として介入するため、外壁リフォームが依頼通りに正しく行われるのかをチェックするため、よりよいリフォームを期待できるところです。
ただし設計事務所と施工業者との癒着などが原因で、思ったほどの成果が得られなかったというケースもあることから、信頼できる設計事務所を選ぶことが重要です。
「CM方式」は代行業者が工事を管理
「CM方式」とは外壁リフォームを大規模修繕工事のマネージメントができる代行業者に委託して、その代行業者が設計や施工などの各段階において適切な業者を選びリフォームを進める方式です。
工事のマネージメントに慣れている代行業者だからこそ、適切な業者を選ぶことができ、さらに適正価格によってリフォームができるというメリットがあります。
しかし代行業者の腕次第でリフォームの仕上がりや予算も左右されるため、適切な代行業者を選ぶことが大切になります。
なお、「CM方式」とは「コンストラクション・マネージメント方式」の頭文字を取った名称です。
「プロポーザル方式」は業者に要望書を提出
「プロポーザル方式」とは、外壁リフォームを依頼する発注者が、大規模修繕工事を行える複数の業者に修繕の依頼書を提出します。その返答をもとにどの業者に修繕を依頼するのかを検討する方式です。
施工内容から見積もりまで比較することができるため、依頼内容や条件に合った業者を選ぶのに適しています。
しかし、各社から提案される工事内容や仕様が全て異なるため、どれが最適なのか判断するのが難しいという一面があります。
業者を選ぶのに時間がかかるというデメリットがあるため、時間的に余裕を持って取り組む必要があるでしょう。
外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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