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2019年02月07日更新
壁のシロアリ駆除にかかる費用は注意点は?
シロアリの保証期間は通常5年ですが、保証期間を過ぎたご自宅のシロアリ対策は大丈夫でしょうか。シロアリの被害に遭った住宅はただちに対策を講じないと大変な事態になります。シロアリの被害に遭った際の、駆除の方法と費用について詳しくみていきましょう。
目次
壁などをむしばむシロアリについて
壁をむしばむシロアリの存在は脅威ですが、いったいどんな種類のシロアリが繁殖しているのでしょうか。
日本に繁殖するシロアリの種類と被害を発見するポイントについて説明します。
家に被害を与えるシロアリの種類について
日本に生存する13種類のシロアリのうち、とくに家に大きな被害を与えるのがヤマトシロアリとイエシロアリの2種類だとされています。それぞれにどんな特徴があるのでしょうか。
ヤマトシロアリ
ヤマトシロアリは、日本の広い範囲に分布しています。
体調は働き蟻で4~6㎜です。
比較的低い温度でも活動をしており、6℃で活動を始め12℃以上で活発になります。
28℃が最適温度ですが、猛暑に弱いため盛夏には巣全体で地中に移動します。
活動時期は4月~11月で、羽蟻が活発に飛翔する時期は4月~5月です。
湿った木を好み、乾燥した木では活動しません。
このためヤマトシロアリの被害は土台などの限られた範囲になります。
ただし湿気が家全体に回っていると、小屋裏まで被害が及ぶことがあります。
イエシロアリ
イエシロアリは、寒さに弱いために西日本から南の地域に分布しています。
体調は働き蟻で5~7㎜で、ヤマトシロアリよりも大きいのが特徴です。高温を好み10℃で活動を始め15℃以上で活発になります。
35℃が最適温度ですが、活動時期は4月~11月で、羽蟻が活発に飛翔する時期は6月~7月です。
木材は湿った木を好みますが、乾燥した木であっても外部から水を運んできて浸食していきます。
このため被害は家全体に及ぶことがあります。
シロアリ被害のチェックポイント
シロアリの被害が全国に及んでいるとなると、はたしてわが家は大丈夫なのだろうかと心配になってしまいます。
シロアリの被害をチェックするポイントをみていきましょう。
壁をたたくと空洞音がする
シロアリは木材の中から浸食していきます。壁の中の柱がある箇所を叩いて空洞音がすると柱が浸食されている可能性があります。
洗面所や台所などの水回り周辺の柱の下部は特に入念に叩いてチェックをしてみましょう。
畳や床下がたわむ
シロアリの被害は土台部分から始まります。
畳や床下がたわんでいるようなら、土台が浸食されて、土台と組み合わされている大引きを支えられなくなっている可能性があります。
シロアリの群れを見た
4月~7月にかけての雨上がりに、羽アリが大量に飛翔します。
これは家の中に巣くったコロニーが大きくなった証拠です。
被害にあっている家が近所にある証ですから、もしかしたらわが家ではないかと疑って、一度入念にチェックをしてみましょう。
基礎の立ち上がりや床下に蟻道を見た
シロアリは蟻道と呼ばれるトンネルの道路を作って移動します。
床下や基礎コンクリートの立ち上がり部分にできた茶色い土のトンネルを見かけたら、シロアリがいる証拠です。
床下点検口があるようなら、時々覗いて点検してみましょう。
壁のシロアリを駆除するのにかかる費用や方法
もしシロアリの被害に遭っていることが判明したら、壁のシロアリはどのような方法で駆除すればいいのでしょうか。
シロアリの駆除の方法と費用について詳しくみていきましょう。
バリア工法
バリア工法は昔からよく行われている駆除方法で、日本のシロアリ駆除方法として最も普及しています。
基本的には薬剤を散布することで、既に繁殖しているシロアリを駆除すると同時に予防の効果もあります。
作業手順は次のとおりです。
- まず床下に潜って、被害のあった部位に直接薬剤を塗ります。
- 被害のあったエリアの土台にも小さい穴をあけて薬剤を高圧注入します。
- 床下に薬剤をまいて、バリア層を構築します。
- 床下から作業のできなかった、柱や梁にも小さい穴をあけて薬剤を高圧注入します。
- あけた穴を補修して作業を完了します。
作業時間は、朝9時から作業を開始して夕方までには終了します。
バリア工法は、薬剤を直接コロニーに散布するために、シロアリを即効で撲滅させることができます。
また予防効果も5年間持続しますから、とくにメンテナンスの必要はありません。
その一方で薬剤の毒性に対して健康被害が懸念されており、小さい子どもやペットを飼っている家での使用は、慎重な対応が求められます。
ベイト工法
ベイト工法は、働き蟻が巣に餌を持ち帰る習性を利用した工法です。家の周辺に薬剤の入った餌を置いて、それを働き蟻が持ち帰り、みんなで食べることで、シロアリが全滅するのです。
ここで用いる薬剤は、即効性のある毒ではなく、脱皮阻害剤と呼ばれるものです。脱皮ができないことから死に至るもので、脱皮をしない人間や動植物にはまったく被害がないとされています。
ベイト工法は、次のような手順で行われます。
- 事前調査として、シロアリの生息状況を確認します。
- シロアリが生息しているあたりの外周部に筒状のベイトステーションを埋め込みます。
- ベイトステーションの中には薬剤入りの餌が仕込まれています。
作業時間は、事前調査が約1時間程度、当日の施工時間は約3~4時間程度で完了します。
当日の作業はすべて外部で行うので、基本的に家の中に入ることはありません。
ベイト工法は、シロアリが脱皮するのを阻害することで撲滅させるものです。
したがって即効性はなく、効果が現れるまでしばらく時間を要します。
また家の外周にベイトステーションを埋め込む工法の特性から、建物周囲に空地のない敷地や建物周囲をすべてコンクリート仕上げやタイル張りにしている敷地では施工ができません。
ただし会社によっては、コンクリートに穴をあけてベイトステーションを埋めてくれることもあります。
その場合は、コンクリートの掘削代として別途料金が必要です。
シロアリ駆除にかかる費用相場
シロアリ駆除にかかる1平方メートルあたりの費用相場は、次のとおりです。
- バリア工法:約2,000円~2500円(1平方メートル当たり)
- ベイト工法……施工費:3,500円~4,000(1m当たり)
- 管理費:700円~2,000円(1m当たり/年)
バリア工法は面で施工するので、1平方メートル単位の単価になります。
一方ベイト工法は、建物の外周に施すので、1m当たりの単価になります。
またバリア工法は5年保証で、メンテナンスフリーです。
ベイト工法は定期点検を行うので、継続的に管理費が必要になります。
これらの費用を延べ床面積120平方メートルの標準的な木造二階建て住宅に施工した場合の費用を計算してみましょう。
- バリア工法は、1階の床面積が60平方メートルだとすると、総額約12万~15万円が相場になります。
- ベイト工法は、建物の外周が30mだとすると、施工費は約10万5千~12万円が相場になります。
施工費は、ベイト工法の方がバリア工法よりも安くつきますが、ベイト工法は別途管理費が必要になります。
管理費は、1年当たり約2万~6万円が相場です。
壁のシロアリを駆除する際の注意点
壁のシロアリを駆除する際には、どのような点に注意して進めればいいのでしょうか。
各項目ごとにみていきましょう。
自分で駆除するのはハードルが高い
薬局やホームセンターなどでシロアリ駆除の薬剤は販売されていますが、床下に潜っての作業が必要になります。
床下の空間は不慣れな人には、とても動きがとりづらいものです。
電気、水道、ガスなどのインフラ設備も配管されていることから、これらを傷つけないように作業する必要もあり、素人にはかなりハードルが高いものになります。
また毒物でもある薬剤に不用意に触れてしまったりする危険もあることから、プロに依頼した方がいい作業だといえます。
相場より安すぎる駆除会社には要注意
シロアリ駆除は各社とも使用する薬剤や施工手順は似かよったものであり、極端に金額に差がつく要因はありません。
そのため、極端に提示金額が安いシロアリ駆除会社は注意が必要です。
たとえば、5年保証をしておきながら、その後連絡がとれなくなったり、薬剤を薄めて使用していたという悪質な事例があります。
強引な無料点検に注意
突然訪問をしてきて「シロアリの無料点検をします」という業者には細心の注意が必要です。
いかにも床下に潜って調査をしたふりをして、液晶画面で土台を撮影した画像を見せてきます。
シロアリがうごめく様子に驚かされますが、それはこの家で撮影されたものではありません。
そうして驚かせておいて、今すぐ契約をしないと家が崩壊してしまうと脅かしてくる手口です。
突然訪問してきたシロアリの無料点検は、きっぱりと断りましょう。
シロアリの被害を受けた箇所をリフォームする
良心的なシロアリ駆除会社に点検をしてもらった際に、もしシロアリの被害がみつかった場合は、リフォームの必要性についてのアドバイスをしてくれます。
もしリフォームが必要な場合は、リフォーム会社とシロアリ駆除会社で施工日の調整をして効率よく作業を進めます。
シロアリ駆除会社は、被害状況を細かくチェックしてくれます。
リフォームが必要になった場合でも、被害に遭った箇所の必要最小限の取り換えで済みますから、とても経済的です。
シロアリを駆除するのに最適な会社の選び方
シロアリ駆除の会社を選択する際には、3~4社から見積もりを取るのが基本です。
単独の見積もりでは、はたしてそれが適正な価格なのか判断できません。
駆除会社の情報は、インターネットや広告などを活用します。何社かに匿名で電話を入れて、対応をチェックしましょう。
社員教育が行き届いている会社は、仕事もきちんとしてくれる可能性が高いからです。
いくつか同じ質問をして、どれだけシロアリ駆除に精通しているのかをチェックするすることも重要です。
その中から絞った数社に実際に自宅を調査してもらったうえで、見積もりを出してもらいます。
予め複数の会社に見積を依頼していることを明かせば、あとあとのトラブルは回避できます。
極端に金額の差がなければ、単に金額の高低だけでなく、対応面も含めて総合的に判断する方がいいでしょう。
もし壁からの空洞音や床のへこみなどの現象があるのなら、急いで駆除会社への依頼を進めてください。
シロアリ被害にあった箇所はリフォームすべき?
シロアリの被害を受ける部位は、土台、柱、梁などの建築の耐震力を保つのに最も要となる部位です。
もしシロアリから浸食されたままで放置していたら、地震や台風の被害を受けた際に、たちまち崩壊してしまう可能性があるのです。
このためシロアリの被害が甚大だと判明すれば、シロアリ対策と並行してリフォームを進めましょう。
シロアリによって土台や柱が浸食されたのであれば、壁や床をめくって土台と柱を新たなものに交換する必要があります。
シロアリは雨漏りなどがあると小屋裏に棲み着くこともあり、その場合は、梁や小屋組などを取り換えることになります。
いずれのケースにおいても、部分的な浸食であれば、接ぎ木や金物補強で補修ができることもあります。
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この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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