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2019年02月07日更新
平屋をバリアフリーにリフォームするには何をしたらいい?
平屋をバリアフリーにするためには、どのようなリフォーム工事をしたら良いのでしょうか?バリアフリーリフォームするメリットやリフォームの価格、依頼する業者の選び方を知って、快適で安全、安心して過ごせる家にリフォームしましょう。
目次
平屋をバリアフリーリフォームするメリットについて
平屋をバリアフリーリフォームするメリットは、毎日の生活が過ごしやすくなることと、介護が楽になることにあります。
シニア世代が過ごしやすい
家庭内での事故の多くは、玄関や部屋の出入り口の段差などによるつまずきや室内での転倒です。
シニア世代の場合、転倒した時に脚や手を骨折したりするケースが見られます。
シニア世代は、筋力が低下しているために脚が思っているより上がらなくなり、骨も若いころに比べもろくなっているので、転倒が大きな怪我につながることもあります。
床の段差をなくすことで、歩きやすく、転倒しにくくなるでしょう。
また、段差がある玄関や立ったり座ったりするトイレや浴室には手摺や椅子を設け、動きをサポートすることで転倒を防ぐことができます。
そのほかにも、トイレや脱衣室・浴室を冬温かくすることで、家の中の温度差が少なくなり、過ごしやすくなります。
血圧の上昇でおこるヒートショックを防ぐだけでなく、温度変化による足腰の痛みも和らぎ、家の中で動きやすくなるでしょう。
介護が楽になる
バリアフリーリフォームを行う際には、将来の介護を見据えてリフォームすると、介護がしやすい家になります。
介護は、トイレや入浴、食事の介助・移動の補助など生活全般のサポートを行います。
介護が楽になるリフォームは、介護される人、する人にも生活が楽になります。
また、家に住む人だけでなく、介護に訪れる人にも安心感を与えるでしょう。
介護が楽になるリフォームは、間取りの変更・床の段差解消・各部屋の出入り口や廊下の有効幅・介護スペースの確保・使いやすい収納の工夫などがあります。
介護しやすい家とは、家族のコミュニケーションのとりやすさも含め、将来を見据えたバリアフリーリフォームで安心して暮らせる家にしましょう。
おすすめの間取りについて
バリアフリーリフォームでは、快適で過ごしやすくなるおすすめの間取りがあります。手摺の取付けや段差の解消だけでなく、間取りも検討して、より暮らしやすい家にしましょう。
水回りの工夫
水回りのトイレ・洗面脱衣室・浴室は、寝室から近い位置に検討します。
シニア世代になると就寝中にトイレに行く回数が増えるからです。また、介護となった場合、洗面脱衣室や浴室も寝室から近いと介護しやすくなります。
トイレ・洗面脱衣室・浴室は、通常より広いスペースを確保しましょう。
介護の時に、サポートしやすくなるからです。
トイレは、幅120cm×奥行160cmくらいが理想で、出入りがしやすいように引き戸にするのがおすすめです。
有効開口幅を75cm以上確保すると良いでしょう。
浴室は、1.0坪の広さがあれば安心です。
出入り口の段差をなくし、こちらもトイレ同様、有効開口幅75cm以上あるような引き戸が良いでしょう。
シンプルで動きやすい工夫
バリアフリーリフォームでは、家全体をシンプルにして、動きやすい工夫をすると、より快適になります。
特に玄関からリビングや寝室、リビングや寝室からトイレに行く動線は、シンプルで動きやすくするのが好ましいです。
何回も角を曲がらないといけない動線は直線的に、ドアが通路を邪魔する場合は引き戸に変更するなど、動きやすい動線を心がけましょう。
また、使用していない部屋や収納できるものを見直して、コンパクトで使いやすい間取りにしましょう。
使用していない部屋を使って、部屋のゆとりを確保したり、収納を使いやすく変更します。
間取り変更をする時には、廊下幅も一緒に検討してみてください。
歩行器や室内用車いすが通りやすいように、有効幅80cm以上、できれば85cmがおすすめです。
間取りを整理することで動線の幅も広がり、家の中での暮らしもスムーズになるでしょう。
平屋をバリアフリーリフォームする際の価格について
バリアフリーリフォームはケースバイケースとなるため、リフォーム会社が見積もりをする際には、まず工事場所の現地調査を行います。
リフォーム工事に定価はありません。
しかし、価格の相場を知っていれば、見積もりが高いか、安いかわかりますので、バリアフリーリフォームの価格相場を知っておきましょう。
間取りを変える場合
バリアフリーリフォームで間取りを変える場合に価格相場は、間取り変更の内容により違います。
よくみられる間取りを変えるバリアフリーリフォームの費用相場をみてみましょう。
寝室を和室から洋室に変えるリフォームの費用
寝室を和室から洋室に変えるリフォームは、布団からベッドの暮らしに変える時に行います。
主なリフォーム内容は、床を畳からフローリングに変え、押入れをクローゼットにするリフォームです。
6帖和室の床を畳からフローリングにリフォームする工事は、畳処分・床下地材造作・フローリング張りです。
費用相場は、約18万~25万円になります。
床に段差がある場合は、建具の取替え・内装の補修などが必要になります。
費用相場は、建具交換1ヶ所、約8万~15万円です。
内装は、壁全体をリフォームすることになります。
じゅらく壁をクロス壁にリフォームする場合、約15万~25万円です。
押入れとタンス置き場をクローゼットにリフォームする工事は、押入れ部分の解体・クローゼットの造作・扉取付けです。
費用相場は、約20万~35万円になります。
リビングの隣の和室をつなげるリフォームの費用
リビングの隣の和室をリビングとつなげて、リビングの一部として広々使えるようにするリフォームも人気があります。
壁を撤去して、電気・内装を補修、場合によっては建具をつけるケースもあります。
2間(3m64cm)の壁を撤去する場合の費用相場は、約14万~25万円です。
建具をつける場合の費用は、2間の間口に4枚の引違戸をつける場合、約20万~40万円です。
ただし、既存の梁の掛かり方によって、梁の補強や掛け替えにそれ以上の費用がかかってしまう場合や、建物の構造上撤去できない場合もあるので、構造を図面で確認できない場合には、詳細な現地調査を行う必要があります。
水回りも大きく変える
水回りを使いやすく・安全にするバリアフリーリフォームは設備の変更に伴い、部屋を広くしたり、収納・入口を変更します。
水回りを大きく変えるリフォームの費用相場を見てみましょう。
トイレの費用相場
トイレのリフォームは、便器交換・手洗器取付け・手摺取付け・トイレを広くする・入口を引戸に交換などがあります。
内容 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
便器交換 | 約10万~20万円 | 設備のグレードによる |
手洗器取付け | 約10万~20万円 | 給排水管共・設備グレードによる |
手摺取付け | 約2万~3万円 | |
入口を引き戸に変更 | 約15万~20万円 | ドア処分・内装補修別途 |
内装を貼替え(床・壁・天井) | 約3万~5万円 | 窓・出入口による |
トイレを広くする | 約15万~25万円 | 内装別途 |
床のバリアフリー工事 | 約15万~25万円 | 配管・建具調整含む・内装別途 |
浴室の費用相場
浴室は、タイル浴室からユニットバスに交換しながら、バリアフリーにするリフォームが主流です。
タイルの浴室は工事日数が10日~2週間ほどかかり、ユニットバスの工事は3日で完成させるこができます。
内容 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
ユニットバスの交換 | 約70万~100万円 | 1坪タイプ・設備グレードによる |
※解体費用別途
洗面脱衣室の費用相場
洗面脱衣室のリフォームは、洗面化粧台の取替え・サッシに内窓取り付け・ベンチ設置等があります。
内容 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
洗面化粧台の取替え | 約50万~100万円 | 1坪タイプ・設備グレードによる |
サッシに内窓取付け | 約4万~7万円 | 幅70~90cm |
ベンチ設置 | 約3万円~ | 取付け費含む |
入口を引き戸に変更 | 約15万~20万円 | ドア処分・内装補修別途 |
内装貼替え(床・壁・天井) | 約5万~9万 | 窓・出入口による |
キッチンの費用相場
キッチンのリフォームは、システムキッチンの取替え・ガス機器をIH機器に変更するなどがあります。
内容 | 費用相場 | 備考 |
---|---|---|
システムキッチンの取替え | 約70万~100万円 | 設備のグレートによる |
ガス機器をIH機器に取替え | 約15万~30万円 | 設備のグレートによる |
内装貼り替え(壁・天井) | 約6万~10万円 | 窓・出入り口による |
内装貼り替え(床) | 約3万~5万円 |
2階建てから平屋に減築する場合
夫婦2人と子供2人の4人家族も子供たちが独り立ちをすると、夫婦2人暮らしに戻ります。
4人家族の戸建て住宅の間取りは、1階にLDKと和室、2階に寝室と子供室2部屋が多くみられます。
夫婦2人暮らしになった際には、1階の和室を寝室として使用し、2階の使わない部屋は、物置になりがちです。
これは防犯の上でもよくありません。
2階建てから平屋に減築するリフォームは、耐震性向上の上でも有効です。
2階を全て解体して平屋にする減築リフォームの費用は、減築する面積と築年数によって違い、1階の間取の変更内容により変わります。費用相場を見てみましょう。
・木造住宅築25年:床面積40坪から25坪に減築
解体・屋根掛け替え・外壁の補修・1階間取り変更・内装の補修
費用相場は、約1,000万円~です。
・木造住宅築20年:床面積40坪から20坪に減築
総2階の住宅を平屋に減築するケースです。
解体・屋根掛け替え・外壁の補修・1階間取り変更・内装の補修
費用相場は、約800万円~です。
おすすめのバリアフリーポイントとその価格について
バリアフリーリフォームのポイントは、「手摺の取付けやヒートショックがおこりにくい家にする」「ポーチや玄関の段差解消」にあります。
お風呂でヒートショックから身を守る方法
ヒートショックは、あたたかいリビングや寝室から気温の低いお風呂に行った時、急な温度変化で倒れたり、脳溢血や心筋梗塞をおこすことです。
ヒートショックから身を守るためには、お風呂や脱衣室を温かくする浴室暖房機を設置したり、浴室や脱衣室の窓を二重窓に変えて、窓からの冷気を防ぐ方法があります。
浴室暖房機を取付けるには、設備費用・設備取付け費用・古い換気扇を外す費用・天井や壁の改修費用などがかかります。
電気式浴室暖房機の費用相場は、約12万円~、ガス式浴室暖房機は、約18万円~です。
内窓を取付けて、二重窓にする費用相場は、幅70~90cmで約4~7万円。幅120~170cmで約5~8万円です。
玄関の段差をなくしてつまずき防止
家に入るまでのポーチや玄関は、段差が多く、塗れると滑りやすい場所です。
バリアフリーリフォームでポーチや玄関の段差を解消して、つまずきを防止すると、安心して外出できるようになります。
玄関前のポーチの階段をやめて、ゆるいスロープにする費用は、階段の解体・処分する費用と新しくスロープをつくる費用・スロープ回りに手摺をつける費用がかかります。
階段の解体・処分費用は広さにもより違いますが、1坪ほどの広さで約5万円ぐらいです。
新しくスロープを作る費用は、スロープの長さ1mで約1万円~です。手摺は、手摺本体と取付け費用で1m約6万円~です。
玄関には、玄関の三和土と玄関ホールの床の部分に段差があります。
10cmぐらいの段差なら、ポーチのスロープ高さをホールの床高さにあわせることで、解消することができます。
玄関の段差を解消する費用は、玄関三和土の床をあげる費用・玄関建具の高さをあげる費用・下駄箱の高さをあげる費用・外壁、内装の補修費用などがかかります。
費用相場は、玄関建具と下駄箱を再利用した場合で、約35万円~です。
玄関三和土と玄関ホール床との段差が20cmを超える場合は、段差を解消するのが難しい場合があります。
「玄関建具が構造材(梁)にあたるポーチの屋根にあたる」「スロープでは段差が解消できない」などです。
この場合は、玄関三和土に昇降機をつけるバリアフリー工事を行います。電動昇降機は、約25万円~です。
玄関には、手すりや椅子を設置して、玄関から玄関ホールへの昇降を安全にすることができます。
費用相場は、玄関手摺Ⅰ型60cmタイプの取付けで約3万円~、椅子の取付けで約4万円~です。
平屋をバリアフリーリフォームする際の最適なリフォーム会社の選び方
バリアフリーリフォームは、暮らす人の年齢や性別・手足などの不自由な箇所などによって、必要なリフォームや快適なリフォームが違います。
そして、バリアフリーリフォームの工事の種類は多岐にわたります。
そのため、リフォーム会社にもとめられるのは、提案力と施工能力です。
また、バリアフリーリフォームの実績が豊富な会社が良いでしょう。リフォーム会社を選ぶ時には、以下の3つのことを確認してみてください。
一つ目は、バリアフリーリフォームの実績確認です。
バリアフリーリフォームは、そのリフォームが本当に必要かどうか、寸法をどうするかなど人により違います。
実績がある会社は、バリアフリーリフォームの個々による違いがわかっています。
また、自分たちでも気が付かない提案をしてくれます。
さらに介護保険を利用するバリアフリーリフォームでは、ケアマネージャーや理学療法士、医師などへの相談が不可欠です。
時には行政への働きかけなども必要になるため、高いコミュニケーション能力が必要になります。
業者のコミュニケーション能力は、バリアフリーリフォームの業者選定の上で重要な判断基準です。
二つ目は、リフォーム会社の提案力を確認しましょう。2、3社にリフォーム提案をお願いしましょう。
比較・検討することで、自分たちに必要なリフォームがわかります。
三つ目は、クチコミなどで評判の確認をしましょう。
バリアフリーリフォームは、計画段階では気が付かず、施工中に工事内容を変更したり、追加したりすることがあります。
リフォーム会社の工事中の対応や現場の方の人柄など、クチコミや施工した方の評判を確認しましょう。
バリアフリーリフォームの価格には、定価はありません。
リフォーム会社の見積もり書が適正価格なのか、判断するのはむずかしいことです。
最適な見積もりをもらうために、まずリフォーム後の生活のイメージを具体的に説明できるようにしましょう。
今具体的に困っていることや生活で苦手なこと、望んでいる生活を家族で話し合っておくのが大切です。
また、リフォーム予算を明確にリフォーム業者に伝えましょう。
リフォーム工事は、工事中に追加工事が発生しやすいため、予算を把握していないと、工事後に予算オーバーするケースがあるからです。
介護・バリアフリーリフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた介護・バリアフリーリフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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