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2020年12月07日更新

【屋根の雨漏り修理】原因と対策について

もしかしたら雨漏りしているかもしれないと思ったら、どのように対応したらいいのでしょうか。ここでは雨漏りに至る原因と、雨漏りの箇所を特定して最適な修理をするためにどうしたらよいか、説明していきます。雨漏りは、放置すると家の外壁の腐食するなどして大きな修理が必要になることもあります。できるだけ早い対応をおすすめします。

  • 【監修者】株式会社KURODA一級建築士事務所 坂田理恵子
  • この記事の監修者
    株式会社KURODA一級建築士事務所
    坂田理恵子

屋根の雨漏りにいたる原因として考えられることとは

【屋根の雨漏り修理】原因と対策について

雨漏りの原因

屋根本体の経年劣化

屋根の雨漏りの原因として一番に考えられるのが、屋根本体の経年劣化です。防水シートに穴が空き、そこから雨漏りするパターンが実は一番多く、屋根瓦がずれることによる雨漏りはそれほど多くないのが実情です。

塗装やコーキングの経年劣化

屋根の雨漏りの原因として次に考えられるのが塗装やコーキングの経年劣化です。

しかし、スレート屋根の場合は塗装が原因で雨漏りであることは少なく、実際は防水シートによるものであることが多いため、塗装を塗り直してもあまり意味はない場合が多いです。

屋根瓦が壊れているなど、屋根そのものに破損がある場合はコーキング剤で回復が可能なこともありますが、上記のように雨漏りの多くは下地に問題があることが多いので、注意が必要です。

天窓の防水パッキンの劣化

ゴムパッキンは大体10年くらいで劣化してしまいます。天窓の防水パッキンも例外ではなく、年月が経てば自ずと劣化して、雨漏りの原因となります。

雨どいのつまり

雨どいが詰まると、本来そこを伝うはずの雨水が外壁を伝うようになってしまい、その結果として外壁が腐食してそこから雨漏りしてしまうことがあります。

災害による破損

地震や台風などの災害が起きると、建物の一部が破損することがあります。そうすると、その破損した部分から雨漏りする場合があります。

雨漏り箇所の特定方法

では、家屋に雨漏りがある場合はどのようにその原因となる場所を特定したらよいのでしょうか。ここでは代表的な4つの調査方法を説明します。

目視での調査

目視の調査では、まず瓦やスレートの破損を目で見て確認します。ひび割れや破損などがないかを確認するとともに、コーキングが剥がれていないかどうかもチェックします。

散水調査

散水調査とは、人工的に雨が降っている状態を作り出して雨漏りの場所を特定する方法です。シャワーを雨に見立てて家にかけ、どこから雨漏りしているののかを確認します。

だいたい半日から1日かけて行い、費用は約3万~約5万円程度です。なお、シャワーに使用される水にかかる水道代は依頼者側の自己負担になります。

赤外線サーモグラフィ―調査

赤外線サーモグラフィー調査とは、サーモグラフィーを直接建物に当てて、色が変わっているところを破損部分として捉え、雨漏りしている箇所を特定する方法です。

光を当てるだけなので、散水調査や発光液調査と比較して家に負荷をかけないという利点があります。費用はだいたい約18万~約20万円程度です。

発光液調査

外側から発光液をかけて紫外線を当て、雨漏りしている場所を見つける方法です。雨漏りしている箇所は液体が家に入ります。それが家の中で光るため、雨漏りの箇所を特定することができるのです。費用は約10万~約15万円です。

屋根の雨漏りはどの段階で発生する?

次に、屋根の雨漏りはどの段階で発生するのか見ていきましょう。

工事終了直後

屋根塗装工事などを行う際、屋根の種類によっては「縁切り」という作業が必要になります。「縁切り」とは、塗装した屋根材の塗料に切り込みを入れて隙間を開ける作業のことを言います。

塗料によって屋根材の周りが全て塞がれてしまうと、水分の逃げ場がなくなり屋内へと流れる現象が発生します。そのため、屋根材によってはこの縁切りを行わないと雨漏りの原因となる恐れがあるのです。

経験が乏しい作業員が屋根塗装を行うとこのような雨漏りにつながりかねないトラブルが発生することもあるため、屋根の塗装工事をする際は熟練した職人がいる業者を選ぶ必要があります。

築10年後

新築から10年経過すると、住宅の様々な場所において劣化症状があらわれ始めます。それは屋根も例外でなく、屋根材の劣化や下ぶき材(アスファルトルーフィングなど)の劣化などが見られるようになります。

また、天窓がある場合は窓周りのコーキングの劣化なども考えられるため、新築から10年程度経過したら、業者による屋根の調査を依頼した方がいいでしょう。

屋根の雨漏り修理にはどのような方法がとられるのか

屋根の雨漏り修理には大きくわけて5つの方法があります。屋根の修理の場合は、職人さんの落下防止のため、ほとんどの場合で足場を設定する費用がかかります。足場の設定には、これから説明する5つの方法の費用にプラスして必要になります。

コーキングを行う

コーキングの修理の方法には2通りあります。

1つ目は既存のコーキングを取り除いて新しいコーキング材を使用する方法です。平米単価は約700円~約1,200円が相場になります。

2つ目は既存のコーキングの上から新しいコーキングを重ねる方法です。こちらの相場は平米単価で約500円~約900円になります。

1つ目の方法をとる方が金額は高くなりますが、耐久性はよくなります。

防水塗料を塗る

ここではウレタン防水について説明します。ウレタン防水の費用相場は平米単価で約7,500円~です。この方法は塗装した後、乾燥に時間がかかりますが、液体状のものを塗るので様々な場所に用いることが可能です。

防水シートを張る

屋根の下に野地板があり、その下に防水シートを敷きますが、ここに穴が開いている場合は防水シートの張り替えを行います。費用はその広さによって異なりますが、30坪くらいの家屋の場合、防水シートの張り替えにかかる費用は約8万~約10万円が相場になります。

屋根の葺き替え

経年劣化や自然災害などで何らかの負荷がかかり、屋根自体に破損がある場合には屋根の葺き替えを行います。屋根の葺き替えは屋根の素材と広さによって異なります。

平米数単価はガルバリウム鋼板の場合、約6,000円~約9,000円、コロニアル(スレート屋根)の場合は約4,500円~約8,000円、樹脂・セメント(スレート屋根)の場合は約9,000円~、瓦は約8,000円~約12,000円、神社仏閣などに使用する本瓦の場合は約50,000円~、銅板は約18,000円~約20,000円が相場になっています。

屋根の重ね葺き(カバー工法)

カバー工法と呼ばれる屋根の重ね葺きは、その名前の通り、すでにある屋根をそのままにして、屋根の上から新しい屋根を設置する方法です。下地を新たに設置する場合と設置しない場合があります。

下地を設置する場合には下地、防水シート、屋根材、棟板金、足場、諸経費がかかります。それぞれの相場は平米単価で下地が約1,500円~約2,500円、防水シートが約500円~約800円、屋根材が約5,000円~約7,000円、棟板金は約3,000円~約5,000円、足場は約500円~約1,500円、諸経費が工事費用の5~10%になります。


屋根の雨漏り修理は自分でできるのか?

では、屋根が雨漏りした場合、自分で修理できるのでしょうか?例えば、屋根に穴が空いているなど雨漏りの原因が判明していて、業者が修理するまでの間にブルーシートなどを被せるなどの応急処置は可能でしょう。

しかし、屋根の本格的な修理となると話は別です。屋根の構造や屋根材などを熟知していないと、雨漏りなどのトラブルの根本から直すことができません。

雨漏りは根本の原因を取り除かないと、例え自分で修理したとしても再度雨漏りが発生する可能性が非常に高くなります。

また、高所での作業となり転落の恐れもあるため、安易に屋根を修理することはやめておきましょう。

屋根から雨漏りしているのを発見した場合は速やかに屋根業者に依頼し、できる限り早急に屋根の修理を依頼しましょう。

必要か?屋根の雨漏り修理の見積もり

雨漏りは、ほとんどのケースで突然やってきます。しかし、居住スペースに水が落ちてくる前に、天井裏や外壁の内部など見えない場所にも雨水が浸透している可能性は高くなります。

雨漏りをした時点で業者に修理を依頼するケースが多いと思いますが、大規模な修繕となった場合、費用も高額になる傾向にあり、見積もりを1社のみに依頼した場合はその金額が妥当なのかが判断しづらい可能性があります。

広範囲の修繕費用が妥当なのかを確認するためにも、見積もりは一社だけでなく複数社に依頼することが重要です。

建物のためにも一刻も早く雨漏り修理を行った方が良いのですが、業者の中には緊急性に便乗して、一般的な雨漏り修理費より高額な費用を請求する業者も存在します。
事前にしっかりとした調査を行わない業者の見積書は信用できません。

また、屋根の雨漏りをきちんと直さずに手抜き工事を行い、再度雨漏りが発生するケースもあるため業者選びには注意が必要です。

その屋根業者がきちんとした優良な業者なのかを確認するためにも、見積もりを複数社依頼することが重要となります。

また、見積もりを依頼する前の業者選びの際、インターネットのホームページやチラシなどで予め口コミや施工事例などを調べておき、安心できる業者なのかを確認しておくと良いでしょう。

屋根の雨漏り修理で保険の適用や補助金は受けられるの?

【屋根の雨漏り修理】原因と対策について

屋根の雨漏り修理で保険が適用になるケース

雨漏り修理の場合、その雨漏りが風災によるものと認定されると、火災保険の適応となります。ここでいう風災とは台風や暴風、竜巻や雨、雹や雪のことを言います。(ただし、保険によってその定義が異なりますので、ご自身の加入している火災保険を確認してください。)

具体的には暴風によって屋根が吹き飛ばされたり、台風のときに物が飛んできて屋根に当たり、屋根が破損したことにより雨漏りした場合になります。

また、保険料の受け取りは契約によって金額や受取そのものができるかどうかが変わってきますので、こちらについてもご自身の契約されている内容をご確認ください。

屋根の雨漏り修理で補助金が受けられるケース

屋根が雨漏りになった場合、自治体で補助金が受けられるのは単にその屋根の修理自体ではなく、耐震工事や断熱改修に関連する工事を同時に行った場合になります。

補助金の相場は約3万円~約10万円になりますが、雨漏りのほかにも工事が必要な場合には業者に確認して適応されるのであれば、申請した方がいいでしょう。この場合、事前申請と同一の業者による工事であることが条件になりますので注意が必要です。

また、業者の本社の所在地が申請する自治体にあることを条件にしている場合もあるなど、自治体によって条件は異なります。補助金の申請を検討している場合には必ず確認しましょう。

屋根の雨漏り修理を任せられる業者の見つけ方とは

屋根の雨漏り修理をお願いする場合、どのように業者を見つけたらいいでしょうか。

残念なことに必要以上の費用を請求する業者がいたり、中には実際には雨漏りしていない箇所を工事して工事が終わっても雨漏りが直らない場合などもあるようです。きちんとした業者を見極める基準として以下の項目で判断してみてください。

屋根の雨漏り実績のある業者

まずは屋根の雨漏り実績がある業者を選びましょう。雨漏りと言っても色々なところが原因になりますので、特に屋根の工事を得意としている業者を探してみましょう。

雨漏り診断士の資格保持者の在籍確認

雨漏り診断士は民間資格で、雨漏りについて一定の技能があると認定された人に与えられる資格です。取得条件が「受験時に20歳以上である」ことのみですので、実務経験がなくても取得はできてしまいます。

そのため、この資格さえあれば安心、ということはありません。しかし、雨漏り実績のある業者で雨漏り診断士の資格保持者がいれば、技能の習得を怠っていないという点で評価できます。

リフォーム瑕疵保険に加入しているか

リフォーム後、調査員(建築士)が工事箇所を確認することで工事の質が保証されるとともに、万が一工事に欠陥が見つかった時に無償で直してもらえる保険です。

なお、業者が倒産した場合には工事費が発注者に支払われます。この点も安心できる保険になっています。この保険に入るのは業者ですので、依頼する業者が加入しているかどうか、必ず確認しましょう。

相見積もりで比較

ここまでで費用の相場については説明してきましたが、様々な条件によって変わるのが費用です。そのため、ご自身の条件でいくつか見積もりをとってみて実際の費用を知ることが重要です。

また、見積もりをとることで業者の対応がわかり、ご自身と業者との相性もわかると思いますし、いいことばかり並べる業者の場合も即決せずに一度落ち着いて考えましょう。相見積もりをとることで、適正な価格を提示しているのがどこの業者なのか、冷静に見極めたいものです。

屋根を雨漏り修理した際に起きたトラブルの実例

雨漏り修理をした際にトラブルが起きることも少なくありません。その中でもよくある事例をいくつかご紹介し、トラブルに巻き込まれないための対策についてもご説明します。

雨漏りの再発

屋根の雨漏り修理の後に起きる一番多いトラブルが、雨漏りの再発です。修理をして一度は止まった雨漏りも、時間の経過とともに同じ場所や違った場所から再発することがあります。

この理由は、雨漏りの原因がしっかりと特定できていなかったために、間違った修繕をしていることにあります。

雨漏りが発生したときには散水試験などを行ない、どこに雨漏りの原因があるかを把握する必要がありますが、業者によってはきちんとした検査を行わないケースもあるのです。

適切な検査を行って雨漏りの原因箇所を特定できる、知識と技術を持った業者を選ぶことが、トラブルにならないために最も重要です。

雨漏り修理時の技術不足による二次被害

次によくあるトラブルが、雨漏り修理時に業者の技術が足りておらず、二次被害が起きてしまったというものです。

雨漏り修理で大切なことの一つが、建物が完全に乾燥した状態で修理を行なうということです。

乾燥を待たずに屋根や外壁の隙間を塞いでしまうと、建物の内側で湿気の逃げ場がなくなり、カビの発生やシロアリ被害、木材の腐食にも繋がるリスクがあります。

建物の構造部材が腐食してしまうと、大規模な修理が必要になり、時間も費用も余計にかかってしまいます。また、カビの発生やシロアリ被害となると、生活や人体にも悪影響を与えてしまいます。

このようなトラブルを防ぐためにも、事前に口コミや業者のホームページなどから施工実績を確認して、知識や技術をしっかり持っているかについてチェックするようにしましょう。

また、施工前や施工中に疑問点が出てきた場合には業者へ質問して説明を受けながら、納得した上で工事を進めていくことも重要です。

屋根の雨漏り修理にかかる費用相場はどれくらい?

屋根の雨漏り修理費用は発生した部位や雨漏りの原因、構造により異なりますが、目安としてそれぞれの部位ごとの費用の相場をご紹介します。

屋根からの雨漏り(程度小) 約5~約30万円
屋根からの雨漏り(程度中) 約35~約75万円
屋根からの雨漏り(程度大) 約80~約200万円
天井からの雨漏り 約5~約15万円
ベランダからの雨漏り 約3~約30万円
外壁からの雨漏り(程度小) 約5~約50万円
外壁からの雨漏り(程度中~大) 約80~約200万円
窓枠・サッシからの雨漏り 約5~約25万円

また、よくある雨漏り部位として窓枠や外壁サイディング、屋根の「シーリング」のひび割れや収縮があります。シーリングとは素材と素材のつなぎ目や隙間を埋める目地材のことです。シーリングの部分的な打ち替え費用の目安は1mあたり約1,000円~約1,200円です。

バルコニーも雨漏りの原因になることがあります。約3平方メートルのバルコニーの防水工事の費用目安は、約5~約10万円です。躯体にひび割れなどがある場合には、別途その修理費用が必要になります。

雨漏り修理において最も大切なことは、現状を分析し、雨漏りの原因をきちんと突き止めることです。そのために色々な調査があります。それぞれの調査費用の目安をご紹介します。

目視調査 約3万円
散水調査 約3~約10万円
発光液調査 約10~約25万円
赤外線サーモグラフィ調査 約20~約30万円

修理業者により行うことができる調査方法が異なるため、事前に確認しておきましょう。

ここでご紹介した費用はあくまで目安です。雨漏りの程度や修理方法によって費用は大きく前後します。雨漏りが発生したらすぐに業者に相談して、適切な調査をしてもらった上で見積もりを提出してもい、正確な費用を把握しましょう。

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