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2021年01月07日更新
外壁のひび割れ原因と補修方法について
外壁のひび割れは、見た目だけでなく構造的にも住宅に影響を及ぼします。ごく小さなものだからといって放置すると雨漏りなどの大事になりかねず、早めの修理が必要です。今回は、外壁のひび割れの原因や補修方法、業者依頼のやり方などについて詳しくご紹介します。
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- 監修者下久保彰
目次
外壁に起こるひび割れとは?
外壁のひび割れには種類があり、それぞれ原因が異なります。一般的な外壁のひび割れについて、タイプごとの特徴と原因についてご説明します。
塗膜にできるひび割れ「ヘアークラック」
ヘアークラックは、英語でhair clackと書き、名前のとおり髪の毛のように短く、ごく細いひび割れを指します。塗装の塗膜部分にできることが多く、経年による劣化をはじめ、重ね塗りの時間間隔が不十分、あるいは硬質タイプの塗膜塗装などが原因と考えられます。
つまり、外壁自体ではなく表面に塗ってある塗装のひび割れということです。このタイプの外壁ひび割れは、特別急いで修理する必要はありませんが、外壁劣化の目安となり、塗り直しを検討するタイミングと言えるでしょう。
外壁材にできるひび割れ
外壁材自体にできるクラックには、主に次の3タイプがあります。
乾燥クラック
モルタルの塗り壁やコンクリートなど、湿式工法の外壁材に見られるひび割れです。塗装をする前にモルタルやコンクリート自体が完全に乾燥していなかったために、水分蒸発とともに収縮が生じ、結果クラックとなってしまいます。
原理としては陶器などの焼き物と同じですが、陶器のようにデザイン上のポイントにはならないため、補修が望まれます。
塗装の下地が完全に乾燥している時点で、クラックが広がることはありません。外壁塗装を行う際に、シーリング材あるいはエポキシ系充填材の上に微弾性フィラーの下塗りをし、塗装を仕上げる方法が有効とされています。
構造クラック
建物の構造に欠陥として生じているクラックは、構造クラックと呼ばれます。幅0.3mm以上、深さ5mm以上のクラックはすべて構造クラックに含まれており、名前のとおり構造に関係している重度なひび割れです。
原因としては、地震や地盤沈下など、連結と融解の幾度にも渡る繰り返しといった外的な圧力が考えられます。建物の構造に関わるため、早急な補修が必要となります。対策も、構造補強など比較的大掛かりなものになると想像されます。
縁切れクラック
モルタル、コンクリートなど塗り壁施工においては、一気に一面を施工するのが基本的なルールです。しかし、途中で作業を中断する、あるいは部分的に施工するなどして、一面内に境目のようなクラックができると縁切れクラックと呼ばれます。
何か事情があって塗り継ぎがあると、そこからひび割れが大きくなっていきます。モルタルの場合は0.3mm以上だとシーリング材を充填し、コンクリートだと0.3mm以上ではVカット後、樹脂モルタルやシーリング材を充填して補修します。
ひび割れを放置すると起こること
上記のようなひび割れを補修せず、放置しておくと大きな欠陥に繋がる可能性が出てきます。考えられるリスクとして、以下のようなものがあります。
- 外壁からの雨漏り
- 構造や躯体の劣化、建物自体の耐久性低下
- 湿度上昇によりカビ発生、衛生的な問題へ
- 外観が劣る
外壁のひび割れでは、外壁材のクラックは修理が遅れると、建物自体の耐久力が劣ってしまい、雨漏りやカビといった問題も起こりやすくなります。
塗膜へのクラックは直接躯体には影響しにくいものの、やはり住宅の見た目はよくないため、塗り直しだけでも行うのが理想的でしょう。
外壁のひび割れの状態と対応の基準
外壁のひび割れにはいくつか種類があります。それぞれの状態により、対応方法も異なりますので、外壁のひび割れの状態ごとの対応についてご紹介します。
【ヘアクラック】ひび割れの幅が0.3mm以下のクラック
ヘアクラックと呼ばれる幅の細いクラックは、塗膜だけがひび割れた状態なので、すぐに大きな問題が発生する可能性は低いといえます。DIYでの補修も可能ですが、それ以上ひび割れが大きくならないかどうかについて定期的にチェックするようにしましょう。
【乾燥クラック】幅の狭いひび割れ
外壁材にモルタルなどを使用した場合、乾燥していく過程で水分の蒸発などにより収縮が発生し、ひび割れが生じます。しかし、その多くは構造にまで影響があるひび割れではありません。早急な対応は必要ありませんが、定期的に経過を観察する必要があります。
【構造クラック】ひび割れの幅が0.3~0.5mm以上のクラック
幅が0.3~0.5mm以上の大きな外壁のひび割れは、構造クラックの可能性が高くなります。建物内部の構造部分に問題が生じている可能性が多く、そのままにしておくと建物の強度に影響を与えるため、早急に専門業者による補修が必要となります。
ヘアークラックの修理方法
0.3mm以下のヘアークラック程度であれば、外壁のひび割れをDIYで修理するのも比較的簡単です。ただ、手の届く範囲であれば、自分では応急処置を行うまでに留め、将来的には業者へ診断を依頼するようにしましょう。
ヘアークラック程度の外壁ひび割れの補修方法についてご紹介します。
セメントチョーク
セメントチョークをヘアークラックに塗り込む方法です。クラック箇所に手で水をつけて濡らし、その上からセメントチョークを塗って、これを繰り返します。最後に上から押さえて完成です。
手を使って塗っていく上、適度な圧力がないと定着しないため体力を要します。作業時間も長くなりがちなので、力仕事と言えるでしょう。
スプレーセメント
セメントチョークよりも容易に行えるスプレー式は、水をクラックにスプレーした後、セメントスプレーを噴射して最後に押さえて完成という外壁ひび割れ補修方法です。
短時間で行え、力もそこまで必要ありませんが、スプレーした際セメントが飛び散り、材料の無駄をうみやすいのが難点です。
住宅用浸透性防水剤
住宅用の浸透性防水材をスプレーで外壁に吹き付ける方法もあります。クラック箇所とその周りが濡れる程度に噴射し、乾いてから塗装して完成です。モルタル内部にしっかりと染み込ませるのがポイントです。
シーリング材
入手しやすいシーリング材でも補修が可能です。シーリング材は合成樹脂や合成ゴム製などさまざまなタイプがあり、サッシまわりや外装のジョイントなどによく使われています。
クラックの応急処置には、変性シリコン系あるいはウレタン系が無難です。色ものバリエーションも豊富に揃っていることが多いので、外壁に合わせて選ぶと良いでしょう。
ただし、高所作業は危険ですので、自分でできそうなヘアークラックでも無理をせず、業者に任せるようにしてください。
ひび割れ幅が1mmを超える場合は業者に
外壁のひび割れが幅1mmを越えている場合、下地や構造躯体に影響していることも考えられます。その場合は、プロの業者に修理を依頼するようにしましょう。実際に業者へ外壁ひび割れの修理を依頼する際の、ポイントをまとめていきます。
業者に依頼する前に
建物自体を施工した業者から、工事請負契約書や保証書を受け取っているはずですので、工事の前に手元に用意しましょう。そして、契約条件や保証内容を確認します。条件次第では、瑕疵担保責任によって業者が補修してくれる可能性があるからです。
瑕疵担保責任は、売り主が買い主に対して責任を負うことで、外壁ひび割れなどの欠陥も該当します。工事請負契約書にて確認してみましょう。
また、地震や台風など自然災害が原因の場合、加入している保険によっては適用になることもあるので、修理前にチェックすることをおすすめします。
業者の選び方
リフォームや修理を業者に依頼する場合、業者選びはとても重要です。悪徳業者を避け、信頼できる優良業者に施工を依頼するために、以下のような業者を探しましょう。
- アフターケアや工事保証がついている
- 大幅な値引きをしない
- 見積もり依頼など対応が早い
修理工事の見積もりは、候補となる会社を複数選んで相見積もりを依頼します。比較検討してから正式に工事を依頼する業者を決めるのは、業者選びで失敗しないための大前提です。
見積もりのやりとりを通して、腕の確かな業者を見つけてください。
その他、定期的なメンテナンスや点検を取り入れることで、後の大きなリフォームや補修になる前に対処できます。
できれば信頼置けるリフォーム業者に1~2年に1度は検査をしてもらえば安心です。お家の健康診断と思いましょう。簡単なタッチアップ込みで半日程度1万~2万円で済みます。
外壁のひび割れの補修費用について
外壁のひび割れはその規模によって補修費用も異なりますが、一般的にどのくらいの費用を見ておくと良いのでしょうか?
まず、部分的な外壁のひび割れであれば、1箇所あたり約1~10万円で補修することができるでしょう。ヘアクラックのように表面的なひび割れの補修であれば、DIYでも補修することができるので、もっと安く補修することもできます。
構造クラックのような構造体にまで影響を与えるひび割れの場合は、費用が大きく変わります。外壁塗装代なども含めて約80~150万円が1つの目安です。しかし、建物の大きさや建物の条件により異なります。
平米あたりの単価では約1,700~5,000円が相場です。これには足場代が入っていないので、足場が必要になる施工箇所の場合は、別途足場代が必要となります。
ご紹介した費用は、あくまでも目安です。ひび割れの状態や補修箇所の場所や規模により、工事費用は大きく変わりますので、具体的な費用については、専門業者に見積もりを取るようにしましょう。
外壁のひび割れの保証、補修の保険について
外壁のひび割れ補修に関しては、保険が適用できる場合や、工事後にトラブルがあった場合は保障の対象になる場合があります。それぞれについて簡単に紹介していきます。
まず、自然災害が原因で外壁にひび割れが発生した場合には、火災保険や地震保険が適用できるケースがあります。
この場合、補修工事費用の一部を保険で充当することができるので、費用負担を軽減することができます。ただし、このような保険を利用する場合には、発生してから申請するまでの期間や適用条件などに制限があるため、契約内容を事前に確認しておきましょう。
また、新築住宅の購入後に外壁にひび割れが生じた場合には、住宅を購入する際に付いている保証が利用できるケースがあります。保証期間は1~2年に設定されていることが多く、また、対象が「塗装の剥がれ」に限定されている場合も多い点には注意が必要です。
外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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