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2023年01月04日更新

監修記事

外壁のひび割れ原因と補修方法について

外壁のひび割れは、見た目だけでなく構造的にも住宅に影響を及ぼします。ごく小さなものだからといって放置すると雨漏りなどの大事になりかねず、早めの修理が必要です。今回は、外壁のひび割れの原因や補修方法、業者依頼のやり方などについて詳しくご紹介します。

外壁に起こるひび割れとは?

外壁のひび割れには種類があり、それぞれ原因が異なります。一般的な外壁のひび割れについて、タイプごとの特徴と原因についてご説明します。

塗膜にできるひび割れ「ヘアークラック」

ヘアークラックは、英語でhair clackと書き、名前のとおり髪の毛のように短く、ごく細いひび割れを指します。

塗装の塗膜部分にできることが多く、経年による劣化をはじめ、重ね塗りの時間間隔が不十分、あるいは硬質タイプの塗膜塗装などが原因と考えられます。

つまり、外壁自体ではなく表面に塗ってある塗装のひび割れということです。

このタイプの外壁ひび割れは、特別急いで修理する必要はありませんが、外壁劣化の目安となり、塗り直しを検討するタイミングと言えるでしょう。

外壁材にできるひび割れ

外壁材自体にできるクラックには、主に次の3タイプがあります。

乾燥クラック


モルタルの塗り壁やコンクリートなど、湿式工法の外壁材に見られるひび割れです。

塗装をする前にモルタルやコンクリート自体が完全に乾燥していなかったために、水分蒸発とともに収縮が生じ、結果クラックとなってしまいます。

原理としては陶器などの焼き物と同じですが、陶器のようにデザイン上のポイントにはならないため、補修が望まれます。

塗装の下地が完全に乾燥している時点で、クラックが広がることはありません。

外壁塗装を行う際に、シーリング材あるいはエポキシ系充填材の上に微弾性フィラーの下塗りをし、塗装を仕上げる方法が有効とされています。

構造クラック


建物の構造に欠陥として生じているクラックは、構造クラックと呼ばれます。

幅0.3mm以上、深さ5mm以上のクラックはすべて構造クラックに含まれており、名前のとおり構造に関係している重度なひび割れです。

原因としては、地震や地盤沈下など、連結と融解の幾度にも渡る繰り返しといった外的な圧力が考えられます。

建物の構造に関わるため、早急な補修が必要となります。

対策も、構造補強など比較的大掛かりなものになると想像されます。

縁切れクラック


モルタル、コンクリートなど塗り壁施工においては、一気に一面を施工するのが基本的なルールです。

しかし、途中で作業を中断する、あるいは部分的に施工するなどして、一面内に境目のようなクラックができると縁切れクラックと呼ばれます。

何か事情があって塗り継ぎがあると、そこからひび割れが大きくなっていきます。

モルタルの場合は0.3mm以上だとシーリング材を充填し、コンクリートだと0.3mm以上ではVカット後、樹脂モルタルやシーリング材を充填して補修します。

ひび割れを放置すると起こること

上記のようなひび割れを補修せず、放置しておくと大きな欠陥に繋がる可能性が出てきます。

考えられるリスクとして、以下のようなものがあります。

  • 外壁からの雨漏り
  • 構造や躯体の劣化、建物自体の耐久性低下
  • 湿度上昇によりカビ発生、衛生的な問題へ
  • 外観が劣る

外壁のひび割れでは、外壁材のクラックは修理が遅れると、建物自体の耐久力が劣ってしまい、雨漏りやカビといった問題も起こりやすくなります。

塗膜へのクラックは直接躯体には影響しにくいものの、やはり住宅の見た目はよくないため、塗り直しだけでも行うのが理想的でしょう。

外壁のひび割れの状態と対応の基準

外壁のひび割れにはいくつか種類があります。

それぞれの状態により、対応方法も異なりますので、外壁のひび割れの状態ごとの対応についてご紹介します。

【ヘアクラック】ひび割れの幅が0.3mm以下のクラック

ヘアクラックと呼ばれる幅の細いクラックは、塗膜だけがひび割れた状態なので、すぐに大きな問題が発生する可能性は低いといえます。

DIYでの補修も可能ですが、それ以上ひび割れが大きくならないかどうかについて定期的にチェックするようにしましょう。

【乾燥クラック】幅の狭いひび割れ

外壁材にモルタルなどを使用した場合、乾燥していく過程で水分の蒸発などにより収縮が発生し、ひび割れが生じます。

しかし、その多くは構造にまで影響があるひび割れではありません。

早急な対応は必要ありませんが、定期的に経過を観察する必要があります。

【構造クラック】ひび割れの幅が0.3~0.5mm以上のクラック

幅が0.3~0.5mm以上の大きな外壁のひび割れは、構造クラックの可能性が高くなります。

建物内部の構造部分に問題が生じている可能性が多く、そのままにしておくと建物の強度に影響を与えるため、早急に専門業者による補修が必要となります。

外壁材の種類によって補修方法が違う

外壁の補修方法は外壁材の種類によって異なってきます。

それぞれの外壁材の特徴と補修方法について見ていきましょう。

タイル外壁


タイルは、石や粘土などを高温で焼き固めた外壁材のことです。

高温で焼き固めているため、耐久性が高くメンテナンスの手間があまりかからないという特徴があります。

一方で、初期費用が高くなる傾向にあり、また素材が重たいため建物への負担が大きくなるという面も持っています。

タイル外壁の劣化として見られる症状には、タイルのひび割れやタイルの浮きなどが挙げられるでしょう。

大きなひび割れやタイルが浮いている場合には一度タイルを取り外し、新しくタイルを張り替えます。

小さなひび割れに関しては、エポキシ樹脂を注入し補修します。

ALC外壁


ALCとは軽量気泡コンクリートというコンクリートの一種です。

軽量で、耐久性が高く定期的にメンテナンスをすることで約50年以上、長期で使用することができます。

ALC外壁で主に見られる劣化症状はひび割れです。

幅が0.3mm以下のひび割れには、ひび割れしている箇所にシーリング材を擦り込む方法と、微弾性フィラーを擦り込む方法があります。

幅が0.3mm以上のひび割れが見られる場合には、ひび割れに沿ってU字型の溝をつくり、そこへ接着剤を塗布してシーリング材を注入するUカットシーリング工法などで補修を行います。

窯業系サイディング


窯業系サイディングは、セメントに繊維質を混ぜて板状に形成した外壁材のことです。

国内の外壁材の中でもシェアの高い外壁材になります。

その理由としては、機能性やデザインのバリエーションの多さ、そして他の外壁材に比べても初期費用を抑えることができるなどの点が挙げられるでしょう。

窯業系サイディングの補修では、小さなひび割れにはコーキング材などで補修を行います。

ひび割れが多発している場合などには、サイディング自体が寿命を迎えている可能性もあるため、張り替えやカバー工法でのリフォームをおすすめします。

モルタル壁・コンクリート壁


モルタルはセメント・砂・水を加えてつくられ、コンクリートはそこに砂利が加わったものです。

耐火性に優れ、ALCや窯業系サイディングのような外壁材のつなぎ目であるコーキングの補修の必要がないなどのメリットがあります。

一方で、水を含みやすくひび割れしやすいという点がデメリットです。

幅0.3mm以下のひび割れが見られる場合には、シーリング材もしくは微弾性フィラーを擦り込むなどの補修方法があります。

幅0.3mm以上のひび割れの場合には、ひび割れ箇所に溝をつくり、そこをシーリング材で埋めるUカットシーリング工法という方法で補修を行なっていきます。 

ひび割れ幅が1mmを超える場合は業者に

外壁のひび割れが幅1mmを越えている場合、下地や構造躯体に影響していることも考えられます。

その場合は、プロの業者に修理を依頼するようにしましょう。

実際に業者へ外壁ひび割れの修理を依頼する際の、ポイントをまとめていきます。

業者の選び方

リフォームや修理を業者に依頼する場合、業者選びはとても重要です。

悪徳業者を避け、信頼できる優良業者に施工を依頼するために、以下のような業者を探しましょう。

  • アフターケアや工事保証がついている
  • 大幅な値引きをしない
  • 見積もり依頼など対応が早い

修理工事の見積もりは、候補となる会社を複数選んで相見積もりを依頼します。

比較検討してから正式に工事を依頼する業者を決めるのは、業者選びで失敗しないための大前提です。

見積もりのやりとりを通して、腕の確かな業者を見つけてください。

その他、定期的なメンテナンスや点検を取り入れることで、後の大きなリフォームや補修になる前に対処できます。

できれば信頼置けるリフォーム業者に1~2年に1度は検査をしてもらえば安心です。

お家の健康診断と思いましょう。簡単なタッチアップ込みで半日程度1万~2万円で済みます。

外壁のひび割れの補修費用について

外壁のひび割れはその規模によって補修費用も異なりますが、一般的にどのくらいの費用を見ておくと良いのでしょうか?

まず、部分的な外壁のひび割れであれば、1箇所あたり約1~10万円で補修することができるでしょう。

ヘアクラックのように表面的なひび割れの補修であれば、DIYでも補修することができるので、もっと安く補修することもできます。

構造クラックのような構造体にまで影響を与えるひび割れの場合は、費用が大きく変わります。

外壁塗装代なども含めて約80~150万円が1つの目安です。

しかし、建物の大きさや建物の条件により異なります。

平米あたりの単価では約1,700~5,000円が相場です。

これには足場代が入っていないので、足場が必要になる施工箇所の場合は、別途足場代が必要となります。

ご紹介した費用は、あくまでも目安です。

ひび割れの状態や補修箇所の場所や規模により、工事費用は大きく変わりますので、具体的な費用については、専門業者に見積もりを取るようにしましょう。

外壁のひび割れに保証や保険が適用できる

外壁のひび割れは、状況に応じて保証や保険が適用できる場合があります。

ひび割れに保証があるか確認する

ひび割れを発見した際には、まず保証書で保証の適用範囲と適用期間を確認するようにしましょう。

保証には外壁に使う塗料のメーカーによる保証や施工業者の保証、そして新築住宅を購入する際についている保証などがあります。

しかし、保証期間が1〜2年で、適用範囲に関しても塗装の剥がれに限定されていることがほとんどです。

ひび割れも対象に入っていることがありますが、経年劣化ではなく施工上のミスに対してのみ適用対象となる場合が多くみられます。

外壁のひび割れに対しては保証が適用外である場合がほとんどですが、塗装を行なってから約1年以内で、明らかに外的要因が原因でないひび割れの場合、交渉次第では補修を行なってもらえるかもしれません。

また、瑕疵担保責任によって業者が補修してくれる可能性もあります。

事業者は住宅の欠陥や不具合に対して契約不適合責任を負っているため、この責任をきちんと履行するためにも保証金の供託または保険の加入が義務付けられています。

不具合の原因が瑕疵によるものである場合には瑕疵保証によって補修できる可能性もあるため、不動産購入の際などには事前に不動産業者などに確認しておくといいでしょう。

ひび割れ補修に火災保険が使える

ひび割れの補修に火災保険が適用できる場合もあります。

火災保険がひび割れに適用できる条件としては、ひび割れが自然災害などが原因によるものである場合です。

火災保険よりも適用範囲の広い総合住宅保険では、自然災害に加えて物体の衝突による破損や第三者によるいたずらなどにも適用されます。

保険の適用を検討する際には、まず保険の適用範囲を確認、業者に相談し保険の申請準備を整えた状態で保険会社へと連絡することが大切です。

DIYによるひび割れ補修は推奨できない

DIYでひび割れを補修する方法としては以下のような方法が挙げられます。

  • セメントチョークをクラックに塗り込む
  • スプレーセメントをクラックに吹き付ける
  • 住宅用浸透性防水剤をクラックに吹き付ける
  • シーリング材を塗り込む

DIYでもひび割れ補修をすることは可能ですが、様々なリスクがあります。

  • 養生をうまくできずに、仕上がりが汚くなってしまった
  • ひび割れ部分の深部にきちんと充填できず、ひび割れがすぐに再発してしまった
  • コーキング材の知識がなく、間違ったものを使用してしまった

また、高い位置にあるひび割れを補修するために、はしごに登って作業をするため危険も伴います。

DIYでのひび割れ作業は避け、業者に依頼することをおすすめします。

外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?

ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。

「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。

そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!

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後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】岩納年成

大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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