2024年01月24日更新

監修記事

ひび割れた瓦の補修はDIYでやれるのか?

瓦のひび割れは早急に補修が必要です。放っておくと雨水が入り込み、屋根の腐食や構造への影響が考えられます。応急処置なら業者に依頼する前に自分でDIYも可能です。今回は、屋根瓦のひび割れに対する自分でできる対処法や、業者選びについてご紹介します。

瓦のひび割れは自分で補修できる?

瓦 ひび割れ 補修

瓦のひび割れは、応急処置程度なら自分で行うのも有効です。というのも、瓦のひび割れを発見して業者がすぐに駆けつけられるとは限らず、雨が降る前に雨水対策をするだけでも影響が随分違ってくるからです。

今ではホームセンターなどで材料を揃えられるので、すぐに処置を行うことができるでしょう。ただし、高所作業になるので安全性には充分注意する必要があります。

また、屋根瓦の劣化具合によっては、自分で直すよりも業者に相談した方が良いケースも少なくありません。

どういった判断でDIY処置と業者依頼を区別すれば良いのか、具体的にご説明していきます。

自分で補修可能な瓦のひび割れ

瓦の小さなひび割れは自分で修理することも可能です。1、2枚程度であれば、自力で行ったとしてもひび割れ補修として有効ではあります。

ただし、あくまでも応急処置であって、早めに業者に見てもらうことをおすすめします。屋根全体の点検を含めてチェックしてもらえれば、小さな欠陥の段階で修理でき、結果的に住宅の寿命を延ばすことに繋がるからです。

自分で瓦のひび割れを直す際には、ヘルメットやはしご、安全ベルトなどを使い充分に安全性を確保して作業を行いましょう。

どうしても必要な場合以外は、2階以上の屋根の瓦については業者に任せることをおすすめします。

DIYで瓦のひび割れを補修する場合の費用については、漆喰や防水テープ、変成コーキング、着色スプレーや工具などを合わせて、合計約3,500〜5,000円前後で済むでしょう。

自分では直せない瓦のひび割れ

もし何枚もの屋根瓦がひび割れしている場合は、自分で行う前に業者に依頼して一気に修理してもらう方が良いでしょう。瓦のひび割れだけでなく、欠け落ちている部分もあるなど劣化が進んでいる状態は、比較的規模の大きい屋根の補修が必要になります。

そういった状態の瓦を自分で直そうとしても、瓦を踏んで割ってしまったり、瓦で滑って落ちてしまう可能性もあり、屋根に上がること自体が危険です。大掛かりな補修作業はプロにお任せするようにしてください。

業者に依頼した際の瓦のひび割れ補修費用は、1箇所あたり約1〜3万円が目安とされています。屋根の勾配や補修のやり方などによって、金額は上下します。

瓦のひび割れを補修する方法

では実際に瓦のひび割れを補修する方法を詳しくみていきましょう。自分で補修する際に、どの方法を採用するかの参考にしてください。

主な補修方法としては、テープで補修する方法、パテで補修する方法、瓦を交換する方法の3つが挙げられます。

テープで補修する

防水加工テープを使ってひび割れをとめる方法で、水の侵入を防ぐのにも有効です。

  1. 割れた瓦を一時的に取り除く
  2. テープを貼る面を拭き取りキレイにする
  3. ひび割れをくっつけるように防水加工テープを貼る
  4. 完全に動かないように三重ほどテープ貼りをする
  5. 下地を点検し穴などがないかチェックする
  6. 瓦を元通りに差し込み完了

数枚であれば短時間で終わる簡単な作業になります。費用の目安として、約2,000〜3,000円前後見ておくと十分でしょう。あくまでも応急処置として行う方法なので、早めに業者に本修理を依頼しましょう。

パテで補修する

近年は減っている補修方法のひとつです。理由は、ある程度のスキルが要求される上級者向けのやり方だという点が挙げられます。手間がかかりある程度経験を積んだ人が行える方法と言えます。

  1. 割れた瓦を取り除きキレイにする
  2. 瓦のひび割れ部分に瓦パテを塗り込む
  3. 下地の部分を掃除しゴミなどを取り除く
  4. ガルバリウム鋼板で瓦を固定するための支えを作る
  5. 瓦を元に戻して完了

テープ貼りよりは耐久性があるため、ある程度は持ってくれるでしょう。それでも、他の部分の瓦も合わせてプロに一度見てもらうに越したことはありません。目安となる費用は、ガルバリウム板を含め約4,000〜5,000円でしょう。

瓦を交換する

新しい瓦へと丸ごと交換すれば、修理後の瓦を最も長持ちさせることができます。施工自体はあまり難しくはありません。

  1. ひび割れた瓦を外す
  2. 新しい瓦を元通りに取り付けて完成

ただし、同じ形状と色の瓦を見つけるのが難しいと言えます。ホームセンターよりも瓦屋など専門店の方が、新しい瓦を見つけやすいでしょう。費用は基本的に瓦本体の値段だけですので、1枚あたり約500円前後からとなります。

どの方法でも、自分で補修する際に屋根に上がったら、他の瓦に響かないように歩きましょう。コツとしては、瓦の谷になっている部分を縦長に踏むようにすると割らずに歩けます。

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瓦のひび割れ補修を業者に依頼する際の注意点

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瓦のひび割れが自分で修理できない状態なら、業者に補修を依頼します。業者に頼む場合の注意点を押さえておきましょう。

屋根を作る業者より「屋根の修理が専門の業者」に頼む

屋根の修理の際には、屋根の施工業者よりも、屋根の修理専門業者を探すと良いでしょう。瓦のひび割れをはじめ、屋根補修の実績が豊富な業者は腕も確かで信頼しやすいからです。

訪問販売業者は避ける

突然訪問してきて屋根の点検などを提案するのが、よくある訪問販売の手口です。親切に見えますが、必要以上に修理した方が良いなどと申し出て、無理に施工を受注しようとする場合は悪徳業者の可能性もあるため、断固断りましょう。

業者選びは修理工事やリフォームの重要なキーとなります。候補となる会社を複数見つけて相見積もりを依頼するのが、基本的な流れです。出された見積もりの内訳や、担当者の対応などを含めて比較検討し、納得できる業者に決めましょう。

できれば地元の信頼置ける業者に、最低3年に1度は細かなヒビや変形など屋根の点検をやってもらうと良いでしょう。検査と簡単なタッチアップ程度なら半日で1~2万円で済みます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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