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2023年07月20日更新

監修記事

屋根材の種類とトタン屋根の特徴やメリット・デメリットを解説!

近年、多様な種類の屋根材が販売されていますが、その特徴は実に様々です。それぞれの屋根材のメリットやデメリットを知って、自分の希望に合った屋根材を選びましょう。近年選ぶ人が減少してきているトタン屋根についても詳しく解説します。

屋根の種類や特徴

屋根 トタン 種類

屋根材には様々な種類があります。代表的な8つの屋根材について、それぞれのメリットやデメリット、屋根材全体におけるおおよそのシェア率や施工にかかる費用相場などをご紹介します。

瓦屋根の特徴

昔ながらの瓦屋根は、粘土を成形して高温で焼いて作られており、密度が高く重量が重いのが特徴です。そのため瓦の重みに耐えられるように、住宅の躯体を丈夫に作る必要があります。

瓦と屋根面との間には空気層があり、瓦自体も熱を伝えにくい性質を持っているため、断熱性に優れ、1年中快適な室温を保つ手助けをします。耐火性や遮音性に優れているのもメリットの一つです。

粘土そのものの色を生かした素焼き瓦や、燻化して表面に銀色の炭素膜が形成されたいぶし瓦、陶器のようにガラス質の色づけをした釉薬瓦などの種類がありますが、どれも天候により色が劣化することはあまりありません。

焼き物ならではの風合いや素材感が高級感を醸し出し、様々な形状や色があるため、住宅の個性を作り出すこともできます。破損しても1枚から交換できるという点もメリットの一つです。

2016年の日本屋根経済新聞によると、瓦屋根の屋根材におけるシェアは約43%と言われています。かつては約7割ものシェアを占めていましたが、近年では、耐震性を考慮し重い瓦屋根が敬遠される傾向が見られます。

また、瓦は屋根材の中では価格が高く、施工に専門的な技術が必要なため、初期費用が高額です。瓦よりも価格が手軽で、重量が軽いガルバリウム鋼板などの屋根材に近年人気が移行しています。

瓦屋根の耐久性は約50年とも言われており、メンテナンスの必要性はかなり低く、長い目で見るとコストパフォーマンスが高い屋根材だと言えます。ただし、下地の劣化は瓦本体より早いために、定期的な点検を行う必要があります。

スレート屋根の特徴

スレート屋根は、厚み約5〜6mmの平らなセメントの屋根材です。「カラーベスト」や「コロニアル」などとも呼ばれます。薄い板状のため、仕上がりはすっきりとシンプルな印象になるでしょう。

2016年の調査によると、スレート屋根の屋根材におけるシェアは約26%と言われています。材料の価格が安く、施工が比較的簡単で、初期費用が抑えられるという理由で選択する人が多いようです。

色や形、模様のバリエーションが豊富で、和風住宅にも洋風住宅にも合わせることができます。また、普及率が高く、施工に対応できる業者が多いこともメリットの一つです。

昔のスレート屋根には有害なアスベストが入っていましたが、2004年以降使用が禁止されており、現在のものには含まれていません。しかし、2004年以前に施工されたアスベストを含んだスレート屋根のメンテナンスには注意が必要です。

スレート屋根のデメリットとしては、塗膜が紫外線に弱く、再塗装が定期的に必要になる点が挙げられます。塗装や周辺の板金部分のメンテナンスは約10〜15年が目安です。

また、薄くて割れやすい素材のため、定期的な点検、補修が必要となります。屋根材自体の耐用年数は約20〜30年で、葺き替えやカバー工法で対応することが可能です。

トタン屋根の特徴

トタンは鉄板を亜鉛メッキで覆ってつくられた素材です。軽量で建物への負担が少なく、耐震性に優れています。低価格で施工がしやすく、一昔前は住宅の屋根材として多く取り入れられていました。

2016年の調査によると、トタン屋根やガルバリウム鋼板などの金属屋根のシェアは約30%です。耐震性を考慮し、軽い金属屋根を選ぶ傾向が強まっていますが、より耐久性の強いガルバリウム鋼板の人気が高まっています。

トタン屋根の耐用年数は約10〜20年で、約7〜10年サイクルで塗装が必要になるでしょう。

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウム鋼板はアルミと亜鉛でシリコン合金をコーティングして構成されています。腐食に強く耐用年数は約30年と長いのが特徴です。加工が容易で、屋根材のほかに外壁材としても多く使用されています。

薄くて着色性が高いため様々な色の製品があります。デザイン性からガルバリウム鋼板が選択されることも少なくはありません。

熱に強いアルミが使用されているため耐熱性に優れているのも特徴です。厚みが薄く軽量なため家屋の躯体への負担が少なく、瓦などと比べて地震の揺れに強いため、近年採用されることが増えています。

しかし、ガルバリウム鋼板は熱伝導率が高いため、断熱材の施工が不可欠です。断熱材が屋根材の裏面に施された商品も多く用意されています。また、非常に滑りやすい材質であるため、雪止めの設置が不可欠です。

トタン屋根やスレート屋根ほど低価格ではありませんが、瓦屋根と比べると価格が手頃であることも人気の原因の一つです。耐用年数は約25〜30年で、劣化してくると再塗装が必要になることもあります。

軽量であることから、新築時だけでなく、スレート屋根を葺き替える際、カバー工法の材料としても使用することも可能です。

ジンカリウムの特徴

ジンカリウムは、ガルバリウム鋼板と同じく、アルミと亜鉛とシリコン合金のメッキ鋼板で、基本的には大きな違いはありません。商標が違うだけなのですが、石粒をコーティングしたものをジンカリウムと呼ぶこともあります。

石粒がコーティングされたジンカリウム鋼板は、耐用年数が約40〜50年とガルバリウム鋼板と比べて長く、雨粒が拡散されるため雨音が気にならないという特徴があります。また、再塗装の必要が低い製品です。

ニュージーランドで生まれたジンカリウム鋼板は、日本では普及がまだ進んでおらず、輸入品を使用することが多くなります。高い技術を持つ職人も少なく、費用が高額になるという点がデメリットです。

ステンレスの特徴

ステンレス屋根は、鉄が主成分でクロムやニッケルを含んだ合金の屋根材のことを言います。ステンレスは錆びにくいのが特徴で、耐候性が高く経年劣化が起こりにくい素材です。

錆びにくいという特徴から、潮風の当たる住宅地などで人気があります。また、軽量なので地震の際の揺れを抑えることができます。

デメリットとしては、防音性、断熱性に劣り、衝撃に弱いということが挙げられます。

ステンレス屋根の耐用年数は約50年と非常に長く、メンテナンスの必要性も美観のための塗り替え以外はほとんど不要なため、初期費用は高額ですが、ランニングコストに優れていると言えます。

ただし、素材が硬く加工が難しいため、施工する職人の技術力が問われる素材です。

銅板の特徴

銅板は耐久性の高い金属として昔から屋根や雨樋などに用いられてきました。銅の緑青は酸素に触れる表面にだけ発生し、被膜となり内部の腐食を防ぎます。銅の耐久性は非常に優れており約60年と言われています。

銅板単体で施工すると耐久性が非常に高いのですが、陶器瓦と接触したり、酸性雨や施工不良などが原因で穴が開くケースが見られます。穴開きが発生した場合には、葺き替えが必要です。

また、屋根材の下の防水シートの寿命のタイミングで、約20〜30年に一度、葺き替えやカバー工法によるメンテナンスが必要となります。

メンテナンスの必要性は非常に少ないのですが、ガルバリウム鋼板の約3倍の費用がかかると言われています。現在では一般住宅で使われる事は大変少なくなりました。

陸屋根の特徴

陸屋根とは傾斜のない平面上の屋根のことで、「平屋根」とも呼ばれており、ビルやマンションなどでは主流ですが、近年戸建住宅でも普及が進んでいます。

屋根に当たる屋上部分には防水シートを用いた防水処理が施され、ウレタン防水やシート防水、FRP、アスファルト防水などの種類があります。

屋根上のスペースを有効活用することができ、屋上庭園や家庭菜園を作ったり、太陽光発電設備の設置が可能です。屋根面が平らなことから、メンテナンスが簡単であるというメリットもあります。

陸屋根のデメリットは、雨漏りのトラブルが発生しやすいことです。平らな屋根は水はけが悪く、防水処理が不十分だと雨漏りが起こります。防水材は経年劣化するため、約10年に一度の周期でメンテナンスが必要になるでしょう。

また、屋根と天井の間に空間がないため、夏場には最上階の温度が上がりやすくなる点がデメリットです。屋根面を緑化したり、ウッドデッキを設置するなどして、直射日光が当たらない工夫が必要です。

陸屋根は形状がシンプルなため、材料費を抑える事ができます。また、傾斜のある屋根と比べると施工が容易であることにより、ローコストでの施工を実現することが可能でしょう。

近年選ぶ人が減っているトタン屋根について

屋根 トタン 種類

ひと昔前には住宅の屋根素材として広く使われていたトタン屋根ですが、近年においては需要は減少傾向にあります。古い建物や倉庫などの屋根材として多く残るトタン屋根の特徴とメリット、デメリットについてご紹介します。

トタン屋根の特徴

鋼板を亜鉛メッキで覆ったトタン屋根は、高度経済成長期に住宅の屋根材として多く使用されていました。鋼板は非常に錆びやすいので亜鉛メッキを施すことで、防水性を高めています。
トタンは平板にすると強度が落ちるため、波板にして使用します。薄くて重量が軽く、屋根材として扱いやすい素材ですが、湿気や雨などにより亜鉛メッキのコーティングが剥がれることで錆びが生じやすいのが難点です。

トタン屋根の葺き方には水の流れと同じ方向に屋根材を縦に並べる「瓦棒葺き(縦葺き)」や屋根面の水平方向に一直線上に葺く「一文字葺き(横葺き)」などがあり、外観の印象にも大きく影響します。

厚みが薄いため、定期的にメンテナンスを行わなければ、錆びによって破損が生じます。また、継ぎ目部分にズレが生じていないか、外部からの衝撃を受けていないかなどの点検やメンテナンスも大切になります。

再塗装を行うことで、トタン屋根の寿命は延びると言われていますが、錆びてしまった場合には錆びをきれいに取り除き、錆び止め材を塗布することが必要です。錆びが進行して穴が開いている場合には葺き替え工事を行います。

葺き替え工事では、元の屋根の上に新しい屋根材を重ねて施工するカバー工法が可能なケースもあります。しかし、この場合は屋根の重量が重くなるため、建物の耐荷重についてあらかじめ確認することが必要です。

カバー工法を行う場合には、施工前に下地の状態をしっかりと確認しなければならないため、カバー工法に慣れている業者に依頼することをおすすめします。カバー工法であれば既存の屋根を撤去する費用を抑えることが可能です。

また、カバー工法を採用した場合、工事期間が葺き替えの場合より短く耐久性が高くなります。現状や使用する屋根材に応じて施工方法を選択すると良いでしょう。

トタン屋根の設置は初期費用は比較的安価ですが、約7〜10年に一度と短い周期でのメンテナンスが必要になります。

しかし、気候や施工状況などによって、メンテナンスの頻度は異なります。変色や退色、チョーキング、塗膜の膨張やコケやカビの発生など見られたらメンテナンスのタイミングで
しょう。

トタン屋根のメリット

トタン屋根のメリットの一つとして、低価格であることが挙げられます。材料が安く施工も比較的簡単なので、費用を抑えて短期間で工事を行うことが可能です。

また、非常に軽量であるため建物への負担が少なく、耐震性に優れていることもメリットとして挙げられます。継ぎ目が少ないため雨漏りが少ないという特徴もあります。

トタン屋根のデメリット

トタンは熱を通しやすく、室温が外気の影響を受けやすいという点がデメリットです。エアコンを使用しても室温が適温になりにくく、電気代が高額になることもあります。

トタン屋根を用いる際には、屋根裏に断熱材を入れたり、断熱塗料を塗布するなどの断熱工事をしっかり施すことをおすすめします。

また、雨音が響きやすいこともデメリットの一つです。トタン屋根に雨が打ち付けられる音が響き、夜眠ることができないという事例も聞かれます。屋根裏に吸音材を敷くなどの防音対策も必要です。

そして、見た目が簡素に見えてしまいがちであるということもデメリットの一つだと言えるでしょう。また、錆びが生じることで更に見た目の印象を悪くしてしまう可能性もあります。サビは雨漏りにも通じるため、こまめにメンテナンスを行いましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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