- リフォーム費用見積もり比較「ハピすむ」
- >
- 屋根リフォーム
- >
- トタン屋根を塗装する方法とコツとは?
2019年12月06日更新
トタン屋根を塗装する方法とコツとは?
住宅の屋根として用いられているトタン。このトタン屋根はどうやって塗装すると良いのでしょうか?トタン屋根の塗装方法と塗装の際のポイント、DIYでトタン屋根を塗装することが可能かどうかやトタン屋根の塗装にかかる費用などについてご紹介します。
-
- 監修者小川愛
目次
トタン屋根の塗装方法は?
トタン屋根とは、薄い鋼板に亜鉛でメッキを施した素材です。
建材として一般的に用いられているトタンには波板加工が施されていますが、これはトタンが薄く強度が低いことが理由で、波板加工を施すことで軽さと薄さを確保しつつ一定の強度を確保しています。
トタンは薄くて軽く、施工性も良い屋根材、建材ではありますが、鋼の薄板に亜鉛メッキを施しただけの素材のため、何らかの理由で亜鉛メッキに傷が付くとすぐにサビが発生してしまうのです。
また、亜鉛メッキは表面に傷ができると、錆びて表面を保護し、鉄部分を守る働きもあります。
しかし、もともと錆びやすい性質があるため、一度錆びると完全に鉄部分のサビを防ぐことができません。
厚みのある鋼板なら多少のサビでも雨水が通り抜けてしまうことはありませんが、トタンは薄いため、少しでもサビが発生するとすぐに裏側や周囲に広がってしまいます。
つまり、表面にサビが浮かんでいたら、できるだけ早い段階で塗装などのメンテナンスを行い、サビの拡大を防がなければなりません。
トタンの場合は張替えという方法もありますが、錆びた箇所を塗装した方が比較的簡単で費用も抑えられるため、メンテナンス目的なら塗装を用いることをおすすめします。
トタンの塗装方法
トタンのメンテナンスを塗装で行う場合の手順は、下記の通りです。
1.サビや塗装が剥がれた部分をワイヤーブラシで磨く
サビや古い塗装をそのままにしていると、塗装を施しても塗料が十分に定着しなかったり、サビが塗装の下で広がったりしてしまいます。
ワイヤーブラシや目の細かいヤスリを段階的に使用し表面をなめらかにすることで塗料のノリを良くします。
塗料によっては化学反応でサビを無害化でき、サビに直接塗れるものもあるので、サビ落としが難しいという方はこのような塗料を用いると良いでしょう。
2.隙間をコーキング剤で保護する
屋根材の隙間はコーキング剤によって雨水の浸入を防いでいます。
ワイヤーブラシをかけると、どうしてもこのコーキングが傷んでしまいますので、釘穴や繋ぎ目などにコーキングを施して保護しておきましょう。
3.塗装箇所の周囲を養生する
塗料がこぼれたりして汚れてしまうのを防ぐために、施工箇所の周辺をマスキングテープやビニールシートなどで保護しておきます。
4.プライマーなどの下塗り塗料を塗る
屋根などの塗装では、塗料の定着性を高めるためにプライマーなどの下塗り塗料をまず塗布していきます。
プライマーは乾燥までに時間がかかるため、薄めに塗ると良いでしょう。
広い部分はローラーを用い、細かい部分は刷毛を用いると比較的簡単に綺麗に仕上がります。
5.中塗り・上塗りを行って完成
下塗りのプライマーが乾燥したら、屋根の色に合わせた塗料をローラーや刷毛で塗っていきます。
この時、ローラーや刷毛を動かす方向と速度を一定にすれば、ムラができにくくなるでしょう。
塗料の量についても、薄めに塗装を行い、乾燥してから重ね塗りを行った方が、仕上がりが良くなります。
トタン屋根はDIYで塗装できる?
トタン屋根の塗装をDIYで行うことはできるのでしょうか?
屋根全体をDIYで塗装するのは、ワイヤーブラシなどを用いた塗装やサビの掃除などの労力が大きいのであまりおすすめはできません。
しかし、サビが発生した部分や塗装が剥がれた部分の補修ならDIYでも十分に可能です。
ちょっとした塗装なら業者に頼むより安価に抑えられますので、DIYに興味があるという方は試してみると良いでしょう。
塗装の手順は、上の項目でご紹介しているように、サビ等をワイヤーブラシで綺麗に掃除し、下塗り、中塗り、上塗りを施すという流れです。
DIYでトタン屋根を塗装する際に注意することは?
DIYでトタン屋根の塗装を行う場合には、いくつか注意しなければならないポイントがあります。
まず重要なのが、作業手順を必ず守ることです。
最初に行うべきサビや古い塗膜の除去が不十分だと、サビが塗装の下で広がってぼろぼろになったり、塗装が剥がれたりしてしまいます。
サビが少しでも残っていると問題が出てしまいますので、DIYで施工する場合はサビ落とし不要の塗料を用意し、ある程度ワイヤーブラシでサビを落としてから塗装していくと良いでしょう。
サビ落とし不要の塗料ならワイヤーブラシでの掃除は不要なように思えますが、清掃を行うことでトタンに穴が開いていないかを確認することができるため、念のために軽く清掃しておくことをおすすめします。
その他の注意点としては、屋根上での作業のため、落下などの事故の危険性があるということです。
足場の設置は資格が必要ですし、梯子や脚立で登る場合は落下対策も行わなければなりません。
高所作業を行う際には、安全帯やヘルメットを用いて落下から身を守るようにしてください。
また、屋根上に登って作業をする場合、骨組みの隙間などに体重をかけると屋根材がずれたり、凹んだりしてしまうことがあります。
DIYでの施工は、費用を抑えることができますが、落下の危険や屋根の破損などのリスクがあることを理解しておきましょう。
もし、事故などのリスクを避けたいという場合には、プロの塗装業者に作業を依頼することをおすすめします。
トタン屋根塗装を業者に依頼するメリットとは?
トタン屋根の場合、DIYで塗装することも可能です。ただ、トタン屋根をDIYで塗装するには様々な道具が必要になります。また屋根を塗装するとなると、高所での作業となるため足場も設置しなくてはならないでしょう。
DIYの場合、ハシゴを利用して行うこともあるようですが、不安定な体制で不慣れな作業を行うことになるため、転落する危険があります。
また、高所での作業を行えたとしても、塗料の性質を知らずに3回塗りをしなかったり、塗装前のコーキング処理をしていなかったりしたら、塗装後に膨れや剥がれなどの施工不良が発生する可能性があります。
業者に依頼することはDIYよりもかかる費用が高額になってしまうのがデメリットですが、DIYの場合、塗料の性質や手順をきちんと理解して塗装していないと施工不良となり、不具合が起きかねません。そうなると再度塗装し直す必要があります。
その手間や費用を考えると、やはり初めから業者に依頼しきちんと施工してもらうことが一番のメリットではないでしょうか。
トタン屋根を塗装するときのポイントとコツ
トタン屋根を塗装する場合には、どのようなポイントとコツがあるのでしょうか?
上の項目でも軽く触れていますが、塗装を行う際には必ず手順を守り、不要だと思っても手順を省略しないようにしてください。
もし、手順を入れ替えたり、省略したりすると、塗膜の強度が低下したり、将来的な耐久性が低下したりしてしまいます。
特にサビ落としと下地塗装は塗装の仕上がりは、将来的な耐久性に大きく関係する作業ですので、全工程の中でも特に入念に作業を進めてください。
塗装時期の目安と見極め方法
トタン屋根の塗装を塗り替え時期はどのように見極めると良いのでしょうか?
基本的な見極め方としては、塗装が変色している、表面の艶がなくなっている、白っぽい粉状の汚れが塗装に浮き出ているなどがあります。
その他には、サビが発生している、塗膜が浮き上がったり剥がれたりしている場合も塗装の目安と言えるでしょう。
トタン屋根に用いる塗料選びのコツ
トタン屋根は、塗装によって防水とサビ止めを行っているため、塗料を選ぶ際には耐久性の高さだけでなく、防錆効果に優れた製品を選ぶことが重要です。
市販のトタン屋根用塗装では、多くの製品が耐久性と防錆性を重視しているため、ホームセンター等で比較的簡単に高耐久、防錆の塗料を入手することができるでしょう。
また、DIYでの施工を行う場合には、この他にサビ落としが不要の塗料を選ぶのもおすすめです。
粉が吹き出したり、基材がぼろぼろになったりしている場合はおすすめできませんが、表面にサビが浮いている程度ならこのタイプの塗料を塗るだけでサビ止めと塗装を一度に行うことができます。
その他にも一度塗りで下塗りから上塗りまでをすませられる製品もあり、このタイプの製品を用いれば下塗りや中塗りの乾燥を待たずに作業が行えるため、作業時間の制限があるDIYにおすすめです。
トタン屋根の塗装方法は塗料によって違うのか?
トタン屋根の塗装方法は塗料によって異なるわけではありません。トタン屋根の塗装方法自体は変わりませんが、塗料の種類によって耐用年数が異なるため、塗料によって次に塗装する時期が違います。
では、トタン屋根の塗装に使われる塗料はどのような種類があり、耐用年数はどのくらいなのでしょうか。
トタン屋根塗装に使われる主な塗料
トタン屋根の塗装に使われる塗料と耐用年数、価格相場をご紹介します。
合成樹脂調合ペイント
合成樹脂調合ペイントとは、ニスのような樹脂に着色顔料を混ぜ合わせて作られた塗料のことです。ホームセンターなどでもよく手に入り、馴染みのある塗料で主にDIYで使用されることが多い塗料です。
アクリル塗料よりも耐用年数が短く、こまめな塗り替えが必要となるのが特徴です。
・耐用年数:約2〜3年
・費用相場:約800円〜約1,000円/平方メートル
アクリル樹脂塗料
アクリル塗料とは、アクリル樹脂を主成分とした塗料のことです。価格が安価で以前は主流だったアクリル樹脂塗料ですが、現在はあまり使用されなくなりました。
アクリル塗料も耐用年数が短いため、頻繁な塗り替えが必要となります。
・耐用年数:約4〜約6年
・費用相場:約1,000円〜約1,500円/平方メートル
ウレタン樹脂塗料
ウレタン樹脂塗料は、ゴムのように伸縮する性質で密着性が高く、伸びが良いのが特徴です。またひび割れをカバーする性質があり、屋根材にひび割れがあっても塗膜でカバーすることができます。
価格も安価で、雨樋や軒天などの屋根表面部分の塗装にも適しています。
・耐用年数:約8年〜約10年
・費用相場:約1,500円〜約2,000円/平方メートル
アクリルシリコン樹脂塗料
アクリルシリコン樹脂塗料とは、ウレタン樹脂とアクリル樹脂の長所を合わせ持った塗料のことで、近年使用される塗料の約7割〜約8割程度がこのアクリルシリコン樹脂塗料と言われています。
アクリルシリコン樹脂塗料は、耐用年数が長く防汚効果があり変色しにくいのが特徴で、コストパフォーマンスに優れた塗料です。費用はあまりかけず、なるべく長期間塗料の効果を保ちたい場合におすすめの塗料です。
・耐用年数:約12年〜約15年
・費用相場:約2,000円〜/平方メートル
外装用塗料には数多くの種類と価格帯がありますが、塗料の性質や手順をきちんと理解して使用しないと十分な強度が発揮されませんので注意しましょう。
屋根リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた屋根リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で比較見積もりが可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで全国1000社以上が加盟しており、屋根リフォームを検討している方も安心してご利用いただけます。
一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール
二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

リフォーム見積もりをする