2024年01月24日更新

監修記事

屋根裏がシロアリ被害にあったときの初期症状や対策について

シロアリ被害を放っておくと、時には住宅に大きな被害をもたらすことがあります。シロアリ被害の初期症状や、自分でできるシロアリの予防や対策、屋根裏にシロアリが発生した際の駆除方法について紹介します。駆除業者の最適な選び方についてもまとめました。

シロアリ被害の初期症状

屋根裏 シロアリ

シロアリは木材を好んで食すため、木造家屋に住みついて甚大な被害をもたらすことがあります。

シロアリ被害の初期症状を把握して、早期発見、早期対応に努めることが重要です。

家の周りで蟻道を発見した場合

家の基礎部分や床下に茶色い土のトンネルを見つけた場合には、シロアリが作った「蟻道」である可能性があります。

蟻道とは文字通りアリの通る道です。

光を嫌うシロアリは土や排泄物などで蟻道を作って家の中に侵入します。

蟻道の発見からシロアリ被害が発覚するケースも多く見受けられます。

蟻道をたどってシロアリの巣の発見に繋がることもあるため、普段から家の周りを注意深く観察するようにしましょう。

屋根裏周りの壁や柱を叩いて感触がおかしい場合

屋根裏のシロアリ被害を発見するには、屋根裏周りの壁や柱を叩いてみるとよいでしょう。

叩いた時に他の箇所と様子が違い、感触がおかしい場合には、シロアリに食べられて構造材が空洞になっている可能性があります。

シロアリは床下で活動することが多いのですが、雨漏りや水漏れがあればこれを伝って屋根裏にまで被害が及びます。柱や壁を伝って家全体に被害が広がることがあるため、注意が必要です。

屋根裏に発生しやすいシロアリの種類

日本に住むシロアリのうち、住宅に大きな被害をもたらすのは、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。

また、最近ではアメリカカンザイシロアリの勢力拡大も確認されています。

ヤマトシロアリ

ヤマトシロアリは日本全国に分布しています。

地下に住んでいるため、床下から被害が始まります。主な被害範囲は床下なのですが、多湿な場所を好むため、雨漏りや水漏れがあると、その跡に沿って屋根裏にまで上がります。

暑さに弱く、高温期には地中や涼しい場所に巣ごと移動します。

イエシロアリ

イエシロアリは寒さに弱く、四国、九州などの温暖な地域に多く生息しています。

地下に住んでいるため被害は床下から始まりますが、柱や壁から屋根裏に上がり、梁や桁などの太い構造材を好んで食します。

一つのコロニー(巣)の個体数が100万匹に及ぶこともあり、被害程度が激しく、複数の箇所で梁や桁などを空洞にしてしまいます。

被害が進むと家屋の倒壊の可能性を伴い、大変危険です。

アメリカカンザイシロアリ

湿った木を好むヤマトシロアリやイエシロアリと異なり、乾いた木の中に生息しています。

木の外には出ずに、木伝いに移動します。

巣の中の個体数は比較的少ないのですが、体長が大きく激しい被害が出ることもあります。

大量の砂粒状の糞を出すのが特徴で、糞が被害発見の手掛かりとなる場合も少なくはありません。

屋根裏に発生したシロアリを自分で駆除する方法

ホームセンターなどでも手軽にシロアリ駆除剤が手に入るため、シロアリを自分で駆除したいと考える方も少なくはないでしょう。屋根裏に発生したシロアリを自分で駆除するための方法を紹介します。

シロアリ専用の殺虫剤を使う

屋根裏に発生したシロアリを自分で駆除する場合には、シロアリ専用の殺虫剤を使うことをおすすめします。

間違った薬剤を使用すると状況が悪化することがあるため、注意して選ぶようにしましょう。

市販の殺虫剤には忌避作用があるものも多くあります。忌避成分による処理は、集団で行動していたシロアリをバラバラにしてしまい、完全駆除を困難にすることがあるため注意が必要です。

掃除機で吸う

羽アリが発生した場合には、掃除機で吸って処理をします。

吸い取った羽アリは1日も経てば死んでしまうので、その後にゴミ袋に入れて処分をするとよいでしょう。

表面上のシロアリは掃除機で吸うことで応急処置ができます。

ただし、この方法では目に見える範囲のシロアリしか駆除することはできず、壁の内部や巣の中などにいるシロアリまでは駆除できません。

根本的な解決には結びつかず、あくまでも応急処置となります。

ベイト工法

自分でシロアリを駆除したい場合に特におすすめなのが、ベイト工法です。

シロアリが好んで食べるエサに薬剤を含有させたベイト剤(毒エサ)を設置し、働きアリに巣に持ち帰ってもらいます。

持ち帰ったベイト剤をシロアリが巣の中で食べることによって、巣を絶滅させる駆除方法です。

ベイト工法に用いる薬剤は「脱皮阻害剤」で、脱皮をしない犬や猫、人間などには無害です。

薬剤散布の場合にはアレルギーや臭いに敏感な方への注意が必要ですが、ベイト工法だと臭いやアレルギーの心配はありません。

ベイト工法では、ベイト剤を巣まで持ち帰らせる必要があるため、薬が効くまでに時間がかかります。

巣の絶滅までには時間がかかり、即効性はありません。

定期的なチェックが必要となり、完全に駆除できているのかの判断に時間がかかるのがデメリットとなります。

DIYによる駆除の限界

DIYによるシロアリ駆除は、業者に頼む場合と比べて予算を抑えることができるのがメリットですが、完全に駆除することはかなり難しいと考えてよいでしょう。

シロアリには種類がありそれぞれに適した薬剤が異なることや、移動を繰り返すため居場所の特定が難しいことなどから、シロアリの生態を熟知していない素人には、かなり難しい作業となります。

また、完全に駆除が完了したのかを判断することは大変に難しく、対処療法になってしまうことがほとんどなので、専門の業者に依頼することが確実で安全な方法だと言えるでしょう。

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自分でできるシロアリの予防や対策

シロアリは普段は土の中で生活しています。

庭の土の中で生息していることは決して珍しいことではないため、シロアリの被害を予防するには、まずは家の中に寄せ付けないことが重要です。

シロアリの生体について理解した上で、普段から自分でシロアリの予防や対策を行うことをおすすめします。

シロアリ予防に最適なシーズン

シロアリは冬眠せずに1年中活動していますが、活動が活発になる時期と消極的になる時期とがあります。

シロアリの活動量を考慮した上で対策を行うと、より効果的にシロアリ予防を行うことが可能です。

シロアリは4月頃に巣の中の個体が増殖するため、新たな巣を求めて羽アリが移動を行います。

また、梅雨時はシロアリが好む温湿度となり活動量が増加するため、シロアリは暖かくなる春から夏頃に活発に動きます。

シロアリが本格的に活動を始める前の1月〜3月頃に、シロアリ予防のための施工を行うことが効果的です。

シロアリは段ボールも食べる

シロアリは主に木材を食しますが、段ボールなども好んで食べます。

シロアリはセルロースという成分を食べて栄養を摂っているため、セルロースが含まれる段ボールもエサとなるのです。

ヤマトシロアリとイエシロアリは湿った場所を好むため、庭に放置されて湿った段ボールは、格好のエサとなります。

セルロースを含む段ボールや木材などを庭に放置しておかないようにしましょう。

定期的にプロにチェックしてもらう

シロアリの被害を予防するために効果的なのは、定期的な調査を行い早期発見を心掛けることです。

被害が広がってからでは、完全に駆除するまでに時間も手間も掛かる上、家の修理も必要となってしまいます。

定期的にシロアリが発生しそうな家の周りや内部のポイントを自主チェックすると共に、5年に1度くらいを目安にプロにチェックしてもらうと安心です。

屋根裏に発生したシロアリ駆除を業者に依頼する際の選び方

屋根裏 シロアリ

シロアリ駆除の相場は一般的にあまり知られていないために、法外な値段を請求する悪質なシロアリ駆除業者も残念ながら存在します。

駆除を依頼する際の最適な業者の選び方について、ポイントをまとめました。

まずは、現場をしっかりと調査してくれるかどうかが重要なポイントです。

シロアリがどこから来て、どこに巣を作っているのかしっかりと調査した上で、駆除のプランと見積もりを提示してくれる業者を選びましょう。

シロアリ駆除には長年の経験と知識が重要となるため、駆除実績が多いということも大切です。

現場での経験年数が定められている「しろあり防除施工士」の資格を持っているかどうかも判断の基準となります。

また、今までの実績件数と共に、顧客からの口コミなども確認するとよいでしょう。

実際に施工をしてもらった人からの評判や、顧客からのアンケートなどが参考になります。

シロアリの被害は一時的に収まったように見えても、別の場所でいつの間にか進行しているケースがあります。

工事後のアフターサービスがしっかりしていて、定期的にチェックに来てもらえるかどうかも重要です。

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シロアリ被害にあった箇所をリフォームすべきかどうか

シロアリは木造住宅の柱や梁、床、基礎などを食し、家屋の強度を著しく低下させます。

強度が下がると大地震が起きた時に倒壊のリスクがあるため、直ちに補修やリフォームを行うようにしましょう。

初期の段階では駆除をしっかりと行うだけで済むこともありますが、柱や土台の部分にまで被害が及んでいる場合には柱や土台の交換を行い、しっかりと補強を行う必要があります。

柱の位置が下がってきていたり、扉やふすまの建て付けが悪くなってきている場合には、柱が食されて強度が下がっている可能性があるので、シロアリの駆除と共にリフォームの検討が必要です。

床下に巣を作ることが多いシロアリですが、湿気を好むシロアリは雨漏りで湿度が高まった屋根裏に住み着くこともあります。

シロアリに食い荒らされた屋根材は中身がスカスカになり、強度の低下をもたらします。

雨漏りの修理を行い、屋根や天井のリフォームを行うことで、シロアリの被害を予防することに繋がります。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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