2024年02月21日更新
屋根修理にかかる費用はいくら?屋根材の耐用年数や施工事例、工法の種類を解説!
「屋根修理をしたい、でも費用がどのくらいかかるのか不安」と感じていませんか?屋根の修理は、暮らしの中で大きな支障がなくても定期的に行うべきです。この記事では、屋根修理の費用やタイミング、業者選びのポイントなどをご説明していきます。
「屋根修理を行うべきかわからない」「屋根の修理にかかる費用が知りたい」など、屋根修理について疑問や不安がある方は多いのではないでしょうか。
本記事では、屋根修理の費用や修理の目安となる劣化症状などの基礎知識、さらには費用を抑えて屋根修理を行うための方法など幅広く紹介しています。
この記事を読むことで、屋根修理に必要な知識が深まり、適切に準備を進めることができるでしょう。
屋根の修理を検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
- 1 屋根修理が必要な理由とは?
- 2 屋根の修理にかかる費用はいくら?
- 3 箇所ごとの屋根修理の費用相場
- 4 屋根材別の修理の費用相場
- 5 屋根修理・リフォームの施工事例5つを紹介
- 6 屋根修理が必要な劣化状況とは?雨漏りの放置は危険!
- 7 屋根の修理の工法
- 8 屋根の修理の流れと工期
- 9 屋根の工事・リフォームで利用できる補助金の一覧
- 10 屋根修理に火災保険が活かせるケースとは?
- 11 屋根の修理が出来る業者の種類と特徴
- 12 信頼できる屋根修理業者の選び方
- 13 屋根修理の見積書の見るべきポイント
- 14 屋根修理の費用を賢く抑える方法とは?
- 15 すぐにできる雨漏り時の屋根の応急処置方法
- 16 注意が必要な屋根修理業者の特徴
- 17 屋根修理の詐欺被害に合わないようにするには?
- 18 もしも屋根修理の詐欺被害にあってしまった場合の対処方法
- 19 屋根修理をする際の注意点
屋根修理が必要な理由とは?
屋根は太陽光に含まれる紫外線や風雨により劣化していきます。
劣化した屋根を放置することで、スレートが割れる、瓦がずれるなどの問題が発生します。
初めは小さな問題であっても放置することで雨漏りの発生や、屋根材がめくれるなどの大きな問題に繋がる可能性があります。
建物自体に影響を及ぼす問題が起きることで、建物の寿命を縮めかねません。
劣化症状が進行するにつれて修理にかかる金額も高額になるため、早い段階で修理しましょう。
屋根材ごとの耐用年数の目安は?
屋根材には、戸建てのデザインによってさまざまな種類があり、それぞれ耐用年数が異なります。屋根材の種類と耐用年数は以下の通りです。
屋根材の種類 | 耐用年数 |
瓦 (日本瓦・陶器瓦) | 約50年~約60年 |
セメント瓦 | 約25年~約30年 |
スレート | 約25年~約30年 |
ガルバリウム鋼板 | 約25年~約30年 |
ジンカリウム鋼板 | 約30年~約50年 |
アスファルトシングル | 約20年~約30年 |
トタン | 約10年~約20年 |
屋根の種類によって耐用年数は大きく異なりますが、耐用年数を目安にして、屋根修理やリフォームの時期を考えておくことをおすすめします。
屋根の修理にかかる費用はいくら?
屋根の修理費用は定額制ではありません。屋根の状態や修理する面積、屋根の修理業者によって見積もり費用は異なります。
なぜかというと、各業者によって金額設定や計算方法が違うからです。
一般的に、屋根の修理費用の計算方法は以下のように算出します。
屋根の修理費用=単価(屋根の修理内容)×面積(屋根の修理範囲)
上記の計算方法を元に修理費用が算出されます。
これらに加え、人件費や雑費も加算されることも覚えておきましょう。
屋根の修理にかかる費用は工法によって異なります。
使用する屋根材によって価格に差が出ますが、平均的な費用は以下の通りです。
箇所ごとの屋根修理の費用相場
屋根修理における箇所ごとの工事の種類、費用相場、工期の目安は以下の通りです。
工事の種類 | 費用相場 | 工期の目安 |
棟板金の取替 | 約6万円〜 | 約2日〜 |
雨どいの補修・交換 | 約30万円〜 | 約4日〜 |
雨漏り修理 | 約5万円〜 | 約3日〜 |
軒天補修 | 約20万円〜 | 約4日〜 |
破風板板金巻き | 約15万円〜 | 約2日〜 |
コーキング補修 | 約5万円〜 | 約1日〜 |
瓦の漆喰補修 | 約30万円〜 | 約7日〜 |
雪止め設置 | 約10万円〜 | 約1日〜 |
屋根の状況によっては、足場が不要で1日で終わる屋根修理の工事もありますが、足場が必須になるような屋根修理の工事の場合は、足場の費用が追加でかかり、工期も延びますので注意が必要です。
屋根リフォームの費用相場
カバー工法 | 約50万円〜約150万円 |
---|---|
葺き替え | 約70万円~約200万円 |
塗装 | 約30万円~約100万円 |
屋根材別の修理の費用相場
屋根材別の修理の費用相場は以下の通りです。
屋根材の種類 | 費用相場の目安 |
瓦 (日本瓦・陶器瓦) | 約15万円~ |
セメント瓦 | 約40万円~ |
スレート | 約40万円~ |
ガルバリウム鋼板 | 約25万円~ |
ジンカリウム鋼板 | 約15万円~ |
アスファルトシングル | 約30万円~ |
トタン | 約15万円~ |
瓦(日本瓦・陶器瓦)屋根の修理方法
瓦(日本瓦・陶器瓦)屋根のメリットは、重みがあるため、見た目の重厚感をだすことができ、耐熱性や防音性に優れています。色あせにくいため塗装する必要がないこともメリットと言えます。
瓦(日本瓦・陶器瓦)屋根は、積雪の多い地域では、雪の重みで瓦が割れやすく、雨漏りの原因となるため使うことができません。重い瓦屋根のため耐震性に注意が必要なこともデメリットと言えるでしょう。
また、瓦(日本瓦・陶器瓦)屋根は工事費が高く、屋根修理における工事費用は高額になる傾向があります。
瓦(日本瓦・陶器瓦)屋根における主な修理の工事内容ごとの費用相場と作業内容は以下の通りです。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約120万円~ | 既存の瓦屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
葺き直し工事 | 約100万円~ | 瓦を交換して屋根を新たに葺くこと |
棟瓦の取り直し | 約15万円~ | 屋根の頂上にある棟瓦のズレや漆喰の剥がれを補修する |
棟板金工事 | 約10万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
漆喰補修工事 | 約15万円~ | 漆喰の剥がれや崩れを補修する |
部分的な瓦の修理 | 約5,000円~/1枚当たり | ・割れている瓦の交換時工事 ・雨漏りしている箇所だけコーキングする |
セメント瓦屋根の修理方法
セメント瓦のメリットは、厚みがあるため、衝撃に強く、遮音性や耐火性が高いことでしょう。日本瓦や陶器瓦と比較して、安価なこともうれしいメリットです。
瓦(日本瓦・陶器瓦)と同様、重みがあるため耐震性には注意が必要で、積雪の多い地域には向かないでしょう。また、水が浸みこみやすいため、カビやコケが発生しやすいデメリットもありますので注意が必要です。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約80万円~ | 既存の屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
塗装工事 | 約40万円~ | メンテナンス時期が来たら塗装する |
棟板金工事 | 約10万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
漆喰補修工事 | 約10万円~ | 漆喰の剥がれや崩れを補修する |
部分的な瓦の修理 | 約5,000円~/1枚当たり | ・割れている瓦の交換時工事 ・雨漏りしている箇所だけコーキングする |
スレート屋根の修理方法
スレート屋根は、色の種類が豊富で、比較的工事がしやすく工事費用が安いメリットがあります。
しかし、スレート屋根は色褪せしやすく、耐久年数が短いため定期的な塗装が必要になります。また、素材が軽く重さに弱いため、積雪で割れたり、豪雨により雨水が入り込む可能性があるため注意が必要です。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約150万円~ | 既存の屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
塗装工事 | 約40万円~ | メンテナンス時期が来たら塗装する |
カバー工法 | 約80万円~ | 既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
棟板金工事 | 約80万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
漆喰補修工事 | 約80万円~ | 漆喰の剥がれや崩れを補修する |
部分的な屋根の修理 | 約20,000円~/1枚当たり | ・割れている瓦の交換時工事 ・雨漏りしている箇所だけコーキングする |
ガルバリウム鋼板屋根の修理方法
ガルバリウム鋼板屋根のメリットは、重量が軽く、耐震性や耐火性が高いことです。同じ金属製のトタン屋根と比較すると錆びにくい特徴があります。
しかし、ガルバリウム鋼板屋根は軽く薄いため、衝撃に弱く、へこみやすいデメリットがあります。また防音性が低いため雨音などに気をつける必要があり、断熱性も低いため2階は特にエアコンが効きにくいでしょう。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約160万円~ | 既存の屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
塗装工事 | 約25万円~ | メンテナンス時期が来たら塗装する |
カバー工法 | 約100万円~ | 既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
棟板金工事 | 約15万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
部分的な屋根の修理 | 約10,000円~/1箇所 | ・錆びの補修 ・へこんだ部分の補修 |
ジンカリウム鋼板屋根の修理方法
ジンカリウム鋼板屋根は、屋根の表面の石粒が音を吸収するため、防音性が高く、雨音などがほとんど気にならないでしょう。
工事の際、屋根材と下地などの間に隙間が生まれるため、空気層が断熱材の代わりとなり断熱性を高める効果もあります。
しかし、屋根の表面の石粒がぽろぽろと剝がれやすいデメリットがあるほか、ジンカリウム鋼板は国内で生産される製品が少なく、海外製を輸入する場合はやや割高になる点がデメリットになります。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約90万円~ | 既存の屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
塗装工事 | 約45万円~ | メンテナンス時期が来たら塗装する |
カバー工法 | 約80万円~ | 既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
棟板金工事 | 約15万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
部分的な屋根の修理 | 約10,000円~/1箇所 | 防水テープの貼り直し |
アスファルトシングル屋根の修理方法
アスファルトシングル屋根のメリットには、加工しやすい屋根材のため複雑な屋根の形状に合わせて施工することが可能なためデザイン性が高いことが挙げられます。軽量で耐震性が高く、割れや錆に強い特徴もあります。
また、アスファルトシングル材が薄くて軽いため、強風に弱く、反りが置きやすく剝がれやすいデメリットがあります。水や湿気、気温などが原因で劣化しやすいため注意が必要です。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約80万円~ | 既存の屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
塗装工事 | 約30万円~ | メンテナンス時期が来たら塗装する |
カバー工法 | 約60万円~ | 既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
棟板金工事 | 約15万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
部分的な屋根の修理 | 約10,000円~/1箇所 | 剥がれや浮きの補修 |
トタン屋根の修理方法
トタン屋根は、素材が軽いため建物への負担が少なく、工事費が安いメリットがあります。しかし、トタンは、熱を通しやすく、室温が外気の影響を受けやすいため断熱性が低いデメリットがあるため注意が必要です。
また、錆びやすく、遮音性も低いため、他の屋根と比較してデメリットが多いことも特徴として挙げられます。
工事内容 | 費用相場 | 作業内容 |
葺き替え工事 | 約80万円~ | 既存の屋根を解体し、新しい屋根を設置する |
塗装工事 | 約25万円~ | メンテナンス時期が来たら塗装する |
カバー工法 | 約75万円~ | 既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせる |
棟板金工事 | 約15万円~ | 屋根の頂上にある屋根材の継ぎ目から雨が漏れないようにすること |
部分的な屋根の修理 | 約10,000円~/1箇所 | 剥がれの補修 |
屋根修理・リフォームの施工事例5つを紹介
屋根の修理やリフォームの施工事例を紹介します。
下記リンク先にて、そのほかの事例はハピすむのサイトでも豊富に閲覧できますので下記リンク先の下段の屋根・屋根塗装の他の事例からご覧ください。
雨漏りの修繕工事
工事内容 | 雨漏り補修 |
工事期間 | 約30日間 |
築年数 | 築50年以上 |
施行業者 | トミーズホーム(大栄建設) |
経年劣化と長年の自然災害のダメージにより、瓦が壊れたため、破損した瓦の差し替えと、屋根が傷んでいれば修理してほしいとの要望でした。雨漏りが直り、見た目も良くなったと喜んでいただきました。
屋根の塗装工事
工事内容 | 屋根補修 |
費用 | 約20万円 |
工事期間 | 約2日間 |
築年数 | 築40年~50年未満 |
施行業者 | リテックホーム |
屋根の痛みと雨音が気になるとのご相談で、屋根の葺き替えをご提案しました。雨音も小さくなり喜んでいただけました。
屋根の葺き替え・塗装工事
工事内容 | 屋根補修 |
費用 | 約350万円 |
工事期間 | 約15日間 |
築年数 | 築40年~50年未満 |
施行業者 | リテックホーム |
屋根が雨漏りしているとご相談がありました。4箇所雨漏りしており、築45年で経年劣化が進んでいたため、屋根の葺き替えをご提案しました。雨漏りが止まり、屋根も軽量になったと大変満足していただきました。
カバー工法による葺き替え
工事内容 | 屋根補修 |
費用 | 約270万円 |
工事期間 | 約30日間 |
施行業者 | 角栄ホームズ |
雨漏りを修復したいとのご要望でした。屋根はカバー工法にてガルバリウム鋼板の葺き替えをご提案しました。雨漏りの心配もなくなり、綺麗になったと喜んでいただきました。
屋上の防水・雨どい交換工事
工事内容 | 屋根補修 |
費用 | 約120万円 |
工事期間 | 約21日間 |
施行業者 | 建尚/ガイソー横浜港南支店 |
屋上の汚れが気になり、この先どのくらい住むことができるのか不安とのご相談でした。パワークリーナーでの洗浄と、 この先長く住むための工事を提案し、「屋上に行きやすくなった。前よりも綺麗で家にいるのが楽しい」と喜んでいただきました。
屋根修理が必要な劣化状況とは?雨漏りの放置は危険!
屋根の修理が必要になるケースとはどのような場合でしょうか。
台風や豪雨など天災などの後は屋根の修理が必要になるケースがありますので注意が必要です。天災などの被害に遭っている場合、気づかずに放置すると修繕費用が高額になりますので、こちらの点にも注意しましょう。
具体的に屋根のどんな症状が修理が必要なタイミングなのか紹介します。
屋根材が変色している
屋根材の変色を見つけたら、劣化のサインです。スレート板や金属の屋根の場合、表面は塗装されていることが多いので、塗装の剥がれが見つかった時も修理のタイミングと言えるでしょう。
金属屋根の場合、雨や雪などで水分が屋根の表面に触れることで錆びの原因になります。最近ではトタン屋根も塗料などで錆びの対策がされていますが、錆びやすい屋根材には違いありません。
屋根の変色や錆を放置することにより、屋根材の継ぎ目にも錆が目立つようであれば、屋根塗装だけではなく、屋根の葺き替えが必要になり修理費用が高くなる恐れがあります。
瓦が破損・落下している
台風などの災害の後によく見られることは、瓦の破損や落下です。瓦は重いですが、強風で落下することも少なくありません。
瓦の破損や落下が雨漏りの原因となり、建物の構造部分が損傷する可能性もありますので、早めの対処が必要になります。
台風が通過した後は、瓦の破損や落下がないか確認することをおすすめします。
天井にシミがある
部屋の天井にシミを見つけた場合は、雨漏りをしている可能性が高いです。
屋根のすぐ下にある部屋で天井にシミを見つけた場合は、屋根材が防水できていない可能性があるため早めにリフォーム業者に屋根を調べてもらい、修理を依頼するようにしましょう。
屋根材や下地、防水シートの交換だけでは済まない時は、屋根の内部や天井の張り替え工事が必要な場合があり、費用も高くなるため注意が必要です。
天井にシミを見つけた場合は、早急に対処することをおすすめします。
雨漏りしている
雨漏りが発生している場合は、屋根の防水機能が失われていることを意味します。
雨漏りによって天井にまでシミが出てきている場合は、広範囲の屋根に対しての補修が必要な可能性があるため、早急にリフォーム業者に調査を依頼しましょう。
特にストレート屋根は、塗装が剥がれてくると錆が広がり隙間ができるため、雨水が侵入しやすくなります。
また、雨漏りは屋根の経年劣化だけでなく、施工不良によっても起こる可能性がありますので注意しましょう。
雨漏りによる修理費用は、屋根の補修に加え、天井などの室内の内装工事も必要となるため、工事の合計費用が100万円以上かかることも少なくありません。
雨漏りを見つけた場合は、屋根修理がどの程度必要なのか、雨漏りしている箇所を特定させる必要があるでしょう。
屋根の修理の工法
屋根の修理を業者に依頼する場合、主に次の3つの修理方法が用いられます。
- カバー工法
- 葺き替え
- 塗装
どのような工事内容なのかご紹介していきます。
屋根のカバー工法
カバー工法は既存の屋根材の上から新しい屋根を取り付ける方法で、いわゆる重ね葺きと呼ばれる施工方法です。
近年の屋根修理で主流となっている方法でもあります。
既存屋根の解体費用や廃材処理費用を節約することができ、工期も短く済むというメリットがあります。
また、屋根が二重になるため、断熱性や遮音性の向上も期待できます。
一方で、屋根が重くなることによる家屋自体への影響は心配です。
また、既存の屋根の劣化がかなり進んでいる場合や建物自体に耐力がない場合など、状態によっては施工ができないこともあります。
カバー工法で注意するポイント
カバー工法によって屋根を修理する場合は、既存の屋根材の上から新しい屋根を取り付けて覆ってしまうため、修理をする前にしっかりと屋根の下地の状態などを調査しておく必要があります。
なぜなら、下地など外から見えない部分が劣化しているのに、しっかりと調査をせず、そのままカバー工法で新しい屋根を取り付けてしまうと、どんどん内部の劣化が進むことになります。
その結果、大がかりな修理が必要になり、時間も費用もかかってしまうのです。
下地などに問題がなく、カバー工法によって修理をした場合、屋根の耐用年数は約20年~約30年になります。
その後、さらに修理が必要になった際は、カバー工法で修理することはできません。
既に2段構えの屋根になっているため、さらに上から屋根材を乗せるとなると、その重さで家屋自体への影響が大きくなるからです。
また、カバー工法をした屋根を将来的に修理する場合は、2つ分の屋根を撤去することになるため、撤去費用と廃材処分費用について、単純計算で2倍かかることになります。
カバー工法で修理すれば、その時の屋根材の撤去費用と処分費用を削減できるため、工事費用を安くあげることは可能ですが、長い目で見ると、その分の費用を先送りしていることにもなるのです。
修理業者を選ぶ場合は、しっかりと屋根や建物の状態を調査して把握し、工事の方法や費用面なども含めて丁寧に説明した上、それぞれの要望に見合う提案をしてくれる業者を選ぶようにしましょう。
屋根の葺き替え
葺き替え工事は、既存の屋根を剥がし新しい屋根材を施工する方法です。
劣化が激しい屋根や築年数が30年以上の住宅などに用いられています。
屋根下地や防水シートなども新しくするため、屋根全体が一新されることになります。
また、日本瓦をはじめ、薄いスレート板やメッキのガルバリウム鋼板などバラエティ豊富な屋根材に対応できる点もメリットです。
カバー工法よりも工期は長く、解体費用や既存屋根撤去費用なども発生するので費用も高額になります。
屋根塗装
屋根材に新たに塗装を施す工事で、塗装の剥がれや防水性の劣化などが目立ってきた際に用いられます。
屋根全体に傷みが少ない場合に採用される修理方法です。
雨や雪などの自然環境が原因の一つで、早ければ8年前後で塗装をやり直す必要が出てくるでしょう。
全体を一度洗浄し、基本は下地処理を含め3回塗りを行います。
スレート板や金属の屋根で採用される工事で、伝統的な粘土瓦の場合は基本的に適していません。
塗料にも耐候性や遮熱性の高いものなど、種類や機能性が幅広く揃っています。
そのため、どんな塗料を選ぶかによっても費用は変わります。
屋根の修理の流れと工期
屋根の修理の工期は、屋根の大きさ、形状、勾配、劣化具合、周辺環境、気候により日程に差が出ます。
平均的には約1週間~約2週間が工期です。
カバー工法
足場の設置 | 約1日 |
---|---|
下地の増し張り | 約半日 |
ルーフィング張り替え | 約半日 |
屋根材の施工 | 約1日~約2日 |
足場解体、清掃、確認 | 約1日 |
葺き替え
足場の設置 | 約1日 |
---|---|
既存の屋根材、防水シートなどの撤去、清掃 | 約1日 |
ルーフィング張り替え | 約半日 |
屋根材の施工 | 約1日~約2日 |
足場解体、清掃、確認 | 約1日 |
塗装
足場の設置 | 約1日 |
---|---|
高圧洗浄 | 約1日 |
下地処理 | 約1日 |
養生 | 約1日 |
塗装 | 約3日 |
点検 | 約1日 |
養生撤去・足場解体 | 約1日 |
ルーフィング張り替えの作業内容とは?
ルーフィングとは屋根材の下に設置する防水シートです。
屋根材が防水しきれなかった雨水が屋内に侵入することを防ぎ、雨漏りを防止します。
普段は目視では確認できませんが、建物の雨漏りを防ぐ重要な部分です。
ルーフィング張り替えでは、まず屋根材を移動した後に古いルーフィングを撤去します。
野地板の状態を確認し、問題がなければ新しいルーフィングを張っていきます。
ルーフィングに問題があると屋根の塗装に必要な高圧洗浄が行えないため、メンテナンスが必要です。
屋根の工事・リフォームで利用できる補助金の一覧
屋根リフォームでの補助金は、大きくは耐震性能を上げる屋根リフォームかエネルギー対策を目的とする屋根リフォームが対象となります。
屋根リフォームで利用できる補助金の一覧は以下の通りです。
助成金の種類 | 工事内容 | 支給金額 |
長期優良化リフォーム推進事業制度 | 断熱・耐震性アップの工事 | 100万円が上限 |
省エネ改修補助事業 | 太陽光パネルの設置 断熱効果を上げる工事 | 20万円~30万円が上限 ※自治体によって異なる |
建築物耐震対策緊急促進事業 | 瓦屋根の交換工事 | 20万円が上限 |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 断熱リフォーム | 120万円 |
アスベスト除去工事補助金制度 | アスベスト除去工事 | 地方公共団体の補助額の1/2以内(かつ全体の1/3以内) |
上記表は、2023年11月7日時点での情報です。
屋根リフォームの補助金制度には、国や自治体による制度があります。自治体の補助金制度は、自治体により条件や補助金額が異なりますので、お住いの自治体の補助金制度を確認することをおすすめします。
自治体の補助金制度を調べる方法は、お住いの市区町村の窓口に直接問い合わせるか地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイトを活用しましょう。
出典:地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト (j-reform.com)
屋根リフォームにおける国の補助金制度を紹介します。
長期優良化リフォーム推進事業制度
助成金の割合 | 補助対象リフォーム工事費合計の3分の1 |
対象の施工内容 | ・性能向上リフォーム工事 ・三世代同居対応改修工事 ・子育て世帯向け改修工事 ・防災性の向上、レジリエンス性の向上改修工事 |
助成金の上限額 | 評価基準型100万円/戸 認定長期優良住宅型200万円/戸 条件により異なります。 |
申請方法 | リフォーム業者が代行して申請 |
申請期限 | 2023年12月22日まで ※予算上限に達し次第終了 |
応募状況 | 認定長期優良住宅型のみ受付中(2023年11月時点) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、既存住宅の長寿命化や省エネ性能向上リフォームに対して国が補助する制度です。
耐震リフォーム、省エネリフォームなど一定の条件を満たしたリフォームに対して補助金を受け取ることができます。
補助を受けるには、インスペクション(建物診断)や、建物の維持保全計画やリフォーム履歴の作成などが必要になりますので注意しましょう。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、「評価基準型」、「認定長期優良住宅型」に分かれており、それぞれ上限金額が異なります。
評価基準型とは、一定の耐震性や耐久性、省エネ性を確保するリフォームで、長期優良住宅とは、何十年も長期間にわたって良好な状態で住み続けられるような住まいとして認定された住宅のことです。
なお、評価基準型は2023年9月28日で予算が埋まり、受付終了となっています。
出典:令和5年度 長期優良住宅化リフォーム推進事業 (choki-r-shien.com)
建築物耐震対策緊急促進事業
例:佐賀市耐震改修事業費補助事業
助成金の割合 | 工事費(耐震改修工事に係る部分のみ)の80%以内 |
対象の施工内容 | 屋根瓦の軽量化 |
助成金の上限額 | 100万円 |
申請方法 | 耐震補強設計等を依頼することが確認できる見積書を添付して申請 |
申請期限 | 2023年12月末日まで |
応募状況 | 受付中(2023年11月時点) |
出典:住宅の耐震改修工事費の補助制度について | 佐賀市公式ホームページ (saga.lg.jp)
建築物耐震対策緊急促進事業は、国と都道府県、市区町村の3つのセクションが合同で用意する補助金制度です。申請などの手続きは、市区町村が窓口になります。
基本的に、昭和56年(1981年)5月末日以前に建築された建物が対象となり、中でも土葺き屋根は、極めて耐震性能が悪いため、早期の改修が求められています。
なお、補助金額は市区町村によって異なるため注意しましょう。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
助成金の割合 | 改装費用の3分の1以内を補助 |
対象の施工内容 | 15%以上の省エネ効果が見込まれる高性能建材を用いた断熱リフォーム工事 |
助成金の上限額 | 120万円 |
申請方法 | 公式ホームページより申請様式をダウンロードして必要書類を作成して申請 |
申請期限 | 2023年12月8日まで |
応募状況 | 受付中(2023年11月時点) |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業とは、省エネ効果が見込まれる高性能建材を用いた住宅の断熱リフォームを支援する事業のことです。
アスベスト除去工事補助金制度
助成金の割合 | ・アスベスト調査費用:25万円 ・アスベスト解体費用:自治体の補助額の1/2以内(かつ全体の1/3以内) |
対象の施工内容 | アスベストの調査・撤去 |
助成金の上限額 | 費用の2/3以内かつ100万円 ※自治体によって異なる |
申請方法 | 着工前にリフォーム業者が申請 |
申請期限 | 自治体によって異なる |
応募状況 | 自治体によって異なる |
アスベスト除去に関して国土交通省は補助制度を設けており、補助金制度がある自治体
において、活用することができます。
屋根修理に火災保険が活かせるケースとは?
屋根を修理する際、火災保険が適用されることがあります。
屋根の修理で火災保険が適用される条件などをご紹介します。
火災保険の風災補償が適用になる場合
屋根の破損や雨漏りなどで必要な修理費用には、火災保険の風災補償が適用になる可能性があります。
屋根の他に雨樋・漆喰・瓦・TVアンテナなどの修理にも火災保険が適用されることがあります。
なぜ、屋根の修理に火災保険が適用されるのかというと、100%の自然劣化でない限り屋根の破損や損傷は風災の可能性が否定できないため、破損した屋根は何らかの風災を受けて劣化したとみなされるからです。
火災保険が適用された具体例は以下の通りです。
- 台風や突風などが原因で、瓦や漆喰が破損したケース
- 突風などの風災で雨樋が破損したケース
- 長期間の雨や風で漆喰が崩れたケース
- 瓦がずれて雨漏りしてしまったケース
- トタン屋根がめくれてしまったケース
など
一見経年劣化に見える症状でも、火災保険が適用されるケースが珍しくありません。
火災保険が適用になるかどうかは、業者や保険会社ではなく第三者機関が判断するため、屋根の修理をする予定の場合は、一度火災保険の窓口に申請可能かどうか問い合わせてみるといいでしょう。
屋根の修理が出来る業者の種類と特徴
屋根修理を依頼できる業者の種類と特徴は以下の通りです。
業者の種類 | 特徴 |
ハウスメーカー | ・築10年未満ならおすすめ ・金額が高い |
瓦葺工事会社 | ・屋根が瓦葺き屋根ならおすすめ |
板金工事会社 | ・ガルバリウム鋼板、トタン屋根ならおすすめ |
塗装業者 | ・屋根材の種類関係なく屋根の塗装であればおすすめ |
屋根修理の専門業者 | ・屋根の補修や雨漏り修理ならおすすめ |
まず基本的に住宅の屋根の種類によって得意な業者がありますので、上記を参考に選ぶことをおすすめします。
住宅の屋根が瓦葺き屋根なら瓦葺工事会社、ガルバリウム鋼板、トタン屋根であれば板金工事会社がおすすめです。
また、屋根の修理内容によって業者を選ぶ方法もあります。屋根材の種類に関係なく屋根の塗装全般であれば塗装業者、屋根の補修や雨漏り修理などの屋根修理全般は屋根修理の専門業者に依頼するようにしましょう。
住宅を建てて10年未満であれば、建築したハウスメーカーに依頼しましょう。10年間は、売り主であるハウスメーカーに「契約不適合責任」があるため雨漏りなどの修理は、ハウスメーカー負担となります。
契約不適合責任とは、納品された目的物があらかじめ決めていた種類・品質・数量に関して、契約内容に適合しないことが判明したときに売主が負う責任のことです。
住宅の構造上主要な部分や雨水の侵入口に対しては、売主の責任で直す必要があるということです。もちろん故意や過失によって修理が必要な場合などは売主の責任にならないケースがありますので注意しましょう。
屋根修理には足場が必要なケースが多いため、他の修繕をまとめて行うことにより費用を抑えたい人は、屋根以外の修理も行っているリフォーム業者がおすすめです。
信頼できる屋根修理業者の選び方
住宅の屋根修理において信頼できる屋根修理業者を選べるかどうかは非常に重要です。屋根修理の基礎知識があることは、優良な業者を見極められるポイントのひとつと言えます。
信頼できる屋根修理業者の具体的な選び方を紹介します。
修理内容の希望をヒアリングしてくれるか
現地を確認しながら、修理内容の希望や困っていることなど親身に聞き取りしてくれるかは
必ずチェックするようにしましょう。一方的におすすめの屋根修理を押しつけてこないか予算内での修理内容を提案できるかは重要なポイントとなります。
屋根修理に関しての知識が備わっているかも優良な業者を見極めるポイントになりますので積極的に質問しましょう。
また、時間は守っているか、打合せ内容はきちんとメモにとっているか、屋根修理以外にも住宅全体を見てくれるかなど担当者の態度や相性も重要になります。
複数の業者で見積もりを取る
できれば同じ屋根修理の内容で複数社の見積りを取ることをおすすめします。屋根修理業者は、業者によって材料の仕入れ値が違い、工事費用や利益率も変わりますので、必ず比較するようにしましょう。
仮に悪徳業者がその中にいたとしても1社だけ法外な金額なため見つけることは難しくないでしょう。
また、屋根修理後の対応も重要なポイントになりますので、アフターサービスの内容はしっかり聞くことをおすすめします。
見積書はわかりやすく丁寧か
屋根修理の見積書は、業者によって異なります。使用する材料や詳細な工事内容が記載されてあるか確認しましょう。
使用する材料があいまいな場合は、安い材料を使っている可能性もありますので、もし記載がない場合は、必ず担当者に聞きましょう。
専門用語を使わずにわかりやすく説明してくれる業者や、写真を見せながら詳しく説明してくれる業者もあれば、いまの屋根の状況をほとんど説明しない業者もいますので、優良な業者かどうかしっかり見極めることが大切です。
屋根修理の見積書は、金額だけではなく総合的に比較することをおすすめします。
屋根修理の見積書の見るべきポイント
屋根修理の見積もりの見るべきポイントは複数あります。
ここでは屋根修理の見積書を見るべきポイントをご紹介します。
屋根の状態に対して適切な修理方法か確認する
見積書の内容が屋根の状態に対して適切な修理方法であるか確認をする必要があります。
屋根塗装や屋根カバー工法、屋根葺き替え工事など様々なメンテナンス方法があり、症状によって適切な修理方法が異なります。
屋根の状態に合わない修理をしてしまうと、修理の効果を十分に得られずに費用だけがかかってしまうため、事前に入念な確認が必要です。
特に工事範囲や修理内容をしっかりと確認し、診断書などがある場合はそちらと比較しましょう。
単価の記載があるかの確認
屋根修理の見積書を見る際には単価の記載があるかを確認してください。
特に注意が必要なのは、単価や単位の記載がなく一式と表現されている場合です。
曖昧な表現によって金額を水増しして請求されるなどのトラブルがあることも事実です。
見積時には、どのような範囲にいくらの単価の商品を使用して工事を行うかを明確にしておきましょう。
また坪表記では塗装、修理費用に差が出る可能性があるため、見積もりには塗装面積で表記してもらいましょう。
大幅な値下げはされていないか確認
屋根修理の見積書に大幅な値下げがされている箇所がないか注意しましょう。
見積もりの際に業者が大幅な値下げを行ってくれることは嬉しいことではありますが、あまりにも大幅な値下げはトラブルの元となる可能性があります。
大幅な金額をなぜ値引きできるのかをしっかりと確認し、納得の行く場合のみ話を進めるようにしましょう。
特に足場代を無料にするなどのケースが多く、この場合他の部分に足場代の費用が含まれているケースがあります。
見積書で不明な点について質問を出来るか
見積書を確認した際に不明な点が見つかることもあるでしょう。
不明点が見つかった際は質問をしてみてください。質問しやすい業者であるか、適切な返答があるかなどを確認することも重要です。
優良業者であれば自社の見積もりにも自信を持っているため、どのような質問に対しても答えてくれるでしょう。
工事を行ってからでは後戻りできないケースも多いため、工事を行う前に疑問や不安などは解消しておきましょう。
商品を指定した場合商品名の記載を確認
指定した商品がある場合は、その商品名が見積書に記載されているか確認しましょう。
塗料の商品名は同じでも品番や型番などが異なるだけで塗料のグレードは異なります。
商品のグレードによって耐用年数は異なるため、希望した内容の商品であるかどうか商品名の確認から型番などの確認を行いましょう。
数量についてもあわせて確認しておくと良いでしょう。
希望していた塗料とは異なる塗料を使用して金額や施工イメージが希望と異なるものにならないように入念な確認を行い、希望と異なる点はしっかりと要望を伝え変更してもらいましょう。
屋根修理の品質保証の範囲の確認
屋根修理の品質保証がある場合には、その範囲を事前に確認しておきましょう。
メーカーにより保証の内容は様々ですが、一般的には屋根としての機能を維持できない場合に保証の対象となります。
保証期間も比較的長いという特徴があります。
しかしメーカーの保証は施工に対する保証ではないため、手抜き工事などを行われた場合は保証外となることもあります。
また保証の内容は口頭のみで確認をするのではなく、書面に記載をしてもらうことが重要です。
書面での確認を怠ってしまい、泣き寝入りすることになってしまう場合もあるため注意が必要です。
屋根修理の費用を賢く抑える方法とは?
できるだけ費用を抑えて屋根の修理を行いたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ここでは屋根修理の費用を賢く抑える方法をご紹介します。
屋根修理と同時に外壁塗装やメンテナンスを行う
屋根修理と同時に外壁塗装やメンテナンスを行うことで、足場代を節約することができます。
それぞれを別で工事した場合と同時に工事した場合では、工事1回分の足場代の違いが生まれます。
足場代は高額であるため、可能であれば複数の工事を一度で済ませましょう。
複数社から見積もりを取る
複数社から見積もりを取ることでそれぞれの業者の提案内容の違いが明確になります。
依頼する業者によって工事代金や内容は異なるため、費用を抑えてリフォームするためにも相見積もりを行いましょう。
またハピすむでは無料で相見積もりを行うことができます。
複数の業者から見積もりを取得し、希望条件に近い業者を見つけたいと考えている方は、ぜひハピすむをご活用ください。
屋根の修理に適した季節とは?
屋根の修理は春と秋が適しています。
雨が少なく、気温が高すぎず低すぎない季節だからです。
また、梅雨や雪の降る冬に備えて修理を依頼する人が増える時期でもあります。
依頼をご検討の方は早めに予定を立てることをおすすめします。
夏は日照時間が長く、塗装の乾燥に適していると言えますが、急な夕立ちが起こる季節でもあります。
養生によって窓を開けることができなくなったり、窓を開けても足場のせいで風通しが悪くなることがありますので要注意です。
冬は日照時間が短く、雪が降った場合は工期が延びてしまうためあまりおすすめできない工事の季節です。
しかし、その分割引を行っている業者もあるため、冬の工事を視野に入れるという手段もあります。
すぐにできる雨漏り時の屋根の応急処置方法
台風などで雨漏りが発生したり、瓦の落下など緊急性のある屋根の不具合に対する応急処置は非常に重要です。
普段の生活に影響が出たり、建物の構造上主要な部分に対しての損傷につながったり、近所に迷惑をかける可能性もありますので、早めに応急処置しましょう。
すぐにできる雨漏りの対処法は以下の通りです。
- 狭い範囲からの雨漏りは、バケツやタオルで受ける
- 広い範囲の雨漏りは、ビニール袋を活用する
- 窓枠や壁などの雨漏りは、タオルや吸水シートなどを活用する
- 家財道具が被害を受けそうな場合は、レジャーシートを活用する
雨漏りを発見した場合は、屋内での二次被害を防ぐために早めに応急処置する必要があります。雨漏り被害を放置してひどくなると、雨漏り範囲が広がり、修理費用が高額になりますので注意が必要です。
しかし、素人ができることには限界があります。バケツ、タオル、レジャーシートなどを使って雨水を溜めるところまでにしておきましょう。
屋根にのぼる応急処置は非常に危険ですので、プロである屋根修理業者に依頼することをおすすめします。特に屋根が瓦の場合は、雨で滑りやすくなっていますので注意が必要です。
屋根の修理はDIYでできるの?
屋根修理はどうしても高額な費用がかかってしまうため、DIYで修理したいとお考えの方もいるかもしれませんが、DIYでできるのは応急処置までです。
というのも、ブルーシートや防水塗料などを自分で施したとしても、長い間綺麗な状態を保てるようなレベルまで仕上げるのは難しく、結果的に一時的な対策となってしまうからです。
いくら資材が手に入っても、屋根材自体の補修や劣化修理を完璧に行うことは素人には大変難しいと言えます。
そして最も重要なのが、高所作業における安全対策です。
屋根修理のために屋根に登ることは非常に危険です。
プロの業者なら足場を組むなどして、しっかりと安全を確保して工事を行います。
高所に慣れている職人が修理する際でも安全の確保は必須です。
素人が突然屋根に登って修理しようとすれば、滑落などの可能性も高くなるため危険です。
以上のような事故のリスクも考慮すると、DIYをすべきかどうか判断できるのではないでしょうか。
突然の雨漏りで業者に依頼を相談しても、すぐには対応できない、といった場合に一時的な応急処置としてDIY修理を行うのが適切と言えます。
修理自体はプロの業者に依頼をし、完全に屋根を直してもらうべきでしょう。
もちろんDIYの方がコストはずっと抑えられますが、安全面でのリスクや完全に修理されないまま放置し悪化する可能性を考えると、費用よりも結果を優先すべきだと言えます。
こちらから簡単に無料で見積もりが出来ますので、ぜひハピすむのリフォーム費用の無料相見積もりをご利用ください。
注意が必要な屋根修理業者の特徴
近年、屋根修理におけるトラブルが多発しています。屋根修理における詐欺の知識を身につけ、被害にあわないようにしましょう。
屋根修理の詐欺としてよくある手口を4つ紹介します。
飛び込みで訪問してきて屋根修理を提案する
突然インターホンを鳴らして屋根修理を提案する手口は、屋根修理詐欺において一番多い手口と言えます。近隣で屋根修理をする業者を装い、屋根が割れているのが見えたと言って屋根修理が必要だと不安を煽ってきます。
実際に屋根にのぼって、よく状況を見ましょうかといかにも親切で言っているようにみせかけ、ありもしない劣化状況を話したり、自分で壊したあげく修理が必要ですと言ってくる悪徳業者の可能性がありますので注意が必要です。
突然訪問する屋根修理業者を実際に屋根にあげる行為はやめましょう。
「火災保険で工事費がかからない!」と無料を強調する
屋根修理の見積書の説明の際に、「火災保険で屋根修理が可能なため無料になります」と無料を強調してくる業者にも注意が必要です。
基本的に屋根修理は、火災保険で無料になるとは限りません。無料になるという言葉を信じて屋根修理したのに火災保険を使えずにトラブルになるケースが多発していますので注意しましょう。
実際には、屋根修理において火災保険が使える場合もありますが、確実に火災保険が使えることがわかった上で契約することをおすすめします。
高額値引きができると提案される
これもよくある手口ですが、「いまだったらキャンペーンで高額値引きができます」と提案されるケースもあります。
当然、誰でも修理費用は安く抑えたいものですが、こういったケースでは、あらかじめ屋根修理費用を高めに設定し、高額値引きをしても利益が充分に残るようにしています。
屋根修理業者1社だけで進めているとこのような手口に引っかかる可能性がありますので、必ず複数社見積りを取ることをおすすめします。複数社見積りを取ることによって屋根修理における平均金額がわかりますので、特別安くなっていないことがわかるでしょう。
ハウスメーカーを装い点検をしにくる
住宅を建てたハウスメーカーの関連会社と言って、あたかも点検するように見せかける悪徳業者にも注意が必要です。
基本的にハウスメーカーの関連会社であれば、事前にアポイントを取ります。それがないということは悪徳業者の可能性が高いでしょう。
心配であれば名刺をもらい、ハウスメーカーに直接聞いてみることをおすすめします。
屋根修理の詐欺被害に合わないようにするには?
それでは、このような屋根修理の詐欺被害にあわないようにするためにはどうしたらいいでしょうか。
屋根修理の詐欺にあわないために気をつけるべきポイントを5つ紹介します。
屋根の点検に立ち会うか、ドローンを利用して確認してもらう
当然訪問してくる業者を屋根にのぼらせないことが非常に重要です。先述のとおり、屋根に業者だけをのぼらせると、自分で壊して修理が必要と迫ってきたり、ありもしない劣化を指摘してくることがあります。
どうしても屋根修理業者が屋根にのぼる場合は、屋根の点検に立ち会うか、ドローンを利用して確認してもらうようにしましょう。
ドローンによる調査は、屋根をあらゆる角度からも確認できるため実際に屋根にのぼって確認するよりも確実な場合があります。
また、ドローンにより屋根全体を確認することができ短時間で終わるため、おすすめです。
信頼できる業者にも点検してもらう
住宅を建てたハウスメーカーの関連会社と確実にわかっている場合や、以前依頼したことのある屋根修理業者など信頼できる屋根修理業者に点検してもらうことも1つの方法です。
突然訪問してくる業者は、新たな手口で巧みにだましてくる可能性がありますので、確実に信頼できる業者に点検してもらうほうが、安心できて、疑う必要がないため気を遣う必要もないでしょう。
点検時の写真・画像を提示してもらう
屋根の修理を指摘されても、屋根修理業者の言葉だけでは工事をするべきか判断できないでしょう。
屋根の点検時の写真や画像など具体的な証拠を提示してもらうようにすることにより、屋根修理詐欺を未然に防ぐ可能性はあがるでしょう。
しかし、他の似ている住宅の画像を使ったり、悪徳業者もあらゆる手を使ってきますので注意が必要です。
屋根を点検した後に、すぐ写真を見せてもらうようにお願いし、それができない場合は悪徳業者の可能性が高いでしょう。
一人で慌てて決断しない
一人で在宅中に突然訪問されて、「このままだと雨漏りします」「いま修理しないと大変なことになります」などと脅されたり、「いま契約してもらったら大幅値引きします」と言われてもその場で決断しないようにしましょう。
雨漏りなどで急を要する場合でも一人で慌てて決断せず、一旦業者には帰ってもらい、必ず家族や友人などに相談し、他の人の意見を聞いてから決断することをおすすめします。
家族に相談することを阻止したり、いますぐ決断することをしつこく迫ってくる業者は悪徳業者の可能性が高いと言えます。
悪徳業者は、なるべく時間をかけずに、冷静な判断ができない時を狙いますので頭に入れておきましょう。
支払いは全ての工事が終了してからにする
工事の支払いは全ての工事が完了してからすることをおすすめします。
屋根修理業者によっては、契約時に半金、工事完了後に半金という支払いスケジュールのところもありますが、契約時に全額の支払いになっている場合には注意が必要です。
契約する前に支払いスケジュールを確認するとともに、工事の支払いは全額後払いにしたいと担当にお願いしましょう。
また、契約は必ず書面で行うことが重要です。口頭での口約束だと後々トラブルになる可能性がありますので注意しましょう。
もしも屋根修理の詐欺被害にあってしまった場合の対処方法
もし屋根修理の詐欺行為にあってしまった場合には、早急な対処が必要です。相談すべき窓口と対処方法を紹介します。
クーリングオフ制度を利用する
屋根修理の契約をした後に詐欺だと気づいた場合はクーリングオフ制度を利用しましょう。クーリングオフ制度とは、一定の契約に限り一定期間、説明不要の無条件で申し込みの撤回または契約を解除できる制度のことです。
屋根修理は「特定商取引法」の規制対象となりますので、8日以内であればクーリングオフすることが可能です。
悪質な訪問販売や通信販売から消費者を守るための制度のため積極的に利用しましょう。
ただし、屋根修理業者の事務所に行って契約をした場合などクーリングオフ制度が使えない場合もありますので注意が必要です。
また、すでに工事が始まっていた場合でも、工事している代金についても支払う必要はありません。さらに屋根修理業者は、屋根を工事前に戻す義務があります。
消費者センターに相談する
自分で対応したくない、対応するのが怖い人は消費者センターに相談することも可能です。消費者センターに相談すると、消費者センターから屋根修理業者に連絡してくれますので自分で連絡する必要はありません。
悪徳業者は、契約後に態度が急変することも多いため、不安な方は消費者センターに相談することをおすすめします。
出典:国民生活センター
警察へ被害届を出す
すでに工事代金を支払ってしまった場合は警察に被害届を出すこともできます。悪徳業者は、被害者が泣き寝入りすることを待っていますので、実際に警察に被害届をだすことは有効策と言えるでしょう。
詐欺被害にあってしまった人は詐欺にあった自分を責めてしまうことがよくありますが、悪いのはあくまで悪徳業者のため泣き寝入りせず警察に行きましょう。
また、工事代金が高額の場合などは弁護士に相談することもおすすめです。
屋根修理をする際の注意点
ここでは屋根修理をする際の注意点について解説します。
見積もりの内容をしっかり確認しよう
屋根修理をする際には見積もりの内容を入念に確認する必要があります。
見積もりの内容は依頼する業者によって異なっており、表記方法などにも差異が見られます。
工事の見積書は内容が分かりにくく、確認事項が複数あり手間はかかりますが、事前にしっかりと確認することでトラブルを避けることができます。
見積もり内容に不安や疑問がある場合は全て解消してから次のステップに進みましょう。
もし業者に確認した際に、回答を濁されたりしてしまう場合は注意が必要です。
訪問営業での屋根修理の提案に注意しよう
訪問営業では、周辺で工事をしているなどと伝えて尋ねてくることがあります。
実際にどこで工事をしているのかを確認し、詳細を答えられない場合には注意が必要です。
また、不安を煽るようなことを伝えて、屋根に登ろうとする業者も注意が必要です。
中には屋根に登ってわざと破損をさせるような悪質な業者もいます。
遠目からの確認には限界があり、実際に屋根に上ってどの部分が傷んでいるかを確認する現地調査は大切です。
名刺などをもらい、しっかりと日程調整を行ってから診断してもらいましょう。
屋根修理の見積もりの内容を比較しよう
屋根の修理の見積もりは複数社の内容を比較することが重要です。
相見積もりを取って同じ修理内容の見積もりを比較することで、依頼する業者による工事費用の違いや保証内容の違いなどが明確になります。
同じ条件で見積もりを依頼しても提案が一致することはまずありません。
屋根の修理を行う際は複数の業者から見積もりを取得し、それらを比較することで自身の希望に近い条件で屋根の修理を行いましょう。
後悔のないリフォームのために、ぜひ相見積もりを行ってください。
屋根リフォームで、優良な会社を見つけるには?
本記事の屋根リフォームは一例で、「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なり」ます。複数社の見積もりを「比較」をすることが重要です!
実際のリフォーム費用が気になった方は見積もり比較のステップに進みましょう!
「本当に信頼できる会社が分からない……」「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒……」
そんな方のため、無料で簡単に比較できるようになっています。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、1000社以上が加盟しており、全て厳正な審査を通過している会社ですので安心してご利用できます。
後悔しないリフォーム・満足できるリフォームのため、慎重にリフォーム会社を選びましょう!
この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。
無料で一括最大3社の
リフォーム見積もりをする