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2020年12月16日更新
外装塗装の見積もりからわかる注意点について解説
建物の外壁塗装が劣化していて外装塗装を考えている場合、どの程度の予算が必要なのか、どのような見積もりになるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。この記事では外装塗装の見積もりを取った時にわかる注意点などについてご紹介します。
目次
外壁塗装の見積もりの相場は?
ここでは工事の内容別や塗料のグレードの違いによる外壁塗装の見積もりの相場をご紹介していきます。
費用相場は約60万円〜約90万円前後
30坪程度の平均的な住宅での外壁塗装の費用相場は約60万円〜約90万円が多いようです。
外壁塗装の費用には、塗装工事代だけではなく、足場代など諸費用がかかります。
工事の内容ごとの相場の金額は、以下の表の通りです。
相場とはいえ、各塗料で費用は大分変わってきますので、それぞれの例を参考にしてください。
【外壁塗装の費用相場】
塗料の種類 | 外壁塗装のみ(基本の3回分の塗装) | 外壁塗装と塗装以外の足場・洗浄・補修・シーリングなども含む | 外壁塗装と屋根・付帯・ベランダなど全体的な工事を含む |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 約20万円 | 約60万円 | 約90万円 |
ウレタン塗料 | 約25万円 | 約65万円 | 約95万円 |
シリコン塗料 | 約30万円 | 約70万円 | 約100万円 |
ラジカル塗料 | 約35万円 | 約75万円 | 約105万円 |
フッ素塗料 | 約40万円 | 約80万円 | 約110万円 |
無機塗料 | 約50万円 | 約90万円 | 約120万円 |
表の中にアクリル・ウレタン・シリコンなど塗料の種類が記載されていますが、このように塗料のグレードが高くなるにつれて、施工後の状態が長持ちするので、その分費用が高くなっています。
塗料のグレード別 耐久年数と価格相場
ここでは、塗料のグレード別で耐久年数と価格相場を見ていきましょう。
【塗料のグレード別の耐久年数と価格相場】
塗料の種類 | 耐久年数 | 施工単価 |
---|---|---|
アクリル塗料 | 3~8年 | 約1,000円~約1,800円/平方メートル |
ウレタン塗料 | 5〜10年 | 約1,500円~約2,500円/平方メートル |
シリコン塗料 | 7〜15年 | 約1,800円~約3,500円/平方メートル |
フッ素塗料 | 12〜20年 | 約3,000円~約5,000円/平方メートル |
外壁塗装の費用が大きく変動する要因の一つに、塗料のグレードの違いがあります。
基本的に耐久年数が長い塗料ほど、単価が高くなりますが、高い塗料ほど塗り替えの回数が減るため、長い年数で見れば変わらないかもしれません。
外壁塗装の見積もり例を紹介
一般的な外壁塗装の見積もり例は以下の表の通りです。
見積書の基本的な構成は「足場」「養生」「洗浄」「外壁」の4つに分類されており、業者により記載の仕方は異なっています。
【外壁塗装の見積書の例(30坪)】
工事内容 | 平米単価 | 合計 |
---|---|---|
足場 | 700円/平方メートル | 83,300円 |
飛散防止ネット | 100円/平方メートル | 11,900円 |
高圧洗浄 | 300円/平方メートル | 35,700円 |
養生 | 300円/平方メートル | 35,700円 |
シーリング | 700円/平方メートル | 83,300円 |
塗装代(シリコン系) | 3,000円/平方メートル | 357,000円 |
廃棄物処理など | 20,000円(一式) | 20,000円 |
合計 | 626,900円 |
見積書でチェックするポイント
外壁塗装の見積書では、チェックしておきたいポイントが4つあります。
工程が具体的に記載されているか
見積書に「足場設置」など具体的な工程がきちんと書かれているかどうかをチェックしましょう。
中には「塗装作業一式」というように、全作業工程をひとまとめにしている業者もいますので、注意が必要です。
具体的に工程を書かない理由は、材料や単価をごまかせるからです。
詳細な工程を具体的に記載している業者は信頼できるため、まずは工程内容を確認してみてください。
面積が数値で記載されているか
見積書の内容で「足場設置」と「塗装(下塗り・中塗り・上塗り)」の面積が数値で記載されている業者を選ぶようにしましょう。
この2つは見積書の中でも数値が大きくなるため、費用を決める際には重要なチェック項目となります。
特に、外壁全体の塗装面積が「一式」と表記されているような会社は、あまり信頼ができません。
面積が「一式」と表記されていなくて、具体的な数値を記載している業者は、優良な業者だと考えられます。
外壁が3回塗りとなっているか
塗装には下塗り、中塗り、上塗りの3工程が基本的なものです。
原則として、外壁塗装は3回塗りが必要であるため、塗装には下塗り、中塗り、上塗りの3工程があります。
例外としては「クリヤー塗装(2回)」や「光触媒(4回)」がありますが、他の塗料を使う場合で3回塗りをしていない業者は選ばない方が良いでしょう。
塗料の商品名やメーカー名が表示されているか
見積書の塗料の項目に「商品名」と「メーカー名」が記載してあるかも確認してください。
優良業者の場合は、最低でも商品名は記載しているものです。
「ウレタン塗料」や「フッ素塗料」というように、塗料の種類名しか書いていない場合は要注意です。
記載されていない場合は、どんな塗料を使用するのかを業者に尋ねてみるのも良いでしょう。
外壁塗装の見積もりにかかる時間は?
外壁塗装の見積もりにかかる時間は住宅の規模にもよりますが、一般的に約1時間~約2時間とされています。
見積もりの流れは、以下の通りです。
1.現地調査(住宅の外壁の状態や塗装面積の調査)
2.お客様の希望や悩みについてヒアリング
3.上記の点に基づきながら見積もり金額を計算
繁忙期以外は約1日~約3日で見積書が完成
現地調査やヒアリングをした後に見積書が完成する期間は、時期によってだいぶ違いがあります。
2月や8月など外壁塗装が少ない時期でしたら約1日~約3日で完成しますが、4月や10月などの繁忙期には、約1週間程度かかってしまうこともあるようです。
比較的、落ち着いた時期の方が、ヒアリングなどもじっくりと実施できるため、余裕をもって見積依頼をした方が、丁寧に対応してくれるかもしれません。
外壁塗装見積書の有効期間は1カ月が目安
外壁塗装に限らず、見積書には有効期間が設定されており、大抵1カ月となっています。
記載されている有効期間が「5日間」「1週間」など短い場合は、お客様を焦らせて契約をさせようとする悪質業者もいるので注意しましょう。
有効期間が設定されている理由
外壁塗装の見積書に有効期間が設けられている理由には、外壁や屋根の状態は、日々変化していくということが挙げられます。
1カ月程度で住宅の状態が急変することは、台風などでもない限りあり得ませんが、5年や10年となってくると、経年劣化により、かなり住宅の状態が変わってしまうからです。
そのため、外壁塗装工事の内容や費用が大きく変わってきてしまいます。
見積もりをして何年も経ってから、以前に取った見積書通りの内容や金額で施工を依頼されても、必要な処置や経費が変化しているため、塗装業者としては以前の見積書の内容通りには、施工ができないものなのです。
見積もりを読み解くために知っておきたい外装塗装の流れとは
外装塗装依頼時に提出される見積もりの内容を理解するためにも外装塗装の工程について知っておくことは重要です。
外装塗装の流れ
外装塗装の工程は、一般的に次のようになります。
1. 足場設置
塗装作業を安全にまた効率よくするために、塗装を行なう場所の周りに足場を設置します。
足場設置の専門業者に依頼している場合もありますし、外装塗装業者が足場を組むという場合もあります。
また足場には、隣地や前面道路へ塗料や高圧洗浄水が飛散しない様に、飛散防止用のシートを設置します。
2.洗浄
高圧洗浄機で外壁の洗浄を行います。
高圧力の水で下地となる部分の外壁の汚れなどを一気に落とします。現在では、外壁塗装を実施する場合には必須の工程ですが、高圧の水圧によって傷むような素材の外壁の場合には実施しないこともあります。
3.下地処理
下地処理は、既存の壁や屋根材などにしっかりと新しい塗料が塗れるようにするためにさまざまな処理を施す工程です。
塗装面のヒビ割れをパテなどで埋め塗料を塗りやすくする補修や、金属部分が膨張し壁が剥がれ落ちている箇所にモルタル材等をつめる作業などが行われます。
4.下地調整
コーキング工事という目地のシーリングを打ち替えたり打ち増したりする補修を実施する工程です。
また崩れている部分などがあればパテなどで埋めて補修します。
これらの作業で壁を平滑にするのですが、外壁塗装工事の中でも重要な工程の一つとなります。
これらの作業で新しい塗料を壁に塗りやすくし、塗料を安定させることが可能となります。
5.養生
養生は、塗料がついてはいけない箇所にビニールシートやテープなどを貼り汚れないようにカバーする作業です。
塗装を行わない部分にビニールシートや養生用のシート、マスキングテープなどを使って養生します。
6.下塗り
下塗りでは、仕上げ用の上塗り用塗料がしっかりと壁に定着するように下地用の調整剤が塗られます。
下地調整の一部とも言えるでしょう。
一般的には下塗り専用の塗料シーラーが塗られます。
シーラーが既存の傷んだ壁の中に浸み込んで固まるため後からの塗料が塗りやすくなります。
7.中塗り
中塗りは、上塗りと同じ塗料を使用した1回目の塗装作業です。
専用の中塗り用塗料を用いる場合もありますが、その場合には上塗り塗料をその上に塗るということになります。
中塗りの工程だけで約丸1日を使用するのが通常で、しっかりと時間をとることで塗料の定着をよくします。
8.上塗り
上塗り用の塗料を塗る作業となり、中塗りと同じ塗料を塗り、仕上げる工程です。
ただモルタル仕上げや模様がついているサイディングなどの場合には、上塗りに透明な塗料であるクリヤー塗料だけを塗る場合もあります。
中塗り用と上塗り用を同じ塗料にする場合がありますが、微妙に色を変えることで塗り忘れを防止するようにしていることがほとんどです。
9.足場の解体
塗装が終了したら建物を囲っていた飛散防止シートや仮設の足場を解体します。
この時に塗装をした部分全体を見ることができますので、気になる箇所がないかを確認するようにしましょう。
また太陽光の当たり方によって問題に気づくこともありますので、時間をおいて何度か確認することをおすすめします。
外装塗装の見積もりをまとめた見積書はどのような仕様か?
外装塗装工事の見積書は、各社によって仕様が異なります。
そしてその見積書によって依頼した施工業者の質がわかるケースもあるためしっかりと確認するようにしましょう。
どの施工業者でも塗装面積と塗料の数量や単位、平米単価、合計欄という仕様になっているでしょう。
塗装面積は、使用をする塗料の量である塗布量をきちんと算出するためにも必要な数値です。
そのため塗装面積が平方メートルで表記されず、単に「数量 1」などと表記されている場合や、「一式」とだけ記載されている場合には特に注意が必要です。
そのような見積もりの場合には、塗装されると思っていた部分の箇所が入っていなかったり、雨戸や雨樋などの付帯部分が含まれていないということもあるのです。
どの範囲が含まれているのかをしっかりとチェックする必要があります。
また、内容がわかりにくい見積書もあります。例えば使用する塗料の量は各塗料メーカーによって異なるため、規定量がしっかりとわかるように記載されていることが重要ですが、塗料名を明記していないケースもあるでしょう。
同じシリコン塗料でもメーカーにより価格が大きく違っており品質にも差があります。
そのため「シリコン塗料」という表記だけでは不十分なのです。
何社かの見積もりを比較するとこのような見積書の記載の違いが明確になりますので、2〜3社に見積もりを取ることをおすすめします。
外装塗装の見積もりからわかる工事手順の注意点とは
外装塗装の見積書を見るとわかる工事の手順があります。
それはどのようなことなのでしょうか。
例えば洗浄や下地処理の工程が抜けていないかです。
外壁の洗浄を行っていなかったり、ひび割れやつなぎ目などの劣化の処理をきちんとしていないと、すぐにまたひび割れがおこったり色あせしやすくなったりします。
さらに下塗りや中塗り、上塗りなどの工程が省略されていないかどうかという点にも注意が必要です。
下塗りや中塗りを十分にしないで上塗りだけをした場合にも、色がすぐにあせたりひびが入ったりして下の素材がむき出しになることがあります。
見積もりの中に工程にあった塗料等の記載があるかどうかで作業内容もわかります。
このように外装塗装の流れにあるべき工程が見積もりに記載されていない場合には、すぐに問い合わせるようにしましょう。
また工事の日程が記載された工程表でも確認しておくべきポイントがあります。
通常、高圧洗浄したあと1日は壁面などを乾燥させなければいけません。
しかし、次の日にすぐに塗装をするような工程になっている場合は手抜き業者という可能性もでてきます。
契約を結ぶ前に工事の工程や内容についてもよく確認するようにしてください。
外装塗装の見積もりからわかる塗装面積の注意点とは
外装塗装の見積もりを依頼した場合に、その業者がどのように外壁の状態チェックを行っているかも重要です。
それによって塗装すべき面積を割り出して見積書を作成しなければならないためです。
外壁は住宅ごとに素材や状態も違っているため、通常であればひび割れや雨漏り箇所などがないか、どの部分が色あせをしているか、どの外壁材が使われているのかなどを細かく確認することから始まります。
また、建物の構造によっても塗装する面積が異なります。
特に窓が多い住宅や、窓が大きい住宅の場合は、一般的な住宅に比べて面積が大きく違ってきます。
そのため一律に2階建ての場合はいくらという見積もりを行なう業者には注意が必要です。
このように見積もりを受け取った際には、自宅の外壁の状態に合った工程や面積が表記されているかどうかを確認することが大切です。
一般的な2階建ての建物で塗り面積が200平方メートルであった場合、外壁の塗装の費用の相場は約100万円~約150万円程度です。
外壁塗装の費用は、塗装部分の劣化の進行具合やその面積、使用する塗料の種類などいろいろな要因により変わることを頭に入れておきましょう。
外装塗装の見積もりからわかる塗料の注意点とは
外装塗装の見積もりのなかで、塗料についても注意すべき点があります。
というのも塗料にもグレードがあり企業によって種類がさまざまで品質も異なるためです。
そのため見積書に塗料名などが明記されているかどうかも確認する必要があります。
例えばアクリル塗料かウレタン塗料かによっても耐久年数が異なりますし、同じ種類の中でもグレ-ドが違えば価格も大きく違ってきます。
また塗料名だけではなく塗料のメーカーの記載があるかどうかも重要です。メーカーによって品質が異なり、耐久年数にも影響があると言われています。
そのため、塗料を選択する時には、単価だけではなく耐久年数やメーカーも確認するようにしましょう。
さらに見積もりに記載されている塗料の一般的な相場の確認もポイントです。一般的には、耐久年数が高いほど塗料の価格が高くなり、耐久年数が低くいと価格も低くなります。
しかし、同じ塗料なのに相場より高めの設定になっている場合にはその理由を業者に尋ねるようにしましょう。
外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
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この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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