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2020年11月03日更新
蓄電池の設置場所はどこ?蓄電池の基礎知識も解説
非常時にあると心強い「家庭用蓄電池」ですが、どこに置いてもいいというわけではなく、蓄電池の正しい設置場所があります。この記事では、蓄電池の基本情報を解説した後、家庭用蓄電池の設置場所と間違った設置場所に置いたときの問題について紹介します。
蓄電池とは?家庭用蓄電池の特徴
「蓄電池」とは電気を蓄えるための装置で、蓄電できる電気の容量によって小型のものから据え置き型の大型のものまであります。
中でも家庭用蓄電池は、家庭の非常時の電源として注目されています。ここでは家庭用蓄電池の特徴を解説します。
家庭用蓄電池で非常電源を確保する
「家庭用蓄電池」とは太陽光発電や電気代が安くなる時間帯に電気を蓄える装置のことで、停電時などの非常電源を確保するためなどの目的で使われています。
家庭用蓄電池として主流な製品の容量は20kWh未満になります。
家庭用蓄電池を含むすべての蓄電池は繰り返し充電できるので、「二次電池」や「充電式電池」とも呼ばれています。
蓄電池の種類
蓄電池の主な種類は「リチウムイオン電池」「鉛電池」「ニッケル水素電池」で、それぞれの特徴は次の通りです。
リチウムイオン電池
リチウムイオン電池とはリチウム酸化物(+極)と炭素化合物(-極)を用いた蓄電池で、小型でも電池容量が大きいため主流の蓄電池のひとつです。
携帯電話やノートパソコンなどに使われています。
鉛畜電池
鉛畜電池(なまりちくでんち)は、最も歴史のある蓄電池です。過酸化鉛(+極)と鉛(-極)を用いて、電解液には希硫酸を使う蓄電池で、自動車のバッテリー等に広く利用されています。
ニッケル水素電池
ニッケル水素電池はニッケル(+極)と水素吸蔵合金(-極)を用いた蓄電池で、カドミウムを使わないため環境に優しいと言われています。
電池容量はリチウムイオン電池の約半分ですが、ノートパソコンやハイブリッドカーの蓄電池として利用されています。
家庭用蓄電池の種類「スタンドアロン型」と「系統連系型」
家庭用蓄電池は主に「スタンドアロン型」と「系統連系型」の2種類に分けられます。
それぞれの特徴は次の通りです。
スタンドアロン型
スタンドアロン型はコンセントから充電できる蓄電池で、停電時のバックアップとして使われることが多いでしょう。
蓄電器内のAC出力端子台と特定負荷分電台とを接続すれば室内の照明に自動的に切り替えるという使い方もできます。
容量は約1.5~3kWhで系統連携型よりも少ないですが、動かせる小型の蓄電池だということもあって便利です。
系統連系型
系統連系型は自宅の分電盤から配線して充電する蓄電池で、配電工事が必要です。
細かな制御ができるので、停電時でも電力を止めたくない照明や冷蔵庫などの電化製品に接続して、自動的に蓄電池から電力を供給するといった使い方があります。
容量は約4~12kWhとスタンドアロン型よりも大きく、本体自体が大きいので据え置き型が主流です。
家庭用蓄電池の屋内設置型と屋外設置型
家庭用蓄電池は、屋内や室内に置く屋内設置型と、屋外設置型の2種類です。
屋内設置型の蓄電池は、屋外設置型の蓄電池と比べると蓄電容量が少なく、蓄電池本体の大きさも比較的小ぶりです。
大きさとしてはエアコンの室外機約1台分が目安です。
一方、屋外設置型の蓄電池は蓄電容量が6kWhを超えるものが多く、蓄電池自体の大きさはエアコンの室外機の約2台分が目安です。
消防法が規定する蓄電池の設置場所とは?
消防法は火災の予防または火災が起きたときに被害の軽減を目的として制定された法律で、蓄電池に関しての規定もあります。
ただしすべての蓄電池に対してではなく、一部の蓄電池に対して定められています。
ここでは消防法が規定対象としている蓄電池と、設置場所についての規定について紹介します。
消防法が規制する蓄電池は4800アンペアアワー・セル以上
消防法が設置場所などの規制を行っている蓄電池は、4800アンペアアワー・セル以上の蓄電池です。
アンペアアワー(Ah)とは電気量の単位で、電気が一時間に運ぶ電気量を表します。
4800アンペアアワー・セルの蓄電池とは、リチウムイオン電池なら17.76kWh、鉛畜電池なら9.6kWh、そしてニッケル水素電なら5.76kWhと同等の容量です。
4800アンペアアワー・セル以上の蓄電池設置は行政に届け出る
4800アンペアアワー・セル以上の蓄電池を家庭に設置するときには、行政に届け出る必要があります。
言い換えれば、4800アンペアアワー・セル以下の蓄電池なら届け出の必要はありません。
届け出先は各市区町村によって異なりますが、主に管轄の消防署です。
蓄電池の設置前に届け出ますが、設置前のいつまでに届け出るかは各自治体によって異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
消防法による規制例
蓄電池設置の届け出をしなくてはならない蓄電池の場合、消防法により設置場所についても規制があります。
規制例を挙げると、屋内設置型の蓄電池は設置場所の壁、床、天井は不燃材料が用いられていなくてはならず、また設置場所の窓や出入り口には防火戸が設置されていなくてはなりません。
屋外設置型の蓄電池の場合は、雨水等が入らないように侵入防止措置を講じることや建物から3メートル以上離して設置することが定められています。
建物から3メートル以上離せない場合には、キュービクル式と呼ばれる鋼板製の収納箱に収める等の規制があります。
このような届け出が必要な蓄電池は設置場所や設置に関する規定があることから、届け出を必要としない容量の家庭用蓄電池が多く市販されています。
ただし届け出を必要としない蓄電池を購入したとしても消防法の規定は参考になりますので、蓄電池の設置場所や設置方法に迷ったら消防法の規定を参考にしてみましょう。
屋内型と屋外型の蓄電池の適切な設置場所とは?
屋内設置型と屋外設置型のそれぞれの適切な設置場所とはどのような場所なのでしょうか。
ここでは、それぞれの適切な設置場所と併せて、蓄電池メーカーの設置条件にも留意することの大切さを解説します。
屋内外共通のポイント
まずは、屋内設置型と屋外設置型蓄電池の共通の適切な設置場所について見ていきましょう。
十分に広いスペース
蓄電池の設置場所は、蓄電池のサイズ分だけの広さでは狭すぎます。
蓄電池の設置時またはメンテナンスなどで作業ができる広さが必要なので、余裕を持ったスペースを確保するようにしましょう。
蓄電池の重さに耐える場所
蓄電池は屋内設置型なら約60~約170kg、屋外設置型では約120~約250kgが目安です。
かなりの重量があるため、蓄電池を置く場所は、蓄電池の重量に耐えられる強度のある床や台の上にします。
室内・屋内での蓄電池の設置場所
ここからは屋内設置型の蓄電池ならではの適切な設置場所を紹介します。
屋内設置型蓄電池ならブレーカーのそば
ポータブルタイプの蓄電池を除いて、蓄電池とブレーカーをケーブルによって接続するタイプの場合はブレーカーのそばがいいでしょう。
ケーブルを伸ばせばブレーカーから離れた場所に設置できますが、ケーブルは短い方が電気のロスを減らせます。
またブレーカーに近いことで電圧上昇抑制のリスクを減らすこともできます。
電圧上昇抑制とは電気事業法に抵触しない範囲にまで電圧を下げることで、電圧上昇抑制が発生すると充電ができなくなります。
ブレーカーと蓄電池をつなぐケーブルが長くなると電圧上昇抑制が起こりやすくなるため、この点でも蓄電池はブレーカーそばの設置がおすすめです。
蓄電器の重量に耐えられる強度の床
蓄電器によっては100㎏を超える重たい蓄電池がありますから、蓄電池の重量に耐えられる強度の床かどうかを確かめます。
十分な強度が足りないと判断された場合には、床の補強工事が必要になるでしょう。
換気ができて熱がこもらない場所
蓄電池は換気ができて熱がこもらないよう、密閉空間を避けて設置します。
密閉された空間では、蓄電池が熱を持ち発火する恐れがあるからです。
作動音が気にならない場所
蓄電池は作動中には多少なりとも音がするので、作動音が気にならない場所に設置しましょう。
寝室や客間など、騒音が気になる場所は避けた方がいいでしょう。
屋外での蓄電池の設置場所
次に、屋外設置型の蓄電池の適切な設置場所を見ていきましょう。
直射日光が当たらない場所
蓄電池は極端な暑さや寒さが苦手ですから、日光が蓄電池に直接あたるような場所は避けましょう。
日光によって高温状態になると、蓄電池の性能の劣化や故障を招きます。
地面よりも高い位置に設置
蓄電池は水にも弱いので、浸水しない場所に設置することが大切です。
水没による故障を避けるためにも地面よりも高い位置に蓄電池を設置するようにしましょう。
水没は蓄電池の故障だけでなく、近づいた人を感電させてしまうという危険性もあります。
防水対策は必須です。
メーカーごとの設置場所の条件も留意する
ここまで屋内設置型と屋外設置型の蓄電池の適切な設置場所について見てきましたが、設置場所の決定にあたってはさらに購入予定の蓄電池を製造したメーカーが提示する設置場所の条件を考慮することも大切です。
蓄電池メーカーが提示する、よくある設置場所の条件例としては次のようなものがあります。
設置場所によって耳鳴りを感じるようになるため、寝室など静かな空間が好まれる場所に設置しない。
湿度の高い場所に設置しない等。
設置場所を決めるときは、屋内設置型と屋外設置型の違いを踏まえたうえで、ご紹介したようなそれぞれに適した設置場所に加えて、各メーカーの設置条件も合わせて検討しましょう。
蓄電池の間違った設置場所とは?
蓄電池を設置するべきではない場所に設置すると、蓄電池の寿命を短くするだけでなく、性能にも影響を与えることに成ります。
では、どのような場所に蓄電池を設置するべきではないのかを紹介します。
設置場所を決めるときに参考にしてみてください。
蓄電池の間違った設置場所とその悪影響
寒冷または高温になる場所
蓄電池は極端な寒さや暑さに弱いため、ほとんどのメーカーは-10℃または-20℃となる場所に蓄電池を設置すること、または高温環境に設置することを推奨していません。
直射日光のあたる場所も避けるべきでしょう。
このような極端に寒い場所や暑い場所に設置すると、蓄電池の性能を落としたり容量が減ってしまったりする原因になります。
設置場所が地面よりレベルが低い
蓄電池は水にも弱く、屋外設置型の蓄電池でも雨水等が入らないような処置をとる必要があります。
また設置場所が地面よりも低いと降雨などがあった時に水没の恐れがあるため、蓄電池は地面よりも高い位置に設置することが大切です。
塩害地域
蓄電池は塩害地域への設置には向いていません。
塩害地域とは沿岸部で海岸から内陸に約2㎞以内の地域と定義しているメーカーが多いのですが、空気中などに含まれる塩分濃度が高い地域のことを言います。
塩分は蓄電池の内部機器の絶縁不良や金属部分の腐食につながるため、蓄電池を設置するべきではないでしょう。
蓄電池の騒音が気になる場所
蓄電池の運転時は蓄電器によって違いはあるものの、作動音がするものがほとんどです。
その作動音が気になるような場所に蓄電池を設置してしまうと生活が落ち着かなくなりますので、音の気にならない場所に設置したほうがいいでしょう。
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この記事の監修者プロフィール

株式会社フレッシュハウス
樋田明夫フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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