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2022年08月23日更新
リフォーム費用と工期はどのくらい?ローンと非課税枠を上手く使おう
家のリフォームを検討する際にもっとも気になるのは費用面ではないでしょうか。そこで今回は、キッチンや浴室などリフォーム箇所別の費用相場をご紹介します。合わせてリフォーム時に利用できる優遇制度やローンについても解説するため、ぜひ参考にしてください。
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- 監修者久田麻里子
目次
リフォームにはどのくらい費用がかかるのか
家のリフォームをするにはどのくらいの費用がかかるのか、気になる方は多いのではないでしょうか。
しかし一口にリフォームといっても、トイレやユニットバスなどの住宅設備のみを入れ替えるのか、キッチンの場合は間取りの変更を伴うものなのか、家屋内の住宅設備や内装のほとんどを変更するフルリフォームを行うのかなど工事内容はさまざまです。
また、リフォームの規模や期間も工事ごとに変わるため、費用についてはケースバイケースになってしまいがちです。
そのため今回はリフォームの箇所や目的ごとに、費用相場・工期を解説します。
箇所別で見たリフォーム費用の相場
まずは箇所ごとのリフォーム費用の相場と工期の目安などについて見ていきましょう。
キッチンリフォーム
キッチンリフォームを行う際の平均的な費用相場は約50万円~約200万円です。
約50万円程あれば、安価なシステムキッチン本体の入れ替えやキッチンパネルの交換などの部分的なリフォームが可能です。
キッチン上部に供えられた吊り棚などの設備もセットで交換を行えるため、数日程度の工期でキッチンの一角をまとめてきれいに入れ替えられるでしょう。
予算が約200万円の場合はグレードの高いシステムキッチンへの変更や、キッチンの壁を撤去するなど間取り変更を伴う大掛かりなリフォームもできます。
ただし、築年数の経過した住宅のキッチンをリフォームする際は、水回り設備の劣化によって思わぬ修繕箇所が見つかることもあり、工事費が余計にかかることがあります。この場合は予算に少し余裕を持って計画するとよいでしょう。
また、マンションなどの集合住宅の場合は配管の関係でキッチンを自由にリフォームできない可能性があるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
キッチンリフォームの工期目安
- キッチン交換:約2日~約4日
- キッチン位置変更:約5日以上
- 内装変更を含むキッチンリフォーム:約5日~約10日
浴室のリフォーム
浴室リフォームの平均的な費用相場は、キッチンと同じく約50万円~約200万円です。
ただし、扉の付け替えや浴槽の交換といった部分的なリフォームなのか、ユニットバスごと新しいものに変更するのかなど、工事内容によって費用は大きく異なります。
たとえば、浴室の床や壁面なども含めて全体的にリフォームを行う場合や、グレードを上げて機能面にこだわってリフォームをする場合には、100万円以上の費用がかかることもあります。
工事業者によって費用や仕上がりは異なりますが、1日の疲れを癒す場所でもあるため、慎重に計画したいところです。
また、マンションなどの集合住宅の場合は、リフォーム内容が制限されることがあるため注意が必要です。構造上撤去できない柱や壁がある場合は浴室を広げることは難しいでしょう。
配管の関係で浴室の位置を変えるなど自由な間取り変更ができない可能性もあるため、リフォームの際はマンションの管理規約を事前に確認したうえで検討することが大切です。
浴室リフォームの工期目安
- バスタブ交換:約1日~数日
- 浴室交換:約4日〜約8日
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
ユニットバス・バスタブ交換・在来工法の浴室リフォームの工期・費用についての解説はこちら
トイレのリフォーム
トイレリフォームの平均費用相場は約10万円~約50万円ですが、グレードの高いトイレへの変更や和式から洋式への変更、トイレの新設・撤去などリフォーム内容によって工事費用は異なります。
単にトイレの交換を行うだけであれば費用は抑えられ、工事も半日程度で完了するでしょう。
クロスや床の張り替えといった内装のリフォームも同時に行う場合は、費用も工期もかかることを押さえておく必要があります。
マンションなどの集合住宅の場合は、浴室同様、配管の関係で自由な間取りや移設などが難しい可能性があります。マンションの管理規約をしっかりと把握したうえで、綿密な計画を立てましょう。
トイレリフォームの工期目安
- トイレの交換:約半日~数日
- トイレの内装リフォーム:約2日~約5日程度
フロア、壁紙の張り替え
床や壁紙リフォームの平均的な費用相場は約10万円~約50万円です。
張り替えを行う面積に応じて費用を算出する業者が多いため、リフォーム予定の部屋の壁・床・天井などの面積を把握しておくことで、おおよその価格を予測できるでしょう。
床や壁紙のグレードによっては思っていた以上に費用がかさむ可能性があるため、事前に予算と希望する床材や壁紙の金額とを照らし合わせたうえで検討することをおすすめします。
床・壁紙張り替えの工期目安
- 床の張り替え:約1日~数日
- 壁紙張り替え:約1日~数日
外壁塗装の費用相場
外壁塗装の平均的な費用相場は約50万円~約200万円です。
使用する塗料の価格や工事を行う面積によって費用は変わりますが、約30坪の建物の場合は約60万円~約100万円が目安です。
外壁塗装は雨や風などから建物を保護する役割を担いますが、およそ10年で塗料に劣化が見られ、ひび割れが生じたり、コケが生えたりなどの症状が発生することがあるため、大切な住まいを長持ちさせるためにも10年を目安に塗装を検討するとよいでしょう。
安い塗料であれば1缶で1万円以下のものもありますが、その分、耐用年数が約3年~約5年と短い点には注意が必要です。
1缶5万円以上の塗料の場合は費用はかかりますが、防カビ性・防コケ性・断熱性・耐火性など機能面に優れている特徴があります。
「日光で分解した汚れを雨水で流して壁面をきれいに保つ」セルフクリーニング効果を持った光触媒塗料も人気がありますが、外壁塗装を行う際は費用対効果をしっかりと検討することをおすすめします。
外壁塗装の工期目安
- 外壁塗装:約7日~約10日
屋根リフォームの費用相場
屋根リフォームの平均的な費用相場は約50万円~約200万円で、工事には塗装・カバー工法の実施・屋根の葺き替えなどがあります。
屋根塗装は外観の美しさ向上や雨漏り防止という観点から行われる工事で、費用は約50万円が目安です。
塗装と同じく雨漏り防止に効果的なカバー工法の場合は、約100万円が相場です。
また、屋根の葺き替えの場合は撤去する屋根の素材によって価格が変わってきますが、約100万円~約250万円が目安です。
屋根のリフォームでは雨天で工期が延びてしまうこともありますが、もっとも時間のかかる屋根の葺き替え工事で2週間ほどの工期を見ておくとよいでしょう。
屋根リフォームの工期目安
- 屋根塗装:約1週間前後
- カバー工法の実施:約7日~約10日
- 屋根の葺き替え:約7日~約10日
外構・外壁リフォームの費用相場
外壁の張り替えリフォームの費用相場は約150万円~約200万円です。
一方、外構のリフォームの費用相場はケースによって異なり、ウッドデッキやカーポートの設置、手すりやスロープの設置などであれば、50万円以下で整備することが可能です。
詳しくはこちらの記事をご参照ください。
玄関や外構にスロープや手すりを設置する際の費用についての解説はこちら
外構・外壁・エクステリアリフォームの工期目安
- 外壁の張り替え:約2週間
- ウッドデッキ設置:約1日~約10日
- カーポート設置:約1日~約3日
- 玄関スロープ設置:約1カ月
- エクステリアリフォーム:約2週間~約1カ月
間取り変更の費用相場
間取りの変更と一口にいっても、工事内容によって費用は大きく異なります。たとえば壁の新設は約10万円~約20万円、壁の撤去は約15万円~約30万円が目安です。
一方、キッチンや浴室などの水回り設備の位置を変更する場合は床や壁紙も変更しなければならないケースが多いことから、場合によっては200万円以上かかることもあります。
マンションなどの集合住宅では構造上、撤去不可能な柱や壁によって間取りの変更が制限されることがあるため、注意が必要です。
間取り変更の工期目安
- 壁の新設:約1日~約3日
- 壁の撤去:約4日~約6日
目的に合わせたリフォームの費用相場
住宅を長持ちさせるためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
工事内容によってはリフォーム費用が高額となることもありますが、時期ごとに適切なリフォームを行うことでより長く快適に住まえるばかりか、結果的に建て替えよりも費用を安く抑えられる可能性があります。
ここからは、断熱リフォームや耐震リフォームなど目的別のリフォーム費用の相場や工期などについてご紹介します。
断熱リフォームの費用と工期の目安
断熱リフォームの費用相場は約50~約200万円です。
家の断熱性能を高めるには、床下・天井裏・壁内へ断熱材を充填する方法や内窓を取りつける方法などがあります。
壁内へ断熱材を充填する場合は一度壁板などを剥がす必要があり、断熱材の充填後に再度補修をする必要があることから、費用は高くなり、工期も長くなりやすい傾向にあります。
一方で床や天井裏の断熱ではとくに板などを剥がして施工する必要がないため、工期も比較的短く、数日程度で完了してしまうこともあります。
内窓の設置についてもとくに大規模な工事は必要ないため工期は数日程度で済みますが、設置する窓の大きさによって費用は大きく変わります。
小窓程度であれば約8万円~約15万円、人が通れるくらいの大型の窓では約10万円~約30万円が目安です。
断熱リフォームの工期目安
- 床下の断熱リフォーム:約1日~数日
- 天井裏の断熱リフォーム:約2日~約4日
- 壁の断熱リフォーム:約2週間~約1カ月
- 窓の断熱サッシ設置:約1日~数日
耐震リフォームの費用と工期の目安
耐震リフォームの相場費用は約150万円です。
しかし、施工する耐震リフォームの種類や規模により金額は大幅に変わってくるため、予算内で適切な工事ができるよう、施工業者と綿密なプランニングを行うことが大切です。
耐震リフォームの例
- 筋交え・耐震金物の設置:1カ所につき約5万円~約20万円
- 耐震パネルの設置:約25万円〜約60万円
- 屋根の葺き替え(軽量化):約100万円~約250万円
隙間風対策リフォームの費用と工期の目安
経年劣化や揺れなどで生じた建物の隙間や、扉や窓サッシの隙間から風が入り込んでしまうことがあります。
どこから隙間風が入ってくるのかが特定できない場合は、壁や天井に隙間が生じていることも考えられます。
窓サッシの隙間風対策としては内窓の設置などが考えられ、1カ所につき約8万円~約15万円で取りつけることができます。
床や壁の間に隙間ができてしまっている場合は、コーキングやシーリングを打ち直すことで対処可能な場合もあります。
その場合は1mあたり約1,000円のコーキング施工費と、既存のコーキング材の撤去費用約1万円~約3万円がかかります。
隙間風対策リフォームの工期目安
- 内窓の取りつけ:数時間~半日ほど
- コーキング材の打ち直し:数日~約4日
雨漏り対策リフォームの費用と工期の目安
雨漏りは、屋根や外壁、ベランダなどの劣化が原因で生じることがあります。
屋根に隙間はできていないか、屋上に亀裂が生じていないか、外壁のコーキングが劣化でひび割れていないか、窓枠などに歪みや吹き込んだ跡がないかなどを確認しましょう。
雨漏り対策としては、屋根の葺き替えや塗装、外壁のリフォーム、コーキングの打ち直しなどがあります。
施工にあたって足場を組まなければならない場合もあるため、処分費用なども加味すると数十万円~約100万円(建物の規模によっては数百万円かかるケースもある)の費用がかかります。
雨漏り対策リフォームの工期目安
- 屋根の塗装:約1週間
- 屋根の葺き替え:約7日~約10日
- コーキング材の打ち直し:数日~約4日
- 外壁の張り替え:約2週間
バリアフリー化の相場費用
介護保険を利用して住宅をバリアフリーにリフォームする場合は、被保険者が住宅を利用していることなどを条件に最大で20万円まで補助金を受けられます。
補助金の対象となるリフォームの内容は下記のように多岐にわたります。
費用相場や工期は工事内容によって異なりますが、手すりの設置程度であれば1日~数日程度で工事が完了します。
介護保険の対象となる被保険者のためのリフォームの種類
- 手すりの取りつけ
- 段差の解消
- 滑り防止および移動の円滑化などのための床または通路面の材料変更
- 引き戸などへの扉の取り換え
- 洋式便器などへの便器取り換え
- そのほか、上記の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修
バリアフリー化リフォームの工期目安
- 手すりの取りつけ:約1日~数日
- 段差の解消:数日~約5日
- 床の張り替え:約1日~数日
リフォーム時に発生する諸費用
リフォームを行う際は、工事費以外にもさまざまな費用が発生します。
とくにスケルトンリフォームのような大規模なリフォームをする際には、工期の長期化に伴い仮住まいにかかる費用が増える可能性があるため注意が必要です。
ここでは、リフォーム時に発生する諸費用について解説します。
建築確認申請手数料
一般的な木造2階建ての建物をリフォームする際に建築確認申請が必要となるケースはあまりありませんが、増築時やマンションなどの大規模改修時には建築確認申請をする必要が出てくる場合もあります。
申請には約1万円~約3万円かかり、また、申請手続きをリフォーム業者に依頼する場合は別途手数料が発生することもあります。
設計費用
壁の新設や撤去など間取りを大きく変更をする場合やリノベーションを行うような場合には設計費用が生じることがあります。
リフォーム業者によっては諸経費としてまとめられていることもあるため、依頼時に費用の詳細を確認することをおすすめします。
駐車場費用
工事を実施するにあたり、リフォーム業者は車に資材などを積み込んで現地へ向かうケースが一般的です。
リフォーム現場に駐車場が確保できない場合は別途駐車場料金を請求されることがあります。
また、工期が長引けばその分、駐車場料金もかさむため、駐車場代やリフォームを行う工期については事前に確認しておくとよいでしょう。
仮住まい+引っ越し費用
建物を柱や梁などの骨組みの状態に戻し、1からリフォームし直すスケルトンリフォームや、内装や住宅設備などを一新するようなフルリフォームなどの大規模なリフォームを行う場合は、工事期間中、仮住まいへの引っ越しを余儀なくされることがあります。
このような場合は仮住まいの入居費用や引っ越し代などがかかるため、リフォーム業者と工期日数について打ち合わせをしたうえで予算を確保しておきましょう。
また、雨天時に工事を行えない場合は天候によって工期が延びることがあるため、仮住まいをする際は日程に余裕を持って計画しておくと安心です。
リフォーム費用を安く抑える方法
いざリフォームを計画するにあたり、できるだけ費用を抑えたいと思う方は多いのではないでしょうか。
ここではリフォーム費用を抑える方法を5つご紹介します。
それぞれのポイントを参考にし、満足のいくリフォームを実現してください。
部分ごとのリフォームで費用を安く抑える
リフォームにかけられる予算が決まっている場合は、リフォームを行いたい部分に優先順位をつけましょう。
必要な部分だけをリフォームすることで、費用を抑えられます。
また、リフォームを検討している箇所がキッチンなど部屋の一角に集中している場合は、まとめてリフォームを依頼することで費用が安くなる可能性があります。
リフォーム業者に見積もりを依頼する前に、リフォームの目的や予算、リフォーム箇所を明確にしましょう。
適正時期にリフォームを行う
適切な時期に適切なリフォームを行うことも、費用を抑えるうえでは欠かせません。
すでに雨漏りや外壁のヒビなどが生じている家の場合、そのまま放置し続けると時間の経過とともに建物が傷んでしまい、部分的なリフォームでは対応できなくなる恐れがあります。
場合によってはリフォームよりも建て替えたほうが安くなるケースもありますが、いずれにせよ多額の費用が必要であることに変わりありません。
そのような事態となることを防ぐためにも、建物や設備が劣化する前に適切なメンテナンスを施すことをおすすめします。
早めにリフォームや修繕を行っていくことが、結果的に全体的な費用の削減につながります。
キッチン・浴室・トイレなど水回りの劣化の確認
どの住宅設備も耐用年数が過ぎたからといって突然故障するわけではありません。
しかしメーカーはそれぞれの設備に耐用年数を設定しており、目には見えない配管などが劣化している恐れもあるため、耐用年数が過ぎる前に確認しておくとよいでしょう。
万が一水漏れが発覚した場合は、早めに業者に相談することをおすすめします。
窓や扉などの開口部分の劣化
窓や扉などは約20年~約30年がリフォーム時期の目安です。
「開閉がスムーズにいかない」「鍵がかけにくくなった」「歪みが生じている(隙間風がよく入る)」「破損している」などの場合は取り換えやリフォームなどを検討するとよいでしょう。
防蟻処理
木造の建物の場合は防蟻処理の確認も大切です。
リフォームとは少し趣旨が異なりますが、防蟻処理は約5年~約10年で効果が薄れてしまうことが多い傾向にあります。
大切な家を害虫から守るためにも、定期的に防蟻処理も施しましょう。
リフォーム時に補助金などの優遇制度を利用する
リフォームを行うにあたり、補助金や減税などの優遇措置を受けられる場合があります。
ここではリフォーム時に利用できる優遇制度についてご紹介します。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業とは、長期にわたって良好な状態で利用可能な住宅とするため、制度で定められた基準を満たしたリフォームを行う場合に工事費の一部について国から補助金を受けられる制度のことです。
長期優良住宅に認定されて補助金を受けるためには、いくつかの要件を満たす必要があります。
長期優良住宅の認定を受けるための条件
①まずリフォームを行う前にインスペクション(建物の検査)を行って建物の状態を把握する必要があります。
また、リフォーム後にどのような工事を行ったのかを記録するために「リフォームの履歴」を作成したうえで、その後のメンテナンスについて維持保全計画を作成する必要があります。
- インスペクションの実施
- リフォーム履歴の作成
- 維持保全計画の作成
②長期優良住宅の認定を受けるために求められる住宅の性能は以下のとおりです。
必須項目
- 基礎・柱・梁・壁面・床などの劣化対策および防蟻処理
- 耐震性
- 省エネルギー対策
任意項目(以下の性能のうちいずれかを満たしている)
- 高齢者等対策/維持管理/更新の容易性/可変性など
- 三世代同居対策改修工事
- 子育て世帯向け改修工事
- 防災性(レジリエンス性)の向上改修工事
以上の要件を満たしていれば250万円を限度として、工事費用の3分の1にあたる金額を補助金として国から受け取れます。
長期優良住宅リフォームの注意点
長期優良住宅化リフォーム推進事業を利用する場合には、国土交通省で登録されているリフォーム工事業者か施工業者、もしくは自ら改修したリフォーム物件を売り出している業者を通して申請を行う必要があります。
そのため、長期優良住宅化制度を利用してリフォームを行う場合は、事業者登録されているリフォーム業者へ依頼しましょう。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
断熱リフォーム支援事業とは、日本全国の戸建て住宅と集合住宅を対象に、省エネ効果が見込まれる高性能建材を用いた断熱リフォームをする際に補助金を受けられる制度です。
戸建ての場合だと補助対象のリフォーム費用のうち3分の1の金額まで、最大で120万円まで補助を受けられます。
ただし、部位ごとに上限金額が定められています。
窓を断熱仕様に変更するだけでも省エネ効果が期待できるほか、防音や結露対策につながることがあるため、家の断熱性を高めるためのリフォームを行うときは当制度を利用するとよいでしょう。
ポイント
- 受けられる人:持ち家のある方、またはマンションを区分所有している方など
- 補助金の額:戸建ての場合上限額120万円
- 条件:常時居住する住宅であること
- 公募期間内の申請
- リフォームを依頼する業者は自由
こどもみらい住宅支援事業
こどもみらい住宅支援事業は、子育て世帯や若年層の夫婦世帯などが省エネ性能の高い新築住宅の取得、既存住宅の省エネ化リフォームを行いやすくなるように支援する制度です。
対象となるリフォーム内容は、開口部や外壁・屋根・天井・床などの断熱化、エコ住宅設備の設置、耐震化、バリアフリー化、宅配ボックスの設置、空気清浄機能つきエアコンの設置など多岐にわたります。
また、リフォーム瑕疵保険などへの加入も補助対象です。
原則として上限額は30万円ですが、条件を満たしている方は45万円まで増額されます。
ポイント
- 受けられる人:事業に登録している業者にリフォームを発注した方
- 補助金の額:リフォームの場合、上限額30万円
- 子育て世帯や若者夫婦世帯の方は上限額45万円
- 条件:常時居住する住宅であること
- 公募期間内の申請 (手続きは業者が行う)
贈与税の非課税枠などを利用する
直系尊属(父母・祖父母)からの贈与は年間110万円までは非課税ですが、それに加え、リフォームをするための資金を贈与で受け取る場合は「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」の利用も可能です。
この制度を利用するには「リフォーム費用が100万円以上」、「自己が所有し居住する家屋について行われるリフォームであり、かつ下記のいずれかの特定の工事が行われる」必要があります。
非課税対象となりうる工事内容
増築、改築、建築基準法上の大規模の修繕または大規模の模様替え
マンションの場合、床または階段・間仕切り壁・主要構造部である壁のいずれかのもの の過半について行う修繕または模様替え
家屋の一室(居室・調理室・浴室・便所・洗面所・納戸・玄関・廊下のいずれか)の床 または壁の全部についての修繕または模様替え
一定の耐震改修工事
一定のバリアフリー改修工事
一定の省エネ改修工事
給排水管・雨水の浸入を防止する部分にかかる修繕または模様替え(リフォーム工事瑕疵 担保責任保険契約が締結されているものに限る)
「質の高い住宅」(増改築など)の基準に適合させるための修繕または模様替え
ポイント
非課税枠の上限額:最大1,500万円 (※工事内容によって異なる)
条件:自己が所有し居住している家屋であること
贈与を受けた翌年に税務署へ確定申告をすること
比較査定を行う
比較査定とは、複数社からリフォーム費用の見積もりを取る行為を指します。
比較査定をするメリットのひとつとして、適正価格で希望のリフォームを実現できる可能性がある点が挙げられます。
1社だけに査定を依頼しても、その価格がはたして適正なのかどうかはわかりません。
しかし複数社に依頼すれば、おおよその相場観をつかめるでしょう。
しかし、いったいどの業者に見積もりを依頼すればよいのかがわからない方もいるのではないでしょうか。
実はリフォーム業界では、請負金額が500万円未満となる契約のリフォーム工事に関して、解体工事や電気工事などの例外をのぞいて建設業の許可を得る必要がありません。
そのため規模が大きな会社から家族経営の会社まで、さまざまなリフォーム業者が存在しているのが現状です。
また、リフォーム業者によって水回りや塗装など得意分野が異なる点も注意が必要です。
どの業者に依頼するのか判断に迷う場合は、ぜひハピすむにお問い合わせください。
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フルリフォームをするべきか、建て替えするべきか
築年数が経過している建物に関しては、フルリフォームを行うべきか建て替えをするべきかで悩んでしまうこともあるかもしれません。
しかしそもそもフルリフォームとはどのようなリフォームを指すのか、よくわからない方もいるでしょう。
そこでここからは、フルリフォームの特徴をご紹介するとともに、フルリフォームと建て替えのそれぞれのメリットについて解説します。
フルリフォームとは
フルリフォームとは、一般に建物の大部分をリフォームする工事を指します。
フルリフォームのひとつにスケルトンリフォームと呼ばれるリフォームがあります。
これは、建物を柱や梁など骨組みの状態にしたのちに間取りから新たに作り直す工事のことです。
フルリフォームの大きなメリットは、建て替えよりも安いコストで新築同然の状態にできる点にあります。
リフォームと建て替えの比較
リフォームといってもシステムキッチンの交換といったような比較的規模の小さなものから、内装や住宅設備のフルリフォームといった大規模なリフォームまでさまざまな工事があります。
リフォームは既存の建物の構造を活用するため、建て替え時に発生する解体費がかかりません。建て替えよりも費用が抑えられる可能性がある点はメリットといえるでしょう。
また工事内容によっても変わってきますが、建物を解体して1から設計し直す建て替えと比べると、元の建物の骨組みをベースにリフォームするスケルトンリフォームのほうが工期も短い傾向にあるようです。
しかし設計の自由度といった点では、建て替えに軍配が上がります。
たとえスケルトンリフォームをする場合であっても、構造上はずせない柱なども存在するため、リフォームの場合は完全に理想通りの間取りとすることが難しい場合もあります。
実際に建物の骨組みを見てみるまでは柱をはずせるかどうかがわからない場合もあるため、注意が必要です。
一方、フルリフォームや建て替え時には工事期間中に仮住まいを用意する必要があるため、工事費以外にも引っ越し代や仮住まいの入居費用などがかかることもあります。
一時的な退去が必要なフルリフォームや建て替えを行う場合は、仮住まいの費用なども確認しておくとよいでしょう。
リフォーム費用を支払うタイミングと支払い方法
リフォーム費用を支払うタイミングは工事期間・工事内容・工事金額、または工事を請け負った業者によって変わってきます。
工事の完了後に一括で支払えばよいケースや、工事前に「着手金」、工事中に「中間金」、そして工事完了後に「残金」といった具合に分割して支払うケースなど支払い条件はさまざまなため、リフォームを依頼する際に支払い時期についても確認しておきましょう。
リフォーム費用を支払う前の確認
リフォーム費用の支払い方法も業者によって異なります。
現金払い以外にも口座振り込みやリフォームローンを組んでの支払い、クレジットカード払い、キャッシュレス決済に対応する業者もあります。
クレジットカードやキャッシュレス決済をする場合はポイントがつくこともあるため、支払い方法に関しても事前に相談しておくとよいでしょう。
また、支払いは一括なのか分割でもよいのかも合わせて確認することをおすすめします。
リフォーム工事が完了した後は業者による引き渡しが行われます。
要望通りにリフォームされているか、リフォームが図面通りに仕上がっているかなど、隅々まで確認を行いましょう。
また、引き渡し後のアフターサービスやメンテナンスについても確認を行い、最終図面や仕様書、設備機器の取り扱い説明書、保証書などがある場合は書類一式を受け取り、保管するようにしましょう。
リフォームローンの特徴と申請の流れ
リフォームをする際、工事内容によっては数百万円から1,000万円を超える費用がかかるケースがあります。
そのようなときに現金での支払いが困難な場合は、リフォームローンを活用してはいかがでしょうか。
リフォームローンは一般的な住宅ローンとは異なり、担保が不要なプランや初期費用がかからないプランもあり、審査期間も最短数日で完了する場合もあります。ただし、住宅ローンよりも金利が高い点には注意が必要でしょう。
リフォームローンは大きく無担保型と有担保型に分けられます。
無担保型のリフォームローンの特徴は抵当が不要な点にあります。
審査内容もそれほど厳しくなく、初期費用なども不要なケースがある一方で、借り入れ可能な金額は有担保型に比べると少額であり、借入期間も約10年~約15年と比較的短期間で設定されています。
それに対して有担保型のリフォームローンは抵当が必要であり、初期費用がかかる場合もあります。
審査も慎重に行われる一方で、借り入れ可能額は無担保型より高く、借入期間もプランによっては約35年のものもあります。
計画しているリフォームの内容によって、どちらのタイプを使うかどうかを検討するとよいでしょう。
リフォームローンについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
リフォームローン申請の流れ
リフォームローンは都市銀行以外にもネットバンキングや地方の信用金庫、信販会社などで申し込めます。
リフォームローンを申請するにあたり、来店の有無や必要な手続き内容は金融機関ごとに異なりますが、おおむね以下のような流れです。
1.審査の申し込み
最初の審査は仮審査であることが多く、インターネット上から申し込めるケースもあります。
2.審査の結果の通知と手続きの案内
最初に行われる審査の結果は早くて数日以内に電話やEメールによって通知されます。
3.正式な申し込み手続き
仮審査が通過した場合は本審査を行うための書類作成や、それに伴う書類の送付などが必要な場合があります。
本審査には、運転免許証や保険証などの本人確認書類、リフォームの見積書や契約書などの資金用途が確認できる書類、源泉徴収票や所得証明書などの所得が確認できる書類などが必要です。
また、融資が実行された際に振り込むことになるリフォーム業者の口座情報など、振込先についても確認しておくとよいでしょう。
4.融資の実行
無事に本審査が完了すると融資が実行されますが、融資の取り消し事由に該当してしまうと、本審査が完了してから融資が実行されるまでの間に融資を取り消されてしまう可能性があります。
融資取り消し事由についてはこちらの記事をご覧ください。
リフォームローンの融資実行のタイミング、取り消し事由についての解説はこちら
リフォーム事例をみてみよう
ここからは、具体的なリフォーム事例をご紹介します。
実際にかかった費用や工期も取り上げるため、ぜひ参考にしてください。
300万円台で戸建ての内装を全面リフォーム!
戸建ての水回りと内装を全面リフォームした事例です。
キッチンやユニットバス、洗面台、トイレなど水回りの一新に加え、建具の交換やクロス・床の全面張り替えを行った比較的大規模なリフォームです。
スケルトンリフォームではないため施工期間は約1カ月と短く、建具と内装をそろえたことで調和が生まれ、まるで新築物件のような雰囲気を醸成しています。
ポイント
費用:300万円台
工期:約1カ月
特徴:戸建て内装全面リフォーム
リフォームで広々としたキッチンに印象が変化
マンションの一室をキッチン中心にリフォームした事例です。
キッチンを交換すると同時にリビングとキッチンを隔てる壁の一部を撤去したことに伴い、広々とした開放的なキッチンへと生まれ変わりました。
状態がよかったフローリングはそのまま活用していますが、クロスを全面的に張り替えたことで費用を抑えながら全体的に新築のような雰囲気がもたらされています。
ポイント
費用:100万円台
工期:約10日
特徴:キッチンを中心にしたマンションの内装リフォーム
費用を抑えたキッチンリフォームを実現
既存の設備を活用しながらシステムキッチンを導入した事例です。
システムキッチンとキッチンパネルを変更しているものの、もともと設置してあった吊戸棚はそのまま活用しているため、費用が比較的抑えられている点に特徴があります。
換気扇の設置時に梁の一部を加工することで収まりのよい空間が生み出されました。
工期は約4日です。
ポイント
費用:70万円台
工期:約4日
特徴:既存の設備を活かして費用を抑えたキッチンリフォーム
高齢者に配慮した浴室周りのバリアフリー化リフォーム
高齢者でも利用しやすいよう、浴室の扉を引き戸に変更するとともに、浴槽の壁に手すり、浴槽の中にベンチを設置した事例です。
そのほか、洗面台の入れ替えやクロス・クッションフロアの張り替えも行われています。
また洗面室の上部に吊り棚を設けることで、収納量を増やしています。
ポイント
費用:100万円台
工期:約6日
特徴:浴室・洗面所のバリアフリー化リフォームの事例
短時間でトイレリフォームを行った事例
トイレの入れ替えと壁紙、クッションフロアの張り替えを行った事例です。
リフォーム費用は約23万円ですが、トイレが自動洗浄機能つきのアラウーノ(パナソニック)へと変更されたことで利便性が大きく向上しました。
工期がわずか1日で済む点も利点です。
ポイント
費用:約23万円
工期:1日
特徴:内装リフォームとトイレの入れ替えを行った
2部屋をつなげて広々としたリビングに
リビングとダイニングを隔てる壁を撤去したことで、ひとつの広々とした空間が生み出されました。
壁がなくなったことで部屋の奥まで自然光が差し込むようになり、食卓もより明るい雰囲気へと変わっています。
間取りの変更と同時にクロスとフローリングのリフォームも行われています。
フローリングは上張り用を用いることで工期を短く抑えています。
ポイント
費用:約40万円
特徴:マンションの間取り変更リフォームを行った事例
優良なリフォーム会社を見つけるには?
ここまで説明してきたリフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で比較見積もりが可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで全国1000社以上が加盟しており、リフォームを検討している方も安心してご利用いただけます。
一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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