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2022年09月29日更新
コーキングとシーリングの違いや用途・劣化のサイン・リフォーム費用を解説
コーキングとシーリングの違いとは何でしょうか。これらはリフォームを検討する際に知っておきたい用語です。そこで今回は、コーキングとシーリングの違いや用途・劣化のサイン・リフォーム費用についてご紹介します。
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- 監修者久田麻里子
ご自宅の外壁などのコーキングは傷んでいませんか?
「コーキングはいつリフォームするのがよいのだろう?」「リフォーム費用はどれくらいかかるのだろう?」など、コーキングについて疑問がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、コーキングについて調べると、シーリングという言葉もよく見かけます。
コーキングとシーリングにはどのような違いがあるのでしょうか。
そこで今回は、コーキングとシーリングの違いや用途・劣化のサイン・リフォーム費用についてご紹介します。
目次
コーキングとシーリングの違いとは
コーキングとシーリングの違いはあまりなく、同じ意味だと解釈して問題ないでしょう。
コーキング(シーリング)とは、気密性や防水性を高めるために建物などの隙間を充填することです。
日本工業規格(JIS)によるとシーリングとコーキングは、シーリング材と油性コーキング材の2種類に分類されています。
昔は油性コーキング材も使用されており、油性コーキング材を使用した箇所のシーリング工事をコーキングと呼んでいました。
しかし、現在では油性コーキング材を使用することはほとんどありません。
以前使用されていた油性コーキング材の名残から、シーリングのことをコーキングと呼ぶことがあります。
ややこしいですが、現在ではコーキングとシーリングの違いはほとんどないと覚えておくと良いでしょう。
シーラーとシーリングの違いとは
シーラーとは、外壁塗装工事をする際に最初に塗る下塗り塗料のことです。
シーラーには中・上塗り塗料との密着性を高める、塗装面の細かいひび割れを補修する、中・上塗り塗料の吸い込みを防ぐ、塗装面の下地を補強するといった役割があります。
それに対してシーリング材とは、気密性や防水性を高めるために建物などの隙間を充填する材料のことです。
シーラーは、シーリング材を塗る前に塗布する接着剤です。
シーリング材を隙間に密着させるために塗ります。
よって、シーラーとシーリングは全く別物です。
コーキング材(シーリング材)の用途とは
コーキング材はどのように使われる物なのでしょうか。
4つの用途をご紹介します。
サイディングのひび割れを防ぐ
サイディングとは、建物の外壁に使用する外壁材の一種です。
仕上げ用の板材で、外壁に張り付けて使用します。
サイディングは薄く固いため、気圧の変化や地震などで負荷がかかると、ひび割れや破損がおきてしまいます。
サイディングがひび割れや破損をおこさないようにするために、目地と呼ばれるサイディングとサイディングの隙間にコーキング材を充填します。
そうすることで、サイディングへの負荷を減らし、不具合を防ぎます。
接着剤として建具を固定する
建具とは、障子・襖・窓・戸の総称のことです。
建具は、空間と空間を仕切る場合に使われるため、できるだけ隙間がないようにする必要があります。
コーキング材は、建具と建具の隙間を埋め、建具を固定することで動かないようにします。
また、隙間から水が入るのを防ぐ役割もあります。
雨漏りの応急処置としての利用
雨漏りがおきている箇所をコーキング材で埋めることで、応急処置ができます。
雨漏りの応急処置をする際には、防水性に優れたコーキング材を使用します。
ただ、コーキング材を使用して穴を塞ぐ際には、穴が完全に乾いた状態でコーキングする必要があります。
濡れたまま行うと湿気で傷んでしまい、さらなる雨漏りの原因となるからです。
雨漏りの応急処置をする際は、注意しましょう。
外壁材の衝撃を吸収する
サイディングやコンクリートなど外壁材は、気温や湿度によって膨張したり、収縮したりします。
膨張や収縮をする際にコーキング材がないと外壁材のひび割れや破損がおきてしまい、外壁としての役割が果たせなくなります。
外壁と外壁の間にコーキング材を挟むと、コーキング材が緩衝材となり外壁同士がぶつかるのを防いでくれます。
外壁のコーキングリフォームの費用相場と工期
外壁のコーキングリフォームにかかる費用と工期はどれくらいでしょうか。
コーキングの打ち増しと打ち替え別にご紹介します。
なお、こちらの記事に記載の金額はあくまでも一例です。
詳しくは業者による現地調査が必要となります。
また、業者によっても金額は変わってくるため、複数社に見積もりを依頼し、比較・検討するようにしましょう。
コーキングの打ち増し
コーキングの打ち増しとは、既存のコーキングの上から重ねて打つことをいいます。
コーキングの打ち替えに比べてコーキング材の使用量が少ないのと、既存のコーキングの撤去が必要ないため、費用が安くなります。
費用は、1mあたり約500円〜約900円です。例えば200mだと、約10万円〜約18万円となります。
足場が必要な場合は、追加で約15万円〜約20万円かかります。
工期の目安は約2週間です。
足場の組み立てに約1日、外壁などの洗浄作業に約1日~約2日、コーキングの打ち増し作業に約2日~約4日、外壁などの塗装作業に約5日~約10日、点検・確認に約1日~約2日、足場の解体に約1日かかります。
天候や足場を組む必要がないなど、場合によっては工期が短くなったり長くなったりすることもあります。
コーキングの打ち替え
コーキングの打ち替えとは、既存のコーキングを撤去してから新たにコーキングを打つことをいいます。
古くなったコーキングを完全に撤去してから新しいコーキングを打つため、コーキングの打ち増しよりも耐久性が上がります。
費用は、1mあたり約900円〜約1,200円です。例えば200mだと、約18万円〜約24万円となります。
足場が必要な場合は、打ち増しの時と同様に約15万円〜約20万円かかります。
打ち替えには、さらにコーキング材の撤去費用が約1万円〜約3万円必要です。
工期は約14日~約17日です。打ち増しの時よりも、コーキングの撤去、コーキングの乾燥に時間がかかるため、打ち増しよりも工期が長くなります。
外壁のコーキングの耐用年数と交換目安
外壁のコーキングの耐用年数は、約5年〜約10年です。
コーキングには可塑剤といわれる弾力性を持たせる成分が含まれています。
この可塑剤の寿命が約5年〜約10年であるためです。
弾力性を失うとコーキングの役割が果たせなくなってしまいますので、コーキングの交換が必要となります。
交換の目安は約7年〜約10年です。
外壁のコーキングは、日々紫外線や雨風にさらされています。
劣化は温度や湿度によっても変化するため、耐用年数に差が出ています。
コーキングを適切な時期に交換することで、外壁を守ります。
外壁のコーキングの劣化のサイン
外壁のコーキングの劣化のサインとは何でしょうか。
劣化のサインを知っていれば、適切な時期にコーキングを交換できます。
今回は3つのサインをご紹介します。
コーキングのひび割れ
コーキングが紫外線や経年の影響で劣化しひび割れがある場合は、コーキングの弾力性が失われている状態です。
柔軟性が低いため、家の揺れに追従できず、ひび割れをおこしています。
ひび割れがある場合は、あと数年でコーキングが寿命をむかえるサインです。
ひび割れを放置すると、雨水が浸入するようになります。
また、さらに放置すると、コーキングがより固くなりひび割れが広がり、真ん中が切れてしまう破断と呼ばれる状態になってしまいます。
破断の状態はすぐにコーキングの交換が必要なため、ひび割れが起こった時点でリフォームを検討するのが良いでしょう。
コーキングの肉やせ
肉やせとは、コーキング材に含まれる可塑剤が溶け出してしまい、コーキングの厚みが減少することです。
コーキングの厚みが減少すると弾力が弱くなり外壁材との間に隙間ができ、さらに放置すると、ひび割れや破断が発生し隙間から水が浸入してきてしまいます。
コーキングの肉やせも、リフォームを検討するサインです。
建材からの剥離
肉やせがさらに進むと、建材との間に隙間ができてしまいます。
この状態を剥離といいます。
建材から剥離してしまう原因は、シーラーの塗り忘れや経年劣化によるものです。
建材から剥離している状態では、防水機能が失われています。
そのため水が浸入して建物の内部が腐食したり、シロアリが発生したりと大きなトラブルに繋がります。
建材からの剥離も、リフォームを検討するサインです。
シーリングの種類と使用用途
シーリング材にはいくつか種類があり、それぞれ使用用途が異なります。
今回は4つのシーリング材とその使用用途をご紹介します。
シリコン系シーリング
シリコン系シーリングは他のシーリングと比較して、耐久性・耐候性・耐熱性・撥水性に優れています。
そのため、お風呂やキッチンなど水まわりで使用されることが多いです。
その他には、瓦屋根の補修、ガラスまわりにも使用されます。
シリコン系シーリング材は、充填後にオイルが出るため水をはじきます。
よって上から塗装ができないため、基本的には外壁のシーリング工事には使用できません。
アクリル系シーリング
アクリル系シーリングは、水性タイプで作業性に優れていますが、耐候性・耐久性が低いという点がデメリットです。
また、硬化後に肉やせが起こる性質もあります。
約8年〜約10年でひび割れてしまうことが多く、新築時に使用されることはありますが、リフォームの際にはアクリル系シーリングを選ぶ方は少ないです。
耐候性・耐久性が低い分、他のシーリング材に比べて安価ですが、メンテナンスの回数が増えるため、長期的にみるとコストが高くなってしまいます。
ALC外壁の目地や、壁紙・内装の目地などに主に使用されます。
ウレタン系シーリング
ウレタン系シーリングは、耐久性と密着性に優れています。
硬化すると弾力性を持つため、コンクリートや外壁のひび割れ補修に使用されます。
しかし、耐候性が低く紫外線に弱い、ホコリを吸着しやすいといったデメリットが挙げられます。
そのため、ウレタン系シーリングを使用する際には塗装して保護する必要があります。
コンクリート・木材・ALC・窓枠周りの目地などに主に使用されます。
変性シリコン系シーリング
変性シリコン系シーリングは、ウレタン樹脂を原料としており耐候性・塗装性に優れています。
そのため、水まわりも含めて様々な場所で使用できます。
また、硬化後に塗装ができるため、外壁にも使用可能です。
しかし、シリコン系に比べて耐久性が、ウレタン系と比べて密着性が劣ります。
窓サッシ・外壁・鉄板・鋼板などの目地材に主に使用されるシーリング材です。
使用箇所ごとに適したシーリング材の種類
シーリング材は4種類あり、それぞれ使用用途が異なるため適した箇所も違います。
今回は、外壁に適したシーリング材、水まわりに適したシーリング材、排気口・配管に適したシーリング材をそれぞれご紹介します。
外壁に適したシーリング材
外壁に適したシーリング材は、変性シリコン系シーリングです。
変性シリコン系シーリングは、耐候性・塗装性に優れています。
外壁は塗装をすることが前提となっているため、塗装ができる変性シリコン系シーリングが適しているでしょう。
撥水性に優れているシリコン系シーリングは、上から塗装ができないため基本的には外壁に使用できません。
また、外壁のシーリング材にはノンリードタイプを選ぶようにしましょう。
ノンリードタイプとは、可塑剤の移行が起こりにくいタイプのシーリング材です。
可塑剤が溶け出して移行してしまうと、シーリング材に弾力性がなくなってしまいます。
そのため、変性シリコン系シーリングの中でも、ノンリードタイプが外壁に適したシーリング材だと言えます。
水まわりに適したシーリング材
水まわりに適したシーリング材は、シリコン系シーリングです。
シリコン系シーリングは、撥水性・耐久性に優れているため水に強く、水まわりに適しています。
防カビ仕様のシーリング材を使用すると、カビが発生しにくくより効果的です。
変性シリコン系シーリングも水まわりに使用できますが、撥水性と耐久性はシリコン系シーリングの方が優れているため、水まわりにはシリコン系シーリングが適しています。
排気口・配管に適したシーリング材
排気口・配管に適したシーリング材は、変性シリコン系シーリングです。
先ほども述べたように、変性シリコン系シーリングは塗装ができます。
排気口・配管に塗装が要らない場合であっても、メンテナンスの選択肢を増やすために変性シリコン系シーリングが良いでしょう。
シリコン系シーリングだと塗装ができないため、最適ではありません。
お得にコーキングの打ち替えリフォームをする方法
コーキングの打ち替えリフォームをお得に行う方法があります。
今回は2種類の方法をご紹介します。
耐用年数の長いコーキング材を使う
コーキング材の耐用年数は約5年〜約10年です。
しかし、外壁塗装の耐用年数はコーキング材の耐用年数よりも長くなっています。
それゆえ外壁塗装のリフォームは必要ないのに、コーキング材のリフォームのみ必要になることがあります。
外壁塗装と同じくらいの耐用年数があるコーキング材を使用することにより、外壁塗装工事と同じタイミングでリフォーム工事ができます。
これにより、メンテナンスの回数が少なくなり、コーキングの打ち替えリフォームの費用をおさえられます。
コーキング打ち替えリフォームの見積もりを比較する
コーキング打ち替えリフォームを行う際には、リフォーム会社に依頼をします。
複数社に見積もりを依頼し、比較することで価格の安いリフォーム会社を選べます。
リフォーム会社によって価格が変わるため、見積もり比較は重要です。
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まとめ
以上、コーキングとシーリングの違いや用途・劣化のサイン・リフォーム費用についてご紹介しました。
今回ご紹介したコーキングのリフォームの費用はあくまで目安です。
コーキングのリフォームをする際には、価格が会社によって異なるため複数社から見積をとることをおすすめします。
ハピすむを利用すれば、簡単にご希望に合わせた会社からの見積もりを比較できます。
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ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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