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2023年01月04日更新
リノベーションとスケルトンリフォームの違いやメリット・デメリット
一見、同じ意味に見える「リノベーション」と「スケルトンリフォーム」ですが、工事内容には大きな違いがあることをご存じでしたか?今回は、リノベーションとスケルトンリフォームについて、それぞれの意味や工事内容の違い、費用差などを解説します。
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- 監修者久田麻里子
目次
- 1 リノベーションとスケルトンリフォームの違い
- 2 スケルトンリフォームの種類の解説
- 3 スケルトンリフォームの流れ
- 4 スケルトンリフォームができないケース
- 5 リノベーションとスケルトンリフォームの費用差
- 6 スケルトンリフォーム費用が高くなるケース
- 7 リノベーションとスケルトンのメリットとデメリット
- 8 リノベーションやスケルトンリフォームの法規制とは?
- 9 リノベーションやスケルトンリフォームで組めるローンとは?
- 10 リノベーションやスケルトンリフォームで使える補助金とは?
- 11 スケルトンリフォームの工事期間の目安
- 12 スケルトンリフォームを行うときの注意点
- 13 スケルトンリフォームで人気の間取り
- 14 スケルトンリフォームをした事例
リノベーションとスケルトンリフォームの違い
リノベーションとスケルトンリフォームは、いずれも全面リフォームに限定されたものではありません。全面リフォームとなる事が多いのですが、厳密には細かい違いが存在します。
リフォーム会社に見積もりを依頼する前に、それぞれの意味の違いを押さえておきましょう。
リノベーションとは?
リノベーションとは、リフォームによって建物に性能の向上や用途の変更など新しい価値を与えることを意味します。
建物をより使いやすくするために、間取りを大幅に変更したり、外装や内装を一から作り替える全面リフォームやフルリフォームは、リノベーションに分類されることがあります。
リノベーションとリフォームの違いは?
リノベーションとリフォームも混同されやすい言葉ですが、リフォームは「元に戻す」ために行われる工事で使われます。
例えば、古くなり汚れが溜まったキッチンを、最新の清潔なキッチンに交換したり、傷やへこみが蓄積したフローリングを張り替えたりする工事は、リフォームと呼ばれます。
それに対し、リノベーションは建物に価値を与える目的で行われる工事です。
この二つの言葉は、厳密に区別されているわけではなく、リフォーム会社の中には、単純な部分リフォームの事例をリノベーションと呼ぶこともありますので、工事の内容をよく確認し、区別しておきましょう。
スケルトンリフォームとは
スケルトンリフォームとは、建物の内装や外装をすべて解体して、設備を撤去し、いったん構造躯体のみの状態にしたあとで、間取りを1から作り替える全面リフォームのことです。
つまり、スケルトンリフォームはリノベーションの手法の1つであり、リノベーションで建物をフルリフォームした場合、自ずとスケルトンリフォームを行うことが多くなります。
スケルトンリフォームを検討するきっかけ
スケルトンリフォームを検討するきっかけを4つご紹介します。
家族構成が変わった
子どもが生まれたり、親と同居したりで家族の人数が増えた場合や子どもが独立して家族が減った場合です。
家族の人数が増えた時は、スケルトンリフォームにより間取り変更を行うことで部屋数を増やせます。
部屋数が増えると個人の部屋ができ、プライベートな空間を確保できます。
反対に家族が減った時は部屋数を少なくし、一つの部屋に集まれるようにするリフォームもあります。
家族の増減によって必要な部屋数が変わることが、きっかけの一つになります。
建物が老朽化した
築年数が経ち老朽化した建物の場合、骨組み以外をリフォームできるスケルトンリフォームも選択肢の一つです。
建物が老朽化してくると壁や床も老朽化し、見た目がボロボロになったり機能面でも問題が出てきてしまいます。
そのような時にスケルトンリフォームをすると、一気に全部を綺麗にできます。
スケルトンリフォームは、壁や床が老朽化しているが建て直すほどでもない時に有効なため、建物が老朽化した場合にもおすすめです。
動線が悪く使い勝手が悪い
例えば、洗濯機と洗濯物を干す場所が離れていたり、キッチンとリビングが離れていたりと生活の動線が悪い時もスケルトンリフォームが選択肢の一つになります。
動線が悪いと生活がしづらく、家事の効率が悪くなります。
スケルトンリフォームで間取り変更することによって生活動線を良くし、生活しやすくします。
また生活スタイルが変わった場合に動線が変わり、使い勝手が悪くなることがあります。
そのような場合もスケルトンリフォームを検討するきっかけの一つになります。
住居の機能を刷新したい
住居の機能を刷新したい場合もスケルトンリフォームが選択肢の一つになります。
壁材や床材、断熱材などの素材も新築同様に変更できます。
また昔ながらの家の造りをしており寒い場合、壁に新たに断熱材を入れることで部屋を暖かくできます。
耐震性が気になる時には、躯体や基礎を補強した上で現在の耐震基準にあった丈夫な建物を施工できます。
スケルトンリフォームの種類の解説
スケルトンリフォームの種類について解説します。
内部のみスケルトンリフォーム
内部のみのスケルトンリフォームとは、外装を残したまま内部のみをリフォームする方法です。
外装の傷みがひどくない場合や内装のみ変えたい場合のリフォームです。
間取りの変更や、水回り・階段の位置変更など、建物内部の構造を大きく変えられます。
また耐震補強をしたり、壁の内側に断熱材をいれることも可能です。
外装を壊さないため、費用が抑えられるのがメリットです。
マンションでは占有部分のみリフォーム可能なため、内部のみのスケルトンリフォームになります。
外部スケルトンリフォーム
外部スケルトンリフォームとは、内部のリフォームをせずに外装のみリフォームする方法です。
外装の損傷や傷みが激しく、塗装だけでは解決できない場合や外装を一新したい場合に行います。
外部スケルトンリフォームのみをすることは少なく、多くは内部スケルトンリフォームを伴います。
そのため一般的なスケルトンリフォームのイメージとは少し違うものになります。
内部及び外部スケルトンリフォーム
内部及び外部スケルトンリフォームとは、建物の躯体のみを残して全て解体するリフォームです。
一般的にスケルトンリフォームといえばこちらを指します。
法律により住居を建て替えられないときなどの場合に、選択肢の一つになります。
しかし解体の手間や時間がかかること、廃材の量が増えることによりスケルトンリフォームの中では最も費用が高くなります。
内部のみ、外部のみのスケルトンリフォームで良いのか、それとも内部及び外部スケルトンリフォームをする必要があるのかについてよく考える必要があります。
スケルトンリフォームの流れ
スケルトンリフォームの流れをご紹介します。
1.初回ヒアリング~概算金額、プランの提示
まずは初回ヒアリングがあります。
この時にライフスタイルや価値観、家族の意見などを出し、希望のリフォーム内容を伝えます。また同時に現地調査も行います。
現地調査とは家のどこに問題があるのか、リフォーム工事をするにあたって支障はないかなどを調査します。
リフォームする前には必須です。
現地調査が終わると、概算金額とプランの提示がなされます。
納得がいかない場合は交渉するか、相見積もりをとり他の業者の話も聞いてみましょう。
簡単に無料で見積もりが出来ますので、ぜひこちらからリフォーム費用の無料相見積もり
をご利用ください。
2.契約~設計図書承認
概算金額、プランに納得して了承したら、次は契約です。
施工内容や工事の範囲、料金などを取り決めて双方に相違がなければ、書面で契約をかわします。
契約の際には、疑問点は必ず解消しておきましょう。
またマンションの場合は契約後管理組合へ工事許可申請をします。
設計図書とは、建築士法で定められた建物を建築する上で、施工や法律的な出願・契約に必要な図面や仕様書の総称のことです。
スケルトンリフォームをする際には、設計図書の承認が必要です。
この承認がないと工事を施工することができません。
3.着工前打ち合わせ~着工準備
着工前に今一度打ち合わせを行い、イメージの最終確認とすり合わせをします。
また、どのようにリフォームしていくかの段取りも確認します。
その後は着工準備を行います。
業者が着工準備している間に、近隣の住民の方や管理組合に改めて工事の日程を伝え、挨拶しておきます。
特に近隣住民の方には騒音などで迷惑をかけると思われるので、リフォーム工事を円滑に進めるため、後のトラブルを防ぐためにも必ず挨拶しておきましょう。
4.工事着工~引き渡し
着工準備が終われば、工事着工です。
施工中はこまめに連絡をもらい、現状の状況などの共有を受けるようにしましょう。
こまめに連絡をもらうことで工事の状況を把握できます。
また疑問点はすぐに問い合わせることで、後々のトラブルを防ぐことにもなります。
工事が終われば、立会い確認を経て引き渡しです。
引き渡し後、着手金を除くリフォーム費用を支払います。
追加工事を頼んだ場合の追加費用も、この時に支払います。
支払いを終えるとリフォームは完了です。
スケルトンリフォームができないケース
スケルトンリフォームができないケースをご紹介します。
戸建て
戸建てでスケルトンリフォームができない場合は、ツーバイフォー(2×4)やプレハブ工法で建てられた家です。
ツーバイフォーとは、木造建築の工法で木造枠組み壁工法の一つです。
プレハブ工法は工場で材料を加工して壁や床をすでに作っておき、それを現場に搬入して現場ではほとんど組み立てるだけという工法です。
ツーバイフォーやプレハブ工法で建てられた家は全体の約3割です。
これらの工法で建てられた家には柱がなく、1階の壁を壊すと2階が落ちてしまいます。
そのため躯体だけを残せず、スケルトンリフォームができません。
マンション
マンションでスケルトンリフォームができない場合は、管理規約で禁止されている場合です。
マンションには、快適な生活が送れるように皆が守るべきルールとして管理規約が定められています。
もし重大な違反をしてしまうと、マンションの管理組合から訴訟を起こされるなど、何らかの罰則が科される場合が多いです。
そのため、マンションでスケルトンリフォームをする際には必ず管理規約を確認するようにしましょう。
管理規約で禁止されていたとしても、何らかの対策をするなど交渉すれば可能な場合もあるので、一度管理組合に相談してみるのも良いでしょう。
リノベーションとスケルトンリフォームの費用差
厳密には意味が異なるリノベーションとスケルトンリフォームですが、それぞれ費用が異なるのでしょうか?
それぞれの費用相場を知るために、まずはリノベーションとスケルトンリフォームの事例ごとの坪単価を見てみましょう。
なお、坪単価とは一坪あたりの工事価格のことで、工事の総費用を、施工面積で割って算出します。
依頼したリフォーム会社によって費用は変動しますので、今回ご紹介する坪単価は、あくまでも相場とお考えください。
スケルトンリフォーム費用が高くなるケース
スケルトンリフォーム費用が高くなるケースは、①修繕費がかかる場合、②水回りの位置を変える場合、③断熱リフォームを実施する場合です。
①は、基礎の状態が見えるところまで解体した時に柱の腐食、シロアリ被害が発覚し、修繕費がかかる場合です。
このように基礎の修繕が発生した場合には、スケルトンリフォームの費用は高くなります。
②は、キッチンやお風呂など水回りの位置を変える場合です。
水回りの位置を変えるには配管の位置を変える必要があるため、費用が高くなりやすいです。
③は、断熱リフォームを同時に行ったり、耐震補強工事を行う場合です。
断熱材の費用や耐震補強の工事代がかかってくるため、費用が高くなりやすくなります。
リノベーションとスケルトンのメリットとデメリット
次に、リノベーションとスケルトンリフォームのメリットとデメリットをそれぞれ見ていきましょう。
リノベーションのメリットとデメリット
リノベーションのメリットとデメリットは以下の通りです。
【リノベーションのメリット】
- 工期が短い
- 費用が比較的安価で新築のように設備などを新しくできる
- ライフスタイルや好みに合わせて内装などを決められる
- 古くなった水回りを新しくできる
- 小規模なリノベーションであれば住みながらの工事も可能
【リノベーションのデメリット】
- 物件自体は古いため、想定外の補修が必要となる可能性がある
- 建物の構造上不可な工事もある
- リノベーション工事中は仮住まい先が必要になることもある
スケルトンリフォームのメリットとデメリット
スケルトンリフォームのメリットとデメリットは以下の通りです。
【スケルトンリフォームのメリット】
- 大規模な間取り変更が可能
- 柱や梁、基礎などの主要構造部分以外は新築同様に新しくできる
- 自由な間取りができる
【スケルトンリフォームのデメリット】
- 工期が長い
- 費用が高額になりやすい
- 騒音が伴う
- スケルトンリフォーム中は仮住まい先が必要
リノベーションやスケルトンリフォームの法規制とは?
リノベーションやスケルトンリフォームにおける法規制にはどのようなものがあるのでしょうか。建築基準法、消防法をそれぞれ見ていきましょう。
建築基準法
建物を増改築する場合、建築基準法に適合しているかどうかの「建築確認申請」を行い、審査を受ける必要があります。
建物を新築する際は必ず建築確認申請を行いますが、リノベーションやスケルトンリフォームでは、一定の条件にあてはまる場合に建築確認申請が必要になります。その条件とは以下の通りです。
- 防火地域や準防火地域で増築工事を行う場合
- 10平方メートル以上の増築工事を行う場合
- 木造2階建て以下の住宅以外(鉄骨造などの3階建て住宅など)の大規模な修繕や大規模なリフォーム(柱・壁・床・屋根・梁・階段などの主要構造部分を半分以上変える)を行う場合
上記にあてはまるリノベーションやスケルトンリフォームを行う場合は、建築確認申請が必要になります。
また、建築確認申請の他にも気をつけなければならないことがいくつかあります。
- 建ぺい率と容積率
- 都市計画地域の制限
- 道路幅員、隣地境界線による制限
- シックハウス対策(24時間換気の義務)
建築基準法では、リノベーションやスケルトンリフォームの際に上記の事項にも注意する必要があります。どの工事が建築基準法に関係するのか、業者と相談しながら施工箇所を計画していきましょう。
消防法
消防法では、建物の火災予防のため火災警報装置や消火器などの消防設備設置にまつわる基準が定められています。
新築では2006年6月1日より全ての住宅に火災警報装置の設置が義務づけられましたが、既存住宅でも消防法及び市町村の条例により全ての住宅について火災警報器などの設置が義務付けられています。
リフォーム会社の中には、建築基準法や消防法を守らずに施工してしまう業者も存在するため、リフォーム会社を選ぶときはこれらを遵守する業者を選ぶようにしましょう。
リノベーション費用の坪単価
同じリノベーションでも、中古マンションと一戸建てなど事例の違い次第で、施工面積や工事内容が異なります。
それぞれの坪単価や工事内容は以下の通りです。
中古マンションのリノベーション坪単価
・坪単価:約20~50万円
外壁や屋根など、外構や外装工事を伴わないマンションのリノベーションは、設備の交換や内装工事などがメインになります。
フローリング材や壁クロスの張替え、水回り設備の交換など、単純な工事で済むことも多く、物件の規模によりますが、総費用も約500万円以内に収まる傾向にあります。
価格が安く状態の良い中古マンションを購入することができれば、シンプルなリノベーションで理想のマイホームを手に入れることもできるでしょう。
一戸建てのリノベーション坪単価
・坪単価:約30~70万円
一戸建て住宅は、マンションに比べるとリノベーションの自由度が高くなり、物件の面積も広いものが多いため、坪単価の相場にも開きがあります。
例えば、水回り設備の交換を伴わず、単純な模様替えのためのリノベーションであれば、坪単価は約20~40万円で収めることも可能です。
しかし、建物の外装に手を加えたり、水回り設備の交換や間取りの変更を行ったりするフルリフォームになると、坪単価は約70万円になることもあります。
特に、水回り設備や建材は、選んだグレードによって価格に大きな違いがあり、リフォーム費用を左右する要因となりますので、本当に必要な設備や機能か、よく検討して選ぶと良いでしょう。
スケルトンリフォームの費用相場
広範囲の解体工事を伴うスケルトンリフォームは、解体費用と廃材処分費用の分、通常のリノベーションに比べると費用相場は高額になります。
中古マンションのスケルトンリフォーム坪単価
・坪単価:約25~50万円
解体できる箇所が少ないマンションは、スケルトンリフォームを行ったとしも、大きな費用になるケースはまれです。
ただし、室内の間仕切り壁が解体できる「ラーメン構造」の物件では、間仕切り壁を撤去してリビングを拡張したり間取りを変更するフルリフォームが発生することもあり、約70万円の坪単価になることもあるため注意が必要です。
一戸建てのスケルトンリフォーム坪単価
・坪単価:約50~80万円
一戸建て物件は、マンションのスケルトンリフォームでは行うことができない、外装の解体が発生するため坪単価も高額です。
また、耐震性や断熱性が低い一戸建て物件の場合、それらの補強工事が発生し、約80万円の坪単価になることもあります。
リノベーションやスケルトンリフォームで組めるローンとは?
リノベーションやスケルトンリフォームは大規模な工事となるため、高額の費用がかかる可能性があります。施工費用を一度に支払ってしまうと、今後の生活に影響が出てしまうケースもあるでしょう。
そのような事態を避けるためにも、リフォームローンや住宅ローンで支払うという方法があります。
そして、既存の住宅をリノベーションやスケルトンリフォームする場合、リフォームローンが利用できます。
リフォームローンとは、銀行などの金融機関や信販会社が展開していて主にリフォームなどの増改築で利用できるローンのことです。銀行系のリフォームローンの場合、比較的金利が低めで高額の借り入れをする際に便利です。
また、信販会社が扱っているリフォームローンは審査が簡単で、手軽にローンを利用できるのが魅力です。リフォーム業者の中には、自社で提携しているリフォームローンもあり、金利優遇などの特典がつくこともあります。
一方、中古住宅を購入してリノベーションやスケルトンリフォームを行う場合は、住宅購入費用とリフォーム費用を合算して住宅ローンで支払うこともできます。
どちらを選んだらいいのかわからない場合は、状況や金額などによってどのローンを利用するかを上手に決めていくといいでしょう。
リノベーションやスケルトンリフォームで使える補助金とは?
リノベーションやスケルトンリフォームでかかる費用を少しでも抑えるために、補助金や減税制度を活用する方法があります。
それぞれ、要件をクリアできれば施工費用を抑えることができるため、どの制度が利用できるのか確認しておきましょう。
リノベーションやスケルトンリフォームに使える補助金
リノベーションやスケルトンリフォームに使える補助金は以下の通りです。(2019年6月現在)
- 【環境省】高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業
- 【国土交通省】長期優良化リフォーム推進事業
- 【経済産業省】次世代省エネ建材支援事業
上記の他に、2019年10月に行われる消費税増税に向けて「次世代住宅ポイント」という新制度が始まります。
次世代住宅ポイントは、リノベーションを行う際の改修や設備の交換などに対してポイントが付与される制度で、これからリノベーションを行う場合は対象となる可能性が高くなります。
補助金制度は、それぞれ対象となる工事や条件が異なるため、該当するリノベーションやスケルトンリフォームがある場合は、適用できるかどうか予め確認しておきましょう。
また、補助金は条件をクリアすれば給付金を受けることができますが、基本的に工事費用の全額ではなく一部給付となることを覚えておきましょう。
リノベーションやスケルトンリフォームに使える減税制度
バリアフリー化・耐震改修・省エネリフォームを行なった場合、固定資産税の減額や所得税控除が適用になります。リフォーム減税制度の所得税控除には、投資型とローン型減税の2種類があります。(2019年6月現在)
- 投資型減税:ローンを利用しなくても適用可能。控除期間1年、工事費用の10%または限度額の控除(20万円〜25万円)
- ローン型減税:返済期間5年以上のリフォームローンに適用。借入金の年末残高1%〜2%が5年間控除
リフォームの減税制度を利用する場合は、確定申告が必要です。減税制度を利用するためにも、必ず確定申告は行うようにしましょう。
スケルトンリフォームの工事期間の目安
スケルトンリフォームの工事期間は、一戸建てで内部のみの場合や、マンションのスケルトンリフォームの場合なら2~3ヵ月間、一戸建てで内部と外部の両方を行うスケルトンリフォームの場合なら約4ヵ月間が目安です。
スケルトンリフォームの計画も含めるとリフォーム期間は長い
リフォーム工事だけでも数ヵ月かかりますが、リフォーム計画から工事終了までを一連のリフォーム期間として考えると、かなり長い期間がかかることが予想されます。
スケルトンリフォームは、既存住宅の構造躯体だけを残した状態にまで解体してから内装や外装を施工していくリノベーションです。そのため新築の一戸建てを建てるのと変わらない程度のリフォーム期間が想定されます。
リフォーム期間の延長を防ぐために計画をしっかりと練る
ただでさえ長めのリフォーム期間なので、工事期間を延長しないためのしっかりとしたリフォーム計画が大切です。
リフォーム工事が始まってから変更や新しい要求をしてしまうと、プランの変更及び資材の発注をし直すことになり、リフォーム業者にとって手間が増えるだけでなく予定していた工事期間よりも伸びてしまいます。
リフォーム工事を延長させないためにも、工事前のリフォーム計画は施工業者と念入りに話し合いをしながら進めましょう。
スケルトンリフォームを行うときの注意点
リノベーションよりも手間のかかるスケルトンリフォームですが、スケルトンリフォームを依頼するときにはどのようなことに注意するべきなのでしょうか。
ここでは、リフォーム依頼をするときのポイントを紹介します。
経験豊富な業者選びが大切
スケルトンリフォームはリノベーションとは違う流れを組むことから、スケルトンリフォームを専門にしている業者もあるほどです。
そのため、業者選びの際には、スケルトンリフォームを得意とする業者を選ぶようにしましょう。スケルトンリフォームに慣れた職人のいる業者なら手順も熟知していて、安心してリフォームを依頼することができます。
親身に相談に乗ってくれる業者を選ぶ
業者選びのもう一つのポイントとして、依頼主の要望に応えるべく親身に相談に乗ってくれる業者がいいでしょう。
リフォームは自分たちにとっての快適な住まいへと作り替えるはずの工事です。住み慣れた家だからこそ、不満を解消するための要望がいろいろとあるはずです。
依頼者の要望を聞かずに業者の意見を押し付けてくるような業者は、依頼者にとって良い業者とは言えません。
業者を選ぶときには、依頼者側の要望を聞き、それに応じたプロの意見を出してくれる業者、または要望に応じられないのであればその理由を丁寧に説明してくれる業者を選べば、後悔の少ないリフォームになるでしょう。
近隣住人への挨拶は忘れずに
リフォーム工事中は工事の騒音や業者が出入りなどにより近隣住人に迷惑をかけることになります。特にスケルトンリフォームは工事期間が長いですから、リフォーム工事前に挨拶をしておきましょう。
事前に挨拶をすませることで、近隣住人からの苦情を抑えることができます。
マンションなら管理組合への申請を行う
マンションでリフォームを行う場合には管理組合へリフォームを行うことを申請します。
管理組合は申請内容から管理規約に反しない範囲でのリフォームであることを確認して承認します。その後、管理組合は共同の掲示板等を通してリフォームの概要をマンション内の住人に告知します。
管理組合への申請は、専用の申請用紙が用意されていることが多く、それを使って申請します。また申請書と一緒に提出する書類もある場合が一般的ですので、申請用紙を受け取るときに必要書類の確認もしましょう。
リフォームの承認を得られるまでの期間も考えて、遅くともリフォーム開始予定日の1ヵ月以上前には管理組合と連絡を取りましょう。
スケルトンリフォームで人気の間取り
スケルトンリフォームで人気の間取りをご紹介します。
広いLDK
リビング・ダイニング・キッチンをつなげた広いLDKは人気が高くなっています。
家族皆で過ごせて、コミュニケーションが取れる点が人気のポイントで、ゆったりとくつろぎながら会話を楽しめます。
また調理中でもコミュニケーションが取れ、料理の手伝いや配膳なども簡単にできます。
キッチンが独立していると孤立感が出てしまいますが、広いLDKだと料理中も楽しく過ごせます。
さらに小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、お子さんの様子を見ながら料理ができるため安心です。
ワークスペース・書斎
ワークスペース・書斎も人気があります。
近年テレワークが増加しており「小さくても良いからワークスペースや書斎が欲しい」という方が増えてきているため、人気が高くなっています。
リビングの隅に壁を作って小さな個室を作ったり、押し入れやクローゼットがあった部分を部屋の一部としてリフォームすることが可能です。
ワークスペースや書斎があると、仕事中とプライベートのオンオフを切り替えられるので、仕事にも集中できるようになります。
対面キッチン・パントリー
対面キッチンやパントリーを作るのも人気が高くなっています。
対面キッチンは、家族とコミュニケーションを取りながら調理ができます。
家族の方を向いているため、家族の様子が分かり安心で、料理や配膳なども手伝ってもらいやすくなっています。
パントリーは、様々なものを収納できキッチンを綺麗に保つのに役立つほか、使用頻度が少ない物も収納するのに便利です。
また、近年では災害が多いため、非常食を備蓄しておく場所としても便利です。
収納・クローゼット
収納・クローゼットを作るのも人気が高くなっています。
収納場所は住む人のライフスタイルによって、快適な場所が違います。
そのため自分のライフスタイルに合わせて収納やクローゼットを作ると、生活動線が良くなり、快適に過ごせます。
また収納やクローゼットを増設することで、大きな物やかさばるものも収納できるようになります。
玄関近くに収納を増設すれば、家の中に収納すると汚れるようなものが収納できて便利です。
スケルトンリフォームをした事例
スケルトンリフォームをした事例をご紹介します。
断熱・耐震工事も行ったリフォーム事例
費用 | 約1470万円 |
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工期 | 約4~5か月 |
リフォーム内容 | スケルトンリフォーム |
断熱・耐震工事も行った事例になります。
昔ながらの家だったため、断熱もされておらず、耐震基準も昔のままでした。
スケルトンリフォームをして全体をリフォームするのと同時に、断熱・耐震工事をすることで一気に工事ができ、少しの手間ですみます。
またLDKを繋げて広くしたことで開放感が生まれ、家族とのコミュニケーションも取りやすくなっています。
マンションに土間を取り入れたリフォーム事例
費用 | 約1500万円 |
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工期 | 約4~5か月 |
リフォーム内容 | スケルトンリフォーム |
マンションに土間を取り入れたリフォーム事例です。
廊下やLDKといった間取りに縛られない空間になっています。
リビング・ダイニング・寝室の床の一部を小上がりのフローリングにまとめました。
小上がりにすることで、同じ室内でも異なった雰囲気を味わえます。
また土間部分は自由にアレンジが可能なため、自分で自由にレイアウトを考えたい方にはぴったりの間取りです。
細かな仕切りをなくしたリフォーム事例
費用 | 約690万円 |
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工期 | 約4~5か月 |
リフォーム内容 | スケルトンリフォーム |
細かな仕切りをなくしたリフォーム事例です。
細かな仕切りをなくすことで、開放感が生まれます。
またアイランド型キッチンにより回遊性が良く、複数人での料理も可能です。
あこがれのホームパーティーなどもできるほか、料理の手伝いや配膳などもしやすくなっています。
家族などの様子を見ながら、コミュニケーションを取りつつ楽しく料理や準備ができます。
フルリフォーム・リノベーションに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきたフルリフォーム・リノベーションは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で比較見積もりが可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで全国1000社以上が加盟しており、フルリフォーム・リノベーションを検討している方も安心してご利用いただけます。
一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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