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  5. 屋根のリフォーム工事にかかる費用の相場や、施工の価格を抑えるコツは?

2022年10月31日更新

屋根のリフォーム工事にかかる費用の相場や、施工の価格を抑えるコツは?

屋根の色あせや雨漏りなどを放置すると、雨漏りや屋根下地の傷みとなり、家そのものの寿命を落とすことにも繋がりかねません。この記事では、塗装や葺き替え、重ね葺きなど、様々な屋根リフォームの内容と、それぞれの費用相場について解説します。

屋根リフォームの前に知っておくこと

雨漏りが生じたり、屋根の色あせが目立つようになったら、屋根リフォームを検討する時期かもしれません。

屋根リフォームの中心価格帯は約50~100万円となっており、全体でみると、約100万円程度の工事価格が主流です。

しかし、既存の屋根の種類や、リフォームを行う面積、さらにリフォーム方法などによって工事価格は大きく変動しますので、まずはリフォームを行う屋根の種類や、適切なリフォーム方法を把握しておきましょう。

主な屋根材の種類

現在、住宅用の屋根の素材は、主に以下の4種類が使用されています。

  • スレート材
  • ガルバリウム
  • 日本瓦
  • セメント瓦

これらの屋根材は、種類によっては行えない工事もありますので、まずはお使いの屋根の種類を調べておきましょう。

なお、「コロニアル」はスレート材の商品名ですので、お使いの屋根がコロニアルの場合は、スレート屋根の項目をご参照ください。

屋根リフォームの3つの選択肢

屋根のリフォームには、大きく分けて、

  • 塗装
  • 葺き替え
  • 重ね葺き(カバー工法)

の3つの方法があります。

屋根の劣化が塗料のみで留まっていれば、屋根材表面の「塗装リフォーム」だけで問題ありません。

しかし、屋根下地や屋根材本体から傷みが生じている場合は、屋根材を全て撤去し、下地を補修する「葺き替えリフォーム」を行う必要があります。

あるいは、屋根材の上から新しい屋根材を重ねる、「重ね葺きリフォーム」も可能です。

重ね葺きリフォームは、カバー工法とも呼ばれます。

3つのリフォームそれぞれの費用相場と、リフォームのポイントを順に見てみましょう。

屋根の塗装リフォーム費用

屋根の塗装は、使用した塗料のグレードにもよりますが、約5~15年が耐用年数の目安です。

塗装が耐用年数を迎えると、塗料の色あせが目立つようになり、塗膜の剥がれや気泡などが生じ、屋根の見た目と耐久性を著しく損ねてしまいます。

屋根材と屋根の下地の耐久性が維持されており、雨漏りの兆候も見られないようであれば、屋根材表面を新しい塗料で保護しておきましょう。

なお、陶器製の日本瓦は塗料の代わりに表面が釉薬でコーティングされているため、塗装リフォームの必要はありません。

よって、塗装リフォームが必要な屋根材は、

  • スレート
  • ガルバリウム
  • セメント瓦

の3種類となります。

塗料のグレード別施工費用

屋根の塗料にもグレードがあり、全部で4種類から選ぶことができます。

耐用年数の長さや耐候性など、耐久性が高い塗料ほど、工事価格も高額になります。

以下は、4種類の塗料それぞれの耐用年数と、平方メートルあたりの施工費用です。

アクリル樹脂塗料

  • 耐用年数:約5~8年
  • 施工費用:約2千円

ウレタン樹脂塗料

  • 耐用年数:約8~12年
  • 施工費用:約3千円

シリコン樹脂塗料

  • 耐用年数:約12~15年
  • 施工費用:約5千円

フッ素樹脂塗料

  • 耐用年数:約15~20年
  • 施工費用:約7千円

なお、最もグレードの低いアクリル樹脂塗料は耐用年数が短いため、紫外線のダメージを受けやすい屋根に施工されることは少なくなりました。

屋根塗装リフォームの工事費用相場

屋根の塗装には、足場と養生が必要です。

塗装を始める前は、屋根のような高所での作業が問題なく行えるように足場を組み、周囲に塗料が飛散しなように周囲を養生しなくてはなりません。

足場の設置と養生のあとは、屋根表面の汚れを高圧洗浄機で洗い落とし、古い塗料や錆びなどを除去する下地調整作業が行われます。

下地の調整不足は、塗装の浮きや剥がれなどの施工不良に繋がりますので、これらの項目が見積もりに含まれていることを必ずチェックしておきましょう。

  • 足場設置費用:約20万円
  • 養生費用:約5万円
  • 下地調整費用:約10万円

合計:約35万円

屋根の塗装リフォーム費用相場

例)80平方メートルのスレート屋根に、シリコン樹脂塗装を塗装

  • シリコン樹脂塗装費用:約40万円
  • 工事費用:約35万円

合計:約75万円

屋根の塗装リフォーム費用はこちら>>

屋根の塗装リフォームの費用はこちらの記事で詳しく紹介しています

リフォーム 費用を抑えるコツ

リフォーム は数十万単位で費用がかかってくるため、なるべく費用を抑えたいですよね。

ここではリフォーム 費用を抑えるためのポイントについてご紹介していきます。

希望するリフォーム内容を明確にしておく

まず大切なことは、どのようなリフォームをなぜ行いたいのかを明確にしておくことです。

リフォームではデザインや素材などで、費用が大幅に変わってきます。

リフォームの目的や反映させたい要望などをはっきりとさせておかないと、あれもこれもと欲張ってしまい、結果的に無駄な費用が発生していたなんてことにもなりかねません。

目的や要望を洗い出し、優先順位を決めておくことでコストカットにつながるでしょう。

火災保険や補助金を利用する

リフォームでは条件を満たすことで、火災保険や補助金を利用することも可能です。

火災保険の補償対象は主に事故や自然災害などが原因で住宅が破損した場合です。

台風や大雪の影響で、屋根が破損し、修理が必要になった時になどに適応できます。

保険の種類によっては物体の衝突や第三者によるいたずらなども対象範囲に入っています。

ただし経年劣化による破損は火災保険の対象にはならないため、注意が必要です。

補助金の補償対象になりやすいリフォームは、エコ・省エネ、耐震性の確保のためのリフォームなどです。

地方自治体によって補助金の適用条件や補償対象など異なってくるため、リフォームに補助金の利用を検討している場合は、地方自治体や地元のリフォーム会社などに相談してみることをおすすめします。

業者から相見積もりをとる

リフォームの見積もりをとる際には1社だけでなく、複数社に同じ内容で依頼することをおすすめします。

相見積もりをとることでリフォームがだいたいどれくらいかかるのかの費用相場をつかむことができるでしょう。

また複数者に問い合わせることで費用のみならず、それぞれの業者のサービスやデザイン、担当者との相性などを比べることもできます。

こちらから無料で簡単に見積もりが出来ますので、ぜひハピすむのリフォーム費用の無料相見積もりをご利用ください。

屋根のリフォームが得意な会社を探すには

自分が住んでいる地域で屋根のリフォームが得意なリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。

リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住まいの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いた上で、適切で優良なリフォーム会社を紹介してくれます。

運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業なので、その点も安心です。

無料の比較見積もりはこちらから

屋根の葺き替えリフォーム費用

葺き替えは、屋根材だけではなく、雨漏りの補修など屋根下地の補修工事も行われます。

また、既存の屋根材を撤去・処分する費用が発生しますので、リフォームの総費用は高額になります。

屋根材の価格相場

以下は、屋根材ごとの平方メートルあたりの単価と耐用年数です。

スレート材

  • 価格:約6千円
  • 耐用年数:約20年

ガルバリウム鋼板

  • 価格:約8千円
  • 耐用年数:約45年

日本瓦

  • 価格:約1万円
  • 耐用年数:約60年

セメント瓦

  • 価格:約9千円
  • 耐用年数:約40年

屋根葺き替えリフォームの工事費用

  • 足場設置費用:約20万円
  • 養生費用:約10万円
  • 既存屋根材撤去費用:約30万円
  • 屋根下地補修工事費用:約20万円

合計:約80万円

屋根葺き替えリフォームの費用相場

例)80平方メートルのスレート屋根の葺き替え

  • スレート材の価格:約50万円
  • 葺き替え工事費用:約80万円

合計:約130万円

屋根の葺き替えリフォーム費用はこちら>>

屋根の葺き替えリフォームの費用はこちらの記事で詳しく紹介しています

屋根の重ね葺き(カバー工法)リフォーム費用

屋根材のみに傷みが生じており、下地には問題がないようであれば、既存の屋根材の上から新しい屋根材を重ねて施工することができます。

重ね葺きリフォームのメリットは、廃材処分費用が発生しないことと、工期が短いことです。

しかし、重ね葺きリフォームを行うと、屋根の重量が増えるため、地震の揺れを受けやすい構造になってしまいます。

そのため、重ね葺きを行う場合は、ガルバリウム鋼板など金属系の軽い屋根材を使用した方が良いでしょう。

ちなみに、日本瓦・セメント瓦の屋根は、重ね葺きリフォームは行えません。

屋根の重ね葺きリフォームの総費用

屋根材の価格は、「屋根の葺き替えリフォーム」で紹介した金額と同様です。

例)ガルバリウム鋼板を、80平方メートルの屋根に重ね葺き

  • ガルバリウム鋼板の価格:約60万円
  • 足場設置費用:約20万円
  • 養生費用:約10万円
  • 重ね葺き費用:約20万円

合計:約110万円

屋根の重ね葺きリフォーム費用はこちら>>

屋根リフォーム工事の種類と費用相場

屋根のリフォームの際に行われる工事にはいくつかの種類があります。

ここからは屋根リフォームの工事の種類と費用について見ていきましょう。

漆喰補修工事が必要な状況と費用相場について

瓦屋根には瓦と瓦を接着するために「漆喰」が使用されています。

この漆喰が崩れている場合に行われるのが「漆喰補修工事」です。

漆喰は日光や雨風などに晒され続けると経年劣化とともに崩れる可能性があります。

漆喰が崩れると瓦がずれたり欠けたりして、ひび割れや穴が開いた部分から雨水が侵入し雨漏りの原因となります。

また漆喰で瓦が固定されていないと、地震などで接着されていない瓦が落下する恐れもあるため大変危険です。

漆喰補修工事には、主に「漆喰詰め直し工事」と「棟瓦取り直し工事」の2種類があります。

それぞれの工事内容は以下の通りです。

漆喰詰め直し工事

漆喰詰め直し工事は、漆喰劣化の状態が比較的軽度な状況に用いられる工法で、劣化した漆喰を取り除き新しい漆喰を詰め直す作業が行われます。

漆喰取り直し工事

漆喰取り直し工事は、屋根の最上部の棟瓦を一度取り外して新しい漆喰を詰めた後、取り外した棟瓦を設置する工法のことです。

取り直し工事は主に漆喰の劣化状況が重度の場合に用いられます。

漆喰補修工事の費用相場は1mあたり片面約3千円、棟瓦の修理や積み直しの費用相場はのし瓦3~4段程度の場合約1万円となり、棟の長さが10mの場合約8万円〜約18万円が相場でしょう。

瓦屋根補修工事が必要な状況と費用相場について

風や瓦に飛来物が当たることで瓦が割れたりずれたりすると、屋根瓦の下に敷いてある防水シートまで劣化してしまうため、補修工事が必要になります。

まず瓦屋根が割れている場合は、瓦の差し替え工事を行います。

瓦の差し替え工事とは割れた瓦を新しい瓦に交換する工事のことで、費用は瓦1枚あたり300円〜が相場です。

また、瓦がずれている場合は瓦の並び戻し工事を行います。

瓦の並び戻し工事とは、瓦の位置を一枚一枚調節して瓦をきれいに並べる工事のことです。

瓦の並び戻し工事の費用相場は、1平方メートルあたり約1万円〜です。

コーキング補修工事が必要な状況と費用相場について

コーキング補修工事はスレート屋根や瓦の欠けや剥がれが起こった場合に有効な工事です。

スレート屋根の場合、塗膜の劣化が原因で屋根材自体が雨水を吸収するようになり、太陽の光で屋根材の中の水分が蒸発します。

これが繰り返し行われることで屋根材が持ち上がってしまい、ひびや欠けの原因となるのです。

一方、瓦屋根の場合は飛来物が当たって欠けてしまうケースが多いでしょう。

瓦の欠けやひびなどの補修工事もコーキングを使用して行います。

その他に金属屋根に穴が開いた場合にもコーキング補修工事が必要になる可能性があります。

コーキング補修工事にかかる費用相場は、1箇所あたり約5千円〜が相場です。

棟板金交換工事が必要な状況と費用相場について

棟とは屋根の最も高い場所に設置する部材のことで、金属屋根やスレート瓦の棟は金属製であることが多いことから棟板金と呼ばれています。

ひと昔前まではトタン製の屋根も多く、棟板金も鉄製などで作られた物が多くありました。

金属でできた棟板金は、屋根の一番高い部分にあるために雨の影響を大きく受けて錆びが発生することがあり、屋根材の中でも不具合の多い部位とされています。

しかし、近年ガルバリウム鋼板製の棟板金が登場したことで耐久性が向上したため、棟板金交換時にガルバリウム製へ変更するケースが増えています。

棟板金を交換する目安となるのは、釘が浮いたり棟板金が浮くような状況になった時です。

棟板金交換にかかる費用相場は、1mあたり3千円〜5千円が一般的です。

雨樋工事が必要な状況と費用相場について

雨樋とは屋根の下や外壁に設置してある長い筒状の部材のことです。

雨樋は屋根に溜まった雨水の排水する部材で、雨樋が劣化した場合は上手く排水できなくなり、住宅の機能を損ねる可能性があります。

雨樋の集水器にゴミや葉っぱなどが詰まっている場合は、脚立を使って自分で取り除くことができます。

しかし、経年劣化による錆びやひび割れが見られる場合や、強風で雨樋が外れた場合は業者に修理や交換工事を依頼しましょう。

雨樋工事にかかる費用相場は以下の通りです。

  • 雨樋掃除費用相場:雨樋1mあたり約1千円〜、集水器1カ所あたり約3千円〜
  • 雨樋撤去費用相場:1mあたり約900円〜
  • 雨樋取り付け費用相場:1mあたり約3千円〜、集水器1カ所あたり約4千円〜

屋根をリフォームする際のメリット・デメリット

屋根のリフォームでは方法がいくつかありますが、どれが自分にとって最適なのかを知るためにそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介していきます。

塗装リフォームのメリット・デメリット

屋根の塗装を行うことで見た目を綺麗にし、屋根の耐久性を高めることができます。

塗料の種類によっては遮熱性や断熱、保温に優れたものや、雨で汚れを落としてくれるものもあります。

塗装リフォームのメリットとして挙げられるものとして、まず短期間で工事を終わらせることができるという点があるでしょう。

塗装リフォームのデメリットは、屋根自体の劣化箇所を塗装では補修することができないという点が挙げられます。

塗装を行うことで屋根自体の耐久性を高めることができますが、もともとある劣化を直すことはできません。

劣化部分を放置したまま塗装を行うことはできないため、塗装を行うためには劣化の補修から行う必要があるからです。

カバー工法(重ね葺き)のメリット・デメリット

カバー工法は既存の屋根の上から新たな屋根材をかぶせる方法です。

既存の屋根に大きな劣化が見られない場合などにおすすめの方法です。

カバー工法のメリットは既存の屋根を取り除くという工程がないため、葺き替え工事と比べると費用を抑えることができ、短期間で工事を終わらせることができます。

また屋根が二重になるので、遮音性や断熱性の向上も期待できます。

デメリットとしては屋根が二重になるため、重くなるという点が挙げられます。

耐震性の面からも建物にかかる重量は、なるべく軽い方がいいとされています。

また耐震性のためにカバー工法で使用する屋根材はなるべく軽いものが使われるため、重量の重い屋根材などを使用することはできません。

葺き替えのメリット・デメリット

葺き替え工事は既存の屋根材を取り外し、新しい屋根材に変える方法です。

葺き替えのメリットは、屋根の劣化などを根本から補修することができる点です。

葺き替えの際には屋根の下に設置されている防水シートも交換します。

屋根に大きな劣化が見られない場合でも防水シートの劣化が原因で雨漏りなどが起こっている場合もあります。

そのため既存の屋根材の劣化が激しい場合にも、葺き替えはおすすめの方法です。

また軽い屋根材などを選ぶことで、耐震性の向上も期待できます。

カバー工法(重ね葺き)か葺き替えの判断の仕方

屋根のリフォームをする際にカバー工法にするのか葺き替えにするのかの判断に迷われる方もいらっしゃるかと思います。

どちらが適しているのか、まず大切なポイントの一つは既存の屋根の劣化状況です。

既存の屋根の劣化が激しい、屋根の下地が劣化しているといった場合には葺き替えがおすすめです。

建物が古く耐震性で不安があるといった場合にも葺き替えのほうが負担を減らすことができるでしょう。

既存の屋根に劣化があまり見られず、耐震面でも不安がない場合にはカバー工法がおすすめです。

屋根材や塗料の選び方

屋根材や塗料にはメーカーや種類によって耐用年数や機能などがそれぞれ異なってきます。

費用を抑えるために安いものを選んだとしても耐用年数が短く、その分メンテナンス費用がかさんでしまう場合もあります。

屋根材や塗料の種類によっては耐候性や断熱性、耐久性に優れたものもあり、その機能のおかげで屋根が長持ちすることもあります。

屋根材や塗料を選ぶ際には費用だけでなく、耐用年数や機能など長期的な視点から選ぶことが大切です。

屋根リフォームの付随工事

屋外で行われる屋根のリフォームは、上記の工事費用以外にも諸経費が発生することがあります。

屋根リフォームの諸経費

  • 駐車場代
  • 現場管理費用

など

多くの資材を運搬する屋根リフォームでは、運搬車両の駐車スペースが必要です。

工事を行う前に、駐車スペースが確保できるか、道路に車両を駐車しても良いか、近くに有料の駐車場があるかなどを必ず確認しておきましょう。

なお、現場管理費用とは、工事の工程や作業の安全確認などの費用です。

見積もり書では「管理費」や「諸経費」として記載されていることもあります。

料金設定はリフォーム会社によって異なりますが、リフォーム総費用の約3~5%が目安です。

その他の屋根リフォームについて

屋根リフォームは、外壁塗装や屋外設備の点検とセットで行われることがあります。

そのほか、屋根の断熱リフォームや太陽光発電なども広義の屋根リフォームと考えて良いでしょう。

外壁塗装を同時に行った場合の費用

外壁の塗装費用は、塗料のグレードによって変動しますが、80平方メートルの平均的な屋根であれば、以下の金額を目安相場とお考えください。

80平方メートルの外壁塗装費用

  • 足場設置費用:約20万円
  • 養生費用:約10万円
  • 下地調整費用:約5万円
  • 塗装費用:約30万円

合計:約65万円

外壁塗装と屋根葺き替えを同時に行った場合の費用

  • 足場設置費用:約20万円
  • 養生費用:約10万円
  • 下地調整費用:約5万円
  • 既存屋根材撤去費用:約30万円
  • 屋根下地補修工事費用:約20万円
  • 屋根材の価格:約50万円
  • 塗装費用:約30万円

合計:約160万円

屋根と外壁のリフォームを同時に行うことで、足場設置費用、養生費用が1回で済むため、リフォーム費用を約30万円ほど抑えることができます。

外壁塗装のリフォーム費用はこちらの記事で詳しく紹介しています

屋根の断熱リフォーム

屋根に遮熱・断熱塗料を塗装したり、断熱材を加えたりすることで、屋根裏からの熱をシャットアウトし、熱い夏でも室内で快適に過ごすことができます。

遮熱・断熱塗料は、ハイグレードなフッ素塗料よりもさらに割高になるため、リフォーム費用も高額です。

しかし、リフォーム後は冷暖房費が節約できますので、数年でリフォーム費用を回収することができるでしょう。

以下はそれぞれのリフォームの、平方メートルあたりの施工費用です。

断熱塗装リフォーム

  • 遮熱・断熱塗料の施工費用:約8千円/平方メートルあたり

遮熱・断熱塗料は、ハイグレードなフッ素塗料より幾分割高になります。

足場設置費用などの付随工事と合計すると、断熱塗装リフォームの相場は、80平方メートルの屋根で約100万円となります。

断熱改修リフォーム

  • 屋根の部分断熱工事費用:約50万円
  • 屋根全体の断熱改修費用:約200万円

屋根の部分断熱は、屋根の室内側に断熱材を施す工事で、屋根材の解体が発生せず、費用も高額になりません。

一方、屋根全体の断熱改修工事は、屋根材を一度取り除き、新たに断熱材付きの屋根材に張替えたり、遮熱シートを屋根材の下に敷いたりする大掛かりな工事になります。

いずれの断熱工事を行う場合も、屋根の葺き替えリフォームと同時に行うことで、屋根の解体費用や足場設置費用を一度にまとめることができます。

屋根の断熱・遮熱リフォームの費用はこちらの記事で詳しく紹介しています

太陽光発電設置リフォーム

太陽光発電は、一般的な戸建住宅であれば、約3~5キロワットが平均的な設置量です。

  • 3~5キロワット分の太陽光パネル価格:約90~150万円
  • 付属機器の価格:約30万円
  • 足場設置費用:約20万円
  • 取り付け費用:約5万円
  • 電気配線工事費用:約20万円
  • 電力会社申請費用:約3万円

合計:約160~230万円

太陽光発電の工事費用は、施工するリフォーム会社によって設定金額が異なります。

太陽光発電の取り付けを専門に行う業者であれば、様々な屋根の形状に精通しており、屋根の補修工事も併せて行ってくれることがありますので、太陽光発電専門の業者から見積もりを取っておくと良いでしょう。

太陽光発電・ソーラーパネルの設置費用はこちらの記事で詳しく紹介しています

屋根のリフォーム 事例

実際の屋根のリフォーム事例についてご紹介します。

下地も傷んでいたため屋根の葺き替えをした事例

リフォーム費用100万円〜300万円
工期1ヶ月〜2ヶ月
リフォーム内容屋根の葺き替え工事

築年数が経っている建物だったため、屋根の塗装も剥がれてしまい、屋根の下地も劣化している状態でした。

そのため既存の屋根を取り除き、葺き替え工事で下地と屋根材を新しくした事例です。

ソーラーのある屋根のカバー工法を施工した事例

リフォーム費用100万円〜300万円
工期1ヶ月
リフォーム内容屋根のカバー工法

この屋根は屋根の上に太陽光パネルが設置されている状態でした。

そのため一旦太陽光パネルを取り外し、その下にある屋根をカバー工法でリフォームしました。

太陽光パネルがあるので、全体の重みを考慮して屋根材は軽い素材のものを利用しています。

瓦の補修工事

リフォーム費用50万円〜100万円
工期2〜3日
リフォーム内容瓦屋根のズレを補修

瓦屋根はズレてしまうと、そこから雨漏りや建物の構造へのダメージなどにつながる危険性があります。

そのため瓦屋根のズレを発見した場合には、なるべく早く補修することが大切です。

費用がかかっても屋根を修理すべき理由とは?

屋根の劣化や不具合が見られた場合、費用がかかったとしてもできるだけ早く修理を行う必要があります。

ここからは屋根を修理すべき理由についてそれぞれご説明します。

カビを繁殖させてしまうため

屋根の劣化や不具合が生じると、屋根材に穴や隙間ができて雨水が侵入します。

雨水はやがて天井や外壁などに広がり湿度が高い状態になるため、カビが繁殖しやすい状態になってしまいます。

繁殖したカビが室内まで流れ込むと、その胞子によって人体に健康被害をもたらす可能性があります。

特にリビングや寝室など滞在時間が長い空間にカビが発生した場合、アレルギーや感染症などを発症する恐れがあるでしょう。

家の構造材を腐食させてしまうため

雨水の侵入によって家の構造材が濡れてしまい、柱や梁などの木材を腐食させてしまう可能性があります。

構造材が腐食すると柱や梁の強度が確保できなくなるため、地震が発生した場合は家が倒壊する危険性もあるでしょう。

シロアリが棲みついてしまうため

雨水で濡れた室内は、シロアリにとって最適な棲家となります。

シロアリは濡れた木材が大好物であるため、雨水に濡れた木材はシロアリのエサになります。

そのため放置するとシロアリ被害が拡大する危険性があるでしょう。

シロアリは食べ物がなくなるとどんどん家の中を進んでいき、最終的には躯体が食べ尽くされて家が傾くなど被害が大きくなる恐れがあります。

屋根のリフォーム費用の支払い方法について

次に、屋根のリフォームを行う際の費用を支払う方法について見ていきましょう。

支払い方法は依頼する業者によっても違います。

屋根の修理後に現金で全額支払い

屋根の修理後に現金で全額支払いを行うケースがあります。

屋根リフォーム費用の支払いで一番多いパターンです。修理後の屋根の状態を確認してから支払えるため、最も安全な支払い方法だと言えるでしょう。

屋根の修理前に半分・修理後に残りを現金で支払う2分割方式

支払い方法として次に多いのが、この2分割方式です。

業者側は屋根の修理前に現金で半分のリフォーム費用を支払ってもらうことで、材料費などに当てることができます。

分割方式の場合は施主の負担軽減を目的としたものではなく、契約をスムーズに行うための分割になるため、同じ2分割方式でもリフォーム会社によって支払う割合が異なることがあります。

屋根の修理前・修理中・修理後に現金で支払う3分割方式

屋根のリフォーム費用が大きな金額になった場合は、屋根の修理前・修理中・修理後の3分割方式で支払うケースがあります。

どれくらいの金額をそれぞれ支払うかはリフォーム会社によって異なるため事前に確認しましょう。

屋根の修理前に現金で全額支払い

屋根の修理前に現金で全額支払いを求められた場合は注意が必要です。

なぜかというと、一般的に屋根の修理前に現金で全額支払いをするケースはほとんどないからです。

現金で全額前払いをすると業者に持ち逃げされる可能性もあるため、屋根の修理前に現金で全額支払いを求められた場合は本当に信用できる業者なのかどうかよく考慮したほうがいいでしょう。

屋根のリフォーム費用が高額であればローン利用も可能

屋根リフォームの際、屋根の葺き替えなどで費用が高額になることがあります。

現金で用意するのが難しい場合は、ローンの利用が可能です。

屋根のリフォーム費用で利用できるのは、住宅ローン・リフォームローン ・クレジットカードのローンなどがあります。

これらのローンを上手く利用することで急な屋根のリフォームにも対応できるでしょう。

また、リフォーム業者の中には自社で提携しているローンがあり、提携ローンを選ぶと金利優遇などの特典もつくため他のローンよりもお得に利用できるケースもあります。

屋根の修理費用に火災保険を適用できるのか?

「屋根の修理費用に火災保険?」と思われるかもしれませんが、屋根の修理に火災保険が適用できるケースがあります。

例えば下記の箇所に修理が必要な場合は火災保険が適用できる可能性があるでしょう。

  • 雨樋
  • 屋根からの雨漏り
  • ベランダ
  • カーポート
  • 漆喰
  • TVアンテナ

しかし、全てのケースで火災保険が適用されるわけではありません。

火災保険が適用されるケースとは

では、実際に火災保険が適用されるケースを見ていきましょう。

【ケース1 棟板金のクギが浮いている状態】

棟板金のクギが緩く棟板金が浮いている状態だと、突風や竜巻、台風などで破損した可能性があるため、火災保険が適用されるでしょう。

【ケース2 天井から雨漏りしている状態】

天井から雨漏りしている状態だと、屋根に何らかの損傷がある可能性があるため火災保険が適用されことがあります。

【ケース3 スレートの屋根材が浮いている】

スレートの屋根材が浮いていると突風や竜巻、台風などで破損した可能性があるため火災保険が適用されことがあります。

【ケース4 風で破損した雨樋】

強風などで外れたり曲がったりして破損した雨樋も火災保険が適用されことがあります。

その他にも、苔が生えた屋根や錆びついた屋根の板金などにも火災保険が適用できる可能性があります。

ただ、明らかに経年劣化による症状が酷い場合は適用外になる可能性もあります。

火災保険が適用できるかどうかは第三者機関によって判定されるため、上記の項目が当てはまるからといって100%火災保険が適用されるわけではありません。

しかし経年劣化だと思っていても、火災保険の審査を依頼すると適用されるケースが多いため、「火災保険の適用外かな」と自己判断せずに、まずは第三者機関に審査してもらいましょう。

火災保険はどれくらいの費用をカバーできるのか

火災保険が適用された場合、おりる保険金額の平均は約70万円〜約80万円と言われていますが、保険会社や契約した保険の補償内容によって金額は異なります。

実際にどれくらいの費用がおりるのかについては保険会社に確認するといいでしょう。

火災保険を申請するにはどうすればいいのか

火災保険の申請方法は比較的簡単です。必要書類を合計4枚用意して申請します。

火災保険申請時に必要な書類は以下の通りです。

【被保険者が記入する書類】

  • 保険金請求書
  • 事故状況説明書

【屋根のリフォーム業者が用意する書類】

  • 修理見積書
  • 被害写真

※室内の被害写真については被保険者が用意します

【申請方法】

申請方法は、施主自ら火災保険会社に連絡し書類や手続きを行います。

なかには火災保険申請の手続き代行を行う業者もありますが、近年申請代行業者によるトラブルが増えています。

申請手続きは複雑ではないため、そのようなトラブルにあわないためにもできるだけ施主自らが申請手続きを行うようにしましょう。

屋根リフォームで利用できる補助金

自治体では、屋根のリフォームで利用できる補助金制度が用意されている場合があります。

例えば古い家屋の場合、耐震性を上げないと倒壊する危険性があるため、そのような家屋の耐震補修に対して助成金を受けられることがあるのです。

屋根のリフォームの場合、屋根を軽量化して耐震性を向上させるために行われる瓦屋根からガルバリウム屋根への葺き替え費用や、家屋の耐震性を調査するための耐震診断費用などの助成を受けることができるでしょう。

ただ、業者の中には補助金が給付される前提で高額な見積もりを出す会社もあるため、リフォームをする場合は複数社に見積もり依頼をしてから慎重にリフォーム会社を選びましょう。

また各自治体によって適用条件や受付期間、募集件数などが異なるため、利用を考えている場合は管轄の自治体に問い合わせてみるといいでしょう。

屋根の葺き替え工事の際、建築確認申請は必要か?

屋根の葺き替え工事を行う際には、建築確認申請が必要な場合とそうでない場合があります。

屋根の葺き替え工事について「4号建築物を除き、主要構造部分の1種以上について行う過半の修繕・模様替え」を行う場合には建築確認申請が必要です。

4号建築物は以下のような建物のことです。

これらに該当する建物に関しては、確認申請の必要がありません。

  • 木造建築物で、2階建て以下、延床面積500㎡以下、高さ13m以下、軒の高さ9m以下
  • 非木造建築物で、平屋建て、延床面積200㎡以下

屋根は主要構造部分にあたり、屋根の葺き替え工事で過半とは1/2を超える面積の葺き替え工事のことを言います。

自治体によっては申請が必要になる条件が異なる場合もあるため、注意が必要です。

工事を行う際には自治体や業者に確認するようにしましょう。

補修することが大切です。

屋根リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?

ここまで説明してきた屋根リフォームは、あくまで一例となっています。

「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。

そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!

この記事で大体の予想がついた方は次のステップへ行きましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】市村千恵

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市村 千恵

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