2023年11月02日更新
屋根のリフォーム工事にかかる費用の相場や、施工の価格を抑えるコツは?
屋根の色あせや雨漏りなどを放置すると、雨漏りや屋根下地の傷みとなり、家そのものの寿命を落とすことにも繋がりかねません。この記事では、塗装や葺き替え、重ね葺きなど、様々な屋根リフォームの内容と、それぞれの費用相場について解説します。
目次
- 1 屋根リフォームの前に知っておくこと
- 2 屋根リフォームの方法と費用相場
- 3 箇所ごとの屋根修理の費用相場
- 4 屋根リフォームで足場を組むのにかかる費用の相場
- 5 屋根のリフォームの塗料別の価格相場はどれくらい?
- 6 屋根材別の価格相場とメリット・デメリット
- 7 リフォーム 費用を抑えるコツ
- 8 屋根をリフォームの工法ごとのメリット・デメリット
- 9 カバー工法(重ね葺き)か葺き替えの判断の仕方
- 10 屋根のリフォームで太陽光発電パネル設置する費用はどれくらい?
- 11 屋根のリフォーム 事例
- 12 費用がかかっても屋根を修理すべき理由とは?
- 13 屋根リフォームの注意点
- 14 屋根のリフォーム費用の支払い方法について
- 15 屋根の修理費用に火災保険を適用できるのか?
- 16 屋根リフォームで利用できる補助金
- 17 屋根の葺き替え工事の際、建築確認申請は必要か?
- 18 屋根リフォームと修理のタイミングは?
- 19 屋根リフォームをするタイミング
- 20 屋根リフォーム・修理でよくあるトラブルとは?
- 21 注意すべき悪徳業者の特徴
- 22 屋根のリフォーム業者の選び方
- 23 おしゃれ重視の屋根にはどんなものがある?
- 24 屋根リフォームの見積書で確認すべき点は
- 25 おしゃれな屋根の色は何色?
屋根リフォームの前に知っておくこと

雨漏りが生じたり、屋根の色あせが目立つようになったら、屋根リフォームを検討する時期かもしれません。
屋根リフォームの中心価格帯は約50~100万円となっており、全体でみると、約100万円程度の工事価格が主流です。
しかし、既存の屋根の種類や、リフォームを行う面積、さらにリフォーム方法などによって工事価格は大きく変動しますので、まずはリフォームを行う屋根の種類や、適切なリフォーム方法を把握しておきましょう。
主な屋根材の種類
現在、住宅用の屋根の素材は、主に以下の4種類が使用されています。
- スレート材
- ガルバリウム
- 日本瓦
- セメント瓦
これらの屋根材は、種類によっては行えない工事もありますので、まずはお使いの屋根の種類を調べておきましょう。
なお、「コロニアル」はスレート材の商品名ですので、お使いの屋根がコロニアルの場合は、スレート屋根の項目をご参照ください。
屋根リフォームの3つの選択肢
屋根のリフォームには、大きく分けて、
- 塗装
- 葺き替え
- 重ね葺き(カバー工法)
の3つの方法があります。
屋根の劣化が塗料のみで留まっていれば、屋根材表面の「塗装リフォーム」だけで問題ありません。
しかし、屋根下地や屋根材本体から傷みが生じている場合は、屋根材を全て撤去し、下地を補修する「葺き替えリフォーム」を行う必要があります。
あるいは、屋根材の上から新しい屋根材を重ねる、「重ね葺きリフォーム」も可能です。
重ね葺きリフォームは、カバー工法とも呼ばれます。
3つのリフォームそれぞれの費用相場と、リフォームのポイントを順に見てみましょう。
屋根リフォームの方法と費用相場

屋根リフォームの方法は主に「塗り替え」「葺き替え」「重ね葺き(カバー工法)」の3種類あります。それぞれのメリット・デメリットとどのような屋根に適しているのかを見ていきましょう。
屋根の塗り替え費用の相場とメリット・デメリット
屋根の塗り替えとは、既存の屋根に塗装するリフォームのことです。屋根の塗り替え費用相場は30坪あたり約40万円~約80万円です。屋根の葺き替えや重ね葺きよりも比較的安価でリフォームを行うことができます。
屋根の塗り替えのメリット・デメリットは以下の通りです。
【塗り替えのメリット】
- 選ぶ塗料によって遮熱効果があるため節電効果を得ることができる
- 費用が比較的安価
- 屋根の外観がきれいになる
- カラーバリエーションが豊富
- 工期が短い
【塗り替えのデメリット】
- 月日が経過すると色あせやひび割れが発生する場合がある
- 定期的なメンテナンスをする必要がある
- 定期的な塗り替えのための費用が必要
屋根の葺き替え費用の相場とメリット・デメリット
屋根の葺き替えとは、既存の屋根を撤去し新しい屋根に取り替えるリフォームのことです。屋根の葺き替えの費用相場は30坪あたり約60万円~約200万円です。
また、屋根吹き替え工事にかかるリノベーション費用は、使用する屋根材によって費用が変わります。
それぞれの屋根材に葺き替える場合の1平方メートルあたりの費用相場は下記の通りです。
- セメント瓦への葺き替え:約5,000〜約10,000円
- 日本瓦への葺き替え:約8,000〜約15,000円
- スレート屋根への葺き替え:約5,000〜約7,000円
- ガルバリウム銅板への葺き替え:約6,500〜約8,000円
また、既存の屋根が古いスレートであり、アスベストが含まれている場合には、特別な処理が必要なため、その処理費用がかかります。
処理費用の相場は、1平方メートルあたり約20,000〜85,000円でしょう。
既存の屋根を処分する費用もかかるため屋根の塗り替えより比較的高額になる傾向があります。
屋根の葺き替えのメリット・デメリットは以下の通りです。
【葺き替えのメリット】
- 既存の屋根を撤去するため屋根内部のメンテナンスを行うことができる
- 次のメンテナンスまでの時間が長い
- 軽い屋根材を選ぶことで耐震性を上げることができる
- 既存の屋根と違った材質などを選べる
【葺き替えのデメリット】
- 費用が比較的高額になる
- 廃材処分費がかかる
- 工期が長くなる
- 施工に伴うほこりが出やすい
- 屋根を一時的に取り払うため雨漏りのリスクが高い
屋根の重ね葺き費用の相場とメリット・デメリット
屋根の重ね葺き(カバー工法)とは、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ね張りするリフォームのことです。カバー工法の費用相場は30坪あたり約80万円~約120万円です。
屋根の重ね葺き(カバー工法)のメリット・デメリットは以下の通りです。
【重ね葺きのメリット】
- 廃材処分費がかからない
- 工期が短い
- 二重の屋根になることで遮音性や断熱性が上がる
- 工事中でも普段通りに生活できる
【重ね葺きのデメリット】
- 屋根の状態によってカバー工法ができないことがある
- 太陽光発電設備の設置等が難しくなる
- 選べる屋根材が少ない
- 瓦屋根の場合は施工できないことがある
屋根塗装リフォームの工事費用相場
屋根の塗装には、足場と養生が必要です。
塗装を始める前は、屋根のような高所での作業が問題なく行えるように足場を組み、周囲に塗料が飛散しなように周囲を養生しなくてはなりません。
足場の設置と養生のあとは、屋根表面の汚れを高圧洗浄機で洗い落とし、古い塗料や錆びなどを除去する下地調整作業が行われます。
下地の調整不足は、塗装の浮きや剥がれなどの施工不良に繋がりますので、これらの項目が見積もりに含まれていることを必ずチェックしておきましょう。
- 足場設置費用:約20万円
- 養生費用:約5万円
- 下地調整費用:約10万円
合計:約35万円
屋根の塗装リフォーム費用相場
例)80平方メートルのスレート屋根に、シリコン樹脂塗装を塗装
- シリコン樹脂塗装費用:約40万円
- 工事費用:約35万円
合計:約75万円
屋根の塗装リフォームの費用はこちらの記事で詳しく紹介しています
箇所ごとの屋根修理の費用相場

ここでは主な屋根修理の内容と費用相場をご紹介します。
漆喰の補修
漆喰の補修とは、瓦と瓦のすき間を埋めてある漆喰が崩れている場所に再度漆喰を塗布し補修することです。漆喰の補修費用相場は1mあたり約2,500円~約7,000円が一般的です。
瓦の差し替え
瓦の一部が割れてしまった場合、同じサイズの瓦と割れた瓦を差し替えます。瓦の差し替えの費用相場は1枚あたり約5,000円~約3万円です。
瓦の葺き直し
瓦の葺き直しとは既存の瓦を一度すべて外し、屋根の上に積み上げたまま、下地をメンテナンスした上で既存の瓦を再度利用して設置することを言います。
瓦自体は耐久性に優れており劣化することは少ないのですが、下地の部分が瓦より先に傷んでしまうことがあります。そのような場合は既存の瓦を再利用して葺き直しを行います。
瓦の葺き直しの費用相場は1平方メートルあたり約5,000円です。
雨漏り修理費用の相場
雨漏りの修理にはコーキング補修という方法があります。コーキングとは固まるとゴムのようになるパテです。コーキング補修では、このコーキング剤で雨漏り箇所を塞ぎます。
雨漏りの修理費用の相場は約5~30万円です。しかし雨漏りの場合には、どこが雨漏りしているのかの調査がとても重要になり、別途費用がかかります。
雨漏り調査費用の相場
雨漏りの修理は、基本的に雨漏り調査がセットになります。きちんと雨漏り箇所を特定して雨漏りを修理すれば、雨漏りを直すことができます。
雨漏りの調査方法と費用相場は以下の通りです。
- 目視:無料
- 発光液調査:約5~20万円
- 散水調査:約10~30万円
- 赤外線サーモグラフィー調査:約10~40万円
このほかに報告書作成費などがかかることもあります。
雪止め設備費用の相場
雪止めとは、屋根に積もった雪が地面に落ちないようにするために屋根に設置するもので雪止め金具とも呼ばれます。
近年は、予想外に雪が降り積もることがあり、落雪による隣地の家やカーポートなどを破損させてしまう例が増えています。そのため、雪国でなくとも取り付ける事例が多くなっています。
雪止め設置費用の相場は約3~10万円ほどです。
板金の修理
板金の修理には主に4種類あります。それぞれの内容と費用相場は以下の通りです。
棟板金の取り替え
スレート屋根などの場合、下地の木材が腐食し棟板金が浮き上がることがあります。そのような場合、既存の棟板金を剥がし下地の木材を新しいものへ変えた後に新しい棟板金を設置します。
棟板金の取り替え費用相場は1mあたり約3,000円~約5,000円です。
谷板金の交換工事
屋根の水が流れる部分を「谷」と呼びますが、この「谷」は板金で作られており酸性雨などで穴が開くことがあります。谷板金を交換する費用相場は1mあたり約5,000円です。
雨押え板金工事
外壁と屋根の境目の板金のことを「雨押え」と呼びます。この雨押えも雨水によって劣化するため、修理が必要になる場合があります。雨押え板金工事の費用相場は1mあたり約3,000円です。
軒先板金の修理
軒先に取り付けてある板金が劣化した場合、軒先板金の修理が必要になります。主な修理内容は、釘などが飛び出ている場合は釘の打ち付け、錆びてしまっている場合は新しい板金への交換などが行われます。
軒先板金の修理費用相場は、1mあたり約1,500円です。
屋根の断熱リフォーム
屋根に遮熱・断熱塗料を塗装したり、断熱材を加えたりすることで、屋根裏からの熱をシャットアウトし、熱い夏でも室内で快適に過ごすことができます。
遮熱・断熱塗料は、ハイグレードなフッ素塗料よりもさらに割高になるため、リフォーム費用も高額です。
しかし、リフォーム後は冷暖房費が節約できますので、数年でリフォーム費用を回収することができるでしょう。
以下はそれぞれのリフォームの、平方メートルあたりの施工費用です。
断熱塗装リフォーム
- 遮熱・断熱塗料の施工費用:約8千円/平方メートルあたり
遮熱・断熱塗料は、ハイグレードなフッ素塗料より幾分割高になります。
足場設置費用などの付随工事と合計すると、断熱塗装リフォームの相場は、80平方メートルの屋根で約100万円となります。
断熱改修リフォーム
- 屋根の部分断熱工事費用:約50万円
- 屋根全体の断熱改修費用:約200万円
屋根の部分断熱は、屋根の室内側に断熱材を施す工事で、屋根材の解体が発生せず、費用も高額になりません。
一方、屋根全体の断熱改修工事は、屋根材を一度取り除き、新たに断熱材付きの屋根材に張替えたり、遮熱シートを屋根材の下に敷いたりする大掛かりな工事になります。
いずれの断熱工事を行う場合も、屋根の葺き替えリフォームと同時に行うことで、屋根の解体費用や足場設置費用を一度にまとめることができます。
屋根の断熱・遮熱リフォームの費用はこちらの記事で詳しく紹介しています
外壁塗装を同時に行った場合の費用
外壁の塗装費用は、塗料のグレードによって変動しますが、80平方メートルの平均的な屋根であれば、以下の金額を目安相場とお考えください。
80平方メートルの外壁塗装費用
- 足場設置費用:約20万円
- 養生費用:約10万円
- 下地調整費用:約5万円
- 塗装費用:約30万円
合計:約65万円
外壁塗装と屋根葺き替えを同時に行った場合の費用
- 足場設置費用:約20万円
- 養生費用:約10万円
- 下地調整費用:約5万円
- 既存屋根材撤去費用:約30万円
- 屋根下地補修工事費用:約20万円
- 屋根材の価格:約50万円
- 塗装費用:約30万円
合計:約160万円
屋根と外壁のリフォームを同時に行うことで、足場設置費用、養生費用が1回で済むため、リフォーム費用を約30万円ほど抑えることができます。
外壁塗装のリフォーム費用はこちらの記事で詳しく紹介しています
屋根リフォームで足場を組むのにかかる費用の相場
屋根リフォーム工事の際に足場を組んだら、工事後に解体しなければなりません。
そのため、足場を組む材料だけではなく組み立てと解体にも費用がかかります。
足場を組むのにかかる費用の単価は1平方メートルの住宅で約700円~1000円です。高くても20万円以内に収まることが一般的です。
屋根の葺き替えや修理などのリフォームにかかる費用は足場代以外だけで数万円~20万円です。
足場代が加わることで費用が倍近くまで膨れ上がることもあります。
足場代が無料になると謳っているリフォーム業者も存在しますが、無料になることはありません。
これは、足場を組むのに大きな労力と時間が必要なためです。実際には他の工賃や材料費などに含まれていることがほとんどです。
屋根のリフォームにかかる費用が相場よりも高く、足場代が無料になるという業者には注意しましょう。
屋根のリフォームの塗料別の価格相場はどれくらい?

屋根の塗料別価格相場とメリット・デメリット
屋根の塗料には、主にウレタン系・シリコン系・フッ素系・無機系・光触媒系の5種類があります。それぞれの価格相場とメリット・デメリットを見ていきましょう。
ウレタン系塗料
ウレタン系塗料はウレタン系樹脂で作られた塗料のことで、鉄部や雨どいなどに塗装されることが多い塗料です。ウレタン系塗料の価格相場は1缶あたり約5,000円~1万円で耐用年数は約7年~約10年です。
ウレタン系塗料のメリット・デメリットは以下の通りです。
【ウレタン系塗料のメリット】
- 密着性が高い
- 種類が豊富
- 弾性があり柔らかいためひび割れしにくい
- 塗膜に光沢があり高級感がある
- 比較的安価
- メンテナンスが楽に行える
【ウレタン系塗料のデメリット】
- 耐用年数が比較的短い
- 配合されている成分に毒性がある
- 紫外線に弱い
- 他の塗料より防汚性が劣る
シリコン系塗料
シリコン系塗料とはシリコン系の樹脂で作られた塗料のことを言います。シリコン系塗料の価格相場は1缶あたり約1万5,000円~約4万円で耐用年数は約10年~約13年と言われています。
シリコン系塗料のメリット・デメリットは以下の通りです。
【シリコン系塗料のメリット】
- 耐用年数が比較的長い
- 耐熱性に優れている
- 防汚性に優れている
- コストパフォーマンスが良い
- 塗料の種類が豊富
- 塗膜に光沢感がある
【シリコン系塗料のデメリット】
- 塗料の扱い方が難しい
- ひび割れしやすい
- 重ね塗りには向いていない
フッ素系塗料
フッ素系塗料とは主成分である合成樹脂の中にフッ素が含まれている塗料のことです。フッ素系の価格相場は1缶あたり約4万円~約8万円で、耐用年数は約15年~約20年と言われています。
フッ素系塗料のメリット・デメリットは以下の通りです。
【フッ素系塗料のメリット】
- 耐久性が高くメンテナンスの回数が少ない
- 耐候性に優れている
- 親水性があり汚れが付着しにくい
- 保証期間が長い傾向にある
【フッ素系塗料のデメリット】
- 費用が高額
- フッ素系塗料の中には質の悪いものもある
- ツヤが強く出てしまう
- 施工会社の中には塗料の施工ができないこともある
無機系塗料
無機系塗料とは、セラミックなどの無機物を主成分として作られた塗料のことです。無機系塗料の価格相場は1缶あたり約5万円~約12万円で、耐用年数は約20年~約25年と言われています。
無機系塗料のメリット・デメリットは以下の通りです。
【無機系塗料のメリット】
- 不燃性がある
- 耐久性が高い
- コケやカビが発生しにくい
【無機系塗料のデメリット】
- ひび割れしやすい
- 単価が比較的高額
光触媒系塗料
光触媒塗料とは太陽の光で汚れを浮かせ雨などの自然の力で汚れを落とすことが可能な塗料のことです。光触媒系塗料の価格相場は1缶当たり約5万円~約10万円で、耐用年数は約15年~約20年と言われています。
光触媒系塗料のメリット・デメリットは以下の通りです。
【光触媒系塗料のメリット】
- 汚れがつきにくい
- 耐用年数が長い
- 環境にやさしい
- 遮熱効果がある
【光触媒系塗料のデメリット】
- 比較的高額
- サビには効果がない
- 土や砂などは分解できない
- 光が当たらないところでは効果を発揮しにくい
- 塗装する人によって性能に差が出る
屋根リフォームの諸経費
- 駐車場代
- 現場管理費用
など
多くの資材を運搬する屋根リフォームでは、運搬車両の駐車スペースが必要です。
工事を行う前に、駐車スペースが確保できるか、道路に車両を駐車しても良いか、近くに有料の駐車場があるかなどを必ず確認しておきましょう。
なお、現場管理費用とは、工事の工程や作業の安全確認などの費用です。
見積もり書では「管理費」や「諸経費」として記載されていることもあります。
料金設定はリフォーム会社によって異なりますが、リフォーム総費用の約3~5%が目安です。
屋根材別の価格相場とメリット・デメリット
屋根材の種類 | 費用 |
---|---|
日本瓦 | 約8,000円~約12,000円/平方メートル |
セメント瓦 | 約6,000円~約8,000円/平方メートル |
スレート瓦 | 約4,500円~約8,000円/平方メートル |
ガルバリウム鋼板 | 約6,000円~約9,000円/平方メートル |
ステンレス | 約10,000円~約14,000円/平方メートル |
ファイバーシングル | 約6,000円~約8,000円/平方メートル |
※材料費、工事費含む
次に屋根材別の価格相場とメリット・デメリットをご紹介します。
瓦

粘土を成型して作られた和瓦は古くから使われている屋根材です。瓦の価格相場は1平方メートルあたり約8,000円~約1万2,000円で、耐用年数は約50年です、100年持つものもあると言われています。
瓦のメリット・デメリットは以下の通りです。
【瓦のメリット】
- 耐用年数が長い
- 変色しない
- 断熱性や遮音性が高い
- 結露しにくい
【瓦のデメリット】
- 初期費用が高額
- 重量があるため耐震性に劣る
- 寒冷地では凍害が発生する可能性がある
スレート屋根

スレート屋根はセメントで作られた平らな屋根材のことです。スレート屋根の価格相場は1平方メートルあたり約4,500円~約8,000円で、耐用年数は約30年と言われています。
スレート屋根のメリット・デメリットは以下の通りです。
【スレート屋根のメリット】
- 費用が比較的安価
- 軽量で加工しやすい
- ほとんどの住宅に使用することができる
- 施工できる業者が多い
【スレート屋根のデメリット】
- 割れやすい
- 紫外線に弱く塗膜が劣化する
ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板とは、アルミニウムと亜鉛を混合させて錆びにくくした鋼の板のことです。ガルバリウム鋼板の価格相場は1平方メートルあたり約6,000円~約9,000円で、耐用年数は約20年~約30年と言われています。
ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットは以下の通りです。
【ガルバリウム鋼板のメリット】
- 軽量
- 防水性が高い
- 加工が比較的容易
【ガルバリウム鋼板のデメリット】
- 熱が伝わりやすい
- 雨音が響く
- 凹みや傷がつきやすい
- サビることがある
リフォーム 費用を抑えるコツ

リフォーム は数十万単位で費用がかかってくるため、なるべく費用を抑えたいですよね。
ここではリフォーム 費用を抑えるためのポイントについてご紹介していきます。
希望するリフォーム内容を明確にしておく
まず大切なことは、どのようなリフォームをなぜ行いたいのかを明確にしておくことです。
リフォームではデザインや素材などで、費用が大幅に変わってきます。
リフォームの目的や反映させたい要望などをはっきりとさせておかないと、あれもこれもと欲張ってしまい、結果的に無駄な費用が発生していたなんてことにもなりかねません。
目的や要望を洗い出し、優先順位を決めておくことでコストカットにつながるでしょう。
火災保険や補助金を利用する
リフォームでは条件を満たすことで、火災保険や補助金を利用することも可能です。
火災保険の補償対象は主に事故や自然災害などが原因で住宅が破損した場合です。
台風や大雪の影響で、屋根が破損し、修理が必要になった時になどに適応できます。
保険の種類によっては物体の衝突や第三者によるいたずらなども対象範囲に入っています。
ただし経年劣化による破損は火災保険の対象にはならないため、注意が必要です。
補助金の補償対象になりやすいリフォームは、エコ・省エネ、耐震性の確保のためのリフォームなどです。
地方自治体によって補助金の適用条件や補償対象など異なってくるため、リフォームに補助金の利用を検討している場合は、地方自治体や地元のリフォーム会社などに相談してみることをおすすめします。
業者から相見積もりをとる
リフォームの見積もりをとる際には1社だけでなく、複数社に同じ内容で依頼することをおすすめします。
相見積もりをとることでリフォームがだいたいどれくらいかかるのかの費用相場をつかむことができるでしょう。
また複数者に問い合わせることで費用のみならず、それぞれの業者のサービスやデザイン、担当者との相性などを比べることもできます。
こちらから無料で簡単に見積もりが出来ますので、ぜひハピすむのリフォーム費用の無料相見積もりをご利用ください。
外壁も一緒に塗替え・修理をする
屋根リノベーションの工事は、高所作業になるため足場を組む必要があります。
そこで、同じく高所作業となる外壁のリノベーションも一緒に依頼すると、別々で依頼する場合よりも足場を組む際にかかる費用などが抑えられ、トータルコストを抑えることができます。
屋根をリフォームの工法ごとのメリット・デメリット

屋根のリフォームでは方法がいくつかありますが、どれが自分にとって最適なのかを知るためにそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介していきます。
塗装リフォームのメリット・デメリット
屋根の塗装を行うことで見た目を綺麗にし、屋根の耐久性を高めることができます。
塗料の種類によっては遮熱性や断熱、保温に優れたものや、雨で汚れを落としてくれるものもあります。
塗装リフォームのメリットとして挙げられるものとして、まず短期間で工事を終わらせることができるという点があるでしょう。
塗装リフォームのデメリットは、屋根自体の劣化箇所を塗装では補修することができないという点が挙げられます。
塗装を行うことで屋根自体の耐久性を高めることができますが、もともとある劣化を直すことはできません。
劣化部分を放置したまま塗装を行うことはできないため、塗装を行うためには劣化の補修から行う必要があるからです。
カバー工法(重ね葺き)のメリット・デメリット
カバー工法は既存の屋根の上から新たな屋根材をかぶせる方法です。
既存の屋根に大きな劣化が見られない場合などにおすすめの方法です。
カバー工法のメリットは既存の屋根を取り除くという工程がないため、葺き替え工事と比べると費用を抑えることができ、短期間で工事を終わらせることができます。
また屋根が二重になるので、遮音性や断熱性の向上も期待できます。
デメリットとしては屋根が二重になるため、重くなるという点が挙げられます。
耐震性の面からも建物にかかる重量は、なるべく軽い方がいいとされています。
また耐震性のためにカバー工法で使用する屋根材はなるべく軽いものが使われるため、重量の重い屋根材などを使用することはできません。
葺き替えのメリット・デメリット
葺き替え工事は既存の屋根材を取り外し、新しい屋根材に変える方法です。
葺き替えのメリットは、屋根の劣化などを根本から補修することができる点です。
葺き替えの際には屋根の下に設置されている防水シートも交換します。
屋根に大きな劣化が見られない場合でも防水シートの劣化が原因で雨漏りなどが起こっている場合もあります。
そのため既存の屋根材の劣化が激しい場合にも、葺き替えはおすすめの方法です。
また軽い屋根材などを選ぶことで、耐震性の向上も期待できます。
カバー工法(重ね葺き)か葺き替えの判断の仕方

屋根のリフォームをする際にカバー工法にするのか葺き替えにするのかの判断に迷われる方もいらっしゃるかと思います。
どちらが適しているのか、まず大切なポイントの一つは既存の屋根の劣化状況です。
既存の屋根の劣化が激しい、屋根の下地が劣化しているといった場合には葺き替えがおすすめです。
建物が古く耐震性で不安があるといった場合にも葺き替えのほうが負担を減らすことができるでしょう。
既存の屋根に劣化があまり見られず、耐震面でも不安がない場合にはカバー工法がおすすめです。
屋根のリフォームで太陽光発電パネル設置する費用はどれくらい?
近年、屋根のリフォームにおいて太陽光発電パネルの設置も注目されています。
太陽光発電パネルの詳細について、以下で解説していきます。
太陽光発電パネルを設置するのにかかる費用相場と工事期間
太陽光発電パネルの本体価格はメーカーやパネル枚数にもよりますが、約60万円〜約90万円かかります。
そして太陽光発電パネルの設置費用総額は本体価格込みで約90万円〜約150万円かかり、設置にかかる工事期間は約1日〜約1週間です。
設置にかかる費用や工事期間は概算となるので、詳しく知りたい場合はリフォーム業者に見積もりを依頼したり、ヒアリングしたりするようにしましょう。
太陽光発電パネルのメリット・デメリット
太陽光発電パネルのメリットは電気代の削減や自然災害による停電時にも電力を使うことができることです。
他にも売電収入を得ることができたり、電気代高騰の影響を受けづらくなったりなどがあげられます。
太陽光発電パネルのデメリットは初期費用が高額であり、定期的なメンテナンスが必要になることです。
太陽光発電パネルを設置する際の注意点
太陽光発電パネルを設置する際に注意すべき点を3つ紹介します。
まずは太陽光発電パネルの設置面に十分な日射量があるか、木や建物などで日陰となっていないか注意しましょう。
屋根の耐久性に問題があれば、屋根の補強工事もする必要があります。
また施工業者の保証内容や太陽光発電パネルメーカーの自然災害補償の有無など確認しておくことで、万が一不具合が発生した場合でも、きちんと対応してもらうことができます。
これらの内容は太陽光発電パネルを設置する前に確認しておくようにしましょう。
屋根のリフォーム 事例
実際の屋根のリフォーム事例についてご紹介します。
下地も傷んでいたため屋根の葺き替えをした事例
既存の屋根を解体して、下地も新しく交換しました。 画像提供元:フレッシュハウス
リフォーム費用 | 100万円〜300万円 |
---|---|
工期 | 1ヶ月〜2ヶ月 |
リフォーム内容 | 屋根の葺き替え工事 |
築年数が経っている建物だったため、屋根の塗装も剥がれてしまい、屋根の下地も劣化している状態でした。
そのため既存の屋根を取り除き、葺き替え工事で下地と屋根材を新しくした事例です。
ソーラーのある屋根のカバー工法を施工した事例
ソーラーパネルを一旦外してから屋根のカバー工法を施工しました。 画像提供元:フレッシュハウス
リフォーム費用 | 100万円〜300万円 |
---|---|
工期 | 1ヶ月 |
リフォーム内容 | 屋根のカバー工法 |
この屋根は屋根の上に太陽光パネルが設置されている状態でした。
そのため一旦太陽光パネルを取り外し、その下にある屋根をカバー工法でリフォームしました。
太陽光パネルがあるので、全体の重みを考慮して屋根材は軽い素材のものを利用しています。
瓦の補修工事
瓦がずれていたため手直しを行いました。 画像提供元:フレッシュハウス
リフォーム費用 | 50万円〜100万円 |
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工期 | 2〜3日 |
リフォーム内容 | 瓦屋根のズレを補修 |
瓦屋根はズレてしまうと、そこから雨漏りや建物の構造へのダメージなどにつながる危険性があります。
そのため瓦屋根のズレを発見した場合には、なるべく早く補修することが大切です。
費用がかかっても屋根を修理すべき理由とは?

屋根の劣化や不具合が見られた場合、費用がかかったとしてもできるだけ早く修理を行う必要があります。
ここからは屋根を修理すべき理由についてそれぞれご説明します。
カビを繁殖させてしまうため
屋根の劣化や不具合が生じると、屋根材に穴や隙間ができて雨水が侵入します。
雨水はやがて天井や外壁などに広がり湿度が高い状態になるため、カビが繁殖しやすい状態になってしまいます。
繁殖したカビが室内まで流れ込むと、その胞子によって人体に健康被害をもたらす可能性があります。
特にリビングや寝室など滞在時間が長い空間にカビが発生した場合、アレルギーや感染症などを発症する恐れがあるでしょう。
家の構造材を腐食させてしまうため
雨水の侵入によって家の構造材が濡れてしまい、柱や梁などの木材を腐食させてしまう可能性があります。
構造材が腐食すると柱や梁の強度が確保できなくなるため、地震が発生した場合は家が倒壊する危険性もあるでしょう。
シロアリが棲みついてしまうため
雨水で濡れた室内は、シロアリにとって最適な棲家となります。
シロアリは濡れた木材が大好物であるため、雨水に濡れた木材はシロアリのエサになります。
そのため放置するとシロアリ被害が拡大する危険性があるでしょう。
シロアリは食べ物がなくなるとどんどん家の中を進んでいき、最終的には躯体が食べ尽くされて家が傾くなど被害が大きくなる恐れがあります。
屋根リフォームの注意点
ここで、屋根リフォーム工事において知っておきたい注意点についても抑えておきましょう。
屋根の部分的リフォームでも足場費用は発生する
屋根工事には、施工をする職人が屋根に登るための足場の設置が不可欠です。そのため、リフォーム施工が屋根全体であっても一部分であっても、足場の設置が必要なことには変わりありません。
部分的な屋根のリフォーム工事にも、足場一式の施工費用が発生することを忘れないようにしましょう。ただし、外壁のリフォームなども一緒に行って、足場の設置を一度で済ませることで費用を抑えられます。
想定外の大きなダメージなどに対し補修費用が発生することも
カバー工法や塗り替えといったリフォーム工事では、既存の屋根に想定外のダメージがあると先に補修しなければならず、別途費用が発生することになります。
既存の屋根を利用して費用を抑えられる点が、これらの方法のメリットとなっていますが、状態によっては相場よりも高額になりますので注意してください。
屋根のリフォーム費用の支払い方法について

次に、屋根のリフォームを行う際の費用を支払う方法について見ていきましょう。
支払い方法は依頼する業者によっても違います。
屋根の修理後に現金で全額支払い
屋根の修理後に現金で全額支払いを行うケースがあります。
屋根リフォーム費用の支払いで一番多いパターンです。修理後の屋根の状態を確認してから支払えるため、最も安全な支払い方法だと言えるでしょう。
屋根の修理前に半分・修理後に残りを現金で支払う2分割方式
支払い方法として次に多いのが、この2分割方式です。
業者側は屋根の修理前に現金で半分のリフォーム費用を支払ってもらうことで、材料費などに当てることができます。
分割方式の場合は施主の負担軽減を目的としたものではなく、契約をスムーズに行うための分割になるため、同じ2分割方式でもリフォーム会社によって支払う割合が異なることがあります。
屋根の修理前・修理中・修理後に現金で支払う3分割方式
屋根のリフォーム費用が大きな金額になった場合は、屋根の修理前・修理中・修理後の3分割方式で支払うケースがあります。
どれくらいの金額をそれぞれ支払うかはリフォーム会社によって異なるため事前に確認しましょう。
屋根の修理前に現金で全額支払い
屋根の修理前に現金で全額支払いを求められた場合は注意が必要です。
なぜかというと、一般的に屋根の修理前に現金で全額支払いをするケースはほとんどないからです。
現金で全額前払いをすると業者に持ち逃げされる可能性もあるため、屋根の修理前に現金で全額支払いを求められた場合は本当に信用できる業者なのかどうかよく考慮したほうがいいでしょう。
屋根のリフォーム費用が高額であればローン利用も可能
屋根リフォームの際、屋根の葺き替えなどで費用が高額になることがあります。
現金で用意するのが難しい場合は、ローンの利用が可能です。
屋根のリフォーム費用で利用できるのは、住宅ローン・リフォームローン ・クレジットカードのローンなどがあります。
これらのローンを上手く利用することで急な屋根のリフォームにも対応できるでしょう。
また、リフォーム業者の中には自社で提携しているローンがあり、提携ローンを選ぶと金利優遇などの特典もつくため他のローンよりもお得に利用できるケースもあります。
屋根の修理費用に火災保険を適用できるのか?
「屋根の修理費用に火災保険?」と思われるかもしれませんが、屋根の修理に火災保険が適用できるケースがあります。
例えば下記の箇所に修理が必要な場合は火災保険が適用できる可能性があるでしょう。
- 瓦
- 雨樋
- 屋根からの雨漏り
- ベランダ
- カーポート
- 漆喰
- TVアンテナ
しかし、全てのケースで火災保険が適用されるわけではありません。
火災保険が適用されるケースとは
では、実際に火災保険が適用されるケースを見ていきましょう。
【ケース1 棟板金のクギが浮いている状態】
棟板金のクギが緩く棟板金が浮いている状態だと、突風や竜巻、台風などで破損した可能性があるため、火災保険が適用されるでしょう。
【ケース2 天井から雨漏りしている状態】
天井から雨漏りしている状態だと、屋根に何らかの損傷がある可能性があるため火災保険が適用されことがあります。
【ケース3 スレートの屋根材が浮いている】
スレートの屋根材が浮いていると突風や竜巻、台風などで破損した可能性があるため火災保険が適用されことがあります。
【ケース4 風で破損した雨樋】
強風などで外れたり曲がったりして破損した雨樋も火災保険が適用されことがあります。
その他にも、苔が生えた屋根や錆びついた屋根の板金などにも火災保険が適用できる可能性があります。
ただ、明らかに経年劣化による症状が酷い場合は適用外になる可能性もあります。
火災保険が適用できるかどうかは第三者機関によって判定されるため、上記の項目が当てはまるからといって100%火災保険が適用されるわけではありません。
しかし経年劣化だと思っていても、火災保険の審査を依頼すると適用されるケースが多いため、「火災保険の適用外かな」と自己判断せずに、まずは第三者機関に審査してもらいましょう。
火災保険はどれくらいの費用をカバーできるのか
火災保険が適用された場合、おりる保険金額の平均は約70万円〜約80万円と言われていますが、保険会社や契約した保険の補償内容によって金額は異なります。
実際にどれくらいの費用がおりるのかについては保険会社に確認するといいでしょう。
火災保険を申請するにはどうすればいいのか
火災保険の申請方法は比較的簡単です。必要書類を合計4枚用意して申請します。
火災保険申請時に必要な書類は以下の通りです。
【被保険者が記入する書類】
- 保険金請求書
- 事故状況説明書
【屋根のリフォーム業者が用意する書類】
- 修理見積書
- 被害写真
※室内の被害写真については被保険者が用意します
【申請方法】
申請方法は、施主自ら火災保険会社に連絡し書類や手続きを行います。
なかには火災保険申請の手続き代行を行う業者もありますが、近年申請代行業者によるトラブルが増えています。
申請手続きは複雑ではないため、そのようなトラブルにあわないためにもできるだけ施主自らが申請手続きを行うようにしましょう。
屋根リフォームで利用できる補助金

自治体では、屋根のリフォームで利用できる補助金制度が用意されている場合があります。
例えば古い家屋の場合、耐震性を上げないと倒壊する危険性があるため、そのような家屋の耐震補修に対して助成金を受けられることがあるのです。
屋根のリフォームの場合、屋根を軽量化して耐震性を向上させるために行われる瓦屋根からガルバリウム屋根への葺き替え費用や、家屋の耐震性を調査するための耐震診断費用などの助成を受けることができるでしょう。
ただ、業者の中には補助金が給付される前提で高額な見積もりを出す会社もあるため、リフォームをする場合は複数社に見積もり依頼をしてから慎重にリフォーム会社を選びましょう。
また各自治体によって適用条件や受付期間、募集件数などが異なるため、利用を考えている場合は管轄の自治体に問い合わせてみるといいでしょう。
屋根の葺き替え工事の際、建築確認申請は必要か?
屋根の葺き替え工事を行う際には、建築確認申請が必要な場合とそうでない場合があります。
屋根の葺き替え工事について「4号建築物を除き、主要構造部分の1種以上について行う過半の修繕・模様替え」を行う場合には建築確認申請が必要です。
4号建築物は以下のような建物のことです。
これらに該当する建物に関しては、確認申請の必要がありません。
- 木造建築物で、2階建て以下、延床面積500㎡以下、高さ13m以下、軒の高さ9m以下
- 非木造建築物で、平屋建て、延床面積200㎡以下
屋根は主要構造部分にあたり、屋根の葺き替え工事で過半とは1/2を超える面積の葺き替え工事のことを言います。
自治体によっては申請が必要になる条件が異なる場合もあるため、注意が必要です。
工事を行う際には自治体や業者に確認するようにしましょう。
補修することが大切です。
屋根リフォームと修理のタイミングは?
屋根のリフォームや修理を行うタイミングはいつなのでしょうか。瓦屋根・スレート屋根・金属屋根のリフォームと修理のタイミングを見ていきましょう。
瓦屋根
瓦本体は耐久性の高い屋根材であるため、他の屋根材のように塗装は必要ありません。しかし、下地が劣化していり瓦の割れや破損している場合は雨水が内側に流れ込む可能性があるため修理をした方がいいでしょう。
また下記のような症状が現れた場合は修理またはリフォームを検討しましょう。
- 瓦が割れている部分がある
- 漆喰が剥がれていたり崩れている
- 瓦がずれている
- 瓦が変色している
スレート屋根

スレート屋根は近年人気の屋根材ですが、2004年以前に設置していた場合、アスベストが含まれている恐れがあります。アスベストは人体に有害なため、可能であれば葺き替えや重ね葺きを検討した方がいいでしょう。
また、スレート屋根は約10年~約15年毎に塗装が必要になります。割れやすい屋根材であるため約5年に一度は点検を行うといいでしょう。
その他に下記のような症状が現れた場合は修理またはリフォームを検討しましょう。
- コケやカビが発生している
- ひび割れている
- 塗料が剥がれているまたは変色している
- 釘が抜けている
金属屋根
金属屋根にはトタンやガルバリウム鋼板などがありますが、金属屋根の場合、サビが発生すると腐食して穴が空いてしまう可能性があります。そのため、サビや腐食が見られたらできるだけ早めに専門業者に修理してもらいましょう。
また、金属屋根は塗膜で金属本体を保護しているケースが多いため、塗膜が劣化する前に塗装リフォームが必要になります。
その他にも下記のような症状が現れた場合は修理またはリフォームを検討した方がいいでしょう。
- 釘が抜けている
- 屋根の塗料が剥がれている
- 新築時と比べ変色している
- 屋根材が浮いている
屋根リフォームをするタイミング
屋根の種類、使用する塗料によって耐用年数は違います。
年数は目安であり、雨漏りをしている、天井がカビっぽい、カビが広がってきた、風が強いと屋根の方から変な音がする等の症状が見られる場合にはすぐにリフォームをしましょう。
屋根の種類による違い
屋根材 | 年数 |
---|---|
スレート | 約8年~約10年 |
トタン | 約10年~約15年 |
セメント瓦 | 約15年~約20年 |
ガルバリウム鋼板 | 約20年~約30年 |
塗料の種類による違い
塗料 | 年数 |
---|---|
アクリル系 | 約5年~約7年 |
ウレタン系 | 約7年~約10年 |
シリコン系 | 約10年~約15年 |
フッ素系 | 約15年~約20年 |
無機系 | 約20年~約30年 |
屋根リフォーム・修理でよくあるトラブルとは?
屋根リフォームや修理でよくあるトラブルについて紹介します。
修理した後すぐに雨漏りしてしまう
修理した後に施工不良や手抜き工事により、雨漏りや屋根材の剥離が発生してしまうトラブルがあります。
そうならないためには施工実績が豊富な業者に依頼すること、リフォーム前に保証やアフターメンテナンスについてしっかり確認することが大切です。
高額な費用を請求される
訪問販売などで相場からかけ離れた高額な見積もりで強引にリフォームの契約をせまったり、本来必要のないリフォームをすすめたりするような悪徳業者も少なからずいるので、十分気をつけましょう。
工事後の保証が使えない
工事後にトラブルが発生しても、保証がされずにトラブルに発展するケースがあります。
たとえば屋根リフォーム後に太陽光パネルを設置した場合などは、保証対象外となってしまうことが多いです。
その他にも業者と連絡がつかなかったり、すでに倒産しており保証が使えなくなるトラブルもあります。
火災保険が適応されない
業者から火災保険が使えると聞いて工事したにもかかわらず、火災保険が適用されず自己負担となってしまうトラブルがあります。
そうならないためにも事前に保険会社へ確認し、保険が適用されることを確定してから工事を行うようにしましょう。
近隣とのトラブル
工事中によくあるトラブルは近隣からのクレームです。
工事の騒音や砂埃などの飛散が原因でトラブルとなる場合があるので、事前に近隣挨拶など念入りに対応するようにしておきましょう。
注意すべき悪徳業者の特徴

悪徳業者には、共通するポイントがあります。下記のような行為が見られたら注意が必要です。
特徴を理解し、悪徳業者には絶対に依頼をしないようにしましょう。
頼んでいないのに無料点検をしようとする
「今この地域を担当していて、屋根の無料点検を行っています」と飛び込みで営業を行う業者がいます。中には「向かいのお宅も無料点検を行いました」などと嘘をつき、強引に無料点検をしようとする業者も存在します。
この場合、無料点検という切り口で相手を信頼させ、点検の結果が良くないと言って無理やり契約を結ぼうとしている可能性があります。
特に高齢者は強引な勧誘を断り切れないことが多いため、無料点検も家族の同意を得てから行うなど、訪問営業が来た際の対応を家族内で話し合っておくといいでしょう。
また、近所のお宅も無料点検を行ったと言われれば「安心できるかも」と思ってしまうこともあるかと思います。しかし、それはあくまでも相手を信頼させるための口実に過ぎない場合もあるため注意が必要です。
ただし、営業を行う業者の中には優良な業者もありますので、無料点検を行った際は検査結果を聞き、あくまで冷静に結果を受け止めるようにしましょう。
極端に安い費用を提示してくる
屋根リフォームの悪徳業者の中には、見積もり時に100万円だったリフォーム費用を「50万円に値下げしますよ」などと言って大幅な値引きを行うことがあります。
このように大幅値引きを行う業者は、見積もり時の金額を高めに設定している場合があり、50万円に値下げしたとしても通常の工事費より高く設定されていることもあります。
また、他の業者で見積もりが80万円だった場合、そのことを伝えると「うちは50万円でリフォームできますよ」と他社より大幅な値引きをして契約しようとする業者も存在します。
複数社に見積もり依頼をして相場が80万円前後だった場合、明らかに50万円でリフォームすることは人件費や材料費などがかかるため不可能だと考えられます。
そのため、値引いた30万円分は工程を少なくしたり、材料に粗悪なものを使用するなどして値引き分を補う可能性が高くなります。
その結果、屋根リフォーム後に雨漏りが起きたりするなど、施工不良となる可能性が極めて高くなるでしょう。
見積明細に「一式」記載が多く、使用材料名も明記されていないものはいくら安くても要注意です。
不安をあおるような営業をしてくる
「強引な無料点検」と同様に、無料点検を行ったあと(実際点検を行っていない可能性も考えられます)、悪徳業者の場合は不安をあおるようなことを言ってくる可能性が高くなります。
例えば、「屋根の一部が傷んでいて雨漏りしかけている。早く補修しないと雨漏りが起きて大変なことになる」や、一部の補修で済むような箇所も「屋根全体を葺き替えしないといけない」などを訴える業者がいます。
上記のようなことを訴えることで、相手に「早く直さなければ」と思わせ高額な請求や不要な工事でも契約させるように仕向けることもあるでしょう。
訪問営業をする業者がすべて悪徳とは限りませんが、基本的には事前にしっかりと業者の情報を確認し、自分で見積もり依頼した業者に調査をしてもらうようにしましょう。
また、施工後の保証やアフターサービスがしっかりしているかどうかも優良な業者を選ぶ基準となるでしょう。
屋根のリフォーム業者の選び方

ここでは優良な屋根のリフォーム業者の選び方をご紹介します。
専門業者に依頼する
屋根のリフォームを行うときは屋根の専門業者に依頼しましょう。しかし、屋根の専門業者と言っても「板金専門業者」や「屋根専門業社」、「瓦専門業者」などそれぞれに得意分野があります。
そのため屋根のリフォーム内容によって依頼する業者も異なるでしょう。あらかじめインターネットなどで業者の特徴を把握し、依頼したいリフォーム内容の実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。
複数社に見積もりを依頼する
屋根のリフォームを依頼する業者がいくつかある場合は同じ条件で複数社に見積もりを依頼しましょう。複数社に見積もりを依頼することで屋根リフォームの相場が分かったり、見積り内容を比べることが可能になります。
また、見積りについて分からないことなどを質問することで、業者の対応を見ることができます。見積もりの金額、工事内容、対応などを比較することで優良な業者を選びやすくなるでしょう。
屋根リフォーム・外壁リフォームをご検討の際は、ぜひハピすむのリフォーム費用の無料相見積もりをご利用ください。
おしゃれ重視の屋根にはどんなものがある?

建物の外観イメージは、外壁だけではなく屋根の形状も大きく関係します。
そのため、建物をリフォームしておしゃれな外観にしたい場合には、屋根をどんな形状にするかもよく考えなければいけません。
デザイナーズハウスや、モダンな建物などでよく利用されている屋根の形状はどのようなものなのでしょうか?
人気の高い屋根形状と、それぞれの屋根の特徴を見てみましょう。
モダンでシャープな印象になる「片流れ屋根」
片流れ屋根とは、一枚の屋根を斜めに配置した屋根の形状のことです。
斜めに切り落としたようなイメージとなるため、建物にシャープな印象を与えることができます。
また、屋根の面積を小さくすることができるため、屋根の張り出しを抑えることができ、土地に余裕がない場合にもおすすめです。
その他のメリットとしては、雨どいが傾斜の下側のみとなる点も大きなポイントとなります。
雨どいは屋根を付ける以上必須とも言える設備ですが、デザインの観点からすると屋根が厚く見えてしまうのです。
片流れ屋根なら雨どいを屋根の一辺だけに減らすことができるため、外観イメージを損なわない設計が可能となるでしょう。
ただ、屋根の片側が高くなる形状のため、場合によっては近隣との日照問題が起こることがあります。
日照問題については、屋根の傾き度合いなどである程度改善することができますので、設計の際にどれだけ影になるかよく確認しておきましょう。
屋根リフォームの見積書で確認すべき点は
見積書はリフォームを行う上で、どのような工事をどれくらいの金額で行うかを、書面で伝える重要な書類です。
見積書に記載されている内容通りのことを、実際の工事で行うことが前提ですから、工事内容や明細について細かく書かれていることが大事です。
例えば、数量や項目が「一式」とだけ記載されている場合があります。このように曖昧な表記の場合、工事内容や使用する資材の量がはっきりとせず、のちのちトラブルに発展する可能性もあります。
見積書は細かく具体的に書かれているかについてチェックし、特に下記の点について確認しておくようにしましょう。
- 「一式」ではなく数量(平方メートル、個、セット、箇所など)が記載されているか
- 具体的な工事内容がわかるか(例:下塗り1回、上塗り2回)
- 使用する材料の正式名称とメーカー名が記載されているか
- 材料の定価が記載されているか など
その他にも、工事の完了予定日や考えられる追加工事についても確認しておくようにしましょう。
見積もりで分からない項目は必ず確認する
見積もりが業者から提出されたら必ず見積書の各項目に目を通します。
通常であれば各項目の内容について数量や単価まで記載されていますが、「一式」などとだけ書かれていて、詳細がわかりにくい見積書だった場合には注意が必要です。
書かれていた場合は工事の内容や費用の内訳をしっかりと確認するようにしましょう。
また、塗料を使う場合は塗料の種類やグレードなどを確認することも重要です。
一般的には、見積書に塗料の名前や型番が記載されていますが、中には見積書に詳細を記載せず、現場ではグレードの低い塗料を使用して、金額だけ割高にしていたというケースもあります。
見積書を見て、少しでも疑問に思うことがあれば不安が払拭できるまでリフォーム業者に確認することが大切です。
シンプルな形状で洋風にも和風にも合う「切妻屋根」

切妻屋根とは、屋根の中心部分を頂点として二枚の屋根が繋がっている形状のことです。
いわゆる三角屋根と呼ばれている形状で、昔から多くの住宅に利用されています。
昔から使われている形状のため、おしゃれな建物に利用する場合はある程度形状を工夫する必要があり、例えば横から屋根を見た際に見える軒下部分にある「破風」を薄くすればシャープでモダンな雰囲気となるでしょう。
また、屋根の傾斜によっても印象が変わり、緩い傾斜ならどっしりとした印象を、急傾斜にすることでシャープな印象を高めたり、ヨーロッパの古民家のようなかわいさを出したりすることもできます。
その他にも、切妻屋根なら日本瓦から洋風瓦、金属瓦、スレートなどさまざまな屋根材を自由に使用することができるため、屋根材によるデザインの自由度も高くなるでしょう。
切妻屋根では基本的に軒先が張り出す形状となっていますので、張り出しの大きさ等によって見た目の印象が変わりやすく、デザインを行う際にはこの点についても注意が必要です。
リフォームでデザインを依頼する際には、3DCADでイメージを見ることができるリフォーム会社に依頼し、実際の印象を確認しつつ細部を詰めると良いでしょう。
平面でさまざまな活用法が期待できる「陸屋根」
陸屋根とは、屋根の勾配をなくし、屋上のような形状にした屋根のことです。
屋根に傾斜がないため、建物の屋根部分を屋上として利用することができますし、建物形状が綺麗な四角形になるため、モダンな印象を与えてくれます。
デザイナーズハウスなどではこの陸屋根を利用した四角形の建物が人気となっていますので、利便性とデザインを両立させたいという方は陸屋根を選ぶと良いでしょう。
注意点として、陸屋根は屋根に傾斜がないため、排水溝や排水口にからスムーズに雨水を排水できなければ雨漏りのリスクが高まります。
また、瓦などの屋根材も排水の面から利用することができず、屋根の防水については塗装や樹脂シートの貼り付けで対処することになるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
維持費用については屋根の葺き替えや再塗装に比べて傾斜がないので足場の設置費用がかからず、比較的安価で施工することができます。
おしゃれな屋根の色は何色?
屋根を選ぶ上で自分の好きな色を単純に選べば良いというものではありません。外壁の色や屋根の面積・形状といった部分も考慮した上で色を選ぶと良いでしょう。
とはいっても決めることが難しい人に向けておススメな色を紹介してきます。
ブラック系
ブラック系の特徴は比較的、どんな家にもある程度合いやすく、家全体の雰囲気を締めてくれるのでスタイリッシュ感を出してくれます。
また重厚で格調高い印象を得られる為、落ち着いた雰囲気を求めている人にはおススメです。
但し、ブラック系は汚れが目立つほか太陽光を吸収しやすいので建物の温度も上昇しやすいといったデメリットも存在します。
ブラウン系
町並みにも馴染みやすく、様々な外壁にも合わせやすいので人気の色の一つです。建物単体ではなく周りとのバランスや調和を考えたときにブラウン系はおススメできる色です。
しかし、個性やユニークさといった面ではどうしても欠けてしまうので、他の建物と違った雰囲気を出したいと考えている人には向いていないかもしれません。
グリーン系
意外に思われる人も少なくないと思いますがグリーン系の色は人気のある色の一つです。
特に周囲が自然に囲まれている家ならナチュラルに溶け込んでくれますし、今まで紹介してきた色味と比べて個性的に仕上げる事ができます。
但し、個性的な反面しっかりと検討して決めないとイメージ通りに仕上がらなかったり、逆にセンスが悪く見える事があります。そういった意味では上級者向けと言えるでしょう。
屋根リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた屋根リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は見積もり比較のステップへ行きましょう!
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大手ハウスメーカーから地場の工務店まで全国1000社以上が加盟しており、屋根リフォームを検討している方も安心してご利用いただけます。
一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

TOMORROW-MORNING
市村 千恵
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