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2023年02月16日更新
マンションのスケルトンリフォームとは?メリットや費用相場など徹底解説
建設業界の専門家監修!マンションのスケルトンリフォーム費用の相場を徹底解説します。今の予算で可能なのか?坪単価はいくらなのか?工事期間はどのくらいかかるのか?そんな疑問に事例をもとにお答えします。マンションのスケルトンリフォームの不安を解消した上で、理想の間取りを手に入れましょう。
中古マンションを購入してリフォームする際や、現在住んでいるマンションをライフスタイルにあわせて改修したい場合にマンションのスケルトンリフォームを検討する人もいるでしょう。
マンションのスケルトンリフォームで理想の住まいを実現させるためには、業者選びが重要です。
ハピすむなら、全国1,000社以上の信頼できるリフォーム会社の中から、ぴったりの会社を探すことが出来ます。
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目次
- 1 マンションのスケルトンリフォームとは?
- 2 スケルトンリフォームとフルリフォームの違い
- 3 マンションのスケルトンリフォームのきっかけ
- 4 【マンション】スケルトンリフォームのメリット
- 5 【マンション】スケルトンリフォームのデメリット
- 6 マンションのスケルトンリフォームの事例
- 7 スケルトンリフォームの費用について
- 8 スケルトンリフォームの費用相場
- 9 マンションのスケルトンリフォームで人気の間取りは?
- 10 マンションのスケルトンリフォームの流れと期間
- 11 マンションスケルトンリフォームの費用を抑える方法
- 12 マンションでスケルトンリフォームができないケース
- 13 マンションのスケルトンリフォームの注意点
- 14 中古マンションのスケルトンリフォームの注意点
- 15 スケルトンリフォームをする前提で選ぶ中古物件のポイント
- 16 スケルトンリフォームの業者の選び方
- 17 人気なスケルトンリフォーム業者に共通するポイント
マンションのスケルトンリフォームとは?
スケルトンリフォームは、住戸内の柱と梁など構造体以外の建築物をすべて解体・撤去することで行うリフォームのことです。
スケルトンは、英語で「骨格」を意味します。
床・壁・天井材などの内装材はもちろん、間仕切り壁や水回り設備なども入れ替えることができます。
マンションでは、外装や共用部分のリフォームはできないため、工事を行うのは専有部分のみです。
コンクリートの梁や壁が見える状態まで解体し、間仕切り壁や水回り設備などを新設します。
戸建住宅では、土台・柱・梁・屋根などの構造体を残し、外装や内装を新設します。
施工範囲が広がるため、マンションよりも費用が高くなる傾向にあります。
スケルトンリフォームとは何かを知りたい方はこちらの記事をご覧ください
スケルトンリフォームとフルリフォームの違い
スケルトンリフォームとフルリフォームの間には、明確な線引はありません。
スケルトンリフォームは、多くの場合、既存の間仕切り等を全て撤去し、間取りや水回り位置の変更が行われます。
フルリフォームでも同様に、間取りや水回り位置の変更が行われることがありますが、間取りを変えずに内装・外装をすべてやり替えることも少なくありません。
整理すると、フルリフォームは広義で使われる言葉であり、フルリフォームの一つとして、スケルトンリフォームがあると言えるでしょう。
マンションのスケルトンリフォームのきっかけ
では、どんなときにマンションのスケルトンリフォームを行うのでしょうか。
よくあるきっかけには、主に以下の4つがあります。
- 家族構成が変わった
- 建物が老朽化した
- 家の機能を刷新したい
- 動線が悪く使い勝手が悪いと感じた
それぞれについて詳しく紹介しましょう。
家族構成が変わった
マンションのスケルトンリフォームを行うきっかけとして、家族構成が変わるというのがあります。
これまで夫婦二人暮らしだったところ、子どもが生まれて広いリビングがほしくなった、子どもが成長したときのために、子ども部屋を作っておきたいなどです。
また、親と同居することになったので個室を増やしたい、子どもが独立したので子ども部屋を広い洋間にしたいという事例もあります。
建物の設備が老朽化した
マンションのスケルトンリフォームを行う動機には、建物の設備などが老朽化したというのもあります。
キッチンやトイレ、洗面台などが古くて見た目がよくない、使い勝手が悪いなどの理由です。
特に、システムキッチンなどは約10年〜約20年が耐用年数と言われるため、コンロや換気扇の不具合を感じて、改修を希望する人が多くみられます。
ユニットバスや洗面台なども、掃除をしても取り切れない汚れがつくことが多いものです。
水回りを入れ替えるなら、スケルトンリフォームをしてすべて改修したいという希望を持つ人もいます。
家の機能を刷新したい
マンションのスケルトンリフォームでは、断熱性や遮音性を向上させることもできます。
壁の中に断熱材を施工したり、リビングの床の下に遮音マットを施工したりといったことも可能です。
ただ、バルコニーや窓サッシ、玄関ドアなど、共有部分となる箇所は基本的には変更できません。
どこまでリフォームできるかはマンションによっても異なるため、管理規約を確認してからリフォームの計画を立てましょう。
動線が悪く使い勝手が悪いと感じた
マンションのスケルトンリフォームでは、使い勝手が悪い間取りの動線を変更することもできます。
購入当時から生活動線が自分の暮らしにあわない場合や、ライフスタイルの変化で使い心地が変わることもあるでしょう。
自分の暮らしにあった住まいへと改修したいということがきっかけで、スケルトンリフォームを行う人もいます。
【マンション】スケルトンリフォームのメリット
マンションのスケルトンリフォームを行うと、どんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、スケルトンリフォームのメリットを詳しく紹介します。
生活スタイルに沿った間取りにできる
スケルトンリフォームを行うと生活スタイルにあった間取りに変更できるのがメリットです。
家族の人数や年齢、ライフスタイルによって、最適な間取りの作り方や個室の数は異なります。
スケルトンリフォームを行えば、今の家族の生活に合った間取りに変更でき、現状よりも暮らしやすい間取りを手に入れることができるでしょう。
劣化した配管の取り替えができる
マンションのスケルトンリフォームでは、専有部分の給排水配管やガス管をやり替えることができます。
生活に欠かせない配管の老朽化が気になる人もいるでしょう。
内装部分をすべて解体し、作り直すスケルトンリフォームを機に、劣化した配管のやり替えを検討してみるのもおすすめです。
断熱性や遮音性を高められる
マンションのスケルトンリフォームでは、断熱性や遮音性を高められるのもメリットです。
マンションの場合は、住戸ごとに外側から断熱を行うことはできません。
しかし、室内の壁や床に断熱材を入れることは可能です。
また、フローリングの下に遮音マットを施工し、遮音性能を高めることなどもできます。
新築・建て替えよりコストが少ない
マンションのスケルトンリフォームは、新築の分譲マンションを購入したり、一戸建てを建て替えたりするよりもコストを抑えられます。
今の建物面積を保つことができる
マンションのスケルトンリフォームでは、今の面積を保つことができるのもメリットです。
一部分のみのリフォームでは、工事内容が限られるため、設置する設備や配置によっては既存の面積より狭く感じられる可能性があります。
間仕切り壁や既存の水回り設備を撤去して行うスケルトンリフォームなら、床面積を有効活用した間取りにすることも可能です。
工夫次第では、これまでよりも広く感じられる間取りが実現できるでしょう。
【マンション】スケルトンリフォームのデメリット
スケルトンリフォームは、メリットも多くありますが注意点もあります。
デメリットも理解してから工事を決めたいものです。
ここでは、スケルトンリフォームのデメリットを解説します。
構造によっては希望の間取りにできない
マンションのスケルトンリフォームでは、構造によっては希望の間取りができないこともあるのです。
マンションの構造には、大きく分けて壁式構造とラーメン構造の2つがあります。
壁式構造とは、柱や梁ではなく、鉄筋コンクリートの壁そのものが建物の荷重を支えている構造のことです。
壁は耐力壁として、構造上、重要な役割を果たしています。
壁式構造のマンションでは、壁が構造にとって重要な役割を果たしているため希望通りに撤去したり位置を移動したりということができない可能性があります。
一方、ラーメン構造では柱や梁、床スラブが構造を支えており、一般的に間仕切りは耐力壁ではありません。
取り払っても構造に影響を与えないため、撤去することが可能です。
壁式構造よりもラーメン構造のほうが、間取りの自由度が高いといえるでしょう。
工事期間中は仮住まいが必要になる
マンションのスケルトンリフォームでは、工事期間中に仮住まいが必要になります。
キッチンだけのリフォーム、リビングだけのリフォームとは異なり、スケルトンリフォームでは、住みながら工事をすることができません。
改修工事中は、仮住まいとして賃貸の住居を借りる必要があり、その分の費用もかかることを念頭に置いておきましょう。
工事期間が長い
工事期間が長くなるのも、マンションのスケルトンリフォームの注意点です。
コンクリートの構造体があらわれるまで、すべて撤去して床・壁・天井の下地材から作り直すため、工期がかかります。
施工面積にもよりますが、約3カ月〜約6カ月程度は必要になると考えておきましょう。
騒音が発生する
マンションのスケルトンリフォームは大がかりな工事であるため、騒音が発生します。
場合によっては近隣トラブルに発展してしまうこともあるため、近隣への配慮が必要です。
事前に、リフォーム工事の挨拶回りなどを行うと、ご近所付き合いにも影響を与えることが少なくなるでしょう。
マンションのスケルトンリフォームの事例
スケルトンリフォームを検討するときには、施工事例を参考にしてみてはいかがでしょうか。
ここでは、マンションのスケルトンリフォームの5つの事例を紹介します。
600万円台【欲しい間取りを実現!家族の空間を生かしたリノベ】
リフォーム費用相場 | 約600万円 |
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リフォームの内容 | 3LDKから2LDKへ |
※費用は税込み価格
築20年以上のマンションを購入し、現代のライフスタイルにあわせた間取りにスケルトンリフォームした事例です。
5.3帖の和室と11.1帖のリビングをつなげて、明るい日差しの差し込むリビングへと変更しました。
玄関側にはシューズクローク、中央にはウォークインクローゼットを作り、収納の使い勝手もアップしています。
キッチン・ユニットバス・サニタリーなどの水回り設備も、現代的なデザインへと一新。
家族のライフスタイルにあわせた間取りにすることで、以前と同じ専有面積でも、広々と感じられる居室空間が完成しました。
700万円台【日の当たる幸せリビング】
リフォーム費用相場 | 約759万円 |
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リフォームの内容 | 3LDKから3LDKへ |
※費用は税込み価格
築45年以上のファミリータイプのマンションのスケルトンリフォーム事例です。
以前は、中央部分にあるダイニングキッチンには一面しか窓がなく、採光がほんの少ししか得られませんでした。
そこで、南側の洋間との間を開け閉めできる引き戸に変更し、二面採光が得られる間取りに改修しています。
新しいLDKは床には明るい木目のフローリング、壁にはアクセントクロスを施し、モダンな雰囲気です。
部屋数を減らすことなく、家族が集まる居心地のよいリビング空間が完成しました。
800万円台【開放的なリビングとホテルライクな高級感】
リフォーム費用相場 | 約870万円 |
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リフォームの内容 | 3LDKから2LDKへ |
※費用は税込み価格
ファミリータイプの3LDKの築15年以上のマンションを、夫婦2人向けの広々とした2LDKに変更した事例です。
独立型のキッチンを、対面のアイランドキッチンに変更し開放的な空間へと生まれ変わりました。
寝室の隣には大きなウォークインクローゼット、玄関脇にはシューズクロークを作り付け、大収納を備えています。
リビングの床はシックな木目調を選び、天井に間接照明を取り付けることで、ホテルライクな空間に仕上がりました。
1000万円台【清潔感溢れる空間にステキな照明がポイントのLDK】
リフォーム費用相場 | 約1,000万円 |
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リフォームの内容 | 3LDKから3LDKへ |
※費用は税込み価格
愛犬と暮らすご夫婦の住まいのスケルトンリフォーム事例です。
床をタイル張りにして、愛犬の爪や足の負担を減らしつつ、清潔に保ちやすい仕様にしています。
奥に見えるガラスの引き戸の向こうは、コンパクトな書斎です。リビングと緩やかにつながる書斎の向こうから、光が差し込む開放的な空間が出来上がりました。
天井内に取り付けるエアコンやスピーカーなど、設備にもこだわりがみられる住まいです。
1500万円台【和モダン。シンプルな間取りで細部にこだわり】
リフォーム費用相場 | 約1,500万円 |
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リフォームの内容 | 3LDKから2LDKへ |
※費用は税込み価格
築40年以上のファミリータイプのマンションを、開放的なリビング・ダイニング・キッチンの2LDKにリフォームした事例です。
天井には間接照明、床は落ち着いた色のフローリングに石材タイルをあしらい、ラグジュアリーな空間に仕上げています。
リビングの隣の洋間は、天井にプロジェクターを設置したシアタールームです。
畳の小上がりを設え、ゆったりとくつろげるジャパニーズモダンの住まいが完成しました。
スケルトンリフォームの費用について
施工:バレッグス
次に、スケルトンリフォームを実施する際、最も気になる費用について解説します。
必要な予算を設定するために、以下の6つに分けて考えてみましょう。
スケルトンリフォームの物件購入費用
中古物件を新たに購入して、スケルトンリフォームを行う場合は、物件の購入費用が発生します。
スケルトンリフォームの解体撤去費用
物件を構造躯体の状態まで解体する費用と、その廃材の処分費用を含みます。
スケルトンリフォームの補強工事費用
鉄骨のサビやコンクリートの剥がれ、木材の腐食、害虫被害や地盤沈下など、構造躯体や基礎の強度が落ちている場合は、その診断費用と補強工事費用が発生します。
スケルトンリフォームの設備の価格
新しい内装材、キッチン、お風呂、トイレなどの設備の価格です。
スケルトンリフォームの設備の工事費用
設備を取り付けるための費用と、給排水管、電気配線などの工事費用もこの中に含まれます。
スケルトンリフォームの諸費用
車両の駐車場代、交通費、高層階への資材の荷揚げ費用など、工事に付随する諸費用を含みます。
建物の強度を調べる住宅診断にも、別途費用が必要です。
スケルトンリフォームにかかる税金
総費用には含みませんが、リフォームに掛かる税金にも注意しておきましょう。
契約書に貼る印紙税だけではなく、新たに不動産を取得すると、不動産取得税、固定資産税、都市計画税、不動産登記情報の変更のために登録免許税が発生します。
また、それが事業収益用の場合は所得税・住民税も掛かります。
スケルトンリフォームの費用相場
施工:バレッグス
いよいよここからは、ケースごとのスケルトンリフォームの費用相場をご紹介します。
費用はあくまでも目安とお考えください。
なお、坪単価とは、工事の総費用を建物の延床面積(坪数)で割った金額です。
一戸建てのスケルトンリフォーム費用に関してはこちらの記事をご覧ください
マンションのスケルトンリフォームの費用相場
外壁や屋根の解体がなく、面積が狭いマンションは、一戸建てに比べて総費用は少なく納まる傾向にあります。
マンションのスケルトンリフォームの費用相場と合計
- 解体撤去費用:約20万円~約80万円
- 補強工事費用:約10万円~約40万円
- 設備の価格:約230万円~約770万円
- 設備の工事費用:約100万円~約200万円
- 諸費用:約50万円~約130万円
合計:約410万円~約1,220万円
マンションのスケルトンリフォームの坪単価
※平均的なマンションの面積:約18坪(約60平米の2LDK)の場合
- 坪単価:約22万円~約68万円
工事費用が約1,000万円でも、約24坪など広めのマンションであれば、坪単価は約46万円となります。
中古住宅を購入してスケルトンリフォームを行う費用の相場
中古住宅を購入する場合、物件購入費用と合わせた総費用が、新築購入と同額になるかどうかが、予算を見極める鍵となります。
中古住宅の物件購入費用相場
ここでは、購入年付近にリフォームが行われていない、平均的な広さのマンション(約22坪)の相場価格を掲載します。
マンションの費用相場と合計
- マンション購入価格:約700万円~約1,500万円
- スケルトンリフォーム総費用:約410万円~約1,220万円
合計:約1,110万円~約2,720万円
マンションのスケルトンリフォームで人気の間取りは?
施工:バレッグス
マンションは鉄筋コンクリート造で建てられていることがほとんどですが、その中で用いられる構造は「ラーメン構造」か「壁式構造」のどちらかになります。
「ラーメン構造」の場合は、室内の壁が建物の構造に関わってくることが少ないので、比較的自由に内壁を取り払ったりして間取り変更をすることが可能です。
「壁式構造」の場合は、室内の壁も建物の構造に関わっていることが多く、内壁を取り払って自由に間取り変更することが出来ない場合が多いです。
まずは、お住まいのマンションの構造と、撤去可能な内壁の箇所を確認しましょう。
次に、マンションのスケルトンリフォームではどのようなリフォームが人気なのか見ていきましょう。
マンションは各部屋が細かく仕切られていることが多く、特にベランダに面していない部屋では十分な採光を得ることが出来ません。
そのため、マンションのスケルトンリフォームでは室内全体に光を取り入れることができるよう、出来る限り部屋を壁で仕切らずに広々とした空間を用いた間取りが人気です。
施工:バレッグス
広々としたLDKの中心に対面式のキッチンを配置する間取りもよくみられます。家族と対話しながらキッチンで作業ができ、家族団らんの時間も増やすことができます。
対面式キッチンの例(施工:バレッグス)
子育て世代には、LDKに小上がりの畳スペースを設けた間取りも人気です。
畳の上で子供を遊ばせることも、寝かしつけることもできます。
キッチンから畳スペースを眺められるように設計をすれば、料理をしながらでも子供の様子を確認することができます。
来客時にはこの畳スペースを客間としても活用できます。
採光が必要だけど個室も欲しい場合には、仕切り壁部分に室内窓を取り付けることで、ベランダから離れた部屋にも光を取り入れることができます。
壁ではなく室内窓にすることで、圧迫感を軽減することが出来ます。
バルコニーに面した窓と室内窓を開ければ、換気も可能です。
室内窓の取り付け高さを工夫すれば、プライバシーを確保することもできます。
室内窓の例(施工:バレッグス)
マンションのスケルトンリフォームは、間取りを大きく変更することができるので、ご自身の生活スタイルに適した住宅を実現することができます。
マンションのスケルトンリフォームの流れと期間
マンションのスケルトンリフォームは、どのような流れで、どのくらいの期間がかかるのでしょうか。
ここでは、スケルトンリフォームの流れとおおよその期間を解説していきます。
初回打合せ~プラン・見積もりの提示(約1カ月~約1カ月半)
検討しているリフォーム業者と、打ち合わせをし、プランや見積もりを提示してもらいます。
約1カ月~約1カ月半程度かかります。
このとき、数社とやりとりして見積書の細かい内容や、リフォーム業者の対応などを、比較検討するとよいでしょう。
初回打合せ
初回の打ち合わせでは、どんな家族構成でどのような暮らしを希望するのか、など理想の住まいのイメージを施工業者と共有していきます。
リフォームにかけられる予算や希望の入居時期についても伝えておきましょう。
現地調査
工事を行うマンションにリフォーム業者が訪問し、調査します。
現在の間取りや仕様の問題点を抽出し、リフォームで改善すべき項目を決めていきます。
壁や窓サッシ、玄関ドアなどの寸法に加え、天井・床・配管設備などの調査も行います。
マンション管理会社との打合せ
マンションの管理会社と打ち合わせを行い、管理規約やリフォームに関する規約などについて確認します。
現在の図面の確認、工事中の資材置き場や搬入経路の確認、工事車両の駐車など、工事に関わる細かい打ち合わせも行っていきます。
見積もりの提示
打ち合わせを数回行い、プランが決まったのちに見積書が提示されます。
部屋の数など間取りに関わることはもちろん、キッチンやユニットバス、床の素材についてもあらかじめ決めていきます。
見積もりの提示は、現地調査や初回の打ち合わせから約2週間~約3週間かかると考えておきましょう。
複数の業者から見積提出を受ける場合は、さらに時間を要することもあります。
契約~設計図書の承認(約2カ月~約3カ月)
予算とプランが決まったのちに、契約へと進みます。
工事に着手するまでは約2カ月~約3カ月かかります。
契約
リフォーム業者から提示されたプランと見積もりで納得ができたら、工事請負契約を締結します。
補助金の申請やローンの手続きなどを行っていきます。
詳細な図面作成
工事請負契約後、水回り設備の細かい仕様、壁紙や床の仕上げ材などを、実際のサンプルをみながら選定していきます。
仕様が決まったのち、工事に使う詳細な実施図面の作成が行われます。
作図によって変更が生じた場合は再度見積もり確認と工事変更契約を都度結んでいきます。
設計図書の承認
着工~引き渡し(約2カ月半~約4カ月)
詳細な仕様が決まったのち、実施図面が完成すると、工事着工へと進みます。
引き渡しまでは約2カ月半~約4カ月かかります。
工事範囲が広い場合や夏季や冬季休業期間をまたぐ場合は工期はこれ以上になります。
着工前打合せ・準備
リフォーム業者と、着工前に現場で打ち合わせを行います。
工事内容や工事の流れ、段取りの最終確認です。
同じ日に、近隣あいさつをすることが多いでしょう。
現在、住んでいるマンションのリフォームであれば、工事中は仮住まいをすることになります。
引越しの準備も欠かさず行いましょう。
工事着工
工事が着工すると、まずは既存の解体工事が行われます。
柱や梁だけのスケルトン状態にしてから、床・壁・天井の下地工事を行うためです。
また、水回り設備の配管工事や機器搬入、据え付け、仕上げなどの施工も行われます。
工程表と設計図に基づき工事は進み、適宜検査が行われます。
引き渡し前に施主検査の機会を設けている業者であれば、施主も立ち合い確認を行います。
引き渡し
工事が完了したら、引き渡しとなります。
設備機器の取り扱い説明や、サポートなどについての説明を受けます。
仮住まいから引越しを行ったのち、新居での生活がスタートできるでしょう。
マンションスケルトンリフォームの費用を抑える方法
マンションのスケルトンリフォームは、水回りの入れ替えなど小規模なリフォームとは違い、多額の費用がかかります。
費用を抑える方法はあるのでしょうか。
ここでは、マンションのスケルトンリフォームの費用を抑える方法を紹介します。
マンションリフォームで活用できる補助金制度
マンションリフォームで活用できる補助金制度には、いくつかの種類があります。
代表的なものは、介護・バリアフリーリフォームに補助金が出る制度などです。
例えば、要介護認定を受けている家族がいて工事内容が合致すれば、上限を20万円とし、補助金を受けられる場合があります。
ただし、補助金制度を利用する際は、マンションの管理組合の許可を得ることを忘れないようにしましょう。
他にも、地方自治体が独自で行っている補助金制度などがあります。
お住まいの自治体で利用できる補助金制度を探してみてください。
※2022年11月時点での情報です。
活用できる減税制度
マンションリフォームで活用できる減税制度には、住宅ローン控除や住宅取得等資金に関する贈与税非課税措置などがあります。
ただし、制度の利用には借入期間や金額などに細かい条件を満たす必要がありますので、事前に減税制度を利用できるかどうか確認しておくとよいでしょう。
※2022年11月時点での情報です。
活用できる融資制度
中古マンションを購入してからスケルトンリフォームする場合、フラット35リノベという、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度が使えることがあります。
ただし、申込者や物件の条件を満たす必要があるため、利用を検討しているのであれば事前に確認しましょう。
※2022年11月時点での情報です。
優先順位を決めてメリハリをつける
マンションのスケルトンリフォームの費用を抑えるには、優先順位を決めて費用のメリハリをつけることをおすすめします。
キッチンはグレードの高いものを設置したい、リビングの内装にこだわりたいなど、さまざまな希望があるでしょう。
工事費用を抑えるためには、家族で仕様や工事内容についてよく話し合い、必要な部分に費用をかけ、その他の部分はコストダウンするなどの工夫をおすすめします。
信頼できる業者を見つける
マンションのスケルトンリフォームの費用を抑えるには、信頼できる業者をみつけることも重要です。
いくつかの業者に見積もり依頼をして、お住まいの地域でのリフォーム費用相場を把握するのもよいでしょう。
ハピすむなど、複数の業者に無料で見積もり依頼ができるサイトを利用するのもおすすめです。
ハピすむでは簡単に無料で見積もりが出来ますので、ぜひこちらからリフォーム費用の無料相見積もりをご利用ください。
マンションでスケルトンリフォームができないケース
マンションによっては、スケルトンリフォームができないケースがあります。
壁式構造のマンションと、マンションの管理規約で禁止されている場合が考えられます。
ここでは、それぞれについて詳しく解説します。
壁式構造マンションの場合
マンションには、大きく分けてラーメン構造と壁式構造があります。
壁式構造のマンションでは、専有住居の間仕切り壁も耐力壁になっていることも少なくありません。
その場合、間取りを変更するなどのスケルトンリフォームが行えないことがあるため、注意が必要です。
壁式構造は、5階以下の低層マンションに多く見られます。
柱や梁などが、部屋の隅や天井近くに出っ張っていない場合は、壁式構造である可能性があるでしょう。
マンションの規約で禁止されている場合
マンションによっては、スケルトンリフォームが管理規約で禁止されていることもあるため注意が必要です。
規約で行ってはならない部分を工事してしまうと規約違反となり、工事を中断せざるを終えず、原状回復を求められる恐れもあります。
工事着手してから行うと、痛手が大きいものです。
水回りの移動は不可、床材に使用してはならない仕上げ材があるなど、独自の制限を設けているマンションもあります。
まずは管理規約を確認してからリフォームを計画しましょう。
マンションのスケルトンリフォームの注意点
施工:バレッグス
マンションのスケルトンリフォームは、マンションごとに定められた管理規約に基づいて行われます。
マンションのスケルトンリフォームで変更できるもの
マンションも他の建物と同様、構造躯体を除く、お風呂やキッチン、間仕切り壁を解体するスケルトンリフォームが可能です。
マンションのスケルトンリフォームで変更できないもの
マンションのスケルトンリフォームが一戸建てと大きく異なる点は、外壁の解体ができない事です。
壁式工法のマンションでは、室内の壁も撤去できない事があります。
さらに、共用部に該当する部分は、交換も禁じられています。
マンションの共用部はどこまで?
共用部とは、階段や廊下、排水の縦管、電気の容量など、他の住人も使用するスペースや設備の事です。
その他、非常時の避難経路となるベランダや玄関ドア、建物の外観に影響する窓なども、共用部に指定されています。
管理組合への工事前申請
多くの人が暮らすマンションは、管理組合に申請をし承認を得なければ、勝手に工事に取り掛かる事はできません。
申請の手続き方法はマンションにより異なり、防音規約で指定のフローリング材の使用などが求められます。
中古マンションのスケルトンリフォームの注意点
中古マンションは、スケルトンリフォームに様々な制約が発生します。
制約の範囲内でリフォームが行える環境を整える事がポイントです。
壁式と軸組の違いを知っておく
管理規約や共用部の区分など多くの制限を受けるマンションにおいて、壁式工法のために間仕切り壁の解体も不可になると、リフォームの自由度を大きく狭めてしまいます。
壁式工法はお風呂のサイズ選びに注意
壁式工法のマンションは、浴室スペースの追加や増築が行えません。
そのため、浴室スペースの大きさによっては、規格品のユニットバスが収まらなかったり、特注品を購入したりする事になってしまいます。
エレベーターや搬入経路の有無
エレベーター無し、または搬入経路が狭いマンションでは、クレーンによる荷揚げ費用が追加されます。
特に大きな資材を運搬する際は、共用部や他の住人の車を傷つけるなどの事故も想定して、安全管理を行いましょう。
スケルトンリフォームをする前提で選ぶ中古物件のポイント
良い中古物件に出会って希望通りのスケルトンリフォームを行うためにも、物件選びのポイントや心構えなどを理解しておきましょう。
スピード感を持って物件選びを
リフォームの意識が高まった昨今、個人の需要だけではなく、中古物件をリフォームして建売に出す建設会社も増えています。
このような状況下では、条件の良い中古物件は非常に競争率が高い事を頭に入れておきましょう。
法に違反した物件を購入してはならない理由
古い時期に建てられた物件は、区画整備が曖昧な事があります。
新たに境界確定測量をやり直した所、お隣の庭に建物や排水設備が干渉していたり、近隣の駐車場に土地が重なっていたりすると、トラブルの原因となってしまいます。
購入する際には全て調査済みの物件を選びましょう。
旧耐震基準のままのマンションに要注意
1981年以前に建てられた、旧耐震基準のマンションでは、住民の合意がなければ補強工事を行う事ができません。
強度不足や、リフォームローンの審査が通らないなどのデメリットがあるため、購入は慎重に決定しましょう。
過去のリフォーム履歴を調べておく
購入を検討している部屋が既に新品の設備でリフォームされていると、それらも解体する事になり、費用が無駄になってしまいます。
建物の造りを購入前に知っておく
購入を検討している物件が、軸組工法か壁式工法か、木造かRC造かによって、スケルトンリフォームの手間や自由度は大きく変わります。
特に、壁式工法は解体に制限が多いため、工事を行える建設会社が限られてしまいます。
スケルトンリフォームの業者の選び方
スケルトンリフォームの満足度を決めると言っても過言ではないのが、施工会社選びです。
スケルトンリフォーム専門業者を効率良く探すために
ネットで業者を探す場合、検索の上位に表示されるリフォーム会社が、良い会社とは限りません。
また、評判の良い施工会社でも、施工エリアの対象外となっている事があるため、ネットでのリフォーム会社探しは時間と手間が掛かります。
複数のリフォーム会社を紹介してくれるサイトを活用する
ハピすむでは、施工エリアや予算など、希望に合うリフォーム会社を複数社ご紹介しています。
無料でご利用いただけますので、膨大な候補の中から希望に沿った施工会社を選ぶために、ぜひお役立てください。
複数の大手リフォーム会社が加盟しており、高額のスケルトンリフォームを検討している方も安心してご利用いただけます。
運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業なので、その点も安心です。
スケルトンリフォームに特化した業者を選ぶために
様々な工事内容を含むスケルトンリフォームは、選択した施工店に1度もスケルトンリフォームの経験がなければ、不得意な作業や不慣れな工事を任せる事になってしまいます。
リフォーム専門の施工会社を選ぶ
リフォーム会社のうち、特にリノベーションを専門に行っている施工会社かどうかは重要なポイントです。
特に、自社でリノベーションした中古物件を販売している建設会社は、スケルトンリフォームに適した物件探しに慣れています。
技術や資格を持ったスタッフが在籍しているか
スタッフの中に建築士がいるか、技術を持った人材を集めた工事の専門部署があるかは、重要なチェックポイントとなります。
人気なスケルトンリフォーム業者に共通するポイント
スケルトンリフォームで評判の高い施工店には、共通する特徴が存在します。
特定エリアでのみ施工を行っている
家の造り、災害発生率、気候、交通手段、職種など、地域性は土地によって全く異なります。
そのため、特定エリアでのみ集中的に施工を行っている会社は、地域性や周辺環境に適したリフォームを熟知している傾向にあります。
完成後のデザインに統一感がある
スケルトンリフォーム会社の中には、カリフォルニア風、ブルックリン風など流行を取り入れたり、またはいずれかのテイストに特化した建設会社があります。
いずれも完成後のイメージがわかりやすい事が人気の理由です。
工期・費用がわかりやすい
工事内容が多いスケルトンリフォームでは、パッケージ型のリフォーム商品が喜ばれています。
700万円や1,000万円など、初めから金額が設定されているため、予算が立てやすく必要な工事のみに絞る事ができます。
フルリフォーム・リノベーションに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきたフルリフォーム・リノベーションは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
この記事で大体の予想がついた方は見積もり比較のステップへ行きましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

atelier comado
岩本 祐子 大学卒業後、建築設計事務所にて主に住宅、公共建築、店舗、マンションの設計に10年以上関わる。
住宅においては、基本設計から監理業務まで一連のフローに携わる。
その後大手インテリア関連企業にて7年間インテリアとリノベーションをメインに業務の幅を広げる。
現在代表をしているatelier comadoでは、インテリアコーディネート、リノベーション、住宅設計をメインに活躍中。

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