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2023年09月29日更新
防音室のリフォーム費用や相場は?楽器の演奏に適した施工方法も紹介!
既存の住宅に新しく防音室を作る場合には、どのような工事を行い、どれぐらいの費用がかかるのでしょうか?自宅でピアノなどの楽器を演奏するために必要な工事の方法と、和室で防音する方法、古い防音室の性能を向上させる方法についてもご紹介します。
目次
防音リフォームの費用

ピアノ向けの防音室の費用は、部屋の広さにもよりますが、鉄筋コンクリートの建物なら6畳で約230万円、木造住宅なら約280万円が相場です。
ドラム向けの場合はもう少し防音性能が必要となるため、鉄筋コンクリートなら約330万円、木造なら約380万円になります。
既存の防音室をリフォームして性能を向上させる場合は、基礎工事が必要無く壁などを交換するだけなら価格は約150万円、ドアを交換する場合の価格は約50万円からが相場となっています。
窓については、内窓の追加で約5万円が相場です。
中古マンションをリノベーションして防音室を作る際の注意点
中古マンションを購入して防音室を施工する場合、使用する楽器によっては十分な効果が得られないことがあります。
マンションの場合、どうしても部屋そのものの重さに制限があるため、ドラムなどの振動が伝わる楽器に対応した防音室は作ることができません。
ドラムは、本格的に演奏すると、音以上に振動が床に伝わる楽器ですので、十分な防音性能を確保するためにはコンクリートなどで振動対策を施す必要があります。
一戸建てなら1階部分を床からリフォームすることで対応できますが、マンションの場合は構造上このような作りにすることは難しいため、ドラムを演奏したいという方は一戸建てを選んだ方が良いでしょう。
防音室は専門家に設計や施工を依頼することが大切
防音室は使用する楽器や家屋の状態などによってリフォームに必要な工事の内容が変わってきます。
リフォーム会社によっては通常のリフォーム以外に防音室のリフォームを行っている会社もありますが、防音室を作るためには色々と専門的な知識が必要です。
そのため、施工を依頼する際には、色々な防音室の工事に慣れた専門家に依頼した方がより高性能な防音室を作成することができるでしょう。
防音室が使われる用途は?
防音室は一般的に楽器演奏や歌の練習などをする場合などによく使われます。夜でも音を気にすることなく演奏できるところも防音室の魅力です。
意外に思われるかもしれませんが、楽器演奏以外の用途でも防音室は活躍します。防音室があることで子供が自由に走り回ることができたり、ペットの足音などを気にすることなく生活したりすることも可能です。
また、防音室は音が外に漏れるのを防ぐだけでなく、外から入ってくる音を減らす効果もあります。音質にこだわったホームシアターでの映画鑑賞やゲームなども周囲の音を気にせずより深い没入感を楽しめるでしょう。
生活音が気にならなくなり、テレワークなどの際にもより集中することができます。
防音室はどこまで音漏れを防げるのか
防音室を作る際には、音源の種類や建物の状況などをもとにどの程度音を遮断するのかという遮音性能値を決めます。
外に漏れる音の大きさは、音源の大きさから遮音性能値を引くことで求めることができます。地域によっても異なりますがこの値は45dB以下が理想的です。
外に漏れる音の大きさについて、どれくらいまでなら音を出してもいいのかという基準が各都道府県の条例などで定められているので一度確認してみるといいでしょう。
専門業者による施工であれば、一般的な工事でドラムなどの振動を伴う楽器以外の音漏れは概ね防ぐことが可能です。
防音室のリフォームに必要な広さは?
防音室を新たに設置する際には、壁、床、天井に防音効果のある素材を埋め込むなどの施工をする必要があります。
素材の種類にもよりますが、リフォーム後は元の部屋よりも約1畳〜約1.5畳小さくなるでしょう。
そのため、防音室の設置を考えている部屋があまり広くない場合には、リフォーム工事自体ができない場合もあります。
防音室を作る際には使用用途を明確にし、そのために必要な部屋の広さが確保できるかもきちんと確認しておきましょう。
防音室のリフォームに必要な天井の高さ
防音室のリフォームの際には、床や壁だけでなく天井にも防音効果のある素材を入れます。
使用する楽器などによっては高さが必要なものもあるため、あらかじめどれくらいの天井高さになるのかなどを確認しておくことが大切です。
ピアノなどの楽器を防音室で演奏する場合には、天井の高さにより音の伸びなどが変わってきます。
防音室をつくる際には部屋の広さに気を取られがちですが、天井の高さにも考慮が必要です。
部屋の面積などによっても適切な高さは変わってきますが、少なくとも2.4mは天井の高さを確保できるようにするといいでしょう。
防音室のリフォームに必要な床の強度は
防音室の防音性の高さは、設置する遮音材の素材が重いほどその効果が高くなる傾向にあります。
ドラムなどの振動を伴う楽器を使用する場合には、高い防音性が必要なため重い素材を使用することになります。
しかし、防音性を高めようとしてあまりにも重い素材を使用してしまうと、床が重さに耐えきれなくなってしまうこともあります。
特に木造の2階以上の部屋やマンションの床の強度はあまり高くありません。
防音室を設置する際には、防音性の高さだけでなく床の強度も考慮する必要がある点に注意しましょう。
リフォームで防音室を作る場合の手順

リフォームによって防音室を作成する場合には、まず壁面や床に防音機能のある建材を取り付け、建材の隙間に防音素材のコーキング剤を用いて隙間を埋めるという流れになります。
また、換気ダクトや換気扇、ドア、窓についても防音に配慮した製品を使用し、開口部及び構造から音が外部に伝わってしまうことをできる限り予防しなければいけません。
一口に防音と言っても2つの要素があります。1つは遮音、これは空気中を伝わる音を遮断して外に音が漏れないようにする事で、普通これが防音と思っている人が多いでしょう。
もう1つ大事なのは吸音で、床・壁・天井で音の反射を防ぎ音が振動として室外に漏れることを防ぐ対策が必要です。
ピアノなどの楽器演奏用の防音室の構造と注意点
ピアノなどの楽器を演奏するための防音室を作る場合には、基本的な防音工事に加えて、室内の反響を抑えるための吸音材を効果的に配置することも重要となります。
吸音材の配置については、少し位置が変わるだけで音の響きが変わってしまい、楽器の演奏に影響が出てしまうため、専門家による設計が不可欠です。
防音室には、簡易的な組み立て式のものがありますが、ドラムなどの低音や振動が強いものについてはあまり効果的では無いとされています。
ドラムを演奏したい場合には、部屋そのものを防音室にリフォームした方が良いでしょう。
歌を歌ったり、ギターなどの比較的音が小さく響きにくいもの演奏したりする場合には、簡易的な組み立て式防音室でも十分な効果が得られるため、リフォーム費用や手間を抑えたいという方は、こちらの方式を採っても良いでしょう。
既存の防音室の性能をアップさせるリフォーム
現在お使いの防音室の防音性が低かったり、新しく楽器をはじめる際に防音室の性能が不足していたりする場合には、壁材や窓、ドアなどを遮音性能が高いものに交換することで性能を向上させることができます。
元となる防音室の遮音性能がある程度高ければ、部分的に遮音性能が劣る部分をリフォームするだけで十分な性能を得ることができますが、全体的に遮音性能が劣っている場合は全面的なリフォームが必要です。
少し部屋が手狭になってしまうのが難点ですが、防音室の中に組み立て式の防音室を設置することで、二重構造とし、安価に防音室の性能を向上させるという方法もあります。
和室を防音化する方法について
琴などの和室で演奏することが多い楽器向けには、和室を防音室にする方法もあります。
和室タイプの防音室でも基本的な工事方法は通常の防音室とそれほど変わりません。
壁材や窓、床、出入り口などを防音機能のあるものに交換し、隙間をコーキング剤で埋めれば十分な性能を得ることが出来ます。
マンションに防音室を作る方法
マンションに防音室を作る場合は共用部分などの問題で、壁や天井、床を作り替えることができない場合があります。
そのような場合には、ワンタッチで壁面などに取り付けられる防音壁がおすすめです。
防音壁は、遮音シートをグラスウールなどの吸音材で挟んで作られた製品で、ネジや接着剤などを用いて壁に貼り付けるだけで遮音することができます。
接着剤を用いれば壁を傷めずにすみますし、施工の際の騒音や施工にかかる時間を抑えることができますので、マンションにお住まいの方はこのようなタイプの防音壁を使って防音室を作ると良いでしょう。
賃貸の場合でも、転居時の現況復帰などを条件に可能な場合がありますので、大家さんに相談してみましょう。
防音室のリフォームはDIYでは難しい?
防音室のリフォームを効果的に行うためには、正しい知識が必要です。
部屋に防音素材などを貼ることで外から入る音を低減させるなどの防音効果を得ることはできますが、楽器や歌の練習などのための防音効果の高い防音室を作るのはDIYでは難しいでしょう。
また、防音のためにDIYでグラスウールのような吸音材を貼る際には注意が必要です。吸音材には吸音する効果はありますが、外に音を伝えにくくする効果はなく、静かになったと感じるのは部屋の中にいる人のみであることです。
防音効果の高い防音室を作るためには、部屋や建物の状況に合わせて、壁の質量をあげる、気密性をあげる、防振するなどの工事が行われます。
また、それと同時に部屋の断熱性が高まるため換気のためのダクト工事も必要になってくるのです。
防音効果の高い防音室にしたい場合、DIYでは限界があるという点を覚えておきましょう。
防音リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた防音リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

atelier comado
岩本 祐子 大学卒業後、建築設計事務所にて主に住宅、公共建築、店舗、マンションの設計に10年以上関わる。
住宅においては、基本設計から監理業務まで一連のフローに携わる。
その後大手インテリア関連企業にて7年間インテリアとリノベーションをメインに業務の幅を広げる。
現在代表をしているatelier comadoでは、インテリアコーディネート、リノベーション、住宅設計をメインに活躍中。

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