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2023年01月04日更新
光触媒塗料で外壁塗装する費用・相場は?光触媒塗料の効果も紹介!
セルフクリーニング機能のある外壁塗料の存在をご存知ですか?日本が開発した光触媒技術を利用した塗料なら、耐久性も抜群でいつまでも美しさが続きます。空気も浄化する地球に優しい光触媒塗料の価格相場や施工費用をご紹介します。
目次
防汚性に優れた次世代塗料「光触媒塗料」
外壁塗料の種類は、ウレタン樹脂系、シリコン樹脂系、フッ素樹脂系などいろいろありますが、次世代塗料と呼ばれている光触媒塗料は、防汚性に優れ環境にも優しい塗料です。
光触媒とは?
光触媒とは、自身では何も変化はしませんが、光を吸収することによって化学反応を促進する物質のことです。
衛生陶器メーカーであるTOTOは、光触媒作用を利用し、光と水の自然の力によるセルフクリーニング効果や空気浄化の技術を開発しました。
その技術を「ハイロドテクト」と言い、TOTOの技術ブランドとして特許を取得し、さまざまな製品の製造メーカーとライセンス契約を行っています。
光触媒塗料を使用した塗装はどこの施工会社でも可能?
光触媒塗料は、その種類によって塗料の取り扱いに認定制度が設けられている場合があります。
TOTOの光触媒塗料「ハイドロテクトコート」は一般的な塗料の塗装方法と異なり、特殊な工法であったため、職人による塗装技術の差に影響されることから、塗装は認定を受けた施工会社に限られていました。
しかし塗料も徐々に改良され、施工性が良くなり職人の技術の差に影響されづらくなってきたことから、TOTOでは2014年にその制度が廃止されました。
K2コーティング・マスターズの「K2コート」は、美観を保つことができる光触媒フッ素樹脂コーティング剤ですが、塗装は認定を受けた施工会社に限られています。
光触媒塗料のメリット
光触媒塗料は、紫外線を浴びることで外壁の汚れを分解し雨で洗い流す「セルフクリーニング」効果があります。
親水性の高い酸化チタン
塗料の中には着色のための顔料が含まれています。
外壁に白やアイボリーなどの淡色を発色させるために、酸化チタンと呼ばれる白色顔料が使用されていますが、この酸化チタンの親水性が高いことが分かりました。
親水性とは、水に馴染みやすい(濡れやすい)ことです。
水が物質に接触したとき、親水性が低い(撥水性が高い)と、水を弾き水滴はこんもりと盛り上がりますね。
つまり水滴と物質の接触面積が小さいのです。
反対に親水性が高い物質では、水は広がって物質との接触面積が大きくなります。
トイレやキッチンのシンクが良い例で、濡れやすいことで汚れを落ちやすくしています。
親水性が高い物質が汚れ防止につながる理由
一般的な塗料では、ホコリやちりは静電気によって外壁に吸い寄せられます。
また撥水性があるため、水は水滴となって外壁に留まり、やがて汚れの原因となります。
親水性の高い光触媒塗料は、塗膜の表面に水の膜をつくろうと作用し、雨が降ると汚れと塗膜の間に入り込みそのまま洗い流してくれるのです。
汚れを付きにくくする光触媒効果
酸化チタンは紫外線によって活性酸素を作り出し、有機化合物の汚れを水と炭酸ガスに分解します。
この化学反応こそが光触媒作用で、汚れが付きにくい塗膜を生成します。
このように、太陽と雨の自然の力で汚れを落とすセルフクリーニング効果の仕組みは、酸化チタンの高親水性と光触媒作用によるものです。
地球にも優しい光触媒塗料
また光触媒塗料は、外壁だけでなく大気中の微量な有害物質も分解する空気浄化機能もあります。
その効果は、光触媒塗料の塗装面積が1,000平方メートルでポプラ約95本分、150平方メートルの戸建住宅なら約15本分の空気浄化能力と言われています。
光触媒塗料の耐用年数
セルフクリーニング機能や空気浄化効果のある光触媒塗料の耐用年数はどうでしょう。
他の一般的な塗料と比較してみました。
- ウレタン樹脂塗料:約8~10年
- シリコン樹脂塗料:約10~13年
- フッ素樹脂塗料:約15~20年
- 光触媒塗料:約15~20年
光触媒塗料の耐用年数はフッ素樹脂塗料と同等ですね。
光触媒塗料にデメリットはあるか?
光触媒塗料は耐久性、機能性に優れていますが、もちろんデメリットもあります。
塗料の価格相場
光触媒塗料のデメリットは、なんといっても価格の高さです。
- ウレタン樹脂塗料:約1,700~2,000円/平方メートル
- シリコン樹脂塗料:約2,300~3,000円/平方メートル
- フッ素樹脂塗料:約3,800~4,500円/平方メートル
- 光触媒塗料:約4,000~5,000円/平方メートル
ほかの塗料と比較しても、光触媒塗料はダントツに高いことが分かります。
使用場所によっては効果が発揮できない
光触媒塗料は、塗装する建物の立地状況によって効果を充分に発揮できないことがあります。
- 建物の北側や日当たりの悪い場所
- 隣接する建物との間が1m以内の外壁
など
防止できない汚れの種類がある
セルフクリーニング効果は有機質系の汚れに有効的なので、樹液や土、鳥のフン、錆び汁などの無機質系の汚れを分解することができません。
絶対に汚れないということでなく、壁面の状況により洗浄したりメンテナンスする必要があると考えておくとよいでしょう。
条件の良い部分は通常塗料よりずっと汚れが残りにくいものです。
光触媒塗料を選ぶ際に知っておきたいこと
光触媒塗料は、外壁の塗装に使用されている塗料の中でも新しいために認知度が低く、他の塗料と比較すると種類が圧倒的に少なく、情報量も多くありません。
しかし、光触媒塗料は耐用年数が長いうえに空気清浄効果やセルフクリーニング効果がある優れものです。
外壁は、大気中のほこりや砂による汚れが付きやすく雨や風で劣化しやすい部分であるため、耐用年数が長く汚れが付きにくい光触媒塗料は外壁の塗装に適しています。
メリットが多い光触媒塗料ですが、現在は大手の塗料メーカーでは販売されておらず、選べる色のバリエーションも多くありません。
外壁と同じく屋根も汚れが付きやすい部分のため、セルフクリーニング効果のある光触媒塗料が屋根の塗装に適しているようにも思えますが、2020年11月時点では屋根用の光触媒塗料は販売されていません。
さらに、光触媒塗料の塗装は難易度が高いため、施工をしてくれる業者も慎重に選ばなければなりません。
光触媒塗料を使う場合に気をつけたいこと
光触媒塗料による外壁の塗装を依頼する際に気をつけたいのは業者選びです。
光触媒塗料は扱いが難しく、適切に塗装されないと十分な効果を期待できないためです。
施工業者を選ぶ際には、技術力と実績のある業者を選ぶようにしましょう。
光触媒塗料のメーカーの中には、施工業者を指定しているところもあります。そのような業者を選ぶと安心でしょう。
また、光触媒塗料の大きな特徴のひとつにセルフクリーニング効果がありますが、全ての汚れを防ぐことが可能というわけではありません。
サビなどの無機質な汚れや、鳥のフンなどの大きな汚れは別途手入れをする必要があります。
どの塗料にも、メリットとデメリットがあります。
光触媒塗料も、万能ではありません。
ある程度のメンテナンスは必要だということを理解した上で採用を検討しましょう。
塗料別の外壁塗装のリフォーム費用相場
塗料の種類別に、外壁塗装のリフォーム費用を比較してみましょう。
施工費には、足場、養生、高圧洗浄、塗装(外壁・破風板・軒天)が含まれています。
建坪25坪(塗装面積:約120平方メートル)の施工費用の相場
- アクリル樹脂塗料(3回塗り):約47万円〜
- ウレタン樹脂塗料(3回塗り):約50万円〜
- シリコン樹脂塗料(3回塗り):約55万円〜
- フッ素樹脂塗料(3回塗り):約85万円〜
- 光触媒塗料(4回塗り):約85万円〜
※光触媒塗料の塗装では、一般塗料の下塗り・中塗り・上塗りにトップコートが加わり4回塗りとなります。
光触媒塗料の施工事例の内訳
※塗装面積:約120平方メートル
鋼管足場(シート養生含む):約12万円
高圧洗浄:単価150×120平方メートル=約18,000円
目地コーキング打ち直し:単価1,300円×85m=約11万円
光触媒塗料:単価5,000円×120平方メートル=約60万円
破風板(ケレン作業と塗装):単価700円×55平方メートル=約3万8,000円
軒天防カビ塗装:単価1,500円×28平方メートル=約4万2,000円
諸経費:約1万5,000円
リフォーム総額:約94万3,000円
ケレンとは、塗装する鉄部や木部のサビや汚れ、旧塗膜を落とす作業で、電動工具、または手作業によって行われます。
塗装面をきれいにすることで塗料の密着が良くなり、塗装の寿命が長くなります。
また、仕上がりもきれいです。
光触媒の外壁塗装が向いているのはどんな人?
光触媒の外壁塗装はどんな人に向いているのでしょうか?
ここでは光触媒の外壁塗装がこんな人におすすめという2つのポイントを紹介します。
費用が高くても塗り替え頻度を減らしたい
たとえ費用が高くても、塗り替えなどのメンテナンスの手間を減らしたり、きれいな外観を長期間維持したい人には、光触媒の外壁塗装は向いています。
光触媒塗料は太陽の光と雨水を使って、汚れを浮かして落とすセルフクリーニング効果があるので、他の塗料よりもメンテナンスの手間がかかりません。
とはいえ、まったく汚れないというわけではないので、もちろん適宜メンテナンスは必要です。
光触媒塗料の耐用年数は約15年〜約20年です。ウレタン樹脂塗料の耐用年数の約8年〜約10年と比べると、約2倍の差があります。
外壁をきれいな状態で長持ちさせたい方には、光触媒の外壁塗装がおすすめです。
外壁は白系の色で塗りたい
外壁を白系統の色で塗りたい場合は、光触媒塗装が向いています。
光触媒塗料の多くは、白系の色です。主成分である酸化チタンの色が白色ということに関係しており、光触媒の効果は白で最も発揮されます。
そのため、白系の色で外壁塗装を検討している方には、色の系統を大きく変えることなく光触媒塗料で施工できるのでおすすめです。
光触媒での外壁塗装の費用を抑えるポイント
光触媒での外壁塗装の費用を抑えるポイントを2つ紹介していきます。
相見積もりをとる
複数の塗装業者に依頼して、相見積もりを取りましょう。
リフォーム会社によって金額が異なり、1社だけでは見積もりの金額が適正かどうか判断することは困難です。
そのため、複数の塗装業者に見積もりを依頼して、納得のいくまで比較検討することが大切です。
1社1社見積もりを依頼するのは手間で面倒だという方は、リフォーム一括見積もりサイトの「ハピすむ」を活用しましょう。
ハピすむでは、一度の依頼で最大3社から塗装見積もりを完全無料でもらうことができます。
ハピすむには、厳正な加盟審査を通過した優良なリフォーム会社が加盟しているので、リフォーム会社をとことん比較検討できます。
塗装業者の選定に「ハピすむ」をぜひ活用してみてくださいね。
自社施工の塗装会社を選ぶ
自社施工の塗装会社を選ぶことで、外壁塗装の費用が抑えられる可能性が高まります。
自社施工でない業者の場合、工事は下請け業者に発注して、マージンを上乗せして見積もりを作成しているケースが多くあります。
そして下請け業者がコスト削減のために、塗料のグレードを勝手に下げたり、人件費を削減するために手抜きの仕事をしたりという事例もかつてありました。
自社施工の場合は下請けに出さない分、マージンが上乗せされる心配がありません。
外壁塗装の費用を抑えるには、自社施工の塗装会社をなるべく選ぶようにしましょう。
自宅の壁に光触媒の塗料が使えるかセルフチェック
自宅の壁に光触媒の塗料が使えるかどうか、以下の項目をチェックしてみましょう。
- 隣家との隙間が1mより狭い
- モルタル素材の外壁である
- 外壁が大きく劣化、破損している
- 山と隣接している
上記の項目に当てはまっている場合は、光触媒の塗料を使ってもセルフクリーニングの効果以上に汚れがつきやすかったり、かえって耐用年数が短くなったりなど、十分な効果が得られない可能性があります。
光触媒塗料は、光や雨に当たる必要があるなど、適切な条件下でないとセルフクリーニング効果を十分に発揮することができない可能性があるので、施工前にきちんと確認しておくことが大切です。
もし、上記の項目に当てはまった場合は、事前に塗装業者とよく相談するようにしましょう。
光触媒塗料の代表的なメーカーを紹介
光触媒塗料を取り扱っている代表的なメーカーを5社紹介していきます。
それぞれのメーカーや商品の特徴を理解して、後悔のないリフォームを目指しましょう。
日本特殊塗料株式会社(エヌティオシリーズ)
日本特殊塗料株式会社は、80年以上特殊塗料の研究を続けているメーカーで、塗料と防音材を主事業にしているメーカーです。
多彩なニーズに対応するため、光触媒機能を含めたさまざまな機能の研究開発を積極的に行っています。
「エヌティオシリーズ」は、日本特殊塗料株式会社の環境対応型光触媒塗料の製品シリーズです。
超親水性の光触媒塗膜を形成し、優れた防汚性・抗菌性・脱臭性があります。
外壁のみならずガラス面専用の塗料もあり、組み合わせれば光触媒の効果を最大限に発揮することが可能です。
株式会社ピアレックス・テクノロジーズ(ピュアコートシリーズ)
株式会社ピアレックス・テクノロジーズは1967年創業で、外壁コーティング材メーカーとして製品の開発から施工まで一貫体制で行っています。
公共施設やマンションなどの大規模工事から戸建てまで、施工実績が豊富です。
「ピュアコートシリーズ」は、有機系塗料では最高ランクの耐候性を有するフッ素系イオン交換樹脂に酸化チタンを分散させた光触媒塗料で、その高い技術は特許を取得しています。
フッ素系試験では20年以上の耐候性があり、他にもUVカット、柔軟性、防じん効果、施工性なども優れ、高いコストパフォーマンスを実現しています。
汚染防止効果に加えて下地保護効果も有しており、さまざまな塗装面への施工も可能です。
株式会社ニュートラル(NU-COATシリーズ)
株式会社ニュートラルは、2007年に設立された会社で、光触媒コーティング剤や光触媒塗料を主に取り扱っています。
「NU-COATシリーズ」は、優れた分解能力と高い親水性があり、病院や大学などに使われた実績があります。
細菌やウィルスなどを吸着し、抗菌力に優れた物質が使用されており、塗装面の淡色濃色を問わず施工が可能です。
1工程で簡単に施工ができるため、工期の圧縮や人件費の削減にも貢献しています。
塗り替え時も特別な下地調整が必要なく、スプレー塗布のみで施工が可能です。
SICコーティングス(株)(アートファインシリーズ)
SICコーティングス株式会社は、光触媒塗料や特殊塗料の販売をしているメーカーです。
「より誰でも!」「より簡単に!」「より便利に!」をテーマに、意匠性と機能性どちらもさらに高めていけるように注力しています。
「アートファインシリーズ」は、コテ塗りやローラー、吹付けなどさまざまな器具を活用することで、オリジナルの装飾が実現できます。
また、30色のカラーバリエーションがあり、多彩な色調表現が可能です。
高耐候性・透湿性・防カビ・防藻性・微弾性などの優れた基本性能に加えて、意匠にもこだわりたい方にはおすすめです。
株式会社オプティマス(外装用オプティマスホワイトペイント)
株式会社オプティマスは、次世代型光触媒塗料の開発と販売を主事業にしたライフスタイルカンパニーです。
オプティマスの語源である「最高の条件」に整えることを目指して、生活環境の改善や地球環境保全への貢献に取り組んでいます。
「外装用オプティマスホワイトペイント」は、独自のスーパーキャプセル法という特許技術により、高い光触媒効果と遮熱・断熱効果を保持します。
スーパーキャプセル法とは、約40μm〜約70μmの特殊な素材でできたマイクロキャプセルに光触媒が付着したもので、セルフクリーニングおよび空気清浄の効果を最大限に発揮することを可能にしました。
オプティマスホワイトペイントは高性能光触媒塗料でありながら、2回塗りで仕上げることができます。
塗装後の外壁は白さが持続し、マイクロキャプセルならではの超マット感が味わえます。
どの光触媒塗料を選んだらよいか
光触媒塗料にはたくさんのメリットがありますが、販売されている種類が少なく、他の塗料と比較すると選択肢は多くありません。
大手の塗料メーカーでは販売されておらず、以前は販売していたメーカーでも、現在は販売を中止しているところもあります。
光触媒塗料は施工方法が他の塗料と異なる部分があるため、メーカーによっては施工する業者を指定している場合もあります。
塗料を選んでから業者を選ぶよりも、まずは光触媒塗料についての十分な知識と実績のある業者を選び、その業者が取り扱う塗料の中から採用する光触媒塗料を最終決定するほうが良いでしょう。
外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
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この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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