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2023年02月15日更新
外壁の凍害の原因と対策、補修リフォームにかかる費用とは?
外壁の塗装が浮き上がって剥がれてしまったり、窯業系サイディングやコンクリート製外壁にクラックが発生したりしている場合、原因は凍害かもしれません。凍害が発生する原因と、補修方法、補修にかかる費用の相場についてご紹介します。
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- 監修者岩納 年成
外壁は、経年劣化や、雨、紫外線による劣化だけでなく、凍害によっても割れたり剥がれてしまったりすることがあります。
この記事では、外壁に起こる凍害について、その原因や種類、起こりやすい地域などについてご紹介していきます。
また、凍害が起こってしまった場合の補修方法や費用、火災保険が利用できるのかなどについても解説していきます。
外壁の凍害に備えたい方や外壁の凍害の補修・リフォームをお考えの方は、ぜひご参考ください。
目次
住宅の外壁を傷める『凍害』とは?
住宅外壁の塗装が剥がれてしまったり、サイディングが割れたりした場合、原因として考えられるものの1つに凍害があります。
凍害とは、寒い地域でよく発生するトラブルで、外壁材が温度差で収縮、または内部の水分が凍結することにより、塗膜や構造が伸び縮みによって割れ、塗装がボロボロになったり、外壁材が割れたりする症状です。
また、コンクリート内部の水分が凍結して膨張することによって発生するタイプの凍害もあります。
このタイプの凍害は、コンクリートが細かくひび割れ、剥離を起こしてしまうため、住宅へのダメージが大きくなるので注意が必要です。
寒い箇所にあるコンクリート製のものは凍害の被害を受ける可能性があります。
建物の基礎ブロックが凍害の被害に遭い、住宅の強度が低下してしまう場合もあるため、見つけたらすぐに修繕を行いましょう。
その他には、窓枠やベランダと建物の隙間、壁を這うように設置された配管のネジ部分が凍害の原因となることもあります。
見た目にはわからない凍害もある
凍害が発生している場合、塗膜が剥がれたり、外壁がボロボロになったりすることが多いのですが、住宅の内部と外部の温度差によって起こる凍害の場合、見た目には症状がわからないこともあります。
温度差によって起こる凍害は、室内が屋外より暖かいことで壁の内部に結露がおこり、凍結によってサイディングそのものが剥がれたり、湿気によって壁の中にカビが生えたりする症状です。
この場合、サイディングが剥がれかけていても見た目にはわかりにくいですし、カビが生えていても外部から確認することができないため、気がついたら壁の中がボロボロになっているということも考えられます。
凍害による被害を抑える方法は?
凍害によって建物が傷むのを防ぐためには外壁の塗装を伸び縮みに強いものにリフォームする、施工の際に塗装の隙間から水分が入らないように十分注意して施工を行うことがあげられます。
また、壁内部の水分が原因となる場合には、断熱材を用いて結露を防ぐのも効果的です。
湿気の防止については、断熱材入りの外壁にリフォームする方法の他に、通気性を高め、内部を乾燥させるのも良いと言われています。
窓枠やベランダの隙間から水分が侵入して凍害の原因となっている場合は、冷気に強いコーキング剤を用いて住宅の隙間を全面的に埋めると良いでしょう。
基礎ブロックに起こる凍害については、吸水率の低い骨材を用いる、またはコンクリート中の空気量を適切に保つこと、乾燥期間を十分に取り、コンクリート内部までしっかり乾燥させることが望ましいとされています。
外壁に凍害が起こりやすい地域
凍害は、北海道や東北・北陸地方など冬場の平均気温が0度〜氷点下3度以下になるような、寒さが厳しい地域で特に起こりやすいです。
しかし、凍害は、程度の差はあるものの、水が凍る可能性がある場所であれば全国どこでも発生する可能性はあります。
また、家の立地によっても、凍害の起こりやすさは変わってきます。
例えば、北側の外壁などの陽が当たらない場所や、コーキング周り、サッシ下部などの湿気や水が溜まりやすい箇所であれば、地域に関係なく寒い時期には凍害が起こる可能性があるため注意してください。
凍害が発生した場合の補修方法と費用の相場
凍害が発生し、外壁に損傷が見られる場合にはどのような工法が用いられるのでしょうか?
まず、金属サイディングや窯業サイディングの場合は、変形したサイディング材を取り外し、内部に損傷が無いかを確認した上で新しいものへとリフォームを行います。
塗装が剥がれている場合は再塗装を行いますが、この場合も構造に傷みが無いか確認し、隙間がある場合にはコーキング剤を用いた目地の補修、またはサイディング材の張替えが必要です。
価格については、窓枠やベランダの隙間をコーキングする場合が約30万円、外壁の全面塗装が約50万円、部分的な補修は約10万円が相場となります。
下地が傷んでいる場合や、躯体の修繕が必要な場合は工賃と資材の価格が追加で必要となりますので、まずは見積もりと調査を依頼しましょう。
基礎ブロックに凍害による破損が見られる場合は、外壁の場合と同じく劣化が見られる部位を削ってから補修を行います。
鉄筋コンクリートで凍害が発生した場合の補修方法と費用
鉄筋コンクリートの建物で凍害が発生し、コンクリートに剥離やクラックが見られる場合、クラックならコーキング剤などで補修、剥離の場合は該当部分を取り除いた上で新しいコンクリートで補修します。
価格については、クラックの場合が10mで約5万円、コンクリートが剥離している場合は、内部の鉄筋の状態や施工範囲、施工箇所によって変わってくるため、まずは現地調査を依頼すると良いでしょう。
外壁の全面リフォームの際に同時に凍害による破損の修繕を行うのもおすすめです。
本来、鉄筋コンクリート自体は凍害を受けにくい素材です。
あまり広い面積で目立つ様であれば、根本的にコンクリートの配合ミスか養生不足など重大な欠陥の可能性もあり慎重な調査が必要です。
凍害が起こりやすい場所
凍害が特に起こりやすい場所について見ていきましょう。
キッチンやバスルームなど湿度の高い場所
キッチンやバスルーム付近は凍害が発生しやすい場所です。
洗面所やトイレなどもそうですが、水回りは湿気が多く、外壁の内側に水分を溜め込みやすくなっています。
その溜め込まれた水分が冬場になって凍結することで、凍害が発生するのです。
窓サッシの下
冬場には暖房などを使用する方がほとんどだと思いますが、そうすると室内の気温が上がるため、外気との温度差で結露が発生しやすくなります。
特に暖房を使う部屋の窓などは結露が発生しやすく、サッシ周りの外壁に凍害が発生するリスクが高くなります。
日差しが当たりにくい場所
日差しがあまり当たらない場所も凍害が起きやすい箇所となっています。
日当たりのいい場所であれば雨水や結露などを受けてもすぐに乾きますが、建物の北側などは日光が当たることが少ないため、雨水などが乾きにくく凍害が発生しやすいです。
直貼り工法の場所
直貼り工法とは、サイディングの裏に通気層がないタイプの施工方法です。
水や湿気の逃げ道がないため、内部に湿気が溜まりやすく、結露しやすいです。
そのため、凍害も起こりやすくなっています。
直貼り工法は、もともとは一般的な工法で多くの住宅で採用されていましたが、結露や凍害などの不具合が多かったため、2000年ごろからは通気工法という湿気が溜まりにくい工法の家が標準となっています。
ご自宅の外壁が直貼りかどうかは外側からでも確認できることがほとんどです。
サイディングの下にある水切り板金と呼ばれる金属の部材の立上がり部分とサイディングの背面部との隙間に指など少し差し込んでみてください。
このとき隙間の奥行きが数ミリしかないような場合は、直貼りの可能性があります。
奥行きが約1.5cm以上、あるいは指が完全に入るくらいの隙間がある場合には、通気工法であると言えるでしょう。
外壁の凍害を放置するとどうなるのか
凍害の初期症状は小さなひび割れや剥がれ程度ですが、進行していくと最終的に外壁自体が剥がれ落ちることがあります。
また、凍害を放置してしまうと、外壁に影響を与えるだけでなく、建物の内部まで劣化させてしまうことにつながる場合もあり、最悪の場合、建物の構造自体に大きな被害をもたらしかねません。
内部まで劣化が進行してしまうと、大規模な補修工事が必要となり、費用も高額になってしまいます。
凍害によって雨漏りが発生し、内部が影響を受けると、湿気で木材が腐りカビが発生することもあります。
カビは、喉の違和感・鼻水・頭痛を引き起こすなど、人体に悪影響を与える可能性も高いです。
また、湿った木材はシロアリの大好物なので、シロアリを棲みつかせることにもつながりかねません。
凍害を早期に発見することで、改修工事の規模とそれに伴う工事費用を抑えることができます。
年に1回〜2回は、外壁(特に水回りに面している外壁)にひび割れがないか、コーキング部分が劣化していないか、サッシ周辺の外壁に劣化症状はないかなどをチェックしましょう。
凍害を進行させないための予防をきちんと行い、定期的にメンテナンスを行うことが建物を長く保つためには大切です。
凍害の補修に火災保険は適用できる?
台風などの自然災害によって住宅が壊れた場合には、補修費用を火災保険でまかなうことができます。
凍害も同じく自然災害ではありますが、火災保険の適用については各保険会社や保険の内容によって変わってくるようです。
修繕や補修を依頼する際には、まずご加入の火災保険が凍害に対応しているかどうか調べると良いでしょう。
外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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この記事の監修者プロフィール

IEMUS
岩納 年成 大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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