2024年01月24日更新

監修記事

窓の防犯性を高める方法は?リフォームの種類と価格を解説

窓の防犯対策としてできるリフォームでは、内窓の追加や複層ガラスの設置で二重サッシにするほか、面格子窓への交換、シャッター・ルーバータイプ雨戸、クレセント錠の取り付けなどによってセキュリティを向上できます。これらの費用や商品価格などの相場をまとめました。

家族が全員外出し、家を空けることが多いご家庭では、空き巣被害に遭いやすいのではないかと不安になる人も多いでしょう。

「窓のリフォームで防犯対策はできる?」「窓の防犯性を高めるにはどうしたらいいの?」このような疑問を持つ人もいるでしょう。

そこで今回の記事では、窓の防犯対策や施工の方法、工期などについて詳しく解説していきます。

窓の防犯は空き巣対策に欠かせない

空き巣対策を行うには、窓の防犯をすることが重要です。

まずは、空き巣が家屋へ侵入するときに使われる手口と、侵入経路として窓が使われやすい理由についてみていきましょう。

空き巣などが家屋へ侵入する手口とは

空き巣でよく使われる侵入手口は何なのでしょうか。

警察庁の令和2年のデータによると、一戸建てで空き巣に侵入される経路の代表的な手口は、無締りが52.8%(8,620件)と最も多く、次いでガラス破りが29.8%(4,860件)となっています。

窓に防犯対策をしていても、鍵を締め忘れてしまっては意味がありません。

うっかり鍵を締め忘れてしまうこともあるかもしれませんが、外出するときには、必ず施錠を確認しましょう。

窓は侵入経路としてよく使われる

空き巣の侵入経路としてよく使われるのが、窓です。

警察庁の令和2年のデータによると、一戸建て住宅の空き巣被害の侵入口で最も多かったのは、窓の8,726件で、全体の53.5%にも上ります。

このことからも、窓の防犯性を高めることが重要だと分かります。

窓からの侵入方法には、無締まり、ガラス破り、ドア錠のこじ破り、ピッキングなどがあります。

ガラスとガラスの間に特殊な膜が挟まれた防犯ガラス、防犯ガラスと一般的なガラスの二重構造になっている複層ガラスの窓などは、ガラス破り対策に有効です。

ガラスや窓サッシの交換はリフォームで工事できるため、検討してみるのもよいでしょう。

小さな窓にも防犯対策は必要

浴室や脱衣所、トイレなどの窓は、人が入れない程度の小さい窓である場合が多いことから、日常、防犯対策をしていない人も少なくありません。

しかし、小さな窓でも空き巣に侵入される恐れもあるため、防犯対策はしておくことをおすすめします。

また、2階の窓の防犯対策も重要です。

高さのある2階の窓でも、塀、隣家の庭の木、ベランダ、雨樋などを上って、侵入されるケースもあります。

2階の窓にも防犯対策をしておきましょう。

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クレセント錠だけでは防犯対策にならない?

一戸建ての窓には、クレセント錠だけしかついていないというケースは少なくありません。

しかし、クレセント錠は、もともと防音性や気密性を上げることを目的とし、防犯対策として開発されているわけではないため防犯性は高くありません。

ひとたび、窓ガラスがバールなどで割られてしまえば、そこから手を入れて簡単にクレセント錠は開けられてしまうのです。

例えば、鍵付きのクレセント錠に取り替える、補助カギをつける、窓サッシのガラスを防犯ガラスに替える、防犯フィルムをガラスに貼るなどの方法があります。

予算や状況などの自身にあった方法を検討しましょう。

犯罪の標的となりやすい窓の特徴

空き巣などに狙われやすい窓には、いくつかの特長があります。

主なものには、以下の3つがあります。

  • 防犯性能のない窓
  • 外部からの見通しが悪い窓
  • 掃き出し窓

それぞれについて、詳しく解説していきます。

防犯性能のない窓

窓サッシのガラスには、1枚のみでできているフロートガラスから、防犯ガラスまでさまざまな種類があります。

フロートガラスは、厚みがなく薄いものが多いため、割られやすく空き巣に狙われやすい窓だと言えます。

外部からの見通しが悪い窓

空き巣は、塀や植栽に囲まれている人目につきにくい場所を好みます。

外部からの見通しが悪い窓は、空き巣に狙われやすいため注意が必要です。

浴室やトイレの窓は、プライバシーを守るために見通しを悪くしているケースが多くみられます。

死角になりやすい窓だからこそ、防犯対策が重要です。

掃き出し窓

掃き出し窓は、床面に付いていて人が出入りすることができる高さのある窓のことです。

窓のサイズが大きいため外側から人目に付きやすく、掃き出し窓の近くに植栽やカーテンなどで目隠しをしている人も多く見られます。

プライバシーを重視して外からの視界を遮ると、泥棒にとってはかえって好都合の窓となってしまいます。

また、犯罪に慣れている空き巣ほど、まるで当たり前かのように侵入してきます。

掃き出し窓は、普段から人の行き来があるため、外から見ると異変を感じにくいものです。

掃き出し窓にも、防犯対策をする必要があると考えておきましょう。

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窓の防犯対策リフォームをするのにかかる費用の相場は?

窓に行う防犯対策は、様々な方法があり、そのセキュリティの規模によって費用も異なります。

窓でできる防犯対策の種類と、それぞれの費用を見ていきましょう。

窓の交換や二重サッシ設置による防犯対策

面格子付きの窓や、防犯仕様の複層ペアガラスへの交換、または内窓を取り付けて二重サッシにする方法でも、窓からの侵入を防いでセキュリティを向上させることができます。

それぞれの費用や価格の相場を以下にまとめています。

面格子の窓に交換するリフォーム費用

(商品代)
商品の一例…約3万円〜5万4500円(引き違い戸780W×570H)
売値8割の場合→約2万4000円〜4万3600円
(工事費)
・窓の交換費用相場…約15万円
※壁の解体撤去が必要な場合の工事費
・壁の解体撤去費用…約5〜10万円
(合計)
約7万4000円〜29万3600円

防犯複層ガラスに交換するリフォーム費用

(商品代)
商品の一例…約2万1000円(引き違い戸780W×570H)
売値8割の場合→約1万6800円
(工事費)
・窓枠ごと新しい窓と交換する費用相場…約15万円
※壁の解体撤去が必要な場合の工事費
・壁の解体撤去費用…約5〜10万円
(合計)
約16万6800円〜26万6800円

内窓を設置して二重サッシにするリフォーム費用

(商品代)
商品の一例 1500W×1000H2枚建
・複層ガラスタイプ内窓…約4万6000円→売値8割…約3万6800円
・Low-E複層ガラスタイプ内窓…約5万2000円→売値8割…約4万1600円
(工事代)
約2万〜5万円
(合計)
約5万6800円〜9万1600円

内窓を取り付ける費用に関するより詳しい記事はこちら

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雨戸やシャッターを設置する防犯対策

既存の窓にルーバー雨戸やシャッターを後付けする方法も、より強固なセキュリティとして有効です。

費用や価格の相場は以下の通りです。

ルーバー雨戸の商品代相場

  • リフォーム用雨戸…約1万3800円→売値8割…約1万1040円
  • 一般ルーバー雨戸…約7100円→売値8割…約5680円
  • 断熱雨戸…約8600円→売値8割…約6880円
  • 採光採風可動ルーバー付き雨戸…約4万4600円→売値8割…約3万5680円

雨戸の取り付け費用相場

(必ず発生)
・取り付け費用…約1万5000円〜3万円×枚数
(状況によって発生)
・既存雨戸撤去費用…約5000円×枚数
・足場設置費用…約3万円〜(2階に雨戸を設置する場合)
・コーキング費用…約1万円〜(雨戸の枠を取り付ける場合)

雨戸取り付けの合計費用相場

約2万680円〜11万680円

シャッターの商品代相場

◎本体代
手動:約7万5100円〜9万8100円→売値8割…約6万80円〜7万8480円
電動:約20万5500円〜30万400円→売値8割…約16万4400円〜24万320円
◎リモコン代…約1万円→売値8割…8000円

シャッターの取り付け費用相場

・手動…約5300円〜1万5000円
・電動…約1万円〜4万円
※電動シャッターのみ電気配線工事が必要
・電気配線工事…約5000円〜2万円

シャッター取り付けの合計費用相場

手動:約7万3380円〜10万1480円
電動:約18万2400円〜約30万8320円

窓やシャッターを取り付ける費用相場はこちらの記事でも紹介しています

クレセント錠に交換する防犯対策

(商品代)
商品一例…約2040円
(工事代)
約3000円〜5000円(1箇所あたり)
(合計)
約5040円〜7040円

クレセント錠が標準仕様になっているサッシに交換する方法もあります。

費用は上記でご紹介した「防犯複層ガラスに交換するリフォーム費用」とほぼ同価格です。

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窓のリフォームにかかる工期は

窓のリフォームにかかる工事期間は、どれくらいだと考えておけばいいのでしょうか。

窓に施す防犯対策には、以下3つの方法があり、それぞれ工期が異なります。

  • 窓の取り換え
  • 雨戸やシャッターの設置
  • クレセント錠への取り換え
  • 窓ガラスの交換

それぞれの工期を詳しく紹介していきます。

窓の取り換え

窓の大きさや施工する窓の数にもよりますが、窓サッシの取り換えにかかる工期は、一般的に約2日〜約4日、窓ガラスの変更は約1日で終わります。

雨戸やシャッターの設置

雨戸やシャッターの設置にかかる工期は、約1日〜約2日です。

クレセント錠への取り換え

窓のクレセント錠への取り換えは、1カ所につき約1時間~約2時間です。

窓の防犯性を高める方法は

窓の防犯性を高めるにはどのような方法があるのでしょうか。

戸建住宅で取れる窓の防犯対策には、主に以下の3つの方法があります。

  • 施錠忘れをしない
  • 空き巣に侵入を諦めさせる窓にする
  • 窓格子を設置する

それぞれ、詳しく解説していきます。

施錠忘れをしない

窓の防犯性を高めるには、まず施錠を忘れないようにしましょう。

少しの間しか外出しないからといって、施錠しないのは非常に危険です。

前述の通り、侵入犯罪の多くは、無締りが原因です。

外出する際は、必ず鍵をかけましょう。

2階、3階の窓も同様です。

ベランダや隣家づたいに侵入されるケースも少なくないため、高所だから大丈夫と慢心せずに施錠を行うことが大切です。

空き巣に侵入を諦めさせる窓にする

窓の防犯性を高めるには、侵入にてこずる窓や、見た目に強固な窓にすることです。

窓を二重サッシにする、サムターンを守るカバーなどをつけるなど、窓まわりに鍵の補強アイテムをつけておきましょう。

窓の補強アイテムをつけておくことで、空き巣が防犯意識の高い家と認識し、侵入を諦めることもあるためです。

窓格子を設置する

窓の防犯対策としては、窓格子を設置する方法があります。

格子とは、窓の外側に取り付ける柵のことです。

一般的にはアルミ製のものが多く採用されています。

窓格子は取り外しが短時間では難しいことから、防犯効果が期待できます。

窓格子には、風や光を通すことを可能にしながら防犯性も高められるという機能的なメリットがあります。

浴室・トイレ・キッチンなど、死角になりやすい窓に取り付けておきたいものです。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】岩納年成

大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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